穏やかで朴訥な研究員×真面目で繊細な営業マンが不器用に心を通わせる、アラサーリーマンBL

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表題作また明日会えるよ

国島雅信,31歳,朴訥な研究員
木村隆人,28歳,繊細なサラリーマン

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

ヤケ酒した日の翌日、見覚えのない一軒家で目を覚ました会社員の木村(きむら)。

泥酔し倒れていたところを介抱してくれたのは、その一軒家の持ち主・国島(くにしま)だった。

落ち着いた様子の国島と温かい家の雰囲気に、木村は久しぶりに心の安らぎを感じる。

しかしその後、国島と会社で再会し同じプロジェクトに参加することに。

困惑しつつも交流を深めていく二人。次第に国島の存在がかけがえのないものになっていく木村だが…。



穏やかで朴訥な研究員×真面目で繊細な営業マンが紡ぐ、不器用で愛おしい大人たちのラブストーリー。

作品情報

作品名
また明日会えるよ
著者
奏島ゆこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ホーム社
レーベル
アイズコミックス.Bloom
発売日
電子発売日
ISBN
9784834265293
4.6

(294)

(218)

萌々

(61)

(12)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
28
得点
1371
評価数
294
平均
4.6 / 5
神率
74.1%

レビュー投稿数28

日常の中の繊細な恋心

地味めマジメリーマン同士のお話。
安心して読めました。
よくある日常で出会い、恋していくさまがみずみずしく伝わってきました。

とりとめない会話の中で、ふとした木村の横顔のコマが印象的で。
ふわっと風が吹いているような、木村の心が何かを思い出して囚われているような…それを黙って見る国島という構図が序盤はいいなと思いました。
そういう描写の積み重ねで、木村が傷心を癒していく、笑顔が戻ってくる…それを見る国崎が心惹かれているんだなとわかる表現がステキでした。
笑顔の木村をかわいいと思った国崎が、かわいい?と反芻するところがおもしろい。

お互い過去の恋人との別れ話をした時、国島が
相手を受け入れられなかったとしても、頑張れなかったとしても、その人を大事にしてなかったわけじゃないと思います
と言ったの、やさしいしわかる〜となりました。
恋愛じゃなくても、相手を大事だと思っていても、相手の望むようにできないこともある。
気持ちがあるなら態度や行動で示せるはずという考え方がありますが、それができたら苦労しないよ…と木村のように弁解したくなりますw

木村が酔って「ずっと会いたかったです」とこぼすの萌え〜でした。
とかくBLでは酔った勢いでエロ進展することが多いですが、それは正直見飽きておりまして。
木村のセリフみたいな、こういうのがいいんですよ!と強く思いました。

キスした後日、国島がまっすぐ思いを伝えたのに、木村が臆病から拒絶するのはイラッとしますね。
怖いからと相手を拒むと傷つけることあるもんねぇと自分に置き換えて反省しました。

国島「そろそろ敬語やめない?」
木村「…いいよ?」笑顔←国島、衝撃を受けてフニャフニャしゃがみこむのがめっちゃ萌えでした。
相手のかわいいにやられる無愛想キャラ大好きです。
溺愛無愛想国島×無自覚かわいい木村
すごく好きなカップリングです。

1

優しい物語、宝物です。

作品全体を通して優しい風が吹いているかんじ。真面目で不器用で、恋に臆病になっている2人が、少しずつ気持ちと向き合い一緒になっていく過程が読んでいて、胸がいっぱい、愛おしい気持ちでいっぱいでした。読み終わった時は幸せな気持ちになります。感情の動きとか、表情がすごく好きです。出張に行って帰ってきた木村さんを迎えに行った国島さんの「ああ」が好きです。会えた嬉しさからなのか、自分の気持ちに確信が生まれたのか、、。そして、ずっと敬語なのがまたいいですね! 2人の日常をもっと見てみたいです!敬語やめた後の2人を!

1

理想的な自然体男・国島!

攻めの国島が、「理想的な自然体」を絵に描いたような人で、すごく好みでした!
飄々として、言いたいことはズバッと言っちゃうんだけど、呼吸するように気遣いもできる。理系で優秀だけど、常識人でコミュ力高い。黒髪眼鏡、長身に猫背で身なりに無頓着。庭の野菜で手作り餃子。いつの間にか居ついてる猫。
「ごみ捨て場に男が落ちている」というBLあるある場面に遭遇して、「ほっといた方がいい」と常識的なこと言っちゃうところが好き(でも、結局連れて帰って親切にしちゃうのも)。

