イラスト入り
大好きな白雪姫のために小人が一生懸命頑張るお話。
国の危機に王族が冒険に出たり、巨悪と戦ったり、腐った内政をどうにかしたり…的な話だと思い込んで一気に買ってしまいました。
そんな思い込みと正反対な内容。
シンデレラのその後は愛しの姫のために奮闘する小人の話でした。
これ、小人的存在である灰色狼に興味が持たないと、面白さを感じれないです。。
日常が淡々と綴られていて、何を読まされてるんだろう。と、思いつつ、買った以上は読まなきゃ。と、その精神だけで読切ました。
もうめちゃくちゃ面白くて、試し読みをして即購入、ページをめくる手が止まりませんでした。
こちら、ずっとずっと「読みたいな〜」と思いつつ、シリーズものだし一冊がものすごい厚さだし(1巻は全594P…)、何より今まで”WEB発”小説で刺さった…!と思えるものがなく、読んでこなかった作品。
…ですが!
コミカライズ版が出版された、ということでそちらから入ろうかどうか迷ったんですが、文字で読むのが好きなので、小説を買ってみました。結果、大正解◎
も〜〜もっと早く読んでおけば良かった!!!!めちゃくちゃ面白いよ。。「灰色狼」たちの忠誠心・献身っぷりに感動だよ!あとお兄ちゃんを無理やり襲っちゃいかんよ!(最初の、出血して「ぎゃあああああ!」のくだりはちょっとね、辛かったです)…と、色々大興奮の一冊でした。何度も言うけど、なんでこれ今まで読んでこなかったのか、、
二人の最初の交わりこそ辛っ…と思いましたが、その後の弟王の溺愛っぷりには、頭が下がりました。「怖くないですよ」「大丈夫です」「愛しています」「大好き」…囁く言葉が常に全て完全に、愛!!!!
で、そんな攻め→受けへの激重感情にも萌えたんですが、それ以上にじーんとしたのが、灰色狼たちの献身…もう涙が出そう。書き下ろしの、「命」目線の足弱への思いが優しくて熱くてある意味の愛に溢れてて、読んでいてたまらない気持ちになりました。
…ということで、夜中だけど迷わず続刊にゴー!してきます。
一年ぐらい前に読んだのですが、
いまだに余韻が残っていて、醒めません。
斬新な設定と、壮大なストーリーで、
先の読めないワクワク感と、
スパダリな攻めが、純真な受けを溺愛する様が
尊くて、始終、悶えました。
かなり厚みのある本で、一瞬怯みましたが、
余裕で読破できました。
物語は、ほぼ受け側の視点で進んでいくので
攻めが登場し、驚くほどの執着心で、
愛を告げてくる場面はドキドキしました。
枯れかけていた国が、
復興していく様も描かれていて、
とても幸せな気持ちになりました。
とても素敵で心に残る一生ものの作品です!
面白かった!王に仕える灰色狼たちがとても好き!主人公二人には、彼らのために幸せになりなさい、と思ってしまうほど。モブの範疇に納まらない描写量のキャラが大勢いるが、その全員が生き生きとしており、読むのが楽しかった。
主人公の足弱は、他人から見れば不憫で哀れまれる存在なのかもしれない。だが本人にとっては何の不備もない人生で、野人であることに満足していたのが良かった。いかにもな同情を誘う、か弱さが無いのが良い。そしてわりと頑固でわりと失礼で、感覚のズレ具合が分かって面白い。
老人と出会ってからの経緯は、幼少期からの教育という名の洗脳とかそういうのが描きたかったのかな。それにしても今世王の察しの良さはすごい。王族は賢いとフォローされているものの、見えていない情報を脳内補完して正答を導く。おかげでとても読みやすくなっている。
今世王はひとりぼっちの王族という同情を誘う一面がとても良かった。仕えられることにしっかり慣れていて、都民の習慣に疎いとはいいながら、足弱を理解する能力は異常に高い。理由はともあれ兄一筋なのが可愛らしい。ただの色ボケ王でないのが良い。
灰色狼たちは全員が王族大好き仕えたい!な状態で、本気でそれが彼らにとっての幸せであり人生であると伝わってきて、とても微笑ましかった。コードネームのような独特の呼び名がこの一族の特殊性を受け入れやすくしていると思う。
登場する人数が多く名前と役割全ては覚えられないが、各々が書き手からの愛情を惜しみなく与えられていると感じる。そこもとても良かった。今世王だけでなく、足弱の味方になる者もいてほっとしたり。
ストーリーは最後にやっと動いたかな、という感じ。それでもキャラクターに愛着を持てれば、世界観に浸れるだけで楽しい。タイトル回収シーンは素晴らしかった。たくさんの伏線が今後どう活かされていくのか、次巻に期待。
書き下ろしの命視点のお話にはちょっと泣けた。
気になったのは眼底が湿るという表現。他で聞かないけど普通に活字になるんだな、と思った。欲を言えば、ファンタジー小説につきものの地図イラストが欲しかった。
元はWeb小説ながら紙でも読みたいと思える作品。
登場人物説明の「足弱」や「灰色狼」で???な感じだったのですが、読み進めていくと「足弱」というのは名前がなかったからだったんですね。老人はなぜ名前を付けなかったんでしょう。「足弱」ではなく、もっと名前らしい名前で呼べば良かったのに。
いずれ別れると思い、余計な愛情は持たないようにしていたのかもしれません。
自分の考えを後に残すために、豊富な知識を与えたのかもしれません。
私が心惹かれたのは王です。
異能の持ち主。財産も沢山あるし、多くの人に慕われている。
でも、ずっとひとりぼっちだった。
足弱は倫理に反した愛情だと言うけど、血族しか愛せないって、なんて苦しいの?こんなに多くの人がいるのに、血族以外は愛せないって。
一種の呪いのようにも、契約のようにも思えます。
足弱に尽くす王を見ていると、灰色狼ではないですが、応援して何かしてあげたくなります。
病に侵されてしまった王。
ひとりぼっちにして欲しくないです。
足弱と一緒に過ごして欲しい。
まだまだ1巻なので、これから波乱が起きるのでしょうがハピエン信じて読み進めます。