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表題作憂鬱な朝 1

久世暁人(久世家当主・子爵)
桂木智之(久世家家令)

その他の収録作品

  • conversation(描き下ろし 番外編)

あらすじ

父の死後、十歳にして子爵家当主の
座を継いだ久世暁人(くぜあきひと)。
教育係を務めるのは、怜悧な美貌の家令・
桂木智之(かつらぎともゆき)だ。
けれど、社交界でも一目置かれる
有能な桂木は、暁人になぜか冷たい。
もしや僕は、憎まれているのか──!? 
桂木に惹かれる暁人は、拒絶の理由が知りたくて…!?
若き子爵と家令の恋を紡ぐ、クラシカルロマン。
出版社より

作品情報

作品名
憂鬱な朝 1
著者
日高ショーコ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
シリーズ
憂鬱な朝
発売日
ISBN
9784199604027
4.3

(528)

(347)

萌々

(70)

(69)

中立

(21)

趣味じゃない

(21)

レビュー数
61
得点
2243
評価数
528
平均
4.3 / 5
神率
65.7%

レビュー投稿数61

私は以前、1巻で読むのを止めていました。

過去の私へ。

あなたは、
冷たい受けを一途に想い続け、少しずつ少しずつ受けの心を溶かしていくワンコ攻めが好きですね。
どこまでも難攻不落な冷たさを持っているのに、攻めの一途な愛情にじわじわとぐらついていく美人受けも好きですね。
立ち塞がる困難から、ある時は逃げ、ある時は立ち向かい、一進一退しながらも、二人でハッピーエンドを掴み取りに行く物語が大好きですね。

それならこの作品がツボでツボで仕方ないでしょう。

何?1巻に出てくる単語がやたら小難しくて面白くなかった?
桂木が一向にデレないから微塵も萌えなかった?
だから2巻を買うのを躊躇ってるって?

分かるわ〜。
爵位が云々血筋が云々、小難しいし。

でもあえて言わせて欲しい。

何眠たいことを言ってるんだ。

上に出てくるようなキャラクターや物語が好きなんでしょう。
なら迷わなくていい。2巻以降も買いなさい。
物語の理解が難しいなら、まずは二人の心情を追うだけに徹しても良いから。
あーよく分からんけど何か問題が起きたのね?それで今このキャラは〇〇をしたのね?ぐらいならきっと理解出来る。
一度結末を見届けた後なら、落ち着いてじっくり二周目に入ることが出来るし、物語をより深く理解出来るから。

え?流石にこのボリュームの物語を二周読むのはキツい?

大丈夫、未来で既に八周してるから。
ハマりすぎて聖地まで行ったから。
BL作品で初めてネップリ使ったから。

頼むから一刻も早く読んでくれ。

リアルタイムで追えなかったことを心底後悔しているんだ。

4

「BLとかエロくてナンボでしょ」という価値観をぶち壊された作品

本当に大好きな作品なんですが、
ものすごく重厚な物語に対してとんでもなく深いレビューをされている方がたくさんいらっしゃって
頭の悪い文章しか書けない私が今更レビューするのもなぁ、と思っていました。

が、「最近BLのエロに慣れたせいでそういうシーンでドキドキしなくなっちゃったんだよね」と言っていた友人に
私もエロ重視だけどこの作品は本当にドキドキしたよ、おすすめ!と勧めてみたら
「マジで久しぶりにときめいた…」と嬉しい返事が来まして、
そういう観点でレビューするのも有りかなと思った次第です。

皆様のレビューにある通り、シナリオがとにかく重厚で濃密。この世界観でこのキャラクターたちが毎晩盛ってセックスに突入…なんてするわけもなく、徹頭徹尾エロは少ないです。ほとんど二人が触れ合わない巻もあります。

ですが…そのシナリオ故なのか、キャラクター故なのか。明確な理由は分かりませんが、些細なキスシーンや触れ合いだけで本っ当にドキドキさせられます。
何というか、超清楚系で露出なんて一切しません!みたいな女の子がちょっとだけ胸元開けてたりしたら、それだけで「見てはいけないものを見ちゃった…!」みたいになるじゃないですか。イメージとしてはそんな感じです。

たとえば、お互い抱きしめ合いながらキスをする。舌を絡め合う。こういうシーンはBLではありふれており、特別エロい行動ではありません。なのに、それらの行動一つ一つに互いの感情が籠っていて、どこを切り取っても色っぽい。
エロいからドキドキした、ではないです。恋をした時のドキドキに近かった。恋をした瞬間って、その人の一挙手一投足全てにときめくし、些細なことで色気を感じてドキッとするじゃないですか。私にとってはそういう感覚でした。
キスしかしていないシーンで「あわわ…っ」ってなった作品は本当に初めてです。
この巻に入っている話ではないのですが、物語中盤で桂木が初めてフ〇ラをしたシーンなんて本気で心臓が爆発するかと思いました。ほんの数コマです。濃厚に描かれているわけでもありません。なのに初めてエロ本を読んだ小学生男子みたいに「うわ、うわ、舌が…桂木の舌が、うわ…」なんて思ったりして、何度そのシーンを読み返したことか…。

ああそうか、これが「萌え」かと。
まだ子供だった頃に目覚めて以来何冊もBLを読み、すっかり慣れ切っていましたが、そんな私が久しぶりに「萌え」を感じたのがこの作品でした。

あまりの色気にどうしようもなくときめいて、くらくらさせられました。
確かに近づいているはずなのに完全なゼロ距離にならない二人に悶絶させられて、
最後には本当に美しいエンディングを迎えて…。
BL作品なのに、ほとんど恋と等しい感情を抱いた作品でした。

最近のエロ食傷気味なんだよね、とか
エロ度少なめ?ないないww とか
そう思ってる方にこそ読んで欲しい作品かもしれません。

4

好きなBLベスト5には入る作品です!

フェアで割引していたので1巻だけ読んでみてその日のうちに全巻DLしました。
今までこんな素晴らしい作品を知らなかったことが悔やまれます。

1巻まではどっちが受け攻めが分からなかったのでドキドキしながら読んでましたが
素敵な攻め様に成長していくさまが素晴らしかったです。

あと、なんとなくテレがあってエッチなBLを人に薦めることをしなかったのですが
「憂鬱な朝」だけはみんなにオススメしてます!
大正ロマンというか、時代背景がしっかり描かれていて頭のいいBLという感じなので薦めやすいです笑
そして誰かと語りたくなる!

こういう作品にまた出会いたいー!

2

大河ドラマの序章

完結してから、現時点で三年半が経つそうですが、連載中から追いたかったな~!主人公が幼いところ(10歳!)から物語が始まりますが、執事と一緒に鎌倉から東京に出てくる描写から、既に壮大なストーリーの予感に期待大。主人公がすぐに青年になってしまうのは少し残念ですが、その分、届かない想いに苦悩する彼の姿を序章から堪能できます。
絵はさすがの日高ショーコ先生。今とさほど変わらす、本当に美しいです。明治後期を舞台にしていますが、町や建物も丁寧に描き込んで、世界観をしっかり作り上げています。
甘々好きな人には少し辛いかもしれない第1巻。でもここを乗り越えて、この先の展開を楽しんで欲しいと思います。

1

全てはここから

久々に再読です。
長編なので気合入れないと読み返せませんが、ピッタリハマるときは最高の気分にさせてくれる名作。今がそのとき。

この重厚さを商業BLで感じられる機会はそう多くはありません。作画と原作のご担当が別だからこそなせる事でもあるのでしょうか。一般漫画にも活躍の場を広げながら、BL作品も継続して出してくださる…ありがたい。

◾️久世暁人(10歳にして当主)×桂木智之(家令)
もっとベッドシーンは少ないかと思っていたら、1巻で既に2回もあったとは。それでも濃厚ではなく、さらりと隠される…少女漫画の如きベッドシーンです。実際歴史漫画みたいな雰囲気ありますからね。実写ドラマ化しても不思議ではないほどに。
まだまだこれからですが、この時点で既に名作の気配が漂っています。日高先生の作画は相変わらず表情に乏しいのですが、今作の場合は特にそれが雰囲気に似合ってるな。

0

人気作品だから期待しすぎたかな。

7巻まで読んだけど、萌えられなかった。みんなが好きな作品なのにどうして私だけ楽しめないか悔しかったけど、これは好みの問題だと思う。

絵はもちろん綺麗で大好きな絵柄だし二人とも顔がすごい好みでそこは萌えた。でも二人とも攻めっぽいし、むしろ攻めの方が受けっぽい。身長の差もほぼない。でも攻めが受けを初めて犯すシーンはちょっとドキっとした、でも受けがあまりにも反応がなくてまた萌えられず。。

私は二人の中でどっちかが意識し始めて照れたりとか顔赤くなったりとかなんかの反応が欲しかったと思う。大人の恋だからかな。大人しい、感情の動揺がない。執着とか嫉妬とかもしない。。

