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表題作午前一時の純真

俺様インテリヤクザ 鷲谷
気弱な大学生 史也

あらすじ

深夜の帰り道、突然目の前に飛び込んできた血塗れの男──。内気な大学生の史也は、無視できず介抱するが、偶然男が持つ拳銃を見つけてしまう。「バラしたら殺す」傲然と威圧するその男・鷲谷は、なんと対立組織に襲われた若き極道の組長だった!! しかも恩を仇で返すように「始末するには惜しい身体だ」と、史也を陵辱して!? 極道の男に刻まれる痛みと快楽──ハード・セクシャルLOVE。
出版社より

作品情報

作品名
午前一時の純真
著者
水原とほる 
イラスト
小山田あみ 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199004780
3.1

(44)

(4)

萌々

(13)

(18)

中立

(5)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
12
得点
131
評価数
44
平均
3.1 / 5
神率
9.1%

レビュー投稿数12

VLと言われれば納得

2008年刊、電子書籍にて購入、挿絵なし。

軒並み攻めキャラのDV率が高い水原さん作品。
今回も非情な新興暴力団の組長・鷲谷のインパクトが強烈だった。
重傷を負ったところに鉢合わせした縁で気弱な大学生・史也を気に入ったはいいが、独裁的な性格を発揮して無理矢理レイプした末に自身の愛人に据える…
といった痛さ満載な展開はいつも通りだった。

一応史也には同郷で友人未満の邦彦って知り合いがいるのだが、ヤクザ者の鷲谷にはてんで歯が立たない。
この手の哀れな受けキャラの側には大抵人当たりのいい男がいても、救済の当てにもならないんもんだなぁ…だから"当て馬"って言葉がしっくりくるのか。

たとえ史也が気弱でも、内に何かしら意志を秘めていて…って片鱗が見受けられたならまだしも、暴力的で独裁的な鷲谷との力関係の偏りが目立つ。
う~ん、この手の展開をBLに括るって無理じゃね?って事で"中立"判定を下したものの、水原さん作品の人物の性格付け(背景)には一目置いているので一概に切り落とせないのだよなぁ。
ヤクザ攻めでも妙にインテリで博学なキャラが多いってのもあるし。
鷲谷の場合は、年老いても恐らく存命している父親の関係が拗れてしまったのが切なかった。

そんな複雑な気持ちで読了したら、作者あとがきで『BL(ボーズラブ)というよりもVL(バイオレンスラブ)状態』と書かれていて超納得!!だった。
そうか、VLですか!!
読了後の最大の収穫がこの一言ってのが何とも言えない(^_^;)

0

不器用に純愛を注ぐ攻の気持ちに鈍感な受

古い作品のせいか、電子版には挿絵無し。

夏陰 -cain- 2003年
箍冬 -cotoh- 2004年

夏陰や箍冬とよく似たキャラと展開。
M気質の美青年が、たまたま助けた横暴な君主タイプの組長のお気に入りとなって、振り回されつつも愛していく。

夏陰より、攻の組長の気持ちがわかりやすいので、読んで楽だった。

だけど、受の鈍感さは、こちらの主人公のほうが上。
超鈍感。 分かってもよさそうなのに、
長年片思いだった相手にちょろちょろと浮気をしたりするから、組長が暴走。

あんまり受が鈍いので、コメディのようだった。

3

午前一時の純真です。

俺様系でインテリでやくざってそろい過ぎの攻め様ですねぇ~ それに比べて受け様のひ弱なことひ弱なこと もっとしっかりしてもらわないと困りますよってまぁ~出会いが出会いなだけに素直に好きですにはなれないでしょうね!どちらかというとちょっとした犯罪に巻き込まれた感がありますものね!でも攻め様のかっこよさと強引さに引っ張られてあれよあれよという間に危ない世界に足を踏み入れてしまった受けがちょっと可哀想ですが今後守り続けてくれる攻め様に期待です。題名の「午前一時の純真」がピッタリです。

3

水原とほるさんらしいストーリーです

安定の水原さん節です!

内気な大学生、史也はうっかりヤクザの鷲谷を助けちゃったのだけれど
それに乗じて鷲谷は慮辱、強姦まがい…

鷲谷は最初から史也が気になる存在なのですが
愛情表現はうまくない。
とりあえず、洋服など沢山プレゼントするしかなくって
でも、あんまり喜んでいないから
欲しがっていたパソコンのソフトをプレゼント
それはありがたく頂いた
史也でした。


そんなこんなで史也はほだされて
最後はらぶらぶなのですが

私的にはあまり甘くないラブでした。

イラストは小山田あみさんで
本当に素晴らしいです!