国島の人との距離感がすごく心地いいから、二人がす~っと親しくなって、一緒に飲みにいったり、恋愛について突っ込んだ話をしたり、はては海に向かって叫ぶような仲になっていくのも無理がなくて自然に見えました。
この海のシーンがすごく好きです。抑え込んでいた木村の切なさと、するりと寄り添ってくれる国島の包容力。
気の利いた言葉でも、カッコいい行動でもなく、ただ「ごめんなさい」の一言がぐっときました。こういうの、出来そうで出来ないと思う。
台風の日のキスも良かった。やたらとすぐに触りあっちゃうより、こういう息が詰まるようなドキドキ感がいいな。

欲をいえば、国島が木村を可愛いと思うようになっていくところを、もっとちゃんと見たかった。夏になって半袖にドキっ……ベタだけどいいじゃん。冷やし中華にキラキラしちゃう木村に、私も一緒に萌えたかったよ。1コマずつでさらっと流しちゃうのはもったいない。
そしてこれはホントに個人的な趣味だけど、面倒くさい性格の受けが大好物の自分としては、木村がもっと手こずらせてくれてもよかったな。友達を作らずにきたことや、元彼との別れのいきさつからして、いい具合に拗らせてくれる受けだと期待してしまったけど、思いのほかアッサリでした。

0

じんわり心に沁みる

とても優しく、心温まる同じ会社の後輩(年上)× 先輩(年下)のお話。

大きな展開の波・インパクトのようなものはないので、好みは少し分かれるかもしれません。私はとても好きな雰囲気の作品でした。

帰り道に拾った酔っ払いは、会社の年下先輩(受)。

以前初めて会った時はスマートで苦手なタイプだと思っていたのに、交流していくうちに意外とダメなところ・弱いところがあることが分かって…

二人の気持ちが本当に少しずつ少しずつ近づいていく様子が丁寧に描かれていて、ちょっとした小説のよう。
じんわり心に温かいものが流れ込んでくる感じがしました。

電子限定の描き下ろし、「名前呼び」が個人的に一番萌えた…

0

大好きです

この作家さんの本は初めてです。絵の感じと攻めの顔が好きで、試し読みをして購入しました。

なんていうか、"大人の恋"って感じがして大好きです~~上手く言えないんですけど
攻めの国島さんの気を使っていないような優しさにしみます………受けの木村さんはゲイで、恋人と別れて大荒れしていたところで国島さんと出会うのですが、国島さんと過ごしていくうちに元彼との傷も癒えて、そこから恋心が芽生えていくのがいいなあと思いました。すぐ恋愛!て感じじゃなくて、まず友達としてお互いを支えてるのが好きです。

そして、私は描き下ろしがエッチだとすごくすごく嬉しいのですが、そこよりも急な台風でお泊まりした時のシーンが印象的で(描き下ろしのエッチもすごくすごく好きです!!!)あの二人が見つめ合うとことかキスするとことか木村さんがストップをかけたときの二人の表情がめ~~~っちゃ好きで………あの空間の雰囲気がもうたまりません エロくはないんだけどすごくえっちで、大好きです やっぱり黒髪メガネ攻め最高

1

感情描写がとても丁寧!

「僕ゲイなんです」「ゲイだと友達になれないとかあるんですか…」
ここにグッと心捕まれた(><)
二人のゆっくりしたテンポの中で徐々に関係が深くなっていく過程が良いです。

0

取り留めのない話をずっと

レビュー漏れしていたのを見つけ今年中にと思い駆け込みレビューです!

このお話の雰囲気が本当に大好きです。
BLではある意味王道とも言える酔っ払って道端に落ちているところを拾うところから始める物語ですが、その後の2人ののほほんと、でも互いをすごく気遣いながらゆっくりと距離を縮めていくところが好きです。

木村さんはたぶんゲイであることを自覚してから友達も作らず(というかうまく作れなかったのかもしれない)どこか負い目に感じながら、だからこそ恋人という存在にものすごく依存してしまっていたんだろうなぁと。そんな恋人と自分からとはいえ別れてしまって周りに見せずとも孤独を感じ、人との繋がりに飢えていたんだろうなと思いました。だからこそぬぼーっとした感じで寄り添って、取り留めのない話をテンポよくできて長時間一緒に自然にいられる国島さんの存在はすごく貴重でどうしたって惹かれてしまうものだったのではないでしょうか…

国島さんはそこまで人に興味があるタイプじゃなかっただろうに、どことなく苦手な印象を抱いていた木村さんのまずはダラシないというか情けないというかな姿を目撃し、その後に気を許した笑顔を見て、色んな表情を知っていくうちに目が離せなくなっているのがとてもよく伝わってきました。

