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竜は無垢な歌声に恋をする

ryu wa muku na utagoe ni koi wo suru

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表題作竜は無垢な歌声に恋をする

シリル・オーウェル,サルゼード王国の騎士,竜人族,22歳
レヴィ・フレイン,ソーウェル村で暮らす天涯孤独の少年,17歳

その他の収録作品

  • 竜たちは愛を育む
  • あとがき

あらすじ

自然界では目立つ白銀の鱗を持つ竜人族のシリルは、アゼルとランドール将軍に王都で育てられた。不自由なく不幸ではないものの、国の重積を担う将来を定められた窮屈な日々。
その鬱屈をいつしか竜体で飛ぶことで解消するようになっていた。
そんなある日、ひそかに訪れた森で聴いたのは、美しい歌声。
シリルは、その澄んだ歌声の持ち主であるレヴィに惹かれ……?
「竜は将軍に愛でられる」、新たな"血の絆"の物語♡

作品情報

作品名
竜は無垢な歌声に恋をする
著者
名倉和希 
イラスト
黒田屑 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
シリーズ
竜は将軍に愛でられる
発売日
電子発売日
ISBN
9784403525377
4.2

(57)

(28)

萌々

(20)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
13
得点
238
評価数
57
平均
4.2 / 5
神率
49.1%

レビュー投稿数13

優しくて幸せ

竜シリーズの第3作目。
それぞれ主役が異なるのでこちらの巻だけでも読めるかと思いますが、やはり1作目からがおすすめです。
1,2作目を読んでいるか否かで後編の楽しみ方や感じ方が変わってくるかなと思います。
特に、1作目のランドールがお好きな方はぜひ。かわいすぎるおじさまの図が見られますよ。

名倉先生の竜シリーズの何が1番好きかって、気持ち良いほどの攻めの溺愛っぷりなんですよね。
それぞれ出自も出会いも異なる者同士の組み合わせなのですが、根っこにあるのは心地の良い甘さと安心出来る愛おしいであふれた溺愛。
読んでいてすごく楽しいですし、なんだかすごく幸せです。小さな愛が積み重なって深まる過程を楽しみたい時にぴったりのシリーズだなと思います。

今作の主役となるのは22歳の竜人族のシリル。
環境と立場に恵まれていながらも、どこか息の詰まる思いを抱えている真面目な青年というのがシリーズ過去作になかった味付けで良かったです。世間知らずな青さと隙があるというのかな。
そんな彼が束の間の自由を求めて空を飛ぶ中で出会った美しい歌声の持ち主・レヴィ。
前作同様、出会い方がロマンティックで素敵です。
そして、作中の2人の逢瀬が本当に素朴であたたかくてとっても優しいもので、ああこれは好きだなあ〜と。
前作の方が好みだったのでこちらの評価にしましたが、キラキラとした溺愛攻めに健気受け…と、スタンダードな良さが詰まっていて読んでいて終始微笑ましい2人でした。

竜シリーズは番外編を抜くと今作が集大成となるのでしょうか。
どのCPの行く末も気になってしまい、まだまだこの世界観を読んでいたい気持ちになりますね。
願わくば彼らのその後、もしくは別の竜のお話を本で読めたらなと思います。

0

竜シリーズ3番目

全部イラストは、美麗で緻密な黒田屑先生。

①竜は将軍に愛でられる 2019/11/09 ランドールとアゼル(白青)
 竜は将軍に愛でられる・番外篇  2021/06/17~
⓶王子は黒竜に愛を捧げる 2020/03/10 エリアスとアラン(黒竜)※延命不能
③竜は無垢な歌声に恋をする 2021/10/21~ レヴィとシリル(白竜)
 竜は無垢な歌声に恋をする・番外篇 竜に愛を誓う 竜は将軍に愛でられる 2022年8月19日~

