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表題作小説 ファインダーの蒼炎

麻見隆一 裏社会の実力者
高羽秋仁 カメラマン

同時収録作品小説 ファインダーの蒼炎

複数(モブ)
黒田 慎司 高校生

その他の収録作品

  • ファインダーの烙印-プロローグ-
  • 鎮守の森の鬼まいり(描き下ろし漫画)
  • あとがき 砂床あい
  • あとがき やまねあやの

あらすじ

若くしてやり手の検事・黒田慎司は
高校時代に一人の転入生と出会う。
――麻見隆一。
ほとんど学校に来ず、様々な黒い噂が囁かれる謎めいた同級生。
麻見は生徒の間で畏怖と羨望の的だった。
そんな麻見と、黒田はある事がきっかけで親しくなっていき…?
謎に包まれた麻見の過去が明らかに――!
やまねあやの描き下ろしマンガ収録!!

作品情報

作品名
小説 ファインダーの蒼炎
著者
砂床あい 
イラスト
やまねあやの 
原作
やまねあやの 
媒体
小説
出版社
リブレ
シリーズ
ファインダーの標的
発売日
ISBN
9784799731611
4.1

(32)

(18)

萌々

(8)

(1)

中立

(2)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
6
得点
127
評価数
32
平均
4.1 / 5
神率
56.3%

レビュー投稿数6

麻見の本音

香港編抗争の後始末をしていた黒田が麻見との出会いを思い出す。

黒田を助けたがために父親に連れ戻され麻見は姿を消したんですね。
だから今黒田は麻見の為ならば事件すら揉み消せる検事の立場まで努力したんですね。

でも魔性の男麻見は女は当然、同性にもモテモテ。麻見が好きになった相手が女だったら黒田も府におちてたんだろうけど、まさかの男の秋仁。だから黒田が秋仁に会ってみて第一印象がなんでこんな奴がと思ったんでしょうか。
結局麻見はバイセクシャルなのかゲイなのか……。そこが謎。
でもこの小説を読んで、香港編から麻見が秋仁に心底惚れてしまったのはわかりました。

麻見は女男問わずモテるので、高嶺の花ゆえに近づきがたかったり、その麻見の魅力ゆえに勝手に自分の為に動いてくれる輩しかいないのと(霧島とか蘇芳やらは別として)、あとは社会的立場が上であるほど実は孤独なんですよね。
だから秋仁という存在は唯一自分が思い通りにならなくて、麻見に媚びなくて、生意気に自分と対等に話せる相手、しかも麻見のタイプ??なんでしょうね。坂崎が言うのはあながち間違いではないwww

この小説を読んでからファインダーの渇望を読み返すと秋仁は自分に自信なくて勝手に焼きもち焼いてただけでしたwただ麻見さん言葉足らずで秋仁もモヤモヤしちゃうんでしょうか。

渇望見てたら、麻見が須藤に「俺のためね……」というシーンと黒田が麻見宅に来て「なんでも思い通りになる魔法のプレゼントがあれば」と言って黒田に渡した博物館級のプレゼントでウハウハになる黒田の事すら目を向けてないシーンが何となくわかりました。

なるほど……魔法のプレゼントを秋仁にあげても秋仁だけは思い通りにいきませんw

小冊の秋仁小学生と高校生麻見は神社で出会ってたんですね。神社という辺りが運命みたいなものを感じました。麻見の家族気になりすぎるw

0

申し訳ないですが…、

ファインダーシリーズが好きで、DK麻見様が読める、ということで期待して読みました。
結果…、読まなければ良かったというのが正直なところです。マフィアを題材にしてる以上、暴力とは切り離せないのでしょうけど、漫画ではそこまで酷いシーンは出てきてなかったので、今作での黒田への輪姦とか、その犯人を殺してしまうところは嫌悪感しかなかったです。
結局、麻見様の生い立ちについてもほとんどが謎のままでしたし。あそこまでしないと麻見様と黒田の友情が芽生えなかったということに、より麻見様の孤独感を感じたことが今作品を読んだ唯一の収穫です。

