夜夜の月

夜夜の月
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神5
  • 萌×26
  • 萌3
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
7
得点
60
評価数
16件
平均
3.9 / 5
神率
31.3%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
竹書房
シリーズ
ラヴァーズ文庫(小説・竹書房)
発売日
価格
¥571(税抜)  ¥617(税込)
ISBN
9784812425107

あらすじ

家庭の事情で美大を中退した神原亮は、生活のために仕事探しながらも、絵への未練を捨てきれないでいた。そんな時、業界でも有名な画商の澤と出会う。澤は亮が描きたいものを描き、画家として稼げるようになるまで生活費も含めて面倒を見てやると言う。その代わりに出された条件は、澤が望むときにいつでも身体を差し出す「愛人」になることだった。悩みながらも、どうしても絵を諦められない亮は澤と「愛人契約」を交わしてしまう。しかし、澤は画商として誰よりも優秀な目を持ちながら、絵をまったく愛さない男だった。そんな澤の中に、過去の暗い影を見た亮は…。絵を愛せない画商と、絵しか愛せない画家。それでも惹かれあう二人の狂おしい恋物語。

表題作夜夜の月

澤雅宏 画商 パトロン
神原亮 画家 愛人

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レビュー投稿数7

美しい秋の月をいつでも見ることが出来ます

たまーに美術館に行くくらいには絵画が好きな程度ですが、画家とパトロンの話は画家の生い立ちなんかを読むとよくある話です。
ならばBLで読むのは必然?^^;

ギャラリーのオーナーでゲイの澤とまだ才能が開花していない売れない画家亮の物語。

ある日亮は路上でいつものように絵を売っていた。そんな亮の前に高いスーツを着たスタイリッシュな男性が立ち止り、亮が一番気に入っている絵を買っていく。
その男性はギャラリーのオーナーでその道では名の通った人だった。
澤を訪ねた亮に彼は絵を描くための援助をしてもいいと申し出るが、それには条件があって「澤の愛人」になることだった。
絵を描きたいのなら愛人になれ、画家にパトロンがいるのはめずらしいことではないと。

亮は悩みつつもお金が必要なため承諾しますが、澤はサディスティックな面があり亮はひどく抱かれてこの関係を後悔し筆も進まなくなります。
澤は画商をしているにもかかわらず絵に対して愛情がなく、反対に亮は絵を描いていられなければ生きていけない。

そんな相反する二人ですが、実は亮が一番最初に澤に売ったつたない一枚の絵が澤の心を揺さぶ続きり絵を憎むようになった気持ちを解放していくきっかっけになり、亮は彼と過ごすうちに彼に絵を好きだと言ってもらいたくて彼のための絵を描きたいと決心します。そして…

終盤、亮が「澤のために懸命に描いた絵が、自分を澤から引き離そうとする。でも、描くことはやめられない。」と切ない想いを抱きます。
その想いが深くて涙しました。それは離れるのではなく新たな関係への扉を開けるような想いなのかなと感じました。

澤は亮のことを亮の描く絵そのものと愛おしく感じていて、亮が迷わないように照らす月ような存在と表されています。

ただの画家とパトロンでは終わらない深い愛情の物語でした。
美術関係の記述も楽しむことが出来て二度美味しかったです♪

0

君の才能に惚れました

水原とほるさんといえば、この作品が最初に思い浮かぶくらいに大好きな話です。

才能を買った画商の攻めと画家の受けが出てきます。
攻めが作者特有の鬼畜なプレイや言葉責めの数々を披露してくれて
心が折れそうになるんですが、こういうの嫌いじゃないですw
むしろ受けをボロボロにしていく酷い攻め(ただし愛はある、生まれるに限る)は大変萌えるので、もっとやれ!と受けにはむごいことを考えてしまいました。
一回離れて、また再会するんですが、その時に受けが男前できゅんとしました。
攻めが不安定な人なので、むしろ受けの方が支えていくんじゃないかなーと思います。
絵の勘定をする攻めに対する返しに惚れてしまいそうになりました。
受けが成長して羽ばたいていく話って母性をくすぐられますね。

1

憎むべきモノを、愛さずにはいられない

攻・澤雅宏(30代半) 画商
受・神原亮(20) 画家の卵


亮は10歳の頃から祖父に日本画を学んでいました。
しかし日本画に息詰まりや物足りなさを感じて美大では油絵を学びます。
祖父の死によって生活のために大学を辞め、仕事をし、絵を諦めねばと思いつつも未練を捨てきれずに絵を描いて路上で売っていました。

亮の絵を買った澤は「描くために金が必要なら俺のところへ来い」と誘います。
それを受けて画廊を訪ねた亮。
最初は名画の模写を描こくとで代金を受け取っていましたが、次第に物足りなくなります。
そんな時、澤に「自分の絵を描きたいなら、複製画家で終わりたくなければ、愛人になれ」と。

何かを犠牲にしてでも得たいものがあるというのは、ある意味幸せな人間ではないかと思うのです。
亮は「愛人契約」をしてでも自分の絵を描きたかった。
澤に殴られ、薬を使われて酷く抱かれて。
嫌だと思いながらも亮が逃げなかったのは、絵を諦めることができなかったから。

何のために絵を描こうとしているのか、自分が何を描きたいのかもわからなくなる。
描く苦しみと同時に、愛人家業の痛み続きに苦しんでも、逃げ出すことができなかったほどの執着。

描くことへの葛藤や迷いに、澤は厳しく手ひどい言葉や態度で接しますが、その中に的確なアドバイスとやさしさを見つけ出してしまうんですね。
澤の冷たく厳しい仕打ちの中に、自分に向けられる誠実さ(絵を画いている時は邪魔をしない、とか)を見つけて、魅かれてゆきます。