1

年の差執着愛

狭く薄暗い中で描かれる人間関係。今作はヤクザにレイプされるいたいけな大学生。後半につれて少しずつ甘くなっていきます。

けが人を助けたことから、ヤクザに脅されレイプされる日々が始まる。心では拒絶しているのに体は反応してしまう。そのうちヤクザ(攻め)の執着愛に少しずつはまっていく、という感じ。

ほぼ受けのぐるぐる思考で構成される。そういう意味では繰り返しが多いのでやや中だるみした印象。当て馬くんも絡みますが、基本のストーリーは執着愛なので、そういう意味では分かりやすい。
エロはほぼ陵辱ですが描写はあっさりめ。

攻めが国立大学で哲学やっててすごく切れ者とか、受けが大学の生物学科でまじめに修学中っていう味付けはよかった。それから、攻めは高価なプレゼント攻勢をするけどもらった本人あんまり使ってないという、唯一かもしれない攻めのかわいいポイントもよい。
最終的に、受けは大学に通いながらバイトも続けて、ヤクザに囲われてはいるけど生活は自分で成り立たせているようなのもよいです。

とことん痛いわけでもないし、ちょっと雰囲気シリアスなBLとして楽しめました。若干単調だったのでこの評価。

0

この作品よりもここのレビューが面白い

まだまだ水原作品は読みこめておりません。この作品を読んで、攻めが気に入っている受けを平手打ちすることに「ひえぇ!」と驚きました。しかも何度も。(しかし、BL先達に尋ねると、水原作品には骨折とかもあるらしい…やはり私はまだまだ…)でもって、何かというと受けが「ひぃぃぃ」「ひええーっ」とか悲鳴をあげる。
なに?これ、なに?と興味深々でスルスル読み進めました。小山田あみさんのイラストも大好きだし、文体は読みやすいから文章の力量は確かです。
設定がどうこうとか私にはわかりません。が、おもしろく読めます。虐められる作品が好きなのかもしれませんが、おすすめします。というより、一読してからここのレビューを読むほうが楽しめました。みなさん、凄いですね。

10

攻めが凄すぎて・・・

他の方も作者様も仰られてる通り、BLならぬヴァイオレンス・ラブ・・・だったと思う・・多分。
史也(受け)は、毎日平穏の変わり映えのない毎日を送る大学生。
今まで彼女も友人もたいしておらず、人と付き合うのが苦手・・・顔の似ている活発の姉とは、違う自分に少し劣等感を抱いている感じですが、仕方ないと言い聞かせて日々を送っている。

ある日、駅のエレベーターで怪我をした男を助ける。と言っても「救急車を呼びましょうか?」と聞けば、「呼ぶな。タクシーまで運べ。」と言われ、断われずにタクシーに乗せたら勝手に史也(受け)の家に行かされ、拒むことが出来ず結局、応急処置の手伝い、そしてベットを貸すはめに。

大怪我なのに病院を拒む鷲谷(攻め)が、何か理由があるのかも・・。外見が良いのでホストで女性関係でもめてとか・・と検討外れを考えるのですが、うっかり?拳銃を見たことで、口封じに無理やり襲われます。怪我をしてるとは思えない力で、怖いし暴れたらバシっと平手打ちを何度もされます。写真を撮られ脅されその上、家族や学校の事を調べて一般人とは思えない気迫で写真をばらされていいのか?と。

怖くて、怖くて相手のいう事に従うしかないという気持ち分かります。史也は、お人好しですが、強気でも気弱でもなく普通の一般人だと思います。
ヤクザさん相手に強気に出れる人なんて、刑事か、身内も最強に強い家系(政治家とか同じくヤクザさんとか)位だと思います。自分以外にも被害が出てもいいのか?って思ったら何も出来ない。

目の前で人が殺されかけたシーンを見たら、警察に行きたくても行けないのも分かる。思わず、暴力に怯えた声を上げたり、自分が悪くないのに思わず許されたいが為に、何度頭を下げるのも分かります。(で、でも「ひぃっ・・っ」て、回数が多すぎるとも確かに思ってしましたが・・。)何度抱かれても恐怖で、でも身体は反応してしまう自己嫌悪。

そんな史也(受け)は、自分でも気づいていない憧れの友人に恋心を抱いていたのですが・・・
鷲谷(攻め)から逃れられる訳もなく、嘘を付いて友達と食事しただけで、そりゃもう酷い罰を受けます。

何と言うか、史也(受け)が凄く凄くすごーく可哀想なんですけど・・もう駄目だ。死を選ぼうとか、真っ暗な心理描写が多くなかったせいか、読んでる私があえて史也(受け)に感情移入することを辞めたせいか・・・。
いや、鷲谷(攻め)の性格が、飛びぬけ過ぎていて、唖然としたというか、ぽかーん。としてしまって。
普段ならこんな攻め許せん!成敗!海に沈めてやる!とか思ったりするんですが、彼ならズルリと海から這い上がってきかねない(笑)
「え?え・・?いやいや・・そんな・・え?ここまでやる!?」みたいな、驚きすぎて気づいたら、二人が結ばれてたの?という感じで終わってました。