嵐の日に、竜が籠にいれた竜の子を城に置いていく。
籠の中の手紙に「シリルを育てて欲しい」と書かれていた。
シリルは、白い竜。

カワイイもの大好きなランドールとアゼルに大事に育てられたシリル。
シリルは過保護に育てられすぎて、定められらレールに乗って生きる事に閉塞感を感じていた。

或る日、森の向こうに降り立つと、誰かの歌声が聞こえて、声を辿っていくと、見すぼらしい少年が墓参りをしていた。
大火事で両親を失った孤児、レヴィは、顔半分に火傷の跡がある。
孤児院を出たばかりの17才のレヴィは発育状態が悪い。
シリルと出会って、苦しい生活から救われる。

レヴィ誘拐事件が起きて、救助する際に傷を舐めて、シリルとレヴィは血の契約を偶然行ってしまう、
シリルは、リンフォード王子との約束を反故にすることに・・。
色々有って、落着した後、エリアスに歌を褒められて、音楽院へ入学することになる、
そして番外編へ続く。

1

ランディ!

シリーズ集大成の三巻目ということもあり、かつてのカプ達がちょこちょこ登場するところが嬉しかったです。
私はランディ×アゼルが好きなので、彼らが超現役で相変わらず仲睦まじいところが読めて嬉しかったわ。

レヴィは、大火事で両親を亡くし、本人も顔半分が焼けただれて左目を失い、右目もほとんど見えないという辛い状況にありながら、希望を失わずに健気に生きてきた子。
もう全力で幸せにおなり!!としか言えない。

で、シリル×レヴィの話でありながら申し訳ないんだけど、やっぱり私はランディとアゼルが一番好きだなーと。
特にランディが好きだなーと。

だから黒田屑さんの「ランドールとシリル」という絵のあとがきがめっっちゃツボでした。
ランディを「ちっちゃいものがだいすきな大きなおじさん」と描かれてるんだけど、ほんとそれ!!と頷きまくり。
ランディがレヴィのお世話をしたがったり、歌を聞いて泣いちゃった挙句に「レヴィはウチの子だ。だれにもやらん。」と言ってたりとしてるところが、このお話の中で一番好きだという……ごめんよ、シリル&レヴィ。

0

シリーズ集大成

3巻出てます。シリーズ集大成の3巻目。
1巻目は「竜は将軍に愛でられる」
2巻「王子は黒竜に愛を捧げる」

1〜2巻を読まずとも楽しめますが、読んでおいたほうがより楽しいです。
1巻でメインCPだった、ランドールとアゼルの息子の話になります。息子といっても、同胞から託された養子です。
そして、2巻でメインCPだった、アランとエリアスも登場します。
BLであのカップルたちは今!みたいなのってたぎりませんか?私だけですかね?

もちろん、今回も溺愛攻めですが、今回は半ば公人として育てられたお坊ちゃん。世間知らずではありますが、とにかく受けに対して一途です。
受けのレヴィも健気なかわいい良い子。この受けちゃんは、火事で両親を亡くし、一人で生計を立てています。それから、火事で半ば視力を失っています。
でも、後半に行くにつれ、おせっせに対してだいぶ奔放で良いです。愛ですね。ラブラブで生きていってほしい。人生長いからね!

1

美しい世界観

3部作の3作品目ですが、知らずにここから読んでしまいました。でも、この作品だけでも十分に楽しめます。レヴィのピュアさにもキュンキュンするし、シリルのスパダリもカッコいい!BLの小説はこの作品が初めてでしたが、とても読みやすく挿絵も素敵でお薦めです。

2

其々の出自と生き方を肯定する

「竜は将軍に〜」からこちらを読みました。どちらもスパダリエリート攻と可愛い不憫少年受で、語尾が「可愛い」になる程攻めが受を溺愛します。

大火事で家族を失い、火傷の傷と目の損傷を負ったレヴィ。偶然竜人シリルと出会い心を通わせるシンデレラストーリーですが、二人が逢瀬を重ねるのが読者も待ち侘びるほどに可愛いです。美味しいお菓子とお茶で話をしたり、レヴィの荒れた手をシリルが香油で包み込んだり(この挿絵の、照れシリルと細っこいレヴィが可愛すぎる)。可愛いだけでは無く、レヴィの生活を心配し、「こんな火傷を負っても生きていてくれてありがとう」と言葉をかけるシリルは、レヴィにとってどれだけ心強かったか…泣。
身体が少し重くなったレヴィを抱いたシリルの「この重さは人生の重みだ、幸福の重みでもある」という言葉には泣きました。