激しくて心臓の痛みを欲しかった私には合わなかったけど展開は凄い次が気になって面白く読んだから、あとで好みが変わると萌えるかも!!だから中立で。

1

読み始めたら、止まりませんでした。

 とにかく、読み始めたら、止まりませんでした。
作品そのものに、どっぷり浸りまくりました。『うわー、こんな世界があるんだぁー!』と衝撃を受け、頭がクラクラしました。
 なんなんでしょうか。純粋に面白いのですが、何度繰り返し読んでも読んでも読んでも、只ひたすら面白いんです。
 もう画面ごと記憶しちゃってて、コマ割りから台詞から丸っとわかっているにも関わらず、叉繰り返し読んでは感動して泣いてしまうんです。
 ジャンルを問わず、ここまで強烈な魔力とも云える魅力的な作品に、今までの人生で出会った事がありません。
 初読了後(連載中)に『完結を見届けるまで、死ねない。永遠に続きが読みたい』と、思ってしまった自分にビックリした、唯一無二の最愛の作品です。
 生きてさえいれば、良い事もあるものですね。本書との出会いを思わず、神に感謝してしまいました。
 「まるで大河ドラマのよう」と称される本書第1巻の見所は、あり過ぎるのですが、サクッと書くと、後に見てるこっちが照れる位ラブラブなカップルになるくせに、本当にカップルさん?大丈夫?なギスギス・モードの二人でしょうか。桂木への思慕を一方的にこじらせ続ける、一途で健気な暁人に対し、あくまでもバリ塩対応を貫き倒す、桂木のドSっぷりが秀逸です。
 『憂鬱な朝』は、2018年12月朝日新聞『好書好日』で『BLマイスター達が指南「年末年始にイッキ読みしたいシリーズもの」』3作品の1つとして紹介されています。
 既に、全8巻完結済み。睡眠時間をキッチリ確保して、(イッキ読みは休日に♪)タオルを準備(涙なしには読めない)してからの精読を推奨☆BL界屈指の(両思い後は)『ラブが過ぎる』カップルは、眼福にして必見☆想像の斜め上いく尊さです♪
 特に、最終回は信じられない位素晴らしく、読了後は沢山の溢れる愛に包まれて、とてもとても幸せな気持ちに満たされます。だからつい『憂鬱な朝』を読むのが日課に☆どんな栄養剤飲むよりも効きます。
 百聞は一見にしかず。『憂鬱な朝』は、真実の愛とは何かを考えてさせる稀有な作品。一人でもより多くの方に、じっくりと是非味わって頂きたい必読の名著です!
 日高ショーコ先生(作画)、タキエ先生(原作)、担当者Y様、十年間に及ぶ長期連載、大変お疲れ様でした。こんなにも素晴らしい作品を世に出して下さり、本当にありがとうございました。感謝の気持ちで一杯です。         

2

不朽の名作~プロローグ~

 この作品を読まずして、BLを語ることなかれ。
 唯一無二の珠玉の名作、全8巻の記念すべき第1巻。
 明治時代、両親亡き後、家督を継承した若き子爵、久世暁人(10歳)と、眉目秀麗な家令、桂木智之(21歳)の出会いから始まる、愛と葛藤のスペクタクル・ロマン。壮大な人間ドラマが、圧倒的力量で、丁寧に描かれていきます。
 桂木への思慕を、こじらせ続ける、一途な暁人に対し、あくまでもバリ塩対応を貫き倒す、桂木のドSっぷりが秀逸。(本格的にラブくなるのは、もう少し先のお楽しみ☆)
 時代設定ゆえの見なれない単語etc.には、「良いお勉強になるな~♪」などのポジティブ・シンキングでのクリアをオススメ。その先に待ち受ける、比類無き至上の愛と感動に包まれた、圧巻のラスト(8巻)は、もはや神の領域!!☆!!
 特筆すべきは、ケタはずれに魅力的なキャラクター。どの登場人物も、見事にキャラが立っていて、グイグイ引き込まれます。あらゆる方向から《萌え》のツボを撃ち抜いて下さいます。目がクギづけになる名シーンや、心臓をワシづかみにされる名ゼリフに、ノックアウトされまくりです!眼福としか言いようのない、(両想い後は)《ラブがすぎる》至高のカップル☆は必見の価値あり♪
 第1巻では、暁人の桂木への、ブレーキがきかなくなった愛が炸裂し、ついに一線を越えちゃいます☆破壊力満点の、桂木のダダ漏れの色気ときたら、もうっっ!マジ☆ハンパないです!時代の波に翻弄されながらも、家柄や身分にとらわれず、自由に生きたい暁人と、お家至上主義で、手段を選ばない桂木の、ままならない二人の関係性が、もどかしすぎて、せつなくって…キュン死寸前必至です!現在も、無限ループで再読中です♪
 本作品は、10年に及ぶ長期連載終了と共に、8巻完結済みです。睡眠時間をキッチリ確保して、(イッキ読みは休日に♪)タオルを準備(涙なしには読めない~☆)してからの精読をオススメ。『憂鬱な朝』は、2018年12月、朝日新聞『好書好日』で、「BLマイスターたちが指南:年末年始にイッキ読みしたいシリーズもの」3作品のうちの1つとして、ご紹介されています。おスミつきです♪
 百聞は一見にしかず。現在あまたの読者を嵐の様な「『憂鬱な朝』ロス」におとし入れている、本作品をご自身で、(できれば、紙媒体で☆)ぜひ味わってみて下さい。『憂鬱な朝』は、深い人間愛にあふれた、本当に素晴らしい必読の名著です!
 本作品を生み出して下さった、日高ショーコ先生(作画)、タキエ先生(原作)、ご担当者Y様に、心より厚く感謝申し上げます。

4

とにかく受が美しすぎる

人を魅了する若き子爵と眉目秀麗な家令…お互いを傷つけながらも惹かれ合い、やがて最高の二人になっていく、二人の関係性と受の過去の受容が物語ととともに進んで行きます。背景にある話も練られてて至極の作品だと思います。完結したので一気読みをオススメします!

2

突然人生が変わった者同士、今後どう歩み寄るのか気になる

 日高先生の無駄のない美しい絵と、華族という身分が幅を利かせていた時代の重厚な雰囲気がとてもマッチしていました。子爵だった父が亡くなり、10歳という若さにして襲爵した主人公の暁人。何もかも任せれば良いと彼に与えられた家令である桂木は、私情を挟むことを一切許さず、徹底的に厳しく暁人を教育します。桂木に認められたい一心で努力しても、彼が暁人を穏やかな目で見てくれることはありません。なぜなら桂木は、なかなか子が成せなかった先代に幼い頃引き取られ、跡取りとなるべく必死に努力してきたにも関わらず、突如その立場を暁人に奪われてしまったからです。

 何の非もない暁人には酷な話ですが、桂木の感情にも理解の余地はありました。きっと彼は、先代を本当の父のように慕い、その期待に応えようと厳しい教育にも耐え、今の才覚を手に入れたんですね。先代と桂木との関係のはっきりした描写はなく、まだ想像するしかないので実態は異なっていたかもしれませんが、現時点ではそんなイメージを抱きました。しかし、桂木が周囲に先代に似ているとまで言わしめるほどになったのに、いつまでも未熟で皮肉にも先代とは似ても似つかない暁人が先代の跡の座についている。先代と同じように教育しても、自分と違って素直に育っていく暁人に苛立ちもあったのかな。嫉妬のような単純な感情ではなく、己の人生の意義をかけた鬱蒼たる感情が伝わってきた気がします。殺伐としたストーリーなので、暁人と桂木の濡れ場にも特に萌えは感じられませんでしたが、桂木が暁人に冷たく接する理由が他にあるのか、2人が穏やかに笑い合える日が来るのか、今後の展開が気になる作品でした。

0

漆黒の闇。夜はまだ明けない。

もうすぐ完結してしまうのですね。とても寂しい気がしています。確か、4巻あたりが最も評価が高かったかと思いますが、私はこの1巻がとても好きです。何度読み返したか分からない程。
幼い暁人さまの何とお可愛いらしかったことか。とても情報量の多い、この1巻ですが、ものの4分の1弱程度で、ページをめくると暁人さまはもう17歳。あっと言う間に成長していらっしゃる。もっと幼少期を見ていたかった気がします。なので、描き下ろし番外編『conversation』は嬉しかったです。暁人さま、可愛い。
表紙が、たまたま偶然にも。ヨネダコウ先生の『囀る鳥は羽ばたかない』と同様に、暗闇を思わせる漆黒から、巻を追うごとに夜が明けていく様に明るくなっていく。全然違う物語ですが、両方追っている読者のひとりとしては、何だかこの物語の共通したテーマを感ぜずにはいられません。そう、必ずや夜は明ける。明るい結末を迎えられる様になるのだと。それは希望。それが期待。
…と、言うことで混迷の期、夜の第1巻。暁人さまの成長するのに反比例するかの様に、桂木は若くなっている様な気がしていたのですが、そう、思えばこの1巻の桂木が一番老けている。振り返って思うに、幼い暁人さまから見て、とても大人に見えたのでしょう。きっちりとまとめたそのオールバックもそうですが、小さな暁人さまが見上げる桂木は不遜なまでに大人だったのです。常に見下ろしている桂木のその目の冷たいこと。この時、桂木は20歳そこそこ。9歳の年で久世家に引き取られ、おそらく後継者となるべく、厳しく先代に教育を叩き込まれた桂木と。身体の弱い妻をいたわって、ただ可愛がる為に別邸で育てられた暁人。先代が亡くなり、直系の男子に家を継がせたかった先代の遺言により、暁人は10歳になる年に、久世家本邸へ迎え入れられる。暁人さまが生まれたことで、桂木が後継者になる事は無くなったんだな、と後半で私たちも暁人さまも知ることになる。桂木の、暁人さまに対する仕打ちが冷たかったのはこの為か?その拗れた感情のねじれはそんなシンプルでは無い事を私たちはこの後、知ることになる。

「背が高くて洋装が似合うひとだな。」と、暁人さまが感じていた頃から。両親を亡くして、拠るべのないこの小さな子供はただ、桂木に認められたいと願うようになるまで。ご学友の石崎をして、「おまえは桂木に執着し過ぎている。」と指摘されるほどに。最初から、桂木を愛していたのだと思います。桂木しか愛せなかった。それを思うと目頭が熱くなります。
文明の激動期、身分制度の崩壊など、時代に突き動かされる人々を描いていく、大河ロマンと言ってもいい程の物語ですが、この1巻が最もシンプルで易しく、美しく、とても好きです。