3

麻見少年に萌え、物語に奥行きが生まれる。

あのゴージャススパダリ代表みたいな麻見様の18歳!?
ということで、かなりドキドキしながら読んでみました。

話は、秋仁が飛龍に香港に連れ去られた下りから始まる。
拉致から救出まで間に回想が入り、時は麻見が高3だった20年近く前に遡る。
黒田と麻見の出会い、それが黒田視点で描かれる……

               ◇

うわ〜〜〜っ!
そもそも『ファインダーシリーズ』、The BLという感じで嫌いじゃない、
嫌いじゃないんだけれど、個人的には秋仁のアホぶりに時々イラッとするし
ツボのカップルじゃあないだけれど(ファンの方々ごめんなさい)
この若く美しく、人生の分岐点に立たされたまだ青さの残る麻見と、
黒田との友情には、萌え転がりました。
(そうなんです、個人的ツボはこっち!)

チラリと見える麻見の背景は、ますます謎めいていて
(父親は裏社会の大物らしい、母親は更に謎……)
しかし、特殊だろう生い立ちの中、彼が孤独を抱えていたことは想像に難くなく
出会った黒田との年齢相応の交流を、彼なりに大切に思う様、
父親からの電話に「隆一です」と名乗る様も
制服姿の麻見少年も、バイトで器用にまかないを作る麻見少年も
蒼い18歳ならではという感じで、萌えました。


黒田にとっても人生を変える出会いと大事件だったのだが
彼が非合法な麻見に協力をする必然性が描かれていて、
話に深みが出るなぁ。

あ、メインカップル的にも、麻見にとって秋仁がどんな存在なのか?
「光」であり、彼が自分には関わりのないと思っていた「愛」……
何でも持っているようでいて、何も自分では選べなかった麻見。
それを知って読む救出後のクルーザーでのHシーンは、切なく甘い。


最後にもう二編、「ファインダーの烙印ープロローグー」(小説)と
浅見18歳と黄色い帽子にランドセルの秋仁のニアミス話、
「鎮守の森の鬼まいり」(コミック5p)が収録されています。
制服姿の麻見少年を見ることができて、満足!

               ◇

と、大変面白く読んだのですが、文句をいくつか。
一つ目は、挿絵がないんですね、これ。
18歳の麻見の制服姿とかバーテンダー姿とか、絵で見てみたくないですか?
最後のマンガで、ちょっと癒やされましたが。

二つ目は、文字スカスカなんです。
立派な本でお値段も1000円ですが、アッサリ過ぎるほとアッサリ読了。
普段小説を読み慣れていると、ボリュームも密度もやや物足りない。
ですが、逆に言えば普段コミックばかりの方でも読みやすいので
ファインダーシリーズ大好きなんだけれど、小説は……と思っている方も
気楽に手に取れるかな、と思います。

3

透き通る蒼い炎、麻見隆一18才

麻見に対する謎は、謎のまま。そこが絶妙です!
そう、麻見は「謎」でいい……

若き日、高校生の麻見を描く!という、ファインダーファンには衝撃的な情報を得て、いざ読んでみれば主人公はアノ黒田。
司法の家に生まれ、高潔なエリートであることを期待され、都内有数の進学校に通うまだ何者でもない黒田が不良・犯罪グループからカツアゲや暴力を受けて、でも誰にも言えない、という状況。
それを同じ高校の訳あり転入生の麻見が黒田を助けて…という展開。
黒田の受ける凄まじい陵辱。それに対しての麻見の同じく凄まじい反撃。高校生なのに、相手の不良達を本当に殺す麻見。そして完全にその事件をもみ消す麻見の後ろにつく力。
あの誰にも与しない麻見にも友情があった。
今はエリート検事となった黒田もまた、単にキブアンドテイクではない「友達」としての行為=色々な事件の揉み消し、で麻見と繋がっている。
そして現在。飛龍との銃撃戦を揉み消す黒田。
さて、いつから黒田は「隆一」呼びしてる?黒田も、麻見が自分の意思とは無関係に闇世界に属さざるをえない事を感じ取って、自分がエリート街道に乗ることによって麻見を助ける道もある、と感じたのでしょうか、怪我を看病してくれた日々の終わりに、もう会えないのかもと思いながら思いを麻見に寄せていくのです。