澤は画商としてはとても優秀です。
しかし絵に対して愛情を持てない男でもありました。
絵によって狂わされた家庭に育ったため、絵に対しての恨みは尋常ではない。
見る目を最大限に利用して絵を道具としてしか見られない…見ないように己に課しているようなところがあります。

亮に画家としての才能があることを見抜きパトロンになりますが、才能を伸ばすのを見る度に追い詰められていった様に思います。
母親のトラウマから女を愛せない澤は、最初から亮を好ましく思ってたんじゃないかな。
自分の感情も利用して「愛人契約」という枷を強いることで亮の画才を伸ばし、将来的に才能を利用して絵に復讐をするつもりが、亮と彼の画く絵に心を乱されてしまう。

路上で亮の絵を買ったときから、強く心を掴まれてたんですね。
だから一度は突き放してしまおうとしたんじゃないか…と。

澤も亮も、それぞれに悩んで苦しんで。
作中にはあまり書かれてませんが、澤の方が苦しみは深かったんじゃないかな。
澤は「絵」を憎んでいるのに、「亮の絵」は愛さずにはいられない…。

こういう話、すごく好きです。

0

愛人契約

うーん、お金と引き換えに愛人契約を結ぶとかまあ、最近は王道だよね。
べただけど最初のほうはかなり濃く背景を描いていて読んでて面白かったな。
ただ、後半はいきなり心情が変わっていってあれよあれよと進んで行っちゃったけど…。

「この部屋で眠るときは、必ず服を脱いでベットに入れ」

この一言でしょう!!
いいね!愛人と奴隷って言葉がよく似合うよvv
ただ、恋物語ってほどさわやかでも美しい愛情でもないと思う。

1

後半失速

『絵しか愛せない画家の卵と、絵を愛せない画商』って、めっちゃそそるキャッチフレーズにゾクゾクしました。
最初はかなり面白かったです。
絵を描くために愛人契約を受け入れる主人公の姿はありがちながら、今後の下克上を予感させてくれてワクワクします。
それだけに後半で失速したかなァと。画商の抱えてたトラウマがベタベタすぎた気がする。
あと、水原とほるさんらしく、初エッチは痛いサディスティックなものだったけど、この作品には『痛くしなければいけない理由』がないと思ってしまった。
でも好きな作品です。てか水原とほるさんの作風は、強烈にスキにはならないんだけど、常に一定の満足感を与えてくれるのでスキ。

0

男前なのは・・・

家庭の事情で美大(油絵専攻)を中退した、日本画家の孫・神原亮と若き画廊オーナー・澤雅宏のお話。

働かなくてはならないけれど絵を諦めることもできないで、路上で自作を売っていた亮の絵を気に入り澤は仕事を世話すると持ちかけてきます。
まずは名作の模写をするよう言われ、画廊にあるアトリエで作業を始めるのですが、澤と若手画家との関係と破局を知ることになり、今度は肉体関係込みのパトロンの話を持ちかけられます。
たった一人の祖母に心配をかけたくないのでお金も欲しい、画家として絵も描きたい、代償にからだを差し出すくらいと思い承諾したのですが、澤のセックスは暴力的だったのです。

模写からオリジナル、油絵から再び日本画へと亮の絵を描くことに込める情熱と懊悩、少しずつわかってくる澤の正体と苦悩。
はじめは暴力としか思えなかったセックスが、少しずつ様変わりしてくるのです。

澤から受け取った感情が亮を通して絵に反映されているようなストーリー仕立てになっていて、そんなところが読みどころだと思います。

実際に口には出さないけれど、どちらかといえばグルグルしている澤のおかげで、あれこれ遠続き回りの恋ですがハッピーエンドで良かったです。そういえば、結局亮ちゃんは澤さんしか知らないからだですね。初恋だし。澤さんてばそこんところ自覚してもらわないとね。

0

行間が読めなかった

家庭の事情で美大を中退した神原亮は、生活のために仕事探しながらも、絵への未練を捨てきれないでいた。
そんな時、業界でも有名な画商の澤と出会う。
澤は亮が描きたいものを描き、画家として稼げるようになるまで生活費も含めて面倒を見てやると言う。
その代わりに出された条件は、澤が望むときにいつでも身体を差し出す「愛人」になることだった。
悩みながらも、どうしても絵を諦められない亮は澤と「愛人契約」を交わしてしまう。
しかし、澤は画商として誰よりも優秀な目を持ちながら、絵をまったく愛さない男だった。
そんな澤の中に、過去の暗い影を見た亮は…。
絵を愛せない画商と、絵しか愛せない画家。
それでも惹かれあう二人の狂おしい恋物語。

上記は公式あらすじからの転載になる。
通常出版社からのあらすじだけでは物語の全貌は掴みにくいものなのだが(それ自体が間違っているものもたまにある・・・)、これに関してはほぼパーフェクトと言って良いだろう。
そう、本当にこういうお話なのである。
付け加えるならば澤が絵を愛せなくなったのは、絵画収集で財産をなくした上に自殺をした父親と、それを追って続き逝ってしまった母親への憎しみが原因。

しかしこうも簡潔にあらすじをだけで本編が語れてしまうというのも、愛想がないというかなんと言うか(笑)
筋立てに対する仕掛けが先行しすぎてるのだろうか。
そのため肝心のふたりが心を通わせる部分が、若干弱く感じてしまった。
澤の亮に対する執着ぶりと、澤を受け入れるに至った亮の気持ちの移り変わりが、いまいちピンとこない・・・どうしてこのふたり、こんなに惹かれあってんだ?と、読み終わったあと暫しぼんやりしてしまった。
なんだ私の読み込みが甘いのか!?

0

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