0

重厚系。「憂鬱な朝」

この大作もこの度完結を迎えるとの噂をきき、1作目から積んでいた本作を遂に7作目まで実読!いたします。
わくわくどきどき。
…と読み出し、はて。昨日まで読んでた「獣」シリーズ(藤崎こう先生作)と設定かぶってる。
10才の御曹司と優秀な教育係。
しかし、こちらの教育係・桂木は非常に冷たい。
幼い暁人に優しい言葉一つかけず、取りつく島の無いような態度。
暁人は反発よりも認められたい一心で彼なりに頑張るけれど…
…という冒頭から、暁人が中学〜高等科に進んでより桂木に複雑な感情を抱いている状況が描かれます。
桂木は、久世の家のこととなると、より位の高い爵位の人間に取り入る為に自分の躰すら使う。
暁人は桂木がなぜそこまでするのか理解できない。先代に縛られている桂木の秘密はなんなのか。
何を言っても何をしても、自分を認めようとせず見もしない冷たい桂木に、遂に暁人は無理やり体を繋げるが…

絵柄は言うまでもなく美しい。その美しさで桂木の冷酷さも際立ちます。
歴史嫌いな私には、時代考証など考えながら読むのは少々面倒ではあるのですが、優秀な桂木が何を考えて行動しているのか、先代との関係は?出生は?暁人との関係性はどうなる?
…さすがです。引き込まれまくっています。

3

暁人かわいそう

両親は早くに亡くなり、新しい使用人達は冷たい。家格が上の周囲からはヒソヒソと笑われ……。
そんなショタ時代を過ごしてきた主人公の暁人、よく性根が曲がらなかったなと感心しました。
良い感じの好青年に育っていて良かった。

まだ1巻なので何とも言えませんが、率直に暁人が可哀想だなと思います。
受けの桂木に可愛げがなく、愛が感じられなく……。好意も感情もわかりやすい暁人や友人の石崎は好きなキャラです。
かなり長く続いてるシリーズなので、1巻ではこうですがそのうちデレてくるんでしょうか。続き気になるのでとりあえず購入してみます!

オールバックの桂木はイケメンで萌えました。どうせならオールバックのままやってほしかったなぁと思います。

強姦っぽい描写はありますが、過激でもなく、あっさり。そのわりに悩める心理描写が深いので雰囲気あって良いです。
ただやっぱりストーリー的には重いし、まだ恋愛観が見えてこない。
続巻に期待です。

1

時代背景萌

気になってはいたけれどもなかなか読めてなかった作品。
まず1巻。

時代背景や設定は好み。
主従というよりもっと深い「家」の重さや、切なさも漂っていてこれからどういう展開になっていくのか凄く気になりました。
親の愛情の大切さも身に沁みました。

個人的には子供時代の暁人と桂木をもっと堪能したかったかな~と。
成長するまでの二人の関係性のエピソード、もう1.2個見れたら~と。
少年が男性になっていく過程、身体と気持ちの不安定さとか。
でも、とりあえず1巻だし、まだ完結はしていないようなので、ゆっくり読んでいこうと思いました!

2

暁人さま…

ランキング上位のこの作品、もちろん知っていたのですが如何せん時代がクラシカルでテーマも重そうなので私も友達もいつもどうなんだろう?と話題にしつつも手に取っていなかったのですが、読んでみて久々に夢中になってしまいました。うっかり9時頃から読み始めてしまったために夜中まで一気に七巻読んでしまいました。

最初の方こそ登場人物たちの立場を覚えるのに苦労しましたがどのキャラも特徴的なので区別はしやすくすぐに物語に入っていけました。一巻ではただただ暁人さまの桂木への気持ちが切なくて、桂木は一体どうお思いなんだろう?とモヤモヤしてしまいます。また、主人公を取り巻く大人たちがどの人が敵なのか、どんな思惑があるのかなどまだはっきりわかりませんが、とにかく続きが気になると思いますので、お金とお時間のある方は出ているところまでの一気読みをおすすめいたします。

3

丁寧な作品

この作品は、わたしがBLに目覚めて最初の方に読んだものです。すごくストーリーが緻密で、キャラクター1人ひとりに寄り添うような形で進んでいき、過激なシーンもほとんどないので、BLという感じを受けずに、一つの作品として楽しめました。なので、BL初心者の方にとてもオススメです!!
主人公の暁人さまの桂木に対する激しい思いが伝わってきて、切なかったです。
また、絵がとてもきれいで、作品の雰囲気に合っていると思います。桂木は本当に美人ですよ!!

7

これからどうなっていくんだろう…

読み終えた後、どうしてもっと早く読まなかったのだろうと自分自身に対して怒りを覚えてしまった作品です笑 本当に面白かった!!
舞台はまだ華族制度があった頃の日本。もうこの時点でクラシカルな雰囲気が充ち満ちていますが、日本史にそれほど詳しくない私でもすんなり物語に入り込むことが出来ました。時代設定的には朝ドラによくある感じのような…しかし内容は昼ドラチックだと思います。子爵家の若き当主暁人と彼の教育係にして家令の桂木が、それぞれ複雑な事情や心の葛藤を抱えながらも障害を乗り越え次第に愛を育んでいく……というお話なのでしょうか?まだ1巻しか読んでいないのでこれからの展開はわかりかねますが、今のところ私の想像するようなハッピーエンドにはまだ程遠いような2人ですね…恋愛というよりも互いの損得で動く駆け引きといった感じで、これからこの2人の関係がどのように変化していくのか不安でもあり楽しみでもあります!読み応えのある長いシリーズの作品と久々に出会ったのでとてもうれしいですね〜今後の期待を込めて「神」評価を付けさせていただきます。

5

貴族めんどくせーーーーーっ(; ̄д ̄)ハァ↓↓
先日「パブリックスクール」を読んだばかりだからか、
加えて貴族ってなんてめんどくさい。
家、地位、周囲との確執。
捨てられないものが多すぎて自らの首を絞める。
それがひどく苦しい。

10歳にして父が亡くなり、当主として屋敷に引き取られた攻。
そこで出会ったのは美しい男。
教育係として厳しく冷たく。
しかし、彼だけを見て、認められたくて。
いつしかその気持ちは恋慕の情に変わる。
年月が経ち、10歳だった少年も青年のそれに成長する。
認められたいと努力しても態度は変わらず。
感情に任せて取引を持ち掛け、強引に身体を開かせる。
ふたりの関係はどう変化していくのか。。というところですね。

自分が受を好きだと気づくこと。
それが決してかなわないということ。
それでも愛したもののために・・・・
ラストが切なすぎていかん(ノД`)・゜・。

完結してから読もうと思っていたこのシリーズ
結局手を付けてしまったわけですが。
面白いです。
関係がどう転ぶのか。楽しみ

13

面白そうな予感、今後に期待大

初読みの作家さん。表紙に惹かれて気になってはいたものの何故か敬遠していた作品です。

絵が綺麗でとても好み、ストーリーも濃い。
作画と原作は別々の方だそうで。

時代背景や華族制度については詳しく無いので若干難しく読むのに少し手間取ってしまいましたが途中からは物語に引き込まれていました。本作が合う方はあまり気にせず読み始めるとページをめくる手が止まらなくなり、スラスラ読めるのではないでしょうか。

それでも後半は何度もページを戻ったり進めたりしてじっくり噛み締めたくなるようなシーンが沢山ありました。

1巻の段階なのでまだ大きな展開は無く、これからかな?といった印象。奥が深そうですし面白そうな予感がします。

最初、暁人が10歳という年齢で登場したのでこのまま進むの?と思いきや立派に成長していました。桂木も物語が進んで色気が増していて、魅力溢れる主人公達でした。2人の今後や脇役キャラがどう関わってくるのか気になります。

エッチシーンも少しありました。
現在6巻?まで出ているそうなので読み進めてみようと思います

1

今までで一番の読み応えのあるシリーズの1巻目。

6巻まで読み改めて1巻から読み直してます。それを念頭にレビューします。
まず時代背景がよく書き込まれており細かい設定があるため難しい話だと思う方がいると思います。華族制度を少し把握してから読み、分からない単語が出てきたら調べ、読み進めた方がいいと思います。調べればそれほど意味は難しくないので。
さてこの物語は暁人が10歳で家を継ぐというところから始まります。桂木が暁人を初めて見る目は冷たく暁人が高等部に進んでも見る目は変わらず…両親を早くに亡くした暁人にとって桂木しか頼れる人がいないのにこのような扱いをされとても思い悩みます。桂木への気持ちに気付き体の関係を持ってもとくに大きく進展はせず…で1巻が終わります。
1巻の時点では私には内容がしっかりしてると思うだけで萌えは感じませんでした。なので中立と評価しました。
しかしシリーズ自体は大変面白く、今後大きく物語が進みます。1巻で切ろうかなと思ってる方はもったいないです。私はぜひ3巻まで読んでから読み続けるか否かの判断をすることをお勧めします。

2

大人に翻弄された子供たち

​ 新刊が発売になるので、何度も読んだ作品ですが再び読み直してレビューします。

 時代背景や華族制度が少しはわかっていないと、さらりとは読めない作品ですね。自分の好奇心のままにとことん詳しく調べてみるのもいいし、階級について触れる程度でもいいと思います。私は階級の並びを知っている程度でしたが、丁寧に描かれた人物や衣装と綿密な背景、そして重厚なストーリーに惹き込まれて世界観が楽しめました。そして、もっとこの世界のことを知りたいなと思いました。

 たった10歳で母を見送り、半年後には父も見送ったひとりぼっちの暁人は、家令の桂木のことを「父のように思ってもいい」のか?と聞いたり、想像していたよりもずっと若くて美しい桂木に「すべては暁人さまのため」と言われて顔を輝かせたり、とても素直で可愛い子供です。「桂木に従うこと」という父親の遺言のままに、桂木を信じ、桂木だけを見て努力してきた暁人。厳しく冷たい目を向ける桂木は、いつも目の前にいて目標にして来た美しい人。桂木の自分への視線に憎しみすら感じているのに、彼に焦がれる暁人が切なくて悲しくなってしまいました。