この2人が互いにとってすごく居心地のいい存在になっていってるんだろうなぁというのが隅々から伝わってきてほのぼのしつつ、でも結構切ないシーンもあって、でも最終的にはすごくいい収まり方をしていて本当に良かったです。
この古民家のようなお家で2人がどんなふうに生活を営んでいくのか、もっともっと覗かせて欲しい、そんな1冊でした。

1

丁寧な心理描写と対話

個人的商業BL2023年NO.1作品です。
元々奏島先生の絵柄や優しいお話が好きなのですが、今作は本当に素晴らしくストーリーもキャラクターも魅力的です。
キャラの掛け合いでときめいていくBLが多いですが、本作はリアルに知り合って「あ、いい人だな~」と好感を抱くように、キャラクター達の人柄をページをめくる度に好きになっていきます。そういう質感のキャラ造形や会話の見せ方が本当に巧みです。

特にドラマチックな事件もなく、丁寧に丁寧に関係性と対話を描いて面白い漫画を作るのはとても難しい事だと思います。かといって地味かというとそうでなく。毎話ごとにキャラを好きになるし、しっかりときめいたり感情を高ぶらせてくれるテクニカルな「魅せるシーン」があります。
生活の折に思い出して読み返したくなるBLに出会えてうれしいです。
こういうBL漫画をずっと求めていた!と感激しました。
奏島先生はずっと追いかけていきたい作家さんです。

1

大人しくて如何にもいいひと2人の正直な恋の仕方がイイ❤︎

途中から、さすがに
こんなマイペースな2人が
果たして恋に落ちるのか?と心配&わくわくもしながら読んでました。

出会いは…BLあるあるだったけど笑
2人が仲良しになっていくのがすごく
読んでていい感じで、逆に心配になるほど。
リーマンものを読みたいな、と思ってたんですけど、
これはほのぼのしたやつだった…
とっても癒されてしまいました。
あの家の庭は、いいなぁ…うん

気付いたら大好きになってて
あ、壁の私が2人を。
その2人がやっぱり惹かれ合うとなったら
ほんとどっきどきで、エロいとかじゃないんですけど、心臓ばくばくいっちゃいました。
とっても良かったですー❤︎

0

心がうるおいます

絵柄も相まってゆったりほんわかした雰囲気があるんだけど、でも、めちゃくちゃに悶えてしまう…国島かっこいいし木村かわいい本当にかわいい…

奏島ゆこ先生、表情描くの上手すぎじゃないですか?木村さんが見せるいろんな表情が全部最高で、かわいくて、悶えっぱなしでした

国島は、本当にいい人というか。繊細な木村に対する行動とかかける言葉とか、すごくいいな〜いい人だな〜と思った

ずっとあまりに最高な作品ですが、特にやばかったのが「そろそろ敬語やめない?」「…いいよ?」のとこ…ほんと…何それ、もう…破壊力すごかった…
読む時は尊さで心臓止まる準備をしておいた方がいいです

0

サラッとしてた

評価を下げて申し訳ないけれど思ったより色々サラッとしてると感じました

2人とも元々恋人だった人が好きで大事にしてたところとか、平屋の雰囲気とか好きだなとおもうシーンもありました

が、肝心のノンケとゲイがくっつく上での葛藤がほぼ無かったです
受けの元の恋人は親にカミングアウトできなくてそれがきっかけで別れたけど、今回の攻めの親にはあっさり伝えたことが最後判明してそこが気になるのに〜と感じました

受けの失恋を受け止める攻めは良かったのですがくっつくまでの流れがBL読んでると、想像ついちゃうので萌えきれませんでした

2

不器用な大人の恋

泥酔して倒れていた木村を国島が介抱してあげるところから始まるお話です。

彼氏に振られて傷心の木村が国島の優しさに癒やされ、そして惹かれていく過程がとても素敵でした!

国島も始めは友達として接していますが、次第に木村を可愛いと思い始め、これは恋なのでは?と徐々に自分の気持ちを認識していく姿にとても好感が持てました!

恋人同士となり、敬語をやめ、同棲する二人のこの先をずっと見ていたいくらい好きです!!

本編はキス止まりで、描き下ろしも修正が必要なほどの描写はないです。
えっちのときの名前呼びで照れる木村が可愛すぎました!!

