茨姫は犬の夢を見るか

ibarahime wa inu no yume wo miruka

茨姫は犬の夢を見るか
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神8
  • 萌×24
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
8
得点
62
評価数
15件
平均
4.2 / 5
神率
53.3%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
シリーズ
幻冬舎ルチル文庫(小説・幻冬舎コミックス)
発売日
価格
¥571(税抜)  
ISBN
9784344815841

あらすじ

警視庁非公式部署に所属する刑事・奥村智重には
「犬」と呼ばれるパートナーがいる。
「主人」である智重を守るため、
危険に飛び込む「犬」・石凪信乃。
ようやく想いが通じ合った二人だが、
ある日、智重の先輩で元特殊部隊エース。玖上禪が着任、
禪の「犬」である五系所属の謎の多い分析官・篠宮犬姫とともに
智重・信乃は任務に就くことに…!?

表題作茨姫は犬の夢を見るか

奥村智重 刑事
石凪信乃 智重の《犬》

同時収録作品茨姫は犬の夢を見るか

玖上禪 傭兵
篠宮犬姫 《犬》

その他の収録作品

  • あとがき

評価・レビューする

レビュー投稿数8

愛とバトルと友情と

前作『しもべと犬』より一層犬の健気さや切なさが増した作品でした。

しもべでは、主人に愛されなくて与えられない愛に飢えていた寂しがりやの志乃が哀れでしたが、今作に登場した同じ犬の篠宮は、愛されて目一杯可愛がられてももっともっと欲しいという欲張りな犬でした。
とは言っても命を削って限りある時間の中で全てと引き換えにしてもいいくらい主人が好きで好きでその身を捧げている、というギリギリのところで生きているような危なさが哀れでした。

今作はやっと心が通じ合って愛されて共に働ける喜びを知った志乃と智重が、気持ちが通じあってるなって感じの場面がよかったです。
一方通行じゃなくてお互いが思い合ってる二人が信じあって助け合う姿に萌えました。

戦闘シーンはとても迫力がありました。
爆発に流血にせっぱつまった緊迫感、
情報を送る志乃と篠宮の緊迫したセリフ、
主を思う犬たちの恋情、
二人とも主人のために盾になって死にたがる可哀想な習性です。
それをやめさせるためのしつけや愛ある調教がきついけど、とても幸せそうでした。

0

一途わんこ×2=健気さ半端無い

「しもべと犬」の続編。
今回のメインCPは、表紙の禪(ぜん)×犬姫(いぬき)なのですが、
前作CP智重×信乃もサブCPとして、メインと遜色ないほどの出番がある上
信乃視点が全体のうちほとんどの分量を占めてるので、
前作ファンもかなり楽しめます。
癖のある独特の文体は「しもべと犬」ほどじゃないですが散見されます。
でも、だいぶ慣れたかもw

アクション部分は前作を凌ぐスリリングな筋立てと疾走感で楽しませてくれ、
タイプは違えど、ご主人さま命の一途わんこが×2ですから、
健気さも半端ありません!
特にメインCPの受け・犬姫の能力と境遇は、
信乃とは大分種類が違うものなので
前作で健気わんこ慣れした読者にも、新たな感慨をもたらしてくれます。

新CPの攻め・禪はドSで、〈犬〉を調教の必要な生き物として扱いますが
その分、〈犬〉からの命がけの愛を主(あるじ)としてガッチリ受け止めて、
犬姫を深く愛し、必要とし、信頼し、慈しみ、
互いが互いにとってかけがえの無いという、唯一無二の絆を築いてます。

禪は普段は海外で傭兵をしており、二人は本作の初めに
久々続きの再会を果たすのですが、再会シーンは、
犬姫の、禪に会えた嬉しさ、離れていた間の悲しみが痛い程伝わってきて
いきなり涙ぐみそうになりました。(/_<。)
禪の調教が、本気で痛そうですが
(今まで見たSMチックな中で一番ヤバいw)
犬姫がヤンデレだし、2人の間に愛があるので、痛いのに甘い。(〃∇〃)