 桂木の過去がとても謎めいていて、はっきりとは明かされていませんが、それらは桂木の意思とは関係なく、大人たちに翻弄された故のことだというのは確かです。先代と桂木の関係。先代と桂木家の約束。
 9歳で久世家に入った桂木と10歳で本家にやってきた暁人は、二人とも一人ぽっちの子供だでした。桂木は先代の言うことを聞いて、暁人は桂木の言うことを聞いて同じように精進してきたのです。その桂木を先代に似ていると人々は言い、同じように厳しく育ては暁人は「先代とは全く似ていない」と桂木は言います。暁人にとって軽蔑されたように感じるその言葉ですが、桂木が何度もその台詞を口にするので「似ていない」事が桂木にとって本当は好ましいことなのかな?と感じます。

 取引を持ちかけて強引に桂木を抱いた後に「全然優しく出来なかった」と悔やむ暁人と、「もっと優しく接すればよかったのかな」とつぶやく桂木。子供のころを思い出して「世の中にはどうにもならないことが多い」という桂木の言葉は、これまで生きてきたすべてを表しているのかなと思うと、途方もなく悲しい気持ちになりました。
 感情を殺して先代が望んだままに久世家の陞爵を目指す桂木も、森山夫人の前では暁人のことを楽しそうに話して色んな顔を見せると言います。同じように育てたのに、先代に似ていない暁人に揺れ動いているのを感じます。
 今度は桂木から暁人に「必ず陞爵を」そして見返りとして「一生涯あなたに仕えます」と取引を持ちかけてきます。感情ではなくただの取引きとして。暁人が欲しいのは桂木の気持ち。それでもそばにいたい暁人は取引に応じます。「せめて一緒にいてくれるなら、僕はきっとなんだってできる」と桂木にしがみつく暁人が、一途で未だ子供の頃のように純粋で、本当に切ないです。
 
 甘さの一切ない本編なので、描き下ろしでテーブルマナーを褒められた暁人の喜ぶ顔が見られて良かったです。こんな1日も二人にはあったってことですよね。まるで飴と鞭、桂木LOVEになっても仕方がないですね。桂木は自分の魅力をわかってないなー。
 

9

この世界観がたまらない!

最初は、タイトルと表紙でずっと様子見だったんです。

明るく、コメディタッチで
ギャグっぽいものが混じっている本が好きな私。

「絶対合わないだろうなー」と
避けていたんです。

ああ、でもそれは間違ってました。

この大正時代の世界観に
ハマってしまいました。

失礼ながら、
キャラクターとかストーリーとかより先に
世界観が好きになりました。

伯爵だの男爵だの
華族制度や、
夜毎のダンスパーティーとかに
酔いしれちゃいました。

でも、ストーリーは
やっぱりちょっと暗かったです。

思ったとおりというか…

でもそれを覚悟して購入したので
悔いはありません!

3

予想外に萌えました♪

◆あらすじ◆

明治末期の日本が舞台。
父の死により10歳にして久世子爵家の当主となった久世暁人は、初めて訪れた本邸で、家令の桂木智之(当時21歳)と対面します。
桂木は、暁人が生まれる前から久世家で育てられたという美貌の男。頭脳明晰で、久世家の陞爵(しょうしゃく 爵位を上げること)と蓄財のために抜け目なく立ち回るマキャベリストでもあります。
目的のためなら男女問わず有力者と寝ることも厭わない桂木に、子供心に惹かれていく暁人。
しかし、何故か桂木は暁人に冷淡で…
やがてかぞえ年で19歳(18歳?)になった暁人は、依然桂木と心を通じ合えないことに苛立ち、「取引」と称して強引に関係を持ちます。
桂木を好きでたまらない本心とは裏腹に、力ずくで桂木を抱いてしまったことを後悔する暁人。一方、桂木の本心は?

◆レビュー◆

今年1月に5巻が発売されたのを機に、1ー5巻をプチ大人買いしてみました。
連載が開始された2008年1月からはや6年。今後も、少なくとも2~3年は続きそうな気配の人気作品です。
読む前は、あまりに王道すぎて萌えないかも?と思っていたんですが、全くの杞憂でした。
洗練された絵やストーリーもさることながら、萌えの散りばめ方が上手すぎる!そして桂木が美しすぎる・・・(≧∇≦)
個人的には、教育係として幼い頃から暁人を育てた桂木が、成長した暁人に強引に抱かれる…という展開に激萌え♪

この作品、攻めの暁人よりも、受けの桂木のほうに萌え要素が詰め込まれている気がします。
なにしろ、攻めより11歳も年上で、何やらミステリアスな過去を持つクールで美貌の家令・・・と、おいしい要素てんこ盛りですし。
桂木が暁人に優しくなれない理由というのも、気になりますねぇ。
彼が暁人にぶつける「あなたはお父上に全く似ていませんね」という言葉も意味深で・・・
とまあ、1巻ではひたすらクールでミステリアスな桂木ですが、2巻に入ると、彼の過去と出自の秘密が少しずつ見えてきます。

◆この作品に描かれた時代はいつ?◆

この作品に描かれている時代、一体いつ頃なのか興味があったので調べてみました。
手掛かりは、1巻冒頭に描かれている当時の銀座-新橋間の様子。
①路面電車が走っている
②執事の田村が、暁人に「先日も百貨店ができた」と言っている
③「西洋の果物と菓子を店内で食せる」店がある

調べたところ、東京に市電が開通したのが明治36年、日本初の百貨店開業が明治37年、③の店は千疋屋だと思いますが、千疋屋が日本初のフルーツパーラーを開業したのは大正に入ってからだそうです。
でも、5巻(冒頭の時代から少なくとも8年以上経過しています)の中で、「25年前」に華族令が発布された時(「今度の発布」とあるので発布されて間もない頃かと思います)の回想シーンがあるんですよね。
華族令の発布は明治17年らしいので、ということは、5巻の時点で明治42年。
とすると冒頭のシーンは明治34年以前となり、市電も百貨店もない(勿論フルーツパーラーもない)時代ということになってしまいます。
これは矛盾なのか?それとも別の読み方があるのか…
もっとも、どちらにせよ萌えには何の影響もなさそうです(笑)

6

yoshiaki

snowblackさま

いろいろと丁寧にお調べいただき、ありがとうございます。
snowblackさんのおっしゃる通りかと思います。
おかげさまでこの作品がより一層奥行き深く味わえます。いつもながら感謝感謝です。
まだまだ先かと思いますが、6巻待ち遠しいですね。

snowblack

yoshiakiさま、こんにちは。

描かれている時代は一体いつなのか?
明治末期であることは間違いないのですが、具体的に何年なのかは
確かに知りたい気が致します。

ちょっと千疋屋に行く機会がありましたので、ついでに社史を見て参りましたら
「明治20年、三代目代次郎はフルーツパーラーの前身となる果物食堂を創業する。」
という一文がありました。
フルーツパーラーの出店は大正14年ですが、果物を食せる店は
明治末期には存在していたようですので、この疑問は解消です。

5巻の時点で、25年+α前に華族令の発布(明治17年)となっておりますので
多少の猶予をみても、明治42年〜せいぜい44年かと考えられます。
明治は45年の7月に終わっており、あのストーリーを考えると
天皇崩御が話題にならないはずがなく、それを考えても遅くて44年か思います。

暁人さまが帝都に移ったのがその8年前、とすると逆算して明治34年〜36年。
日露戦争直前の時期でしょう。

品川ー新橋間に路面電車が開通したのが、明治36年の8月。
ということで、1巻きの冒頭が36年、5巻が44年というのが私の説です。

問題は百貨店なんですが、これに関しては以下のように考えました。
有名な三越の「デパートメントストア宣言」は明治37年の年末ですが、
そもそもこの時点で「百貨店」という言葉は普及していたのか?
作者が読み手の混乱を避ける為に百貨店という言葉を使ったものの、
必ずしもこの三越のことではないのではないか?

その宣言に先駆けて百貨店の前進にあたる勧工場が隆盛を極めており、
明治32年に開業した新橋の博品館勧工場は、
煉瓦造り三階建のモダンな作りで、東京名所だったそうです。
また、後に火災で有名になる白木屋が、明治36年に
ショーウィンドウや食堂、シーソーや木馬のある遊戯室ののある店舗を造っており
こちらだと考えてみると納得がいくのでは?と考えてみたのですが
いかがでしょうか?

それでは、長々失礼致しましたm(_ _)m

甘さは一切なし

時代物で爵位とか全然わからないのですが、男性のピシッとしたスーツ姿大好きなので読んでて幸せ~♪
ただ桂木のオールバックはちょっと・・・おろしてる方が素敵。

母親と父親が亡くなって鎌倉の別邸から久世家本邸に住むことになった暁人。
父の遺言は桂木に従うこと――。
なんとか桂木に認めてもらおうとする暁人と冷たい態度の桂木。

後半に暁人と桂木のエチシーンがあるのですがそこにも一切の甘さがない!