0

敬語で話す2人が愛おしい

 初めて読んだ作家さんでしたが、細部まで繊細に描き込むタイプのタッチではないのに、不思議とキャラクターの心情が表情、瞳の動きひとつでとても伝わってくる画ですっかりファンになってしまいました。破局した元恋人のことを思い出して涙する木村に何度も胸がきゅっと締め付けられ、国島も読者も思わず彼に寄り添いたくなるんですよね。

 実は遊びだったとか、結局女性に勝てずとかでゲイのメインキャラが過去に振られたことがあるケースはよく見かけますが、木村の場合はお互い本気で好き合っていて、ただ、相手に勇気がなかっただけ。愛に疑いがないからこそ、2人とも余計に苦しんだんじゃないでしょうか。相手を受け入れられくなった木村にも罪はないし、同性愛の最も難しい所ですね。

 そんな木村に対し、ノンケの国島は遠慮し過ぎず、図々しくなり過ぎずに、いつも心地良い距離感と態度で誠実に接してくれた。ゲイではない国島が木村を可愛いと感じることが増えていく様子も、木村の未練が徐々に溶けていき国島に惹かれていく様子も、とても自然に描かれていました。初めてのキス、初めて相手の体に触れる時、初めてタメ口になる時、初めての名前呼びにこんなにドキドキしたのは久しぶりです。相手を傷付けたらすぐ謝るところも、2人の善人っぷりが溢れていて微笑ましくなります。涙のシーンは多くとも湿っぽくはならず常にどこか温かさがあり、心が満たされる作品でした。

2

あるある

この作品を読んでる人へのおすすめに早寝電灯先生の『52ヘルツの共振』が出てきて、分かるな〜という気持ちに。
BLあるあるの男を拾う話でありながら、国島(攻め)が木村(ゲイ,受け)のことを知っていて、拾うことに理由があるので納得できる。男を拾うあるあるで馴染みやすさを出しつつ、非現実感を緩和させるいい塩梅。試し読みでまた拾う系か〜と思って読んでない方には、そこで終わらないから何卒!と思ってしまう。しっかり好きだった相手がいて、今もその人を憎からず思っていてっていうのも世の中には溢れているのにBL漫画では案外珍しい設定だった。そこがまた地に足ついてて好き。BLあるあるからの現実あるある…こういうバランスの作品は今後増えそうだ。

0

落ち着いて読めるお話

とても好きなお話になりました。
登場人物の繊細さや不器用さ、優しさ、心が動く様がとても伝わってきてとてもとても良かったです。
激しい萌えは無いのに心ときめく、思わず笑みのこぼれる素敵なお話に出会えました。

0

素敵な大人の恋愛ストーリー

すごく評判がいいので、少し前に読みました。初読み作家さんです。

静かに淡々とお話が進んでいくのが心地よく、良質な映画を観ているような感じがしました。

クスッとするようなユーモアも散りばめられていて楽しいです。

セリフだけでなく絵でみせるというか、絵から人物の感情が伝わってきてキュンとします。口元とか手の動きとか。

初めてキスする場面は、2人のドキドキがすごく伝わってきて、こちらまでドキドキしました。

徐々に距離が近づいていく関係にとても萌えました。素敵なお話でした。

ちなみにエッチ描写は書き下ろしのみです。普段はもっとエロあり作品をよく読みますが、こちらはエロが少なくてもすごく満足しました。

ゆっくり進んでいく大人の恋愛を読みたい方はぜひ!

前デビュー作も読んでみたいと思います♪

2

優しい2人

多くの人がそうじゃないかと思うんだが、私もエロエロ至上主義のを読みたい時とほんわかふんわり優しく癒されたい時があり、後者の気分の時に読めば満足感120%なのがこちらです。

読む前からストーリーも登場人物も半ば察しがついていたわけで、それ以上でもそれ以下でもない。
レビューの多さ、神評価の多さは私にとって少々驚きだ。
批難しているわけでは決してないがそこまで〜?と思ってしまっただけ。

初めて読む作家さん。
あくまでも優しいお話、絵柄なんだけどそこはかとなくエロい。
妙にエロい。
あー、そこか。
だから評価高いんだなぁ。

3

ゆるやかに 沁みわたる

おっとり、時々せつない不器用な大人二人の恋のお話でした。

前作「安全でない僕たちは」とはまた全然違った雰囲気で、
だけど、繊細な心理描写は共通していて、じわじわと
ゆるやかに沁みわたってゆくような読み心地でした。

会社員の国島はある晩、ゴミ捨て場で泥酔して倒れている木村に遭遇し、
自宅に連れ帰ることに。
同じ会社に勤めながら接点のなかった二人でしたが、その日をきっかけに
一緒に過ごすようになってゆき…。

一見仕事もできてスマートに見える木村ですが、
ゲイである葛藤や失恋を引きずる繊細な男でした。

そんな木村とは正反対でけだるげな雰囲気を放つ国島ですが、
意外にも面倒見がよく、ちゃんと人の痛みに寄り添える隠れ包容力攻めでした。
そして、恋をすると意外にも彼氏力が高く、紳士な一面もあり、
過去の失恋からすっかり恋に臆病になってしまった木村に対しても
無理強いはせず、優しく見守るその姿勢はまさにゆるゆるスパダリ!