さて、「ファインダーの真実」での秋仁とのHシーン麻見視点編ですが、これは萌えます。コミックス片手に読むしかない。
何度も何度も画で見ていたあのシーン達。文字で読んでも頭に浮かぶあのシーン達。麻見はあの時こう感じていたのか、こうしたかったのか。『俺にここまでさせてー』の麻見側を読む至福を、今すぐあなたも味わって下さい。

9

麻見視点のあのエピソードが『神』

 ファインダーは大好きなシリーズなので、普段はあまりBL小説は読まない私も、迷うことなく買ってしまいました。それでもちょっと心配だったのは、「ファインダーと言うからにはエロは欠かせないわけで、ならばいったい誰のエロ?まさか麻見×黒田じゃないだろうな、いやいやそれは無いだろう…てか絶対ヤダ」と思っていました。同じように心配した方。安心してください!麻見には秋仁だけですから!

 『ファインダーの隻翼』で飛龍に秋仁を攫われた後の麻見視点の話から始まる物語。戦いの後始末を黒田にしてもらい、二人は出会った日のことを思いだし…。回想は黒田視点に移ります。

 ファインダーに登場した時からずっとミステリアスな麻見様。18才の時も普通であるはずもなく、学校には来ず、バーでアルバイトをしていたり、ケンカと言うにはあまりに手際のいい戦い方など、高校生の麻見もミステリアスなままです。しかも飛びっきりの美少年で料理まで上手だなんて話もあって、私は料理は秋仁の専売特許だと思っていたのでかなり意外だったのですが、BLを代表するスーパー攻め様としては、料理上手も至極当然なのかもしれませんね。麻見様がいつか秋仁に手料理をご馳走するなんてシーンも見られるのでしょうか!?

 ミステリアスながらも判明した事実は、麻見の両親は別居らしい。父は外国にいるらしい。麻見の母の家は美しい日本庭園のある広い御屋敷らしい。麻見の父は裏社会の大物らしい…と、どれも「らしい」が付いちゃうあたり、やはりどこまでもミステリアスな麻見ですが、黒田との友情は本物でした。
 最高裁判事である父が担当した事件の、報復にあった黒田を助けた麻見。黒田への報復は読むのもしんどいレベルの凌辱輪姦で、それどころかまさに殺されようとしていたところを麻見に助けられます。麻見は黒田のためにその手を汚し、それが父の待つ裏社会へ入るきっかけのひとつにもなるのです。コミックスで黒田の麻見に対する「死んでも守りたい」の意味が良くわかります。
 
 表紙の麻見は私服だし、描き下ろしマンガの麻見はブレザーを着ていないので、正式な制服姿の麻見が見られなかったのがとても残念です。残念すぎます。エンブレム付きブレザー姿の麻見様を拝みたかった。
 ストーリーとしても麻見が転校して来てから学校に来なくなるまでのエピソードがあると良かったと思います。望んで来た高校なのに【馴染めなかった】という具体的な描写があれば、もっと18才の高校生だった麻見の、瑞々しさと葛藤を堪能出来たんじゃないかな。
 ちょっと物足りないながらもとても楽しめたのはエピローグにあたる後半部分のおかげです。『ファインダーの真実』で飛龍のところから秋仁を救いだした後の、クルーザーの中での再会Hが、麻見視点でたっぷり15ページで語られているんです!!自家用ジェットに乗り込み、秋仁に手を差し出すシーンまで入れると17ページです!!これがもう最高に素敵なんです。「~らしい」と予測ばかりの麻見でしたが、秋仁への愛は【真実】なのですね。コミックスと合わせて読むことで萌え度MAXですヾ(≧∇≦)ノ"。これは絶対に読んだ方がいいと思う!
 
 そんなわけで『真実』も読んでしまい、ファインダー熱が再燃したため、今『標的』から読み返しています。年になんど読み返しているんだろう私…。

25

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