鷲谷(攻め)が、史也(受け)以外の女性や男性と遊んでたり、史也(受け)を集団で襲わせて、「やっぱり俺がいいだろう?」みたいなタイプだったら、絶対しゅみじゃないを選んでいました。

しかし、鷲谷(攻め)は最初から最後まで、史也が好き。可愛い。俺の。俺の。警察に行かなかったら「良い子だな・・」よしよしと言い、俺の命の恩人は可愛いし、守ってやろう。欲しいものを何でも買ってあげよう。素直になれ、俺のになれ~みたいな、好きオーラが出ていたのが唯一の救いだった気がします。
ちなみに史也(受け)は、これに全く気づかない(笑)

いや・・しかし、今までSMっていうのでしょうか?そういった暴力を伴う強制的な身体関係を読んだことがなかったので、びっくりし過ぎて・・。言えることは、鷲谷(攻め)は、執着系だと思います。

尚、キーワードは陵辱強姦以外にも、異物挿入、人前で無理やりプレイ(これが一番可哀想だった・・・)。ホースによる腸内清掃(排泄部分は少しぼかしてあります)、平手で気絶しても起こされて抱かれます。髪の毛も掴まれます。他にもあった様な気がしますが、ページを開く気力が・・・(笑)
とにかく、ベットシーンの回数は凄く多いのですが、全て「あー・・か、かわいそうに・・」みたいな萌えるというより、どこかに救いを求めてページを進めていた気がします。

と、いろいろとグチグチ言ってしまいましたが、小山田あみ先生の鷲谷(攻め)イラストが凄く格好良すぎて・・全てをチャラにしそうになりました、いや出来ないですけど(笑)
史也(受け)のイラストは、もう少し可愛かったらよかったかなぁ~と。ずっと表情が泣いてるか不安げなので、せっかくの可愛さが勿体無いです。

今後の二人がどうなるか気になりますが、史也(受け)が鷲谷(攻め)を受け入れた事によって、暴力がない幸せなカップルになることを心底祈っています。

最後に、「俺がお前の面倒みてやるよ。何があっても守ってやるよ。」と言って追いかけて来た攻めですが、「ヤクザさんのあなたが関わらなかったら、敵対勢力からも狙われず史也は一番安全に暮らせてたと思う。」と口に瞬間、私も樹海に縛られて捨てられると思います。
史也も誰かに必要とされたいと思ってたみたいだし、二人はくっついて良かったのかもしれませんが・・・余計だと分かっていても言いたい!!(笑)

15

VL(ヴァイオレンスラブ)

ストーリーが悪いとかじゃなくて、ただ単に私のシュミじゃ
なかっただけなんですけどね...
SMを読み慣れていないせいか、DVを愛だと思えないせいか...
ただひたすら強姦まがいのSMエチに萌えどころがゼロでした。
作者さんがBLじゃなくてVL(ヴァイオレンスラブ)だと
あとがきで書かれていますが、まさしくその通り!
平手打ちのDVありーの、傷口を縫い針で縫いーの、
イタ過ぎて萌えれなひ~!!
愛あるエチを大好物とする私にとっては地雷でございました。
これが小山田あみさんのイラストじゃなかったら途中放棄してたな...

ストーリーはヤクザの抗争と、SMエチの印象しかありません。
おまけに受がナヨナヨ過ぎて無理でした。
ヤクザ怖いのわかるけど、どんだけ謝るんだ!?って感じに
口を開けば『ごめんなさい』で聞き飽きちゃった。
『ひぃっ...』ってセリフなんて↑の10倍ぐらい言ってんじゃない!?
極めつけが『きゃ...あぁっ』って...萎えるよ~男が言うと~!
でも、そんな扱いをされつつもいつの間にかヤクザに恋してるって...
直前まで悪行の数々を警察に訴えに行くつもりだったのに、
いきなり『好きです』ってねぇ~
SMってこーゆーものなんですか?

けなしてばかりのレビューになってしまいましたが、
DV有りの無理矢理エチが好きな人&小山田あみさんのイラストが
好きな人(三白眼のヤクザが超カッコ良かった~ww)には
たまらないお話なのかな?
もうちょっとSMに慣らしてからまた読みたいですね♪

3

バイオレンす?