傷心の木村がそんな国島に落ちないはずはなく、
口ではノンケは対象外と言いながらもどんどん惹かれていってしまいます。

だけど、互いに惹かれあいながらも友情から一歩を踏み出すことができず、
そんな二人がじれったく、両片想いなのに距離を置いてしまうなど、
ときに切なくもありました。

恋が実った後は国島の家で同棲を開始する二人ですが、
この平屋がまたなんとも風情があり素敵なんです。
お庭で野菜を作ったり、縁側で並んで休んだり、
二人で過ごす穏やかな日々が透けて見えるようでした。

15

とても暖かい気持ちになれるお話


受けはゲイで失恋したばかりの木村
攻めはノンケで実は同じ会社の国島

木村が失恋でヤケ酒し、泥酔して倒れているところを国島がお持ち帰り介抱という王道から始まります。

とにかく2人の人間性がとてもリアル。
いるよね、こんな人。
あるよね、こんな過去の恋愛。
そんな風に思わせてくれるので感情移入もしやすいですし、なにより2人を好きになれます。

木村が失恋を引きずり、それを知った国島が友人として慰め、親密になり、そして意識し合う…
どこに出しても恥ずかしくない王道中の王道なのに、こんなにも面白く、こんなにも読んで良かったと思える作品は久しぶりでした。

私が特に推せるポイントは、2人の恋愛昔話です。
特にBLの攻めにありがちなのですが、
「今までの恋人は別に好きなわけじゃなかった」
「受けが人生初の本気の恋だ」
パターンが多いのですが、今作は受けも攻めも前にお付き合いしていた人が本当にちゃんと好きで、それでも様々な事情や思いで別れることになってしまった…ここが私的推しポイントでした。
色々な恋愛をして、本気で好きだった人がいたり、辛い別れをしたり…その経験の中で新しく出会った人とそれでも恋に落ちる。
とても等身大で大変気持ちの良い作品だったと思います。

次回作にも期待しております。
素敵な作品をありがとうございました!

17

はじまりは定番だけど…

奏島ゆこ先生の作品は今作で初めて購入しました。
個人的な趣味である「攻め黒髪メガネリーマン」だったからです。
確かに国島は「攻め黒髪メガネリーマン」でしたが、いわゆる「攻め」らしいガンガンいく攻めではありませんでした。
国島がノンケということもあるのでどうしたらいいのか分からないようで、受けの木村も積極的に恋愛へ持ち込もうとしていません。そのため「攻め」らしくない行動も多いですが、それでも逃げる木村を国島が追いかける感じもありました。

はじまりは一昔前のBL出会いの定番!「ゴミ捨て場に倒れている男をお持ち帰りする」ところからです。でもこの作品の違うところは、安易なセックスはありません。それどころか描き下ろしまでありません。
ほのぼのとふたりの友人関係が続いていきます。そしてゆっくりと互いの知らなかったところ、いいところやかわいいところを発見するにつれて気持ちが揺れていきます。
ノンケとゲイというのも関係なく、異性だからや同性だからではなくて人として好きになっていくふたり。大人の恋愛でした。
刺激が足りないと思う方もいるかもしれませんが、国島と木村がそれぞれ赤面する場面に好意が見え隠れしていてとても萌えました。

また、奏島ゆこ先生の絵柄は好みが分かれることもあるかもしれませんが、1話1話の物語の構成もとてもよくできていて毎話楽しく読み進めて行けました。
読み終わった後、ぜひ他の作品も読もうと思いました。

6

あたたかさと切なさと

泥酔した木村がゴミ捨て場で倒れているところを国島が介抱して家に連れて行く…という、BLあるある的な出会いをしたふたりでしたが。
そこからはじんわりあたたかくて時々ちょっぴり切ない、大人の恋と日常が繰り広げられる展開となっていました。

同じ会社に勤めていたのが発覚したのもあり自然と距離は近くなるふたりでしたが、恋愛感情が芽生えるのはまだ先の話。
失恋をして弱っている木村にそっと寄り添う国島の自然体の優しさが、少しずつ彼の心を解していく様子は本当に素敵でした。

木村がぽつりぽつりと別れた彼氏との思い出を語り、それに耳を傾けながら過度に励ますことも慰めることもしない。国島の丁度よく力の抜けた反応に木村は救われたのでしょうね。
そういう優しさの積み重ねが、新しい恋を呼んでくれたことがすごく嬉しかったです。