この二人にっていうか桂木がデレる時ってくるのだろうかと悶々しちゃいます(>_<)




1

空々しくも華やか

表紙の暗さに重苦しさが感じられ、読むのを躊躇ってしまう1巻です。

日高さんの作風は分かっているつもりでも表紙をめくるには重々しく、緊張してしまいました。

そんな緊張感が継続したまま、久世暁人と桂木智之の出会いから始まります。
暁人の期待も不安も素通りしてしまう冷ややかな対面となりますが、好意と信頼が積み上げられていくようなその後の2人のやり取りにようやく安心する事ができました。

17歳に成長した暁人が、幼少時のひたむきな好意を向け続ける桂木の不道徳を知り揺れ動く感情。
2人の関係がこじれていく過程が、どうしてこうも頑なに拒絶されてしまうのか。
桂木の過去に興味を持たざるを得ない所なのですが、暁人が力任せに桂木を押し倒した事で結局、気持ちを伝える術を失くしてしまった。

それぞれの想いと思惑がすれ違いながらも同じ場所を目指していく。
その視線の先に何があるのかとても気になるスリリングな続きとなりました。

3

僕はいったいお前のなんなんだ

きらびやかな世界を覗いてみたいという好奇心が漠然とあります。おそらく20人のうち1人くらいは、爵位とか華族だった人の珍しい苗字とか家紋とかそういう諸々を調べたこと、あるのではないでしょうか。(私はそうでした・笑)
今作は明治時代、久世子爵家においてのボーイズラブです。ながく続いた江戸時代から新しい日本に変わって数十年ほどの世界、和と洋が入り混じる雰囲気がとても素敵です。
路面電車が走るなかに、馬車もあり俥もある。主人公である久世暁人は現代では廃止となっている華族令がしかれた世界に生きています。
……という設定だけで、私はとても好きなジャンルです。
1巻は表紙に描かれたふたりの初めての出会いから、ひとつのおおきなキッカケまでが描かれます。

以下、断片的な感想。

暁人はとても素直だから、歩み寄れば相手も応えてくれるはずだと信じていたのでしょう。初めに捉えたひどく冷たい、憎んでいるような瞳を知りながらも努力が実ると心のどこかで期待もしていました。
でも桂木にはそれがちっとも通用しなかった。むしろ、虚しくなるほどに遠くなっていった。知りたいと思うにも関わらず、なにひとつ桂木は暁人に、胸の内を明かしはしなかった。
憧れる笑顔は見せてくれやしないし、認めてもらおうにも桂木を超えることはできない。それでも他の人間から桂木のことについて話をされて、いかに桂木が至極単純に素晴らしいかを思い知る。
そこで決して嫉妬することにはならずむしろ憧れるようになったのは、桂木が根本では暁人を立てて、平等に見ていたからなのかなぁと感じました。いくら虫けらを見るような目で射たとしても。バカにしてこき下ろして、尊厳を傷つけるようなことは決してしなかったのだろうな…。

桂木がどうして若いのに先を見る目があるかというと、世を平たく見ているからで、そして平たく見ているだけではもちろん穴が生まれるわけで、そこを埋めるのは桂木が幼い頃からひたすら努めて学んでいたから。
学んでいたなによりの理由は、彼こそがこの久世子爵家の跡継ぎとなるためだったから。当主であった暁直に認められるよう、桂木が桂木自身に厳しくいたから。
ずる賢さが桂木の清潔な部分をいっそう際立たせて見せるから、誰しもの目を引く。清潔な桂木なのに、乱れた面が見えるとまた一層欲しがられる。桂木はきっとそれらの手綱も全部握っている。グラグラに揺れる天秤を俯瞰で見ている、そんな人。

桂木の感じる苛立ちは、あんなに寒くてしみる最中でもひたすらに勉強しなにもかもが完璧であろうとそれだけを頑なに信じて遂行していた自分がいたのに、現れたのはなにも知らない無垢で素直で桂木自身とはまったく違う雰囲気を持つ暁人を目の当たりにしているからですよね。大きな葛藤だと思います。浅はかな行動に出ないことこそ、桂木の聡さを知るところです。
けれども。暁直にそっくりだと言われる桂木が育てた暁人は、決して暁直のようではない子になりました。
それは、要は桂木がほんとうはなりたかった姿なのか、それとももしくは桂木の本質なんじゃないかなと、すこし思うんです。子は親の鏡でしょう? とても冷たい桂木だけれども。彼の人らしさは暁人に生きてるんじゃないのかなぁ…。

久世の家格をあげることは、そんなに大切なことなんだろうか。
桂木が信じ遂行していることは、そんなに切実なことなんだろうか。
この時代に、華族として生きていなければわからない気持ちなのだろうな。もちろん桂木は先を読んで、今後華族制度が衰退したとしても、久世家が存続していられるようにその地盤を固める術なのだろうけれども、この巻では暁人と久世は無理矢理に体を重ねてもまだまだ、虚しさしかない。

暁人さま! 着崩した、大礼服、お似合いです…!

3

もっと早く読めば良かった!!

ジャンル問わずレトロが大好きなんですが、BLのレトロは正直駄目なものが多かったので、人気のあるこの話が自分が一番好きな明治の話だとわかっていたのですが、何となく手が出ませんでした。

早く読めば良かった!!

何ですか!このしっかりした話。
作画はさる事ながら、話もしっかりしていて素晴らしいです!
自分はレトロ好きとはいえ、華族の相続関係はさほど詳しくありません。
本当に正しい話なのかそういった事は分かりませんが、多少のズレがあったとしてもそれを感じさせない説得力のある話です。
あと、執事はかくあるべき。
秋葉原のメイドさんと共に何だか間違った執事が溢れている気がしますが、年齢は足らずとも執事はこうでなくては!
背景や小物、服装も丁寧に描かれていてたまらないです!
着物が間違ってないBLって貴重です(感涙)

主人公と桂木さんの年の差は10歳ちょっとでしょうか。
暁人さんが育ったら、何故かいきなり桂木さんが前髪を下ろし始めて(何か意味があるんでしょうか??)若返ってしまったので、あまり年の差のある二人に見えなくなってしまいました。
いいところで終わりましたが、後から転んだ利点は続きを待たなくていいところです。良かった(笑)

6

台詞よりも表情で読ませます

日高ショーコさんは大好きな作家さんです。
ただ、この『憂鬱な朝』一気読みがオススメです。(まだ、完結はしていませんが)
明治時代のまだ、華族制度があった頃のお話。
なにか、少女マンガ界の大御所・大和和紀先生の世界…


攻めは10歳でいきなり屋敷へ連れてこられ、子爵当主となった暁人。
家令である受けの桂木に華族教育をほどこされます。

家令であり、教育係である桂木が受け。
暁人が屋敷へ連れてこられた時から厳しく接します。


まるで暁人の桂木への気持ちは、雛鳥の刷り込みのよう。
知らない場所へ放り込まれ、頼れるのは桂木だけ。(容赦ないけど)
慕うという気持ちが恋へ変わるにつれ、桂木の久世家を守るために手段を選ばない遣り様に心を痛める真っ直ぐな青年へ成長します。

桂木には桂木の、暁人には暁人の互いを想う気持ちがあるものの、手段が違い、すれ違い、切羽詰まった暁人は勢いにまかせてしまう。
それに後悔する暁人も、翌日の桂木もひじょうに切ないです。

日高さんの作品は無駄な台詞がなく、マンガという媒体をフルに生かし絵で語るという印象なんですが、今作はそれが顕著でひじょうに素敵なのです。
わたしは執事とかにはあまり萌えないのですが、この作品はそんな好みは吹っ飛んでしまいました。

4

THE 雰囲気漫画

最近話題になっている作品ですが、私は中立の立場でレビューを描かせて頂きます。

というのも、1巻まで読んだ時点でそこまで感情移入できなかったし、雰囲気はシリアスめなのに、登場人物の感情が読めなすぎることが理由です。
(花とゆめコミックゴールデン・デイズが読みたくなりますw)
明治時代の“お家”のお話なのですが、歴史をバックヤードにひくなら、もっとストーリーを濃く書いてほしいし、恋愛だけでない心の葛藤なども描いてほしいです。

2巻3巻と続くにつれて面白くなっていくのを期待します。
期待のしすぎに注意!

2

不穏な序章

桂木が感じ悪いw
一見冷めた表情で冷たい人なのかと思っていたら実は良い人だった、というタイプは萌えるけど、
一見冷めた表情でやっぱり腹に一物抱えててやっぱり冷たい人なんじゃん…
という嬉しくないほうのタイプだったよ桂木!

初読みの時は桂木が醸し出す暁人に対する感じの悪さが気になって仕方なかったです。
暁人自身は悪くないのにねぇ、あてこすりはやめたげて!と思いました。
「(暁人に対して)もっと優しく接すれば良かったのかな」…って当たり前ですやん。
そりゃ色々な思いがあってもね。
人には優しくするもんだよ。
めぐりめぐって…ほ~ら自分の身に帰ってきたよ桂木!
そりゃまぁ人間、逆恨みの一つや二つや三つぐらいすることはあるでしょうけれども。
私も身に覚えのある感情ですが…
我慢するのは一時のこと。我慢せずにぶつけたら一生の傷。
ってことにもなりますから、伝え方や態度には気をつけたいものです…(反省)

このぬめ~っとしたすっきりしない感じ、まさにタイトル通りの「憂鬱な朝」ですね。
ほんとそこの憂鬱さ加減の描き方が秀逸!
しかしこんなすっきりしない憂鬱な朝は迎えとーないわ!w

しかしですね、まだ序章のため展開的によく分からない部分もあるし、
桂木・暁人の関係性もどうなるのか分からない、
先の見えない面白さがあって、大作の予感がしたわけです。
徐々に謎が解けて行って、きっといつかあああ!?
と思わされる日が来るんじゃなかろうかと、期待いっぱいで読み終えました。

一巻はまだ暁人の想いが強くて、桂木の気持が冷めているので、暁人が辛い序章でした。
しかし、桂木の気持ちに全く変化がない、とも言えない一巻です。
いろんな予感を孕んだ第一巻。
ラブ度0ですがこの先どうなるのか大変気になりました。

2

この受け様超絶好み!!!!!!

数年もの間読みたくてうずうずしていた作品。
失礼ながら中古でやっと手に入れました……!

