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礼がイギリスで生きていく覚悟を決める物語でした。
長距離恋愛を続けていた礼がついに会社を辞めて渡英し、エドとの同居生活が始まります。
でもイギリスでの仕事探しは想像以上に厳しく、日本で積み上げてきた実績がそのまま通用しない現実がとてもつらかったです。
どれだけ頑張っても「エドの男娼」として見られてしまう礼の状況が苦しい。
それでもエドの名前に頼らず、自分自身を見てもらおうとする礼の強さを感じました。
ロンドンでの7日間は本当に甘くて幸せで、ここがタイトル回収だなと思いました。
デミアンが礼にだけ懐いているのも可愛かったし、エドとデミアンって仲良くないのに少し似ているところがあるのも面白かったです。
イギリスで仕事を探し始めた礼は現実の厳しさに直面します。
スクエアギャラリーで雑用ばかり任され、陰で噂をされ、仲間として扱われない状況は読んでいて本当にしんどかったです。
そんな中で礼の様子を察してさりげなく力を貸してくれるデミアンが本当にかっこよかった。
ロブの盗作問題の展開はかなり地獄でした。
礼はデミアンからの信用も失いかけてしまうし、本当にどうなるのかと思いました。
でもここでエドのすごさが出る。
礼が頼る決心をするまで待ってくれるところも優しいし、動くと決めたらすべて準備が整っているのが本当にエドらしい。
エドの力を使わないということは、エドが背負ってきたものまで拒絶することになる。
だから礼が「自分のやり方でエドを使う」と決める場面はとてもよかったです。
そして礼はロブを切り捨てず、どちらも生かす選択をする。
これは礼にしかできないことだと思いました。
スクエアでの経験はつらいものだったけど、それがあったからこそハリーやブライトが力を貸してくれたのも胸に残りました。
使える駒は全部使うエドはやっぱりかっこいい。
そんなエドがいちばん怖いのが礼に嫌われることなのが本当にかわいい。
蜜月というタイトルだけど、全然甘いだけの話じゃなかった。
礼がエドの隣で生きていく覚悟を決める物語だったと思う。
今回も本当に面白かったです!
ロンドンの蜜月なんて題にしておきながらいい意味で裏切ってくれました。
素晴らしい礼の成長の物語でした。
今就活中の学生に読ませたいくらい。
自分の信念、生き方、価値観を持つことがいかに大事かと。
エドとの新天地で羽ばたくかと思いきやそうはいかない。
己を知るところから始まり、最後にはエドと生きていく決心まで読ませてもらいました。
礼はただぐすぐすの受ではなかった。
多少私誤解してました。申し訳なかった。
長いけど飽きさせず、高い筆力で描いてくれて感謝します。
この縮小しつつある小説界でもっともっと書いていただきたいです!
迷ってレビュー見てる方がいましたら強くおススメします。読んでみてください。
BLの枠を超えた名作です。
ロンドンの蜜月、というタイトルにエドand礼の
さぞ甘やかな日々が見られるのだろうと思ったのですが。甘かったですね、私が笑。
ロンドンに引っ越して最初の1週間だけ甘いひとときを見せてもらったあとはもうずっと、礼にとって試練でした。
日本での経験が全く役に立たず、何をしていても
エドの名前を出されてしまう。
厳しすぎる現実。
これでもか!という展開の、最後の最後に
助けてくれる友人チームとエドの根回しには
涙が出ました。頑張って読んで良かった…!
エドとは対等になれない、と悟った礼が今後どのように変わっていくのか楽しみです。
2、3日前から積読になっていたのを読み始めたこちらのシリーズ、読み始めたら本当に本当にページをめくる手・次の巻を求める手が止まらず、読み耽っています。
タイトルには「ロンドンの蜜月」とありますが、蜜月というより、切なさ辛さが大きく、またもや泣きながら読んで少し休んで、また読んで泣いて…を繰り返しました。
日本で僅かながらも築いてきたと自負するものが、イギリスで粉々に打ち砕かれ、「何者でもない自分」を自覚させられる礼。
礼ほどの苦労も経験もしていないけれど、自分自身も会社を辞め、失業期間もあり転職も経験したため、読みながら礼と一緒に打ちひしがれ、どっとエネルギーを持っていかれた気がしました。
最終的にエドの力によって立ち上がり、自分の言葉でデミアンに勇気を与える礼の姿、心底格好よかった。。
決してエドと対等にはなれず、権力や金でエドを救うことはできなくても、、
愛する人の力を借りることに傷つきながらもそれを受け入れ、デミアンの作品を世に出したこと、一人の作家を殺さず光を当てさせたこと、それは礼だけではできなかったことだけれど、確実に、礼がいたことで成し遂げられたことなんだな、と。
そして作中で言及されている「欧米と比べ遅れている」と言われる日本のアートシーン。なんとなく知っていたけれど、登場キャラのセリフによって語られる内容はやはりショッキングでした。
数年前に大々的に行われていた「怖い絵」展を思い出し、どんな多大な人の努力によってあの美術展が開かれたのか、、と、のほほんと鑑賞を楽しんでいた自分が恥ずかしくなったりして;
決してロマンティックに語るだけでは済まない、商業主義の面を強く見せるアート界の現実があり、日本のアート界、携わる人々の意識が今後変わっていかなくてはいけないとしても。
礼の心にも強く残ったギャラリー客の一人のセリフ、「アートは、私の心にも宿っている」という言葉が、何か心に明るい希望を与えてくれる気がしました。
何者でもない存在である礼だけが与えられる、エドへの愛。
一生、対等ではいられないことを受け入れ、諦めること。
男としての自分の矜持やプライドを諦め、与えられる唯一とも言えるものを惜しみなくエドに与える礼の姿も、エドに負けないぐらい男らしく(あんまりこの言い方は好きじゃないけれど;)覚悟があり、最高にかっこいいー
そんなことを感じた一冊でした。うまくまとめられない。。
そしてやっぱり、自分は不器用で皮肉屋で、でも「認められたい」と心底願っている引きこもり(?)芸術家・デミアンというキャラが大好き!
愛すべき人物。デミアンがいつか、誰かに愛で包まれるといいな、、包まれてくれー…!!
と、そんなことを願いながら本を閉じました。
エドと「対等」でいるために自分の力で仕事を見つけたいと頑張るのですが……蜜月なんてとても言えない、礼にとってはハードな出来事の連続で胸が痛かった。 ここまで大きな権力、富を持っているパートナーと生きていくにはどう折り合いを付けるべきかという事がずっとテーマだった気がするなぁ。それは出会った時から付きまとっている事実で、エドはずっとそれがわかっていたんだよね。 礼にとってはほろ苦い経験でもあったかもしれないけど、礼の「らしさ」が発揮された物語でもあったなぁと思いました