特殊な竜であるシリルと結ばれた事で起きるレヴィの身体の変化が、事情を知るアゼル達には情事が筒抜けだと知ったレヴィの焦りが萌可愛かったです…!レヴィの天然な誘い文句もたまりません。
そして彼らの寿命に対する生き方の覚悟は3作通して異なり、言い合う事なく、普段の性格からは垣間見ることのない切なさがあってジーンときました。

名倉さんの小説ってとっても読みやすくて甘くて幸せな気分になります。主人公達の愛はもちろん、情景が目に浮かぶ様なエピソード、話が進むにつれての登場人物や世界観のさりげない説明だったりが大袈裟にならずそつなく流れていて。

そして後書きのランドールが最高でした!本文でもレヴィに対して小動物好きの血が騒いでる様子が見えましたが、ム◯ゴロウ並みに動物(とレヴィ)を可愛がりたい厳ついおじさまの様子に笑いました。

4

シリーズ集大成的。とっても良かった!

シリーズ3冊目です。
ラヴィの境遇が切なくて。17歳なのに13歳くらいにしか見えない程成長できてなくて。
孤児院を出て一年。鶏小屋みたいな粗末な小屋で暮らして。十年前の大火事で両親を亡くし左目は見えず右目もかろうじてうっすら見えるくらいで。しかもひどい火傷のあともあり。

それでも孤児院にいるより良いようで…。

そんなラヴィと白い竜人のシリルが出会い。

シリルが2歳でアゼルたちの養子になって将来も決められ息が詰まるような生活で。息抜きに飛び回っていたら森の中で美しい歌声のラヴィに出会い。

シリルがやっぱり箱入りだからか世間知らずで脇が甘いんですよね。
そのせいでラヴィが危険な目にあい、結果的にラヴィと血の絆を結ぶことになり。

ラヴィを王都に連れて帰り甘々新婚生活!
そこでアゼルに血の絆についてや色々教えてもらうんですが…。

ラヴィの火傷のあとが治ることが、治れば治るほど理由がバレることがわかり、ラヴィは恥ずかしくてシリルを避けるようになり…。

シリルもエッチもエスコートも上手ですが、恋人の心の中まではわからず。

でもある事件がきっかけできちんと話し合い。もともとその夜に話すつもりだったのですが、もうそんなこと気にしなくていいや!って。

ラヴィが王都に来てから明るく生き生きとして、シリルにも愛の言葉を惜しまず、変に卑屈になったり遠慮しなくていいですね!
シリルもラヴィが可愛くて仕方なくて。
俺のラヴィ。僕のシリル様。

とっても良いお話でした。
集大成的で他のカップルの覚悟や生き方をシリルを通して知ることができ。
続きはあるのかな?

あとがきのランドールとシリルくんでは、ランドールが相変わらず小動物や可愛いものが大好きで微笑ましかったです。

4

偶然がもたらす必然の出会い

今回は大将軍の養子で白銀の竜体をもつ竜人と
顔の左半分に酷い火傷痕をもつ孤児のお話です。 

周りの望まむ道を歩んでいた攻様が
受様との出会いで自身の幸せを見つけるまでと
受様が攻様とともに王都に移ってからの続編を収録。

攻様は希少種の竜人の中でも珍しい
白銀の竜として生まれますが
色素の薄い竜は虚弱で短命である事が多く
王都で大将軍の伴侶となっていた竜人に預けられます。

竜は1頭で数千の兵力にも勝る存在であるために
受様は3将軍家の養子となり、半ば公人として育ちます。

将来は第二王子と主従の「血の絆」を結ぶ約定で
国軍の重職に就く事を望まれている攻様ですが

ときおり何もかもが虚しく、
何もかもを放り出して解放されたいという
思いを昇華出来ずにいました。

そんな攻様の息抜きは竜体になって空を飛ぶことです。
とある日も竜体で空を飛んでいた攻様ですが
考え事をしていてかなり遠くまで移動しており
人になって休息をとる事にします。