正直時代物は難しくて苦手なので、初見はあまり深く考えずに読みました。
桂木さんが妖艶すぎて魔性すぎてとにかく色気がハンパない!
オールバック仕様の時はどうしようかと思いましたが(オールバック好きじゃないので)、中盤から前髪が出現。セクシーさが増しました。良かった。

感情のままに動いてしまう暁人と、冷静で事務的(?)な桂木の心が通い合うときはくるのでしょうか……
とりあえずは体だけの関係おいしいです。

3

タイトル通りの憂鬱な雰囲気

このお話の舞台は大正から昭和初期・・・くらい?
歴史にはとんと疎いのでわかりません。きっぱり(爆)
ここまでは甘い雰囲気はかけらもなく、ただただ憂鬱な雰囲気。もうタイトル通り(笑)
このあともきっと甘々な話しにはならないような予感がいたします。
父の死後、10歳で子爵当主になった久世暁人。
彼の教育係を務める家令 桂木智之。
身分違いの恋というか・・・桂木はまだまだ隠していることがありそうだし、暁人の恋心は今のところ一方的。どうなるんだろう。

2

爵位制度の中で複雑に生きる二人

時は明治維新以降~第二次世界大戦前くらいのお話。
長い歴史の中ではほんの最近のことですが、我々現代人にとっては遠い昔のことで、
感覚的にはついていけない、難しいお話の部類に入る内容かと思われました。

特に爵位に関しては、我々平民(笑)にとっては全く馴染みのないもので、
自分自身も何となくしか知らないものだったので、
最初の辺りの爵位を継ぐとか子爵という位とか、よく分からないので、
何度か読み返して話を頭に入れました^^;

自分が調べた所によると、爵位は明治維新ごろの制度で、約100年程度つづき、第二次世界大戦後廃止された制度だそうです。
上から公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵の5爵位で、
本作品は子爵ということで、上から四番目にあたり、爵位の中では低いほうに位置します。
物語の最初辺りに桂木が「伯爵位以下でこれほど立派な邸を持つ家はありません」と言った言葉は、こうした制度に基づいて比較した所から発された言葉だと理解できます。

また、爵位というのは国に貢献するような立派な家には爵位を上げてやるという事もあったようで、また、結婚なども陞爵するために利用されたようで、まさに桂木はそれを狙っていました。
こうした野心がどこから出てくるのかは、彼の出生について知ると理解できます。それはまたのちのちの巻で明らかになっていくと思われます。

後に爵位は廃止される事を思えば、桂木の必死さは滑稽にも思えますが、
実は現代社会においても、元華族の方々は大財閥の某だったり、対外的に日本を代表する○○委員会などの役職についておられる人が多く、
つまり日本を動かすような大きな部分に関わっておられる家も多いことを考えると、爵位を上げようと必死になることは決して馬鹿にはできない事であったりします。

一巻では桂木の周辺がいまいちよく分からない部分が多いので、
すっきりせずに、「この人、何か腹にいちもつ抱えているな」と感じながら読みすすめました。
また、暁人に対する冷たい態度も謎でした。
桂木がいつも「久世家のため」を強調し、暁人を何かのコマのように扱うのも気になりつつ読みすすめました。

暁人が桂木を慕い、自分に振り向いて欲しいと頑張ってもそれを無視されてしまう分、
暁人が可哀想でなりませんでした。

暁人は久世家の嫡男として生まれましたが、鎌倉でお母さんとほのぼのと暮らしていた経緯もあり、元々あまり野心的な部分がありません。
それなのに久世家本邸に連れて行かれ、子爵に必要な立ち居振る舞い等を強制的に身につけさせられます。
暁人は大人の事情など知らずに育ってきたので、そういった事情を押し付けられて可哀想だなぁと思いました。

ただただ桂木に振り向いて欲しい暁人は、
身分など関係なく人を愛することができる、
そんな風に、母親の愛情いっぱいに育てられたのだろう、と思います。

一方は大人の事情を抱え、一方はただ愛情を欲しいと願う、
そんな噛み合わない二人ですが、今後がどうなるのか楽しみです。

4

大河ロマンの序章

4巻まで読んでのレビューです。

個人的なことですが、実は一番最初に読んだ日高さん作品はこちらで、まさかこの作品が異色なものとは思いませんでした。重厚な大河ロマンです。絵柄そのものも明治中期~後期(で、いいのかな?)にかけての雰囲気にぴったりです。切なく美しい物語です。

主従ものですが、桂木は後見人として全実権にぎっているので、家のなかでの立場はかなり対等。いや、逆転ぎみ。有能で魅力的な桂木に、自分の存在を視界にいれて欲しいが為に、無理矢理身体を奪う方法しかとれなかった暁人の気持ちがやるせないです。暁人の傷み、読み手にもダイレクトに伝わってきます。

後でわかることですが、桂木は暁人の気持ちにも自分の気持ちにも気付いていたからこそ、この展開だけは避けたかっただろうに、ね。ことの後の、桂木の表情がせつないです。どうにもならない感情だと誰よりもよく知っていたから。だから暁人には厳しくし、なるべく避け、他の逢い引きも暁人にわかるように見せていたんだろうと、今ならわかります。でも全ては逆効果。暁人の想いの強さは想定外だったのでしょう。
彼らの想いはこのずーっと前から始まっていたのですよね。。積もり積もったものでしょうけど、いつか桂木の気持ちの変化点を知りたいと思います。

無理矢理でも暁人の気持ちは本物だからドキドキするし、その後の共犯的なやり取りがまたいいのです。日高さんという方は、こういう描き方が本当に上手い方ですね。
奪うようなキスシーンも絶品~!魅せてくれます。

そして桂木と関係してる森山夫人が非常に格好いい女性であるのも高ポイントです!

3

憂鬱が表す意味

 日高ショーコ先生の描かれる世界は、「本当に完成されているな」というのが私のいつも思うことです。だからこそ、その世界の知識やそこでの人間関係をつかむのに一苦労もします。

 西洋の文化が大量輸入された東京で、子爵家党首となった暁人。いつも冷たくて決して崩れることがない桂木にわずか10歳の暁人は戸惑いますが、それ以上に、私も暁人同様桂木がどういう人なのか、真意がどこにあるのかずっと気になっておりました。
 何度も出てくる「完璧」という言葉と、主人は先代ひとりという桂木の言葉、生い立ちに触れることは厳禁といわれて、私はますます桂木という人間が分からなくなります。

 後半、桂木が9歳の時に久世家に来たこと、先代当主、暁直を目指していたことだけが分かります。暁人は桂木のことを無理に押し倒してみもするのですが、どうでもいいといわんばかりの桂木の目。桂木のどうでもいいという目に迫力がありすぎて…。
 二人の間にあるのは、尊敬なのか、嫉妬なのか、憎悪なのか、どんな感情なのか分からないまま読み終えました。なぜ桂木が話したがらないのか。謎を残したまま2巻へ続きます。

2

この暗い表紙…賭けに出てるなあ

時代ものや医療ものなどは、よほど念入りに下調べをなさっている作品でないと・・・少しでも穴があったりすると興醒めしてしまうように思えます。
どうも普通の設定より、読者側が厳しくなるような気がしますがどうでしょう。
このお話も、時代考証してしまうとアレ?みたいなことが結構あるので、そこはもうぎゅうっと目を瞑って。
いいの。もう日高さんの作品なら。
絵にどんどん無駄なところがなくなってて、洗練されてますね~。
かなり良質の昼メロを観ているようです。(褒めてます
こういう昼メロだったら、毎日録画しちゃうんだけどなあ。
事務所が弱いばかりに、これまで陽の目を浴びてない、顔立ちも綺麗で演技力もそこそこある俳優さんで是非やってほしいものです。
案外男女のドロドロよりも視聴率上がらないかしら。無理か。

6

すごく先の楽しみなお話です。

時代物ですね。
この時代の男性の、凛とした感じとか、身分への(無駄な)プライドとか、そういうの、日高さんの絵で表現されるとより一層厳かな雰囲気になりますね。

正直爵位にこだわる気持ちも分からないし、そもそも偉い順(?)も分からないので、そのあたりで私には合わないかもと思っていたのですが、「なんだか大して意味はないけど人によってはとても意味のあるもの」のために生きる人がいるんだなってことは、分からないからこそ理解できた気がします。

それにしても…日高さんの黒髪無口受けの色香たるや、犯罪級ですよね!ねっ!
こんなのに子供の頃から傍に居られたら、坊ちゃんは他になんて目が行かないでしょう。

すごく先の楽しみなお話です。

が、表紙でちょっと損してるかな?
私は正直、日高さんファンでなければこの表紙の本は買いません。
新しいファンを絶対逃がしてると思うなぁ。

3

憂鬱な表紙

背景は真っ黒だし、タイトルはやたらと画数多いしで、
例え朝が来ても、それは憂鬱で、闇夜のままの朝って感じの表紙。

以前に一度手放したのを、2巻がでたので改めて揃えた。
この1巻は、暁人が両親を失って、久世の屋敷で桂木に出会う所から、
成長して、桂木への執着が恋だと、抱いてみて自覚する所まで。
まだ、物語はほんの導入部。
桂木を抱いた翌日の「憂鬱な朝」
「もっと やさしく接すれば良かったのかな」
このセリフが、二人、どちらの言葉なのか、、、

それにしても、恋に身分差の障害を持ち込もうとすると、なかなかお道具立てが大変。

2

いろいろ意外

なんで、こんなホラーのような表紙なのか?
年下攻めスキーだったら好きだと勧められなかったら、絶対に手に取らなかったと思います。読んでみれば、これはよい年下攻め。健気なワンコ攻めが好きだと、たまりません。
もうちょっと時間経過とか説明が欲しいところですが、おもしろいからいいです。あきらめます。

一、二巻を一気読みだったので、続きが待ち遠しいです。

1

桂木がヤバい・・・

正直、この話暗いなーって思ってたし、桂木のオールバックもあんまり好きじゃなかったんですけど、いやいや!!髪をオールバックにしてない桂木にかなり萌えたっ☆ていうか日高先生の黒髪さらさら受けは大好物ですっ!!
これって続きものなので、イマイチ、レビューがしにくいんですが、今後どーなるのかが、かなり気になります。
暁人が大きくなって、なんか受けっぽい顔になってて、桂木が攻めなのか?と思ったら、立派な攻め顔になってて、萌え萌えしました☆
暁人が桂木に認めてもらったら、いいなぁと思います。しかし強姦はいかんよ強姦は・・・と思います。

1

桂木がステキ。

時代モノですね。
というわけで時代モノならではの爵位とかそういう肩書に対する思い入れみたいなのが絡んできたりするわけですが。

最初の方はオールバックの桂木にちょっと馴染めなかったんですが、後の方は髪型もそこまでかっちりじゃなくなったのでビジュアル的にも個人的には見やすくなりました。
というか、徐々に桂木の生い立ちとか背景とかが見えてくるにつれて、その下ろした髪とかにも色気が漂ってくるというか…。
まっすぐに育ってきた暁人はなんとか桂木に認められようと頑張ってもいるもたいだけど、噛み合わずにどんどん擦れ違っていくというか。
最初から同じライン上に気持ちが合ったわけではないけれど、上手く重ならないのがこの先どうなっていくのか楽しみです。

2

これはやばい

日高先生の作品は、なんだか平穏な感じがして良いと思ってましたが
この作品はタイトルも表紙も暗ーい雰囲気で、面白いのかどうか半信半疑でした。
が!
中のカラーイラストをチラっと見た瞬間、急に萌えました。
押し倒されてる黒髪、ちょーセクシー!
読んでる時も桂木に大集中でした。
暁人によって彼が微妙に動揺するのが、読んでて楽しかったです。
それに「年下攻め」、「強引」のシチュエ―ションが好きな私としては最高の作品でした。
主従関係というのも良かったです。いままで読んだ主従関係の作品は「従x主」の設定が多かった気がしますが、「主x従」もなかなか良いものですね。
先の展開がとても楽しみです!