好きだと自覚した後はバタバタとすれ違ったりもしたけれど。腹を決めたら誤魔化さず、きちんと気持ちを伝えることができるのがふたりの良いところだな、と。
本編が「いってらっしゃい」と「いってきます」で終わるのもふたりのあたたかな関係が見えたようでものすごくほんわかしました。

奏島先生の柔らかな絵柄ともぴったり合っていて、たくさんの感動をもらった作品でした

8

大切な物語だ〜

これは心が浄化されるお話です。

攻めも受けもまずどちらも人として素晴らしい。
相手を思いやる気持ちが溢れてて目頭が何度も熱くなりました。
だからこそ、相手を思うからこそ、一歩先の関係に踏み出せないもどかしさもとても理解ができて納得のできるものでした。

攻めも受けも女々しいところはまったくなく、男らしくて読んでいて気持ちが良かったです。
同棲を始めた二人のお話も読んでみたいな。
素敵なお話をありがとうございました。

9

縁は異なもの味なもの

貯まったポイントと図書カードを駆使して新規開拓続行中で気になる表紙発見

電子で買うと危険なんですよね 後で読もうって忘れちゃう
今日だって携帯家に忘れたまま出勤したし ←かんけいなくね?


あの いろいろ言いたいことはあるんですが いっちゃん言いたいことだけ

それはほんとにニラですかーーーーーーーーーッ‼︎

たまにニュースになるんですよね 
庭に勝手に生えたニラを食べて食中毒とか 河原に生えてたニラを食べて食中毒みたいな ニラと水仙間違えて食っちゃう人 

買いましょうよ キノコでもなんでも その辺に生えてるのとか怖いじゃん

Σ って そこじゃねぇわッ((怒))


出会いのそこがありふれていたので変に一歩引いて読みはじめたんだけど いきなりエロに振り切るわけでもなく 付かず離れずな距離で同じ時間を少しづつ重ね すべてを曝け出せる人と出会えた安堵とか 淡々と進むお話にすごく真面目に丁寧に誰かを意識して恋を知っていく みたいなものをみせられて 無意味なエロや溢れる喘ぎ声に溺れてウハウハよろこんでる自分が恥ずかしくなるというか

そんな2人の縮まらない距離とか 踏み込めない一歩に こう もどかしさが増してムズムズするというか 時折心臓が痛くなるというか


なんか たまにはこう言うお話読まなきゃダメよね
いや ずつと見てられる いやほんと

この先晴れ渡る日もあれば 曇る日も雨の日もあるんだろうけど どんな1日でも大事に過ごしていくんだろうね このふたりって

ううううん 読んでよかって
てかどぉしましょう また追いかけなきゃいけない作家さま増やしちゃったよ ェェェェン

5

心がじんわりとポカポカします

高校生を描いた前作が素晴らしかったので期待して迷わず拝読しました。
今作は社会人のお話でしたが、こちらもとても良かったです。

国島さんと木村さん、どちらも優しい人で、相手を思いやることができる二人がゆっくりと育んでいく物語です。
少しずつお互いがお互いを知るごとに惹かれて行く過程が丁寧に描かれています。

ゲイであり失恋しこれから恋をすることに臆病な木村さん、彼はノンケである国島さんの優しさに触れ、ずっと一緒にいられる関係でありたいと友達としての間柄を望みます。
一方、国島さんは最初は苦手だった木村さんの人柄を知り、だんだん可愛く感じて、彼を好きになっていきます。
お互い口には出さずとも好意は通じていて、友達のまま一線を越えようとしたときの木村さんの表情の繊細さは作者の奏島さんにしか描けないなぁと思います。
流されてしまいたい欲求とそれを抗う気持ちとで揺れる瞳が見事です。
穏やかにゆったりと心を通わせていく二人、友情から愛情になっていく過程はとてもキュンとします。
最後の最後、結ばれて一緒に暮らすことになり、そろそろ敬語やめない?という言葉が、丁寧に関係を築いてきた二人の穏やかさを表してるなぁと思いました。
とても幸せな気持ちになれるお話です。
次回作もとても楽しみです。

6

少しずつ引き寄せ合う2人の恋の行方から目が離せない

この作品の纏う空気感、好きだな〜…
最近、オメガバースと異世界転生ものばっかり読んでたからかな。すごく新鮮でした。

穏やかでしっとりとした大人の恋の物語。
「好き」の感情を丁寧に綴った心の描き方は胸に沁みるものがありました。派手な感情も派手な行動も派手なセリフも派手なシーンもありません。
派手なのは私の鼓動音かな。ドキドキの気持ちや萌えの感情は派手に騒ぎまくってました(笑)

素朴な絵柄とストーリーのマッチングが良いですね。日常の延長線上に広がるBLの世界観がとても素敵だなと思いました(*´︶`*)