アクション部分は、分析官としてモニターを通して
現場を分析・判断して指示を出す犬姫の突出した能力と
それを十二分に活かす主・禪の戦闘能力、禪と智重の見事な連携、
同じ〈犬〉として、信乃の能力を最大限に引き出す
犬姫の的確な指示とそれに応える信乃の姿が
惚れ惚れするほど格好良いです。

主人公達の置かれた危機的な状況における緊迫感、
主と〈犬〉の命をかけた愛情の応酬
それらを確実に読み手に伝えて来る、研ぎすまされた表現に
読んでいてうっとりするような酩酊感を味わい続けました。

BL、しかも文庫とは思えない世界観に、ただただ圧倒されました。

2

読む人はかなり選ぶ

以前、某誌の編集さんがおっしゃってました。少年漫画なら1巻まるごと延々アクションシーンもアリだけど、少女漫画でそれは許されないと。随所にこまごまと情景や心理描写etc.を挟んでやらないと、読者に飽きられてしまうのだそう。ではBL小説ではどうなのか? やっぱ読者の大部分が女性だと、ラブ1アクション9みたいな配分では少々厳しいかな、一般受け、という点では。 

 わたし自身は結構ノリノリで読みました。禪と智重が爆発物をひょいひょい投げ渡しつつ、淡々、飄々と敵陣を制圧してゆくシーンなんて圧巻で、ひそかに「智重、前作よか断然かっこいいじゃん」と思ったりして。

 ではラブの部分は? もちろん、分量的に少なめというだけで、ないわけじゃないんですよ、なんてったって「ご主人様命」のわんこが主人公(しかも本作では2頭も!)、中身は濃ゆい、甘い、せつないの3拍子そろい踏みです。

 ただ本作のラブにはもうひとつ、「痛い」のテイストがふんだんにまぶされてます。そこもまた、評価の分かれる点ですね。ドSな攻めがお好きな向きには問題ないのでしょうが・・・わたし自身は、受け攻め両者が対等な関係で、望続きみ望まれてのうえならOKです。ただ決して積極的に読みたい要素ではないですが。本作のように、何されようがあるじから与えられるものなら甘受するようなわんこに対して、無体を働くのはどうにも・・・読んでて居たたまれない。特に流れ的に、本作でもまた死地から奇跡の生還を果たした信乃と智重のほのぼのラブの後で、禪に散々いたぶられる犬姫のシーンは見るに堪えない。いくらそこに愛という建前があっても。ハードな試練の後、ようやくありつけたご褒美のスイーツを堪能してたらいきなり舌に青トウガラシをぶちまけられた感じ。

 もともと人よりも動物が痛い目に遭うお話が苦手なせいもあります。でも前作の信乃のように、あるじのために身体を張って傷を受ける、ならまだしも、当のあるじから傷つけられるのではあまりにわんこが浮かばれない。ドS設定を除けば禪というキャラ、決して嫌いなタイプではないのに。

 ということで、玄上作品の中でも殊更読む人を選ぶ本作でしたが、こちらの皆さまもおっしゃってるように、どんなに後味わるくても「読まなきゃよかった」という心地にだけはなれないのが玄上マジック。次があれば必ず読んでしまうでしょう。もうどっぷりとその術中にはまっちゃってるのかな。
 


1

SM要素ありです

『犬』シリーズ、二作目になります。
ただわたしは、一→三→四巻と読み、こちらの作品は飛ばしておりました。
それはひとえに攻めキャラのSM仕様のせいで。
三作目と四作目はちょっと舞台が違うので大丈夫なのですが、こちらは前作も読まれてからの方が良いですね。
ちなみに四冊の中で、一番萌えよりも戦闘シーンが多いように思います。

**********************
攻めは外国で傭兵として動いている禪。
元、智重の先輩で本能的に威圧する戦争のプロ。

受けの犬姫は禪の『犬』。
頭に通常の何百倍のデータをインプットしているせいで、意識を保っていられるのは二時間ほど。

同時進行で一作目のカップルである智重(元SAT)×信乃(犬)も、メインと引けを取らない登場をしています。
**********************

警視庁特殊班五係という非公式組織の組織が前作に引き続き舞台。
そしてメインとなるのは『犬』と呼ばれる、人間の細胞から作られた人型の人口生命体。
『犬』たちは、それぞれ用途に合わせ警察組織からのオーダーによって製作されています。
ちなみ続きに犬姫は信乃らを生み出すための実験体の様なものでした。
今回、自衛隊を絡めたテロ計画のために駆り出されることとなった五係。
そこに傭兵の禪が、五係へと配属という形で一時的に所属することとなりました。

