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久我有加さん、初読みでした。
1・2巻一気読み。もう、ほんと面白かった!
私のツボである、男前だけど受けに対しては弱気なワンコ攻めと、仕事で辛いときに助け合えるという要素満載(笑)
1巻では高校生だった二人が2巻では24歳。
高校生コンビとしてデビューして9年、苦労しながらも着実に実力と人気が上がってきて、とうとうゴールデンの番組を持たせてもらえることに!そうなると、昇っていく二人を妬む人達が出てくる。
そんな中で相川のトラウマである過去のいじめ体験が週刊誌に掲載される。笑われることが再び怖くなる相川だが、自分は芸人だから、記事のことも過去のいじめのことも笑いにすると土屋に宣言するが、土屋は相川が傷つくことで笑いを取りたくないと言う。だけど、その土屋の思いやりが相川には辛かった。笑われることが怖い相方って最悪や、いつまでも土屋に頼ってどうするねん、このままやったら土屋を潰してしまう、と。いろんなことが重なって 心身ともに疲れ切った相川は「仕事ができない」と土屋に告げる。土屋は驚きもせず「ええよ、一緒にやめよ」と。
この場面で号泣。1巻はなんとなく土屋がんばれ~と思いながら読んでたのが、2巻は相川にどっぷり感情移入。だから土屋が一緒にやめよ、と言ってくれたとき救われた気持ちになった。
相川は土屋に対して 相方>恋人だったけど
土屋は相川に対して 恋人>相方だった。
だから、一緒にやめると土屋は言い、土屋の才能を信じてる相川は残れと言った。
幼馴染で二人をよく知る、優勝のナイスアシストもあり、大切なものに気付けて良かった!
相方と恋人をちゃんと分けて考えられるようになって良かった!
他のシリーズには、さらに歳を重ねたバンテージが登場しているということなので、読んで見たいなぁ。
2ですけど、このお話だけでも充分楽しめますし、私はもういっそ、どっちを先に読んでも良いんじゃないかと思います。
順序通り「1→2」と読んでもいいですが、「2→1→2」と読んでもきっと面白い。
どっちを先に読んでも、必ず二冊目を読み終わった後もう一度一冊目を手にしてしまうこと請け合いです!
2では、1で相川が乗り越えたトラウマ再び!です。
お互いが思いあって、言いたいことと言えないことと、言うべきことと言っちゃいけないことが、しっちゃかめっちゃかになってしまって煮詰まるんですが、そこはやっぱり土屋の大きな愛と、親友の大活躍と、支えてくれる事務所の人たちの手が、しっかり相川に差し伸べられます。
「何でやねん!1」を読み終えたときには、これが二人の関係の完成形だと思ってたけど、2を読めばもっと深くなって。
このさきもこの二人はドンドン進化していくんだろうなぁ…と感じることが出来ました。
どっちかというと仕事にも恋にも行き詰ったお話だし、テーマも決して軽くないのに、何故だかスカッと爽快!
それにしても……久我さんは、ホントこういうテンポの良いお話がお上手です。
軽いけど軽くない。重いけど重くない。
後にじわりとあったかいものの残るお話ばかりで、この方の作品は本当にいつも大好きなのですが、この「何でやねん!」こそ久我さんの真骨頂!という気がします。
シリーズといっても一作ずつ別のお話として完結してるので、続き物ではなく、年代もちょっとずつ違うのですが、少しずつ色んな部分でつながっていて楽しくてニヤニヤしてしまうシリーズなのです。
どのお話も好きなのですが、やはりこの「何でやねん」のカプ二人が原点であり、他の小説にも30代、40代となっても一番このお話のカプが登場してるのです。特に受けの相川は他の小説(「月よ笑ってくれ」)でも重要な役割を演じています。この世界観の中での芸人達の兄貴的存在というか姐御的存在というか・・・いや性格は男前ですが、色気たっぷりなんです。イラストも上下巻になってるもの以外は全部違う方が描かれてますが、この「何でやねん」の二人が色気ナンバーワンですね。
「恋で花実は咲くのです」の大人カップルも好きでしたが、あの二人よりもこのバンデージの方がさらに年齢が大人なんだと思うと感無量です。高校生からスタートした二人がシリーズ最後の方ではお笑い界の王者となり、年も40代なんです。でもいつまでたってもラブラブで二人とも色気があって・・・もうBL大河ドラマのようです。
この世界ではゲイのコンビは大成する、みたいなことになってて、まあ実際はもちろんありえないと思いますが、一種のパラレルワールドみたいなもんだと思えば楽しいので良いじゃないか!と思います。
久我有加さんの関西弁BLは新書館の宝だと思うのでその才能を大事にしてほしいです。関西弁の話、はまる人は絶対はまると思います。でも関西弁じゃない話で名作も多いです。
漫才師として苦楽を共に過ごすことになった2人。
相方のために強くなりたい、強くならなきゃって、
好きすぎて空回ってすれ違って…って展開、大好き!
男前すぎる受けが崩れてく様が良い!
そして、二人が選んだ道も男前!!
相思相愛、この2人じゃなって感じさせてくれる~~~!
テンポよく会話が進み、漫才関係のお話も興味深く、
ラブいところはかわいくエッチで楽しく、
じんわり温かい気持ちにもなれる大充実な1冊です。
そして、本編とはあまり関係ありませんが、
同級生の弟×妹エピ、野球選手になった際、
長年片思いし続けた難攻不落な相手(妹)に「初打席で出塁したら付き合う」
と言われてホームラン打っちゃうの!!ときめいちゃいました。
妹もさんざんかき回してくれたけど、一世一代のイベント事にはホームランよね…としみじみしちゃいました。
そういった周りのキャラ話も楽しめました。
「何でやねん!」の高校時代の2人から、若手漫才コンビのホープ「バンデージ」の2人になった土屋と相川の物語。
「どないやねん!」
ルックスのいい2人。漫才師以外にもお互いドラマ出演などしてぐんぐん人気が上がってくる。
大阪と東京と行ったり来たり、色んな仕事の掛け持ち、ネタを練るのも稽古も睡眠時間もどれも中途半端で、意地悪な先輩芸人、わがままな若手女優、いつも優しすぎる土屋…そんなあれこれが知らず相川にのしかかっていた。
そんな時「バンデージ」が遂に東京のゴールデンに番組を持つことが決まり、相川の疲労とストレスが爆発。同時に「笑い」が怖いというトラウマが再発し…!
本作では相川目線が中心で、同じ疲労度の土屋がどう過ごしてたのかは描かれず、ただ土屋に寄っかかっちゃダメだ、土屋の足引っ張っちゃダメだ、土屋に依存したくない、負担になりたくない…そこに押しつぶされる相川の姿が続きます。
「バンデージ」の危機、そこから抜け出すのはやっぱり土屋との絆。そこが人情味があっていいんだよなあ。恋もコンビも1人だけで立っていこうっていうのは無理。支え合ってこその2人。そこの描き方が本当に上手いんだなあ。
「これが僕らの生きる道!」
さらに3年後の2人。今は安定して仕事をこなす「バンデージ」。
だが、土屋が写真誌に女優との写真を撮られた!相川にちゃんと言わな、と焦る土屋。
もちろん相川は余裕です。
おまえ、女あかんのか?土屋→「相川にしか興味ない」
逆に抱くことに興味がないことはない、という相川に抱かれようと腹をくくる土屋です。
すっごい包容力あるのにこのドヘタレな土屋がいい味出してる。羨ましいくらいラブラブ!