同じ会社の同僚同士の恋。酔い潰れていた木村を国島が介抱するところから始まります。

その日を機に親しくなっていく2人の絶妙な距離感の描きがすごく良いです。それまで接点があまり無かったとは思えないくらい、信頼しきって委ねてるような…そんな感じ。
大っぴらには話せない過去の恋愛事情も打ち明けるほど近しくなった2人の間に、友人に抱く感情とは別の感情が生まれていくのがあまりにも自然に描かれていたので、私もこの物語の一部に取り込まれていたような気持ちでした。

芽生えてしまった想いに2人はどう向き合っていくのか。切なさありドキドキありの2人の恋物語が始まっていきます。


注目するのは木村の過去の恋愛です。
だいぶ拗らせていて引きずっています。
元カレへの想いを断ち切る勇気をくれたのは国島で、国島が側にいてくれたから木村は前進することが出来ました。

国島がすごーく優しいんですよ。
気持ちあまって泣いてしまった木村にそっと寄り添って、飲み物たくさん用意しちゃったりしてね。言葉でどう言ったら良いか分からなくて、さりげない態度で優しさを見せる国島が素敵でした。


こんな風に過ごす2人の間に恋が芽生えても不思議じゃないから、国島が木村を可愛いと思い始めて好きになっていくのは、すごく嬉しかったです!脳内で、木村に可愛い可愛いを連発する国島に笑ってしまいました。
国島の恋の応援をするため、読む熱が入りましたp(^_^)q


きゃー!積極的にいってるーー!!♡
のニヤニヤ・ウフフなシーンも、
な…なぜそこ避けちゃうの!?∑(゚Д゚)
のすれ違いシーンもあり…

2人の感情の揺れ動きが終盤は大忙しです。
ここは焦らず見守るしかないなって我慢を重ねた先に見えた2人の世界は、キラキラ輝く幸せなものでした!


繊細な心理描写がパンチ効いていて、穏やかな時間を一緒に感じながら2人の恋をじっくり堪能させてもらいました。恋人同士になって、その先の幸せな未来もちょっとだけ垣間見えて嬉しいです。

読後感良しなハッピーエンドに心が満たされる素敵な作品でした♪

8

また明日会える

研究員・国島×営業マン・木村

和やかな絵柄が大人の恋愛の雰囲気にぴったりで
穏やかな気持ちでストーリーに引き込まれました。


社会員の木村は、
別れた恋人を思い出してヤケ酒で泥酔し倒れていた。

ゴミ置き場で倒れている木村のーー涙。
きっとつらい気持ちを引き立て、泣いてしまっただろう・・・?
と木村の感傷を捉えたくなります。

翌日、見覚えのない古い一軒家で目を覚めた木村。
そんな心の寂しい彼を救ったのは
その一軒家の持ち主・国島。

その後、国島と会社で再会し同じプロジェクトに参加することに・・・

・・・

桜の下で
「何をしても 何を見ても 思い出してしまって」
「恋愛とは 恐ろしいものです。」
憂いに沈んだ表情で淡々と述べる木村。
誰かに恋をした気持ちを、静かに忘れていくはず・・・。
だけど・・・
思い出しちゃう・・・。
忘れられない、眠れない、そんな状態で毎日を過ごすのはつらいよね・・・。
痛いです・・・心を痛めます・・・。

木村に感情移入して読み進めるうちに、

木村はまもなく自身がゲイであることを国島にカミングアウトすることに。
木村にとって
国島は一緒にいると楽しい、安心感を与える信頼できる人のです。
カミングアウトを受けた国島が、相手によって態度を変えない優しい人です。

海で
別れた恋人への思いが溢れ出してしまって、
途方に暮れて咽び泣く木村。
心の中のわだかまりに苛まれていただろう・・・
と木村の苦しさを実感し・・・
胸がチクリと痛みます・・・。
思わず涙が・・・。

2人も、好きだけど価値観の違いの理由で別れるという失恋経験があるから、
その苦しさと葛藤を理解して、
感情を分かち合いたいと思う駆動力になり
ーー愛に変えるのです。

困惑しながら交流を深めていく2人の
切なさや温かさが入り混じっている
もどかしい距離感に胸を打たれました。

屋上で
不安の気持ちを乗り越えて、勇気を出した2人の告白。
・・・
「一緒に考えませんか
 寂しかったり 不安に思ったら」と
国島が木村を楽になる状況に導いてくれます。
感動と胸キュンで感情が湧き上がりました!