この作家さん 初めて読みました

攻と受の出会いは あの話とこの話に独自色を加えて3で割ったような・・・という印象
まぁ ヤクザと一般人が出会うパターンなんてそう幾つもないのかもしれないけど

鷲谷に脅されいろいろ好き勝手されたあげく
鷲谷を刺した男を半殺しにする場面に立ち会わされるわ (逃げるとこうなるぞという脅し?)
憧れの同級生邦彦(あて馬1)の前でやられるわ
敵対する組の組長 伊勢川(あて馬2)に拉致られるわで
さんざんな 史也なんですが
最後はらぶらぶ えち~なわけなんで
ん~ まぁ本人達がいいんなら それでいいけどさぁ って感じでした

イラストが残念 受は地味だけど美青年な設定なんだから もっと華があってもいい
つーか 挿絵と小説の場面ずれてるのあるし? ヽ(@ω@)ノ
ストーリー自体は 限りなく萌に近いのですが イラストでなえちゃってこの評価です

2

やっぱり流されてました

怪我をした暴力団組長鷲谷を助けた大学生史也が翻弄されて流されちゃうお話。
今回も嫌がる受けちゃんを、責めまくる攻め様が、時には暴力的行為に走ったりしており、読み手としては一見SMを思わせるのかもしれませんが
バイオレンスもSMも、受け手がそれを快感に感じれば、合意の行為になり、一見痛そうですが、そうでもないと改めて気付かされましたよ。
ということで、史也くん嫌がりすぎです。
本当は鷲谷の腹の傷に独占欲を持ち、エロにもきちんとのめりこんでいるくせに。
それが認められなくて悶々としてしまう史也がいるからお話になるんでしょうが。
最後の最後で鷲谷が史也に惹かれた理由を話すので、どうしてこんな男子にという疑問点は解決します。
人が善く不器用な人間は早く死んでしまうから、それを守ってやりたいんだと。
まあ、勝手でありがたくない申し出ではありますが、もう鷲谷との関係が他の組にも知られてしまった以上、守ってもらうよりほかにありませんよね。
それに、人から愛されたい願望が強かった史也君ですから思いっきり鷲谷に愛されてください。
小山田さんの絵がきれいで、鷲谷のライバル伊勢川がすごくいい男に書かれていたので、伊勢川の性格惜しいな~と思いました。

いつもの水原節ではありますが、傲慢な攻めとおぼこ(?)な受けの組み合わせは、突っ込みながら萌えます。

9

バイオレンスラブ

水原とほるさん自身があとがきで『バイオレンスラブ』と書いてましたが、まさにそんな感じ。
お人好しの史也くんとろくでなしヤクザの鷲谷の関係はバイオレンスです。
だいたい命を救ってあげた見返りが、レイプと暴力と束縛による支配って可哀想すぎるよ。
でも今回の作品は、妙に笑えた。鷲谷が突き抜けたろくでなしだったからだと思う。
鷲谷は不器用なサディストだ。
鷲谷は史也に次々とモノを買い与えて愛情を見せてるのに、史也は使わない。
鷲谷が「甘えろ」と命令しても、史也は甘えない。
鷲谷が独占欲むき出しにした焼きもちを見せても、史也は意味が分かっていない。
このちぐはぐさが妙に面白かった。

ある意味バカップルですな。バイオレンスなバカップルw

6

割れ鍋に綴じ蓋なんでしょうか?

俺様ヤクザ・鷲谷×天然大学生・史也のお話。

ここのところのSMマイブームで、Mって言うのは結局貧乏くじを引いてるよねーと思っていましたが、今回もしっかり貧乏くじ。
それも、命の恩人的ないい事してやって、クチでは感謝されているのに押し倒されちゃって、嫌だ嫌だと言いながらも開発されちゃって、片思いの相手には誤解され、勇気を振り絞って警察に行こうとしたら反対勢力に誘拐され、もう泣きっ面に蜂どころじゃすみません。

それもこれも、経験の浅い史也が実は快楽に弱い淫乱な体だったから、泥沼から抜け出せなかったんだなっと思いたくなる状態で、最終的に仕方なくまとまっちゃった感はあるんですが、ついこの先の二人の関係を思い描いてしまいます。
鷲谷の過去が最後の最後で明らかにされたので、ある程度の納得はしましたが、そこにたどり着くまでは結構気になる背景でした。

あとがきにも書かれているように、鷲谷は傲岸・不遜・身勝手ですが、酷薄そうな美貌・財力・不器用な優しさのオプション付きなので、ただひたすら悲惨なことになるのは避けられました。
史也のほうも嫌がっているわりに鷲谷のことばっかり考えているし・・・柳のように流されて、簡単には折れないんだろうなと思えるような変な諦めの良さもあるし、確かに淫乱気味だし。このまま静かにラブラブしていたらいいよって思います。

4

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