すると微かな歌声が聞こえてきます。
音楽が好きな攻様が興味を引かれて向かうと
墓地で歌を口遊む子供に出会うのです。
この少年こそ今回の受様になります♪

受様は10年前に起こった火事で両親を失い、
自身の顔の左半分には無残な火傷を負いつつも
感謝を忘れず生きている健気な青年でした。

攻様は受様は健気過ぎて心配で
次の日も村の巡回だと立ち寄るのですが
逢瀬を繰り返すうちに受様との時間が
癒しになっていきます。

そんなある日、
村に白銀の竜を探す男達が現れた事から
受様は攻様の正体を知る事となり!?

雑誌掲載のタイトル作に続編を書き下ろしての文庫化で
既刊カプである将軍と竜人の養子である攻様と
幼い頃の火事によって両親と左目を失った受様の
人外ファンタジーです♪

本作は名倉先生の竜人シリーズの3冊目に当たり
1冊目の「竜は将軍に愛でられる」の主役2人に
育てられた攻様のお話となります。

私はシリーズの既刊未読で
雑誌に掲載されたタイトル作が初読みでしたが
もふ好きなツボを刺激されて
既刊2冊を後追いで購入しました。

受様は家事で両親を失い
左目の視力を失うほどの大火傷を負いますが
いつも自分にできる精一杯で生きています。

火事を忘れたい村人達の思いにも寄り添い
そっと1人で花を手向ける健気さが
もうまたりません。

受様との出会いが攻様の生き方を変え、
攻様との出会いが受様を幸せにするまで
ハラハラ&ドキドキ、
とっても楽しく読ませて頂きました。

本作は単巻でも無理なく読めますが
続編は既刊を読んでいると世界観が深まって
より楽しめると思います (^-^)v

5

甘々

シリーズモノと知らずこちらを初めて読み、
読了後にあとがきを読んでシリーズモノと言うことを知りました。
特に他のシリーズを読んでいなくてもお話がわかるかと思います。

レヴィが辛いことがたくさんあったはずなのに
心がすごく綺麗でそりゃシリルもレヴィを愛さずにはいられないよなぁと思いました。
しかも心がきれいなだけでなく無垢で凄かったです。
(語彙力がなくてすみません。)
そんな無垢なレヴィがシリルの手によって
変わっていくのが見れてすごく興奮しました。


心温まるお話なのでこれから先も何度も読み返すだろうなぁと思います。
他の登場人物も優しくて、それぞれの物語を読みたいので
他の竜人シリーズも購入しようと思いました。

0

可愛らしい二人

シリーズ集大成とも言うべき三作目です。
雑誌掲載の表題作と、書き下ろしの「竜たちは愛を育む」です。
今回のカップルは年齢が近くてとても可愛らしくて、初々しいやり取りに思わずニヤニヤしてしまいました。

殆ど同時期に発売された「王弟殿下の甘い執心」も良かったですが、こちらも凄く良かったです。名倉和希先生の作品は外れが無いですね。
とても凄い事だと思いました。

レビィの出自や見た目じゃ無くて、その無垢な魂や歌声に惹かれて行くシリルが凄く良かったです。シリルのレビィに対する心の叫びに何度もホッコリするんです。かなり萌えました。

レビィも過酷な境遇にありながらも前向きで、とても強い気持ちの持ち主であるところに共感を持てました。

こちらの作品では前の二作のカップルのその後も読めて嬉しかったです。
アゼルとランドールにはクスッとしたし、アランとエリオスにはちょっとしんみりしつつも幸せそうで、アランの深い愛情にウルっと来るんです。

大人たちはそれぞれ素敵なんですが、若いカップルはなんだか微笑ましくて思わず応援したくなります。

ちるちるさんのあらすじには「いずれ血の絆を結ぶ相手も決められていたが…」とあったので、「???」って思っていたんです。だって前の二作を読んでいたら、血の絆は相手を決められて結ぶものではないですから。
その経緯と結末も読んで納得出来ました。
決められてた相手の落胆具合を知ると、シリルに対して特別な気持ちがあったように思えてしょうがありませんでした。