犬姫は己を守るために特別に作られた禪の屋敷に、眠り姫のように住んでいます。
起きていられるわずかな時間はすべて禪に捧げ、いつ海外から戻るかもわからない禪を眠りながら、夢を見ながら待ち続けています。
禪以外には(特に信乃へは、常に飼い主と共にいられることに嫉妬しています)歯をむきだすような態度ですが禪へは従順で、犬姫にとっては己の存在意義は禪の生存であり、そのためには己の命など塵と同じ。
これは信乃や犬たち全般に言えることではありますが、ただ信乃のように戦闘で禪と共に走り回るには適さない犬姫は、禪を生かすために必要なデータを頭へ詰めているわけです。
これは命を削ることに他ならないわけですが…

いわゆるツンデレ系の犬姫。
しかし普通のツンデレと違うのは、『ツン』は禪以外に発揮されるということです。
禪に対しては本当に懸命で必死で…
禪が死ぬ時は自分も死ぬ時なのだろうなと思わされます。
こちらの作品は、禪が犬は調教するものと豪語しているように、ひじょうにSM要素が強いです。
痛いー!と感じる部分も正直あるんです。
ただ、それ以上に犬たちの命がけの闘いが心を打ちます。
ただ萌え、涙要素は、信乃たちカップルの方が多いです(苦笑
特に現場で智重の命を優先し、扉越しに別れを告げるシーンがホロリ。

タイトルは『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』からとられたのだろうなとは思うのですが、読む前は意味がわからなかったんですよね。
ただ読み進めるとなるほどなと思わされました。
今回、萌×2とひじょうに迷いまして…
智重たちだけなら萌×2だったのですが、わたしM要素が自分にないのでちょいその辺りが苦手だったために萌×1に致しました。

1

新キャラクターに拒絶反応・・・

玄上さんの『わんこ』シリーズ。こちらは『しもべと犬』の続編(5係舞台)になります。

前作のメインCP である智重(攻)と信乃(受)はまあいいんですよ。
前作レビューでも書きましたが、智重はあまり好みじゃないんですが、ハッキリ言ってもうそんなの大したことじゃなかった。

とにかく、こちらから加わったCPの禪(攻)が・・・!

私のものすごく、もう最悪に近いくらいに苦手なタイプでした。
個人的にS・鬼畜系統の攻が言葉にならないくらい大キライなんです。『お仕置き・調教』なんて言葉だけでもう読む気なくすくらい無理なんだよ。

犬姫(受)も決して好きなタイプではないですが(『健気受』は好きなんだけど)、禪があまりにもダメで他はもうどうでもよくなってしまいました。

というわで、智重×信乃CPや、事件を中心にしたストーリーはいいんです。好きなんです。
が、禪×犬姫CPが・・・特にこの2人のH関係はもうただ苦痛でしかなかった。気分悪くなりました。

緊迫感のあるストーリー展開も派手なアクションも含め、作品としては確かに好きなんですよ。

いっそのこと、禪×犬続き姫のラブ面(というよりH)は切り離して読みたいと思うくらいになんとも複雑です。それだけに絞れば『しゅみじゃない』でしかない。

評価はもうものすごく迷いましたが(だからなかなかレビュー書けませんでした、いやホントに)、結局のところどうしても禪が受け付けないので『神』にはできませんでした。
正直なところ『萌』どころか『中立』でもいいんじゃないかとさえ思ったんですが、逆に言えば禪以外はホント悪くないのでもう『萌×2』で。←このあたりで長々と悩んでたんです。今でもこれでいいのかわかりません。

このシリーズの世界観はものすごく好きなんだけどね~。商業誌もいいけど、山ほど出てる同人誌もいいんですよ。 これでやっと同人誌レビューも書けるわ。

2

御主人様マジ命!!

