ちなつなつな
一般文芸としても出版されているだけあって、BLのお約束的な要素がほぼない、非常に読み応えのある作品でした。と同時に、我々BL愛好者が物足りなさを感じる懸念もなく、男同士の関係性の萌えがこれでもかと詰まっています。改めて木原先生の心情描写の緻密さと、あらゆる面で現実的な部分を注視し、けっして過度に美化したり省いたりして書くことのない創作への真摯な姿勢が素晴らしいなと感じました。
喜多川は堂…
あらすじとタイトルから、なんとなくゴールがわかるタイプのお話は安心して読めるので良いですね。
主人公の受けが、本で読んだ世界に転生してしまいます。
受けはこのままだと断罪されて殺されることになってしまうため、なんとか生き延びる道を探し……という、最近の王道な転生もののお話です。
転生前は社会人で、周りがどんどん出世して上司になっていくので、自分は誰にでも普段から敬語を使っている……という…