でもシリルはレビィに出逢えた事で人を愛する事を知り、自分の未熟さを痛感して己の役割を改めて考えるようになって成長するんです。
だからレビィでなくてはダメだったんですよ。

こちらの作品だけでも楽しめますが、是非「竜は将軍に愛でられる」「王子は黒竜に愛を捧げる」め併せて読んで欲しいと思います。

7

竜ちゃん

先生買い。雑誌掲載時から楽しみにしてました、王道なお話なんですけど、攻めがなんとなく好きだったんです。ちょっぴり窮屈だなと感じているキラキラよいこイケメンが気になる方でしたらおススメです。

白銀の髪をもち麗しい騎士姿のシリル。20年前にランドールとアゼルのもとに連れてこられた竜人族です。オーウェン家の養子となり、なかば公人として成長し、ゆくゆくは第二王子と血の絆を結ぶことが決まっていて、ちょっと窮屈さを感じています。そんなある日、息抜きでふらっと立ち寄ったところで、墓に花を供えている美しい歌声を持つ少年に出会い・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
ランドール♡+アゼル(1作目カプ)、アラン+エリオス(2作目カプ)、フリップ(シリルの友人)、キャシー(村で受けを気にかけてくれる♀)、悪党少々。ランディが変わってなくてめちゃ好き♡

++攻め受けについて

受けは可愛め健気さん。純粋で頑張って一人で生きてきた孤児さん。良い子で、ケガが治ってきてほんと良かったです。

受けより好きだったのが攻めのシリル。アゼルと同じ白銀の鱗を持つ竜でキラッキラのイケメン。自分の役割をきちんと理解していて、その役割を果たそうと良い子でいるのですけど、決まっている将来の事を考えて、なんとなく窮屈さを感じているところが、とても親近感を感じて良かったんです。道を外せず、もやもやしている王子様♡母性本能をくすぐられていいのかな。

そんなシリルがレヴィに一目ぼれしちゃって、足しげくレヴィの下に通い、あれやこれやさりげないものを貢いじゃって可愛い・・・

後、アランの覚悟の部分もとても良かったでした。アランより先に儚くなるであろうエリアス。エリアスを失った後、どうなるか分からない自分の始末をどうするか、シリルの事も考えて決めているアランの覚悟が、とてもとても良かったでした。

今回、冒頭に人物紹介図が2P、そして最後にランドールとシリルくんと題した黒田先生のイラストが1Pあります!ランディがちびシリルにむちゅーとして嫌がられている図や、ちびわんこを拾ったランディを見てシビアな発言をするシリルの図、レヴィに飴をあげようとして断られるランディの図とか、超楽しい!ランディ好きな方でしたら絶対見てほしいです。

竜ちゃんシリーズ大好きなので(特におっさんランディ好き)、評価上振れかもしれませんが、キラキラ王子系真面目さんやおっさん将軍が気になる方は是非1作目から。おススメです!

7

名倉先生の竜シリーズ3作目✧*。

名倉先生の竜シリーズ3作目。恵まれた容姿で将来も約束されたシリルは気晴らしの散歩中に美しい歌声に惹かれ、不幸な生い立ちのレヴィに出会う。交流する内に惹かれ合い‥というお話。
レヴィの生い立ちが過酷、健気に頑張り両親を想う姿に感動。そんな所がシリルには魅力的だったのかな。淡々と、何なら無気力にも思えたシリルがレヴィの事になると目の色が変わる様子に愛を感じた。レヴィも悩んだけどが覚悟が決まって良かった。溺愛甘々で微笑ましかった♡過去作2組の登場も嬉しかった。リンフォードが立場的に強く出る事もできるのに、静かに引いたのが不憫。彼も幸せになってほしい。

6

世界はこんなにも美しい

竜と人間との深い絆と愛を綴った「竜人シリーズ」三作目で、作者さんがおっしゃられてる通りシリーズ集大成とも言える作品になります。

こちらですね、新カップルとなる表題作のお話も甘くてあたたかくて優しくてととても良かったんですけど、書き下ろしが更にめちゃくちゃ良かったですよ。
シリーズ全てのカップル登場とまさに集大成なんですけど、彼等の深い絆と愛に、思わずホロリと来たりして。