また明日会えるよ
今度は会社ではなく
ーー心の安らぎを感じる温かい一軒家で。

ほのぼのとして少し切なさを漂わせる作品でした。

10

ド級のキュンを頂きました

めっっっっちゃ良かった…。すごい萌えた…。
会話と楽しい時間と癒やしを積み重ねながら、
恋心も少しずつ積み重なっていく感じがグッときます。

「恋愛とは恐ろしいものです」

この一言がグサッと刺さり深く印象に残りました。
受けは失恋によって何もかも消えていくような喪失感と、
いつまでも絡み取れない思い出が過ぎっては苦しんでて。

しかしその辛い時間に寄り添ってくれる攻めの存在が
もぅ…!もぅ…!!!めっっっっちゃ良かった!!!

初読み作家さんだったんですが
情緒を揺さぶる表現がとてもお上手だなと思いました。
感情豊かな表情や間の取り方でグッと心を掴まれてね。
漫画だからこそ伝わる良さが存分に味わえました…!

ああああ、良かった。
ド級の胸キュンがストレートにきて萌えたーーー!!!


さてさて。

木村(受け)は失恋で酔い潰れて行き倒れていたところを
偶然通りかかった国島(攻め)が成り行きで介抱することに。

後日、実は同じ会社だったことが判明し、
介抱のお礼をキッカケに飲み友達のような関係になります。

国島の優しさと遠すぎない距離感や、
心地良い会話と楽しく流れてく時間。

それらは傷ついた木村の心を癒やし、
また国島も国島で木村の笑顔を見ると芽生える感情があってーーーと展開します。


個人的に2人の距離感がめちゃくちゃ好きです…!
近すぎず、遠すぎず、ごく普通の会話に萌えるというか。

例えば、これは小さいコマなんですけど、
「もーー!」って言いながら肩を押して笑ってたりとか
何気ないけどごく自然な動きがリアルでニヤニヤする!
ただダベってる会話にリーマンのリアル萌えがある///

同じ会社でありながら顔を合わせることのない2人が
泥酔をキッカケに気の置けない友人レベルに仲良くなって、
少しずつ恋愛に変化していくのがめっちゃ良きです…!!

ゆっくりと、でも確実に。
気持ちの変化がすっごいすっごい良かったんですが、
この萌えをうまく言葉に出来ないのがもどかしい…!!!
えっと、すごい良いの。すっごい良いの!!(語彙力ぅ;)

木村はゲイで今まで友人がいなかったんですね。
周囲から浮かないように、嫌われないように、
気を張った日常では本当の自分を見せられる人はいなくて。

そんな木村が国島の前だけは
ありのままの自分でいられる安らぎが伝わりました。
(この作家さん、感情表現がマジで上手い)
(キャラの心が画面から伝わってくるのよ)

で、自然体でいる木村はとっても可愛いんです!
だから国島もドキッとしたりキュンとしたりするようになって…!!!(激萌)

恋愛的な意味で惹かれるようになった後の
お互い意識しまくりの距離感はニヤニヤが止まらない/////
ドキドキしながら触れる手と抑えられないキスが…ッ!!
もう何度も読んじゃう。ずっとニヤニヤニヤニヤ出来る。

(ものすごくエロさを感じたのは私だけ…?)
(エロ濃くないのに表情?空気?うわッエロ!ってなった)
(エロなくても全然読ませてくるストーリーだったので、)
(ギャップにヤラレタ…(∩´///`∩))

は~~~~////
始めてのキスシーンが好きすぎる~~!良~~~~!!!

あと失恋を引きずっていた木村に対し、
国島がそっと寄り添う温かさがグッとくるんですよ!!!

特に海で叫んでスッキリさせてあげようとする場面が最高。
国島の人柄の良さがとても表れていたし、
関係性の転換期ともいえる心に残るシーンでした(;///;)
涙腺がゆるむ…。

優しさ・温かさを感じるストーリーも、
萌えキュンもたっぷり堪能できて大満足でした(∩´///`∩)
はぁ~~~好き!

10

ゆっくり、きちんと向き合う二人。

奇抜な設定も特殊な設定もない普通の二人(まあ仕事のできる営業マンと、博士まで行った専門分野に長けているという特色はあるけど)が、きちんと向き合い、言葉を交わし、やさしさを持って接する。
本当にただそれだけの積み重ねなのに、それがとても尊い。
BLに限らず、人間としてとても大切なことを当たり前にしてくれる二人に、じんわり心が温かくなります。
二人の優しさに癒される一作。

で、ここからはちょっと個人的希望と言うか。
元彼がとても気になります。
元彼もきっととても優しくていい人だったんじゃないかと思うんですよね。でもあの別れで何か心に抱えちゃったのでは?と。その抱えたものを手放すようなスピンオフが読みたいなと思ったり。

7

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