もうこれ泣けるし~っ
前作の「しもべと犬」でも号泣したのに、これもかよ~Σ(ÅロÅ)
今回は2カップルでてきて、どっちの犬も「御主人様マジ命!!!」
本当に死にそうなくせに、ご主人様を守ろうとするんだもの~

細菌テロの鎮圧のために任務に就くわけで
犬姫は別の場所にいたので大丈夫だったけど三人は感染。
でも見つけたワクチンは2つだけ…
犬は勿論ご主人さま2人にと差し出すけど
そこはご主人様たち、自分達だけ助かろうとするわけもありませんわvv
その時の智重と禪は最高にかっこよかったよ~惚れる
禪いわく「川の字」の眠りにつくところもいい感じ((´~`*))ノ


さてさてご主人さま禪はとても鬼畜なドエスでございます。
調教激しく痛そうなだけかと思いきや
ちゃんと犬姫に対しての愛情もみえて、
このギャップがいい男vv
智重の方も愛情いっぱいで本当にいいカップルなんです( ̄w ̄)

4

犬姫

受けの犬姫に萌えました。
同人誌でもっと萌です。文庫にしてくれたら良いのにな~。

2

命を預けられるほどの信頼と絆

奥村智重(刑事)×石凪信乃(犬)/玖上禪(傭兵)×篠宮犬姫(犬)

※この作品は「しもべと犬」の続編になります。

前作は“大事な存在だからこそ受け入れることが出来ない”と過去のトラウマにより頑なに信乃を拒絶する智重と、仕事上でもプライベートでも智重の信頼と愛情が得られずに傷つく「犬」の信乃との切ない関係が描かれ、ラストでようやく想いが通じ合った時には思わずホッとしてしまうほど張りつめた雰囲気の作品でした。続編ではカップルになった二人の甘々な様子が描かれるのかと思いきや、前作よりも更に張りつめた雰囲気はレベルアップおり、またまた打ちのめされてしまいました。

簡単に言ってしまえばテロの制圧(智重や信乃が所属する第五係が巻き込まれる事件)が大きな軸として描かれているのですが、前作からの主役である智重×信乃カップルに加え、表紙のイラストに描かれている玖上(智重の先輩・傭兵)×犬姫(五係所属の犬)カップルも登場しダブル主役と言った感じでストーリーが展開していきます。その点については多少違和感は感じたのですが、ストーリの展開上四人(二組のカップル)それぞれがちゃんと主役級の働きをし続きているのでこういう設定になったんだろうなと素直に受け入れられました。

そもそも作品の3分の2ぐらいの割合が事件に関わるもので、特にテロを制圧していくシーンはかなり白熱しものすごくカッコ良いんですが、アクション的なストーリーを期待していない人にしてみれば、何でこんなに長々とアクションシーンを読まされなければ…という印象を抱いてしまうかもしれません。命がけでそれぞれ任務に就いているという中での信頼感や絆は半端ないものがありましたが、それが恋愛描写として読めたかというとやはりそれはちょっと別物だと思うので、そういう意味では読む人によってかなり評価が分かれてしまう作品だと思いました。

「犬」の信乃と犬姫が特殊な能力を発揮し、テロ制圧の実行部隊である智重と玖上をそれぞれサポートする(その能力の使い方)シーンのカッコ良さには相当しびれましたし、ウイルスに感染してしまい命のリミットが迫った中での戦いというのも緊張感があって更にハラハラさせてくれました。その点では文句なく[神]だったのですが、メインのHシーンが玖上×犬姫でそれがあまりタイプじゃなかったのが残念でした(一応智重×信乃Verもあります)。

こんなに大変な思いをしたのにあくまでもこれは事件の1つでしかなく、この先もこの人たちはまた命を危険にさらして任務につかなけらばならないんだな…と思うと悲しいのですが、また切なく痛い展開に打ちのめされるのが分かっていてもシリーズの続編を期待したいと思います(せっかく魅力的なキャラもたくさん出て来たことですし)。

6

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