命をかけて愛する事。
最期まで離れずに、共に生きる事。
そして、失う覚悟。

いや、世界ってこんなにも美しいし、そして優しいよねと、読み終えた後は感動で胸がいっぱいになると言うか。
素晴らしい作品だと思います。

ちなみに、そんな感じで今作だけでも読めるようには書かれてるんですけど、シリーズを通して読んだ方が絶対萌えるし心に響くと思います。
あと受けですが、目が不自由だし顔面に火傷の痕とかなり不憫なんですよね。
この手の題材が苦手な方は最初から避けた方がよろしいんじゃないかと思います。

内容です。
珍しい白銀の鱗を持ち、王都で育った竜人族・シリル。
決まっている未来に窮屈さを覚えている彼は、竜の姿で空を飛ぶ事で、その鬱屈を晴らしてるんですね。
そんなある日、たまたま訪れた森で彼が聞いたのは、美しい歌声。
その声の持ち主に話しかけますがー・・・と言ったものになります。

まずこちら、ものすごく王道ではあるんですけど、とにかく優しいし甘いし可愛いお話でして。
えーと、受けであるレヴィがかなり不憫だったりするんですよ。
彼は幼い頃の火事で両親を亡くし、更に自身は顔に火傷を負った上に目が不自由に。
そのせいで、日銭を何とか稼ぎつつ貧しい生活を送っていると言うか。
これが、そんな境遇にも関わらず、本人はとても健気だし心が美しいんですよね。

で、そんな彼の前にある日突然現れたのが、不思議な騎士様。
通りすがりに自分の歌声に誘われてやってきたと言う彼ですが、それから何回もレヴィの元を訪れては、共に過ごすようになる。

これね、本当にベタではあるんですけど、レヴィがめちゃくちゃいい子だし、なのにと言うかだからこそと言うか不憫なんですよ。
小さい子ども達からは火傷の痕で「バケモノ」だと蔑まれ、まさに極貧生活を細々と送る。
彼は既に一人で生きて行く覚悟を決めてるんですよね。
で、そんな所に格好良くて優しくてついでに権力もある攻め登場!

何だろうな、こちら両視点で進む為、互いが互いに惹かれ合って共に過ごす時間をとても嬉しく思ってる事が読者には丸分かりなんですよね。
レヴィが食べた事もないお菓子を貰ったり、そしてそれを二人で食べたり。
また、シリルがただただレヴィに会える事が嬉しかったり。
そんな二人のあたたかくて優しい日常が嬉しくて仕方ないし、そもそも不憫な受けが初めて大切に扱われ、これでもかと甘やかされるのも嬉しくて仕方ない。
もう本当、こういうの理屈じゃなく好きで好きで堪らないのです。

この後、シリルが自分の正体を隠していた事で、レヴィが事件に巻き込まれたりと波乱はあるのです。
波乱はあるのですが、全体的な印象としてはとにかく優しいしあたたかい。
何より、シリルがかなりの溺愛攻めですしね。
もう、レヴィ、幸せにおなり!って感じで。

で、ここまでが甘くて可愛い表題作。
この後、シリーズキャラ総出演の書き下ろしになります。

内容としては、シリルと共に王都へと居住を移したレヴィ。
そこでは、シリルの義父となるアゼル達が待っていてー・・・って感じでしょうか。

えーと、ここで二人ですが、竜人の「血の絆」の真実を知る事になります。

これな、アゼル達やシリル達は寿命の恩恵に預かれるワケですが、黒竜であるアラン達はいずれ別れが訪れるんですよね。
そこが書かれた部分が、とにかく良かった。
読みながら、思わずホロリと来ちゃいましたよ。
彼等の深い愛情に、グッと来ると言うか。

例え、気が狂うほどの絶望と悲しみに襲われても、それでも出逢えて愛し合えた事が幸せなんですよね。
なんて、なんて切ないのに、同時に優しい。

と、そんな感じで、めちゃくちゃ感動だし素晴らしい作品でした。
これは集大成に相応しいですね。

12

この作品が収納されている本棚

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