2

単純に面白い!

唸りました。
こう云う作品に出逢えるから、BLはやめられない!
先が愉しみでもあり、収束を急ぎ過ぎて神作品への道を踏み外さないか、勝手に不安になってみたりもして。

わたしはBLの時代ものはあまり得手ではなく、その理由のひとつが爵位等々への当時の人々の思想にイマイチ入り込めない点。
そして人間関係がやたらややこしくなって誰が誰なんだか、頭の中で人物相関図を描けず消化不良になってしまう点が苦手。
…なのですが。
これはいい! 面白い!
所謂、“設定萌え”で終わるわけではない骨太な作品なのに、投げることなく飽きることなく最後まで貪るように読んでしまいました。
まだ腹の内を殆ど明かしていない桂木の、取りようによっては…程度の暁人へ向ける気持ちに翻弄させられてしまって。

10歳と云う若さで爵家当主に祭り上げられた暁人。
両親を失くした彼が縋れるものはただ一つ。
父の遺言――「桂木に従うこと」。
我が侭で手の付けられない子どもと云うわけでもなく、逆に総てを抱え込んで我慢してしまう子どもと云うわけでもなく、ただただ素直で純な10歳の暁人は思わず抱き締めたくなるほどの愛らしさ!
愛らしいまま中等部に上がった彼を愛でて愉しんでいたわたしに衝撃。
高等部に入った彼が突然サッパリ短髪に…ああっ、これは“攻め”の伏線なの?!(…)
あのふわっとした髪型が乙女攻めの予感で嬉しかったのに…。(ちゃんと表紙を見て下さい)

そんな彼が、この世でただ独り頼れるともう本能で思い込んでいるのが、教育係になった桂木智之。
想像していたよりも随分若かった彼は初対面からクールでそっけなく、解りやすく愛情を注いでくれるわけでもないのに、暁人は桂木に振り向いて欲しいがために一生懸命日々を生きて行きます。
この一途過ぎる気持ちがやがて恋心になるのですが、この桂木がわたしの萌えにクリーンヒット!
特に、わざと暁人を誘ってけしかけてるんじゃ…と疑惑を抱いてしまうくらい色気のある、前髪を下ろした現在の桂木にノックアウト><//
暁人がどうしようもなく桂木のことが好きで好きで大好きで、もうそれは仕方ないくらい想いを募らせているのに思い切りシンクロしました(´Д`*)
1巻ラストの、桂木に縋るように抱きつく暁人にめっちゃキュン…。
「全然優しくできなかった」「もっと優しく接すれば良かったのかな」「飼い犬に噛まれました」等々、萌え台詞も散りばめられています。

続刊では、桂木視点での回想等々を期待しつつ。
兎に角暁人10歳時分から現在までの桂木の気持ちを知りたいです。
“ただの道具”と割り切っているにしては、十二分に可愛がっているように感じた面もあったので…。
今回の描き下ろしのような、ほのぼのした2人の日常ももっと読んでみたいなあ。(´∀`*)

7

神作品への予感!

 雑誌で一話目だけ読んでて、気になっていたのですが……。

 こっ、これは、超好みかもしれない。なんというか、少女漫画の24年組辺りの痛さをはらんでるような。

 10歳の時から美形の桂木に育てられ、振り向いて欲しいがために頑張ってきた久世暁人。が、桂木は久世家のことしか考えておらず、暁人には厳しいどころか、憎しみさえあるようだ。
 桂木の、尋常ならない久世家(先代)への思いは何なのか。

 謎だらけです。

 桂木自身の過去がさっぱり描かれておらず、その辺のトラウマ次第では神作品の予感です。

 10年近くも教育するなんて、憎しみだけじゃ出来ないはずだから、今後の展開に期待です。

 結構重いし、漢字もセリフも多くて読むのに時間がかかったんですが、日高先生の絵柄のおかげか全然苦痛ではありませんでした。
 


 そして、同時に三池ろむこ先生の「キラキラ」を読んだ今日。対極で、でも満足の一日でした!

2

雰囲気がある

BLはだいたい現代物しか読まいんですが、大好きな日高ショーコさんの作品ということで読んでみました。

読みはじめたらやはり階級などといった人間関係が小難しかったですね…
一巻ということでお互い気持ちが交際するところまでいっていませんし…まだまだラブは遠そうです。
しかし話の土台がしっかりしておりすごく丁寧に描かれています。
今後どのように展開していくのか楽しみ!
とりあえず今の段階ではまだ中立ということで。

1

丁寧な漫画です

主従関係が成り立って始まるのではなく、主従の信頼を築く過程を描いくお話です。

最終的には恋人になってゆくのでしょうが、その前である信頼関係からじっくり紡いでゆくという丁寧さに魅力がある漫画だと思います。
華族社会の背景だけでなく、家同士の人間関係もきちんと描かれてあって読み応えがありました。
長台詞も気にならないほどのめり込んで読んでしまいました。

上流階級ものは何はなくとも、ドロ沼、お家騒動を期待してしまいますので、久しぶりの真骨頂なシリアス漫画にわくわくしています。
次巻でもおおいに傷つけ合い、すれ違い、苦悩していただきたいです。
それを乗り越えて結ばれるのがシリアスの醍醐味だと思うので…。

日高さんの絵もとても時代背景にあった上品さで似合ってると思いました。
洋装、和装、どちらも目の保養です。

あと、幼少の暁人様の可愛さに受だと思い込み、途中で「あれ?」っと本を閉じ、表紙を見返して
「あっ…反対だった…」
と呟いたのは内緒ということで…(苦笑)

完結して一気に読みたい気持ちもありますが、二巻が出たらイソイソと買って読んでしまいそうです。

9

僕はきっと何だってできる

日高ショーコで時代ものは読んだことがなかったので、初めて雑誌掲載された本作を見た時には、随分と違和感があった。
子爵だ、家令だと、少し硬質な雰囲気の世界観。
今までとはあまりに毛色の違ったカラーに、これでコケると痛いなあ・・・などと余計な心配までしてしまったほどだ。

けれどもそれは全くの杞憂だった。
これは巧いなあ!とすでに序盤で唸らされた。
大抵こういった物語というのは、時代背景や世界設定を描くことに注力しすぎて、肝心のカップルたちの恋愛が二の次だったり、はたまた2人の恋愛に集中しすぎて、それ特殊設定にする必要ないんじゃあ・・・というパターンのどちらかに陥りがちである。
ところがこのお話においては、上手く両方のバランスが取れていた。
これはスゴイ。
日高ショーコ見直した!( `д´)b

たった十歳で爵家当主になった久世暁人。
父も母も居ない屋敷の中で「旦那さま」と呼ばれる暁人には、課せられるものが多すぎた。
子爵に相応しい人間になり、また久世家の爵位を上げることだけを強いられ、自分の思い通りにできるものなど何もない。
それは彼の恋心でさえも、だ。
暁人は教育係である家令(上流階級において使用人の監督に当たる人間)の桂木智之に、初めて会ったその時から惹かれ恋い焦がれていた。
ところが桂木の暁人に対する態度は厳しいというよりも冷淡、そのくせ久世家の家格を上げる為には自分の身体ですら武器にして、有力者とのパイプを繋ぎ関係を深めてゆく。
間違いなく桂木は暁人ではなく久世家の為に生きており、久世家を陞爵(爵位の昇進)させる道具としてしか暁人を見ていないのだが、拒絶されればされるほど暁人は桂木にからめとられてゆく。

桂木の出自や久世家に入った経緯、またその後に生まれた暁人の存在、そして久世家の陞爵に拘る桂木などなど、伏線はあちこちに散らばったままでまだ回収されていない状態。
久世家の爵位と自分の人生を交換条件に、一生暁人のもとに居ても良いと約束する桂木の真意は、まだこの巻では計り知れない。
認めも愛されもしない事を自覚しながら、それでも傍に居てほしいと願う暁人。
そしてこの桂木の「取引き」がどのような意味を持つものなのか、これは次巻以降明らかになるのだろうが、本当にBLにしては(という言い方には語弊があるが)骨太な物語だと思った。
また桂木が男色家というわけではなく、女性ともドライに関係が持てる辺りも、本作が生っぽさを醸し出せている一因かなと思った。

これまでのショーコさんとはガラリと違った雰囲気の本作。
しかしこれは間違いなく彼女の新境地となる作品になると断言できる。
迷っている方は絶対に手にとって欲しい!と思った。

6

今後の展開が気になります

父親が亡くなり10歳で子爵家の当主になった暁人と、先代の当主から久世家に仕え、暁人が成人するまでの久世家の管理を全て任されている家令兼教育係の桂木。
暁人は桂木に構ってもらいたい、自分自身を見てもらいたいと思っていますが、桂木は「久世家」の存続しか頭になく、暁人に対しても「久世家の当主」としてしか見ていません。

まさにクラシカル!といった雰囲気の、上流階級の色々な思惑が渦巻く話となっています。
ストイックでありつつも色気のある日高さんの絵柄が、雰囲気にピッタリでとても良かったです。

正直1巻を読んだだけでは色々分からない事だらけでした。
唯一分かることと言えば暁人が桂木に恋をしているということだけで、対する桂木については何となく出自に触れられていますが、その事がどういった形で久世家や暁人に対する心情につながっているのか、まだまだ手がかりが少なくて読みとる事が出来ませんでした。

でもその「分からない」感じは物足りなさを感じる様なものではなく、逆に今後への興味をより一層抱かせてくれる効果になっていたと思います。
暁人の想いが桂木に届くのか!?そもそも桂木は暁人に対してどういう想いを抱いているのか!?早く結末が知りたいと思ってしまうのですが、この作品に関してはこちらがジリジリしてしまうぐらい、じ~っくりと時間をかけて描いていってほしいなという気持ちもあります。

8

大河ロマンの幕開け!

日高ショーコさんの初の時代物。
両親を亡くし、わずか10歳で家督を継ぐことになった暁人。
幼い暁人を支えるのが若く美しい家令・桂木。

久世家の為になるのなら、相手が男でも女でも、有力者と寝る事も厭わない。
それだけ久世家に尽くしている桂木なのに、当主の暁人にはどこか冷たい。
桂木が久世家に入ったいきさつを思うと、
暁人を憎む気持も判らないでもないですが。
暁人には罪はないですし。でも桂木の気持ちも……などなど。
どちらの気持ちや葛藤も判るので、切ないです。

自分は憎まれていると感じてはいても、
桂木に惹かれる気持ちを止められない暁人。
幼いころから桂木だけを思い続けている暁人が、健気過ぎる。
暁人と桂木の緊張感溢れる、駆け引きめいた会話にはドキドキしました。

久世家と桂木家の確執。桂木の母親は??
頑なに爵位にこだわる桂木。桂木の心は手に入れられなくても、
彼を側に置いておく為に、自らの地位を上げる事を目指す暁人。
二人の恋の行方と、様々な謎がクラシカルなムードで描かれて行きます。
続きが気になって仕方がありません!!早く続きを~


2

鹿鳴館のような…

暗い表紙にちょっと戸惑いましたが…。
これは大正?昭和初期?
レトロな世界が隙のない華族社会が描かれていてステキです。
内容もかなり硬質な感じでした。
身分の上下、家督襲名など、ドロドロとしたお家騒動を彷彿とさせる雰囲気ですが、
ストーリーはそれほど陰湿さを感じませんでした。

桂木には謎が多くていいです、魅力的です。
バイなのもですが、やはり出生が気になるところでしたね。
完璧な男には何か落とし穴があるはず!
それがはやく知りたいです。
そして暁人は成長とともに、だんだん人間の裏の部分を学んでいくのでしょうね。
彼だけはダークな大人になって欲しくないです。

幸薄そうな二人ですが、2巻ではどうなる事でしょう?
続きが楽しみです。

4

次巻が楽しみ

レビュー本数が多いので驚きました!それだけ期待作。

十歳で子爵になった久世暁人と、久世家の家令・桂木のお話。
前当主である暁人の父親から、暁人が成人するまで久世家の全てを任せられている桂木は、久世家を陞爵させるため暁人の教育から後ろ盾の確保、財産の管理と、必要であれば体を張ってまで冷静沈着にこなしています。
この巻は暁人が子爵邸に移ってきた十歳から十八歳までのお話になっていますが、桂木の過去が少しずつ明かされてはきているものの、前当主との関係がどんなものだったかはほんの少ししかうかがい知る事ができないので、今のところ、両親を早くに亡くした暁人が桂木を頼りにし、憧れ、ずっと一緒にいたいと思うようになる気持ちと、少しずつ体が成長していく過程だけが読み取れます。
(皆さんは、ラブも読み取っていらっしゃるらしいのですが、私はどうにも暁人が一人でグルグルしているとしか感じ取れませんでした。)
この巻では、どちらかというと人物紹介と時代背景、華族とはどんな存在か、今後の久世家がどうなりそうなのかを学ぶのが中心と考えてもいいかもしれません。

正直、萌評価には無理があるかなと思いたくなるくらい、ラブな部分は非常に少なく、二人の関係が密になるにはまだまだ時間がかかるんじゃないかと思えるのですが、とにかく今までに読んだ近代もの時代劇の中でも時代背景としての描写が細かく、この巻で基盤ができたというかこの先が楽しみになった感が強いので、評価は落とさないことにしました。

2

表紙の二人が1巻の内容

表紙から分かるように明るいお話ではありません。
泥沼にはまるのが分かっているのに、自分の気持ちを止められないのが
なんとなく表紙からも感じることができます。

大きな椅子に深く座っている暁人は、まさに子爵家当主といった感じです。
その隣に立つ美しい男性が家令の桂木。
遠くから見ればこの二人は当主と家令にしか見えないと思います。
しかし、よく見ると二人は手と手が触れ合っている。
しかも明らかに暁人から手をとり、それを黙って触らせている桂木といった感じ。
まさにここが1巻の内容を示している気がしました。
手を取ったであろう暁人の目はじっと握っている手と手を見ています。
一方桂木は、遠くを見ており手を握られた時でさえ目を動かさなかった雰囲気です。

桂木しか見えていない暁人と、暁人が見えない後ろを見ている桂木。
2巻では、一体どうなるのか気になります。

10

ルネ

一枚の表紙でココまで語れてしまうのはすごいですね。

続きが本当に楽しみです。

真っ黒な表紙が続巻で何色になるのか楽しみ

まずもって、この表紙の墨ベタ!!
真っ黒なんですよー。
こんなショーコさんの絵見たことないっ!!
まるで桂木の心のようです。
桂木の心の闇が見えたとき、真っ黒な背景が
何色に描かれるのか非常に楽しみです。

「桂木の言うことを聞きなさい
あの男はお前の知らないことを全て知っている」
亡き父の命に従い桂木智之の元で暮らし始めたのは
暁人が10歳になったばかりの頃だった。
桂木は、若く美しく有能な青年で男女を問わず魅了してしまうような男。
だが父も母も亡くし、桂木だけを頼りにやってきた暁人に対し
どこか冷たくそして厳しく教育するのだが
暁人は、曲がらず成長し桂木に惹かれていく
桂木に認められたい、桂木に“自分を”みてもらいたいと。
父の遺言、桂木智之が久世家の名代を務めるのは
暁人が成人するまで。
あと3年・・・

みたいな?
爵位なんつーものがあるクラシックな世界観で
日高ショーコ先生にしては異色。
そして、年下攻め!主従関係v
続きものなんですよー。気になるっ><

4

年下攻&綺麗系受はお好きですか?

日高ショーコさんの美しく繊細なタッチの絵柄に似合う、クラシカルなお話です。
年下攻めが好き、執事が好き、綺麗系で冷たい受が好きな方にはツボな作品かも?

<簡単なあらすじ>
父親が急逝し、10歳にして突然子爵を襲爵することになった久世暁人。
それまでずっと鎌倉の別邸で病弱な母親と暮らしていた暁人が、本邸で初めて顔を合わせたのが家令桂木だった。10歳の子供にも笑顔一つ見せない厳しい桂木。
病床の父親から、桂木に全て任せて言うことを聞くようにと遺言された暁人は、冷たい桂木に戸惑いながらも逆らえないまま、厳し過ぎる桂木の教育方針を受け入れるしかなかった。
しかし、高等科に通うようになっても何かにつけて先代である父と比べられ、暁人は桂木に苛立ちを募らせていく。それは、自分を見て欲しいという想いの裏返しなのだった・・・

あれ、ちっともBLっぽい感じのないあらすじになってます。
が、実際1巻では、暁人の片思いだけが印象的です。
桂木の大人げない(と思ってしまった)暁人への冷たさからは、逆に何かを感じずにはいられないけど、それはまだうっすらと漂うくらいな雰囲気で、この先が大変そうで長そうだなーという感じを受けました。

古い時代の日本を舞台にした作品ですが、よくありがちな耽美モノになってはおらず、硬質でシリアスな雰囲気が物語をに重厚さを与えていて、この先への期待感が高まります。日高ショーコさんは、商業デビューしてからはまだ日が浅いと思いますが、初めから絵も物語もある程度しっかりしたレベルの作家さん(だと私は思っている)なので、安心して読めますしお薦めできます♪

が・・・私の萌え属性とは逆な感じのこの作品・・・
年下攻と綺麗系受が苦手な私には、萌えセンサーが働いてくれませんでした。
大好きな日高さんの絵なのに~!!
中学生までの暁人を見て、そのまま受として育ってくれ!と思わずにはいられませんでした(涙)事前に内容を知っていた為、それは無いって分かっていたけど・・・
実は、こっそり石崎×暁人を期待しています。茨道?

8

なぜか萌えは少ない・・・

キャラなので、H方面は期待できないとはおもっていたのですが、なんだかせっかくの執事受け設定なのに、萌えないなぁ。

まだ受けちゃんに愛がまったく見られないからですね。ほんとは攻めさまのことを好きで、それゆえに冷たい態度・・・だったらいいのですが。愛がまだまだ攻めさまの一方通行。2巻以降の展開によって、評価はかなり変わるかなと思います。

日高ショーコさんの絵はやはり美麗。お話自体も、かなり時代ものとしては本格的。台詞量もかなり多く、頭を使わないとさらっとは読めない感じ。今までの日高さんの作品はストーリーが平坦で絵の割りに密度が薄い内容だったんですが、これは編集さんと一丸になってかなりの力作になっています。和泉桂さんの小説「清澗寺家シリーズ」からエロ要素を抜き去った感じです。ただこちらのほうも、面白いかどうかはまだ2巻に続く・・・という感じ。

個人的になりますが、日高さんって受けでも攻めでも基本おんなじ感じなので、あんまり受けらしくなくて、そのときになってみないと受けも攻めも決定しない笑 もうちょい執事を艶っぽくかいてほしいかなぁ。
 

8

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