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……もし俺がアルファでなかったとしても、お前は俺に惹かれたか?
海野さんの作品のファンタジーといえどシリアスだったり考えさせられる要素があるところ好きなのですが、今回は都合良過ぎる展開と強引さ、軽さが合いませんでした。
突然ヒートが来て王子が城に泊める、王子に抱きついたり城内歩き回ったり、婚礼決めるの早すぎ、婚前に同衾を許す、無理あり過ぎに感じました。
王子に対しての振る舞いも語彙も馴れ馴れしく幼くて、受けが13歳くらいの設定だったらまだしも英語仏語堪能な社会人には全く思えません。
運命の人に向かって突き進む図太さも唐突で戸惑いました。この神経なら倒産した会社にもっと慰謝料ふんだくったり住みにくい日本を直ぐに飛び出してそうなのに、モノローグの段階でもう少し受けの強引さをチラつかせてほしかった。性格が変わるほど攻めが欲しかったのでしょうけど。
不能な攻めにヒート中ずっとただ触れられたりキスされたりしてグスグスしているのは切なくて可愛かったです。
「アイシテルヨ」「駄目だヒートが来ちゃう!」は軽率なオメガバで好きでした。
作家様買いです。
タイトルのみで購入したのですが、
思っていたより泉生(受け)がグイグイですごいなぁと思った作品です。
と言うのも、私は健気受けが好きなので
普段読んでいる健気受けとうってかわって
グイグイ受けでちょっと困惑しました。
両親がおらず失業すると言う不憫受けなのですが
そんな中でも強く生きている泉生は尊敬するな。とも思いました。
攻めのサイードとの出会いから運命チックですが
そこから泉生のグイグイの結果、結婚することになるなんてすごい…!
色々なことがあるけど、悲観的にならないのも泉生の良いところです。
この作品を読んで、自分の運命を自分でグイグイと切り開いていく受けも
たくましくて良いな…と思いました。
今まで読んだオメガバースは、
アルファがオメガをハンティングする展開が多かったけれど、
この作品のオメガは、積極的なアプローチを繰り返す。
運命の番と泉生が興奮する相手は、フェロモンを感知できないED。
親戚が騙して、偽装オメガの女性と見合いをさせていた。
主人公、泉生は天涯孤独。
しかも、不運続で、会社が倒産して、中東に旅行に行って、
車に乗った運命の番の匂いを薄く嗅いだだけで、発情してしまう。
でも鞄の中身をすられていて、抑制剤が無い。
ピンチを救ってくれたのは、王国の王子。
発情した泉生のアルファへの媚び方が動物的。
王子は主人公の運命の番だと興奮して泣くし、まとわりつく。
こんな起爆剤のようなフェロモンの感じ方って、今までの作品に無かったので、
新鮮で面白かった。
少し残念だったのは、文章で使用する語彙が、幼い。
もうちょっと大人な文章だったら、王族ものを扱う作品の格上げが出来たんじゃないかと思う。
カバーイラストから受けに勝手に可憐なイメージを抱いてしまってました。
良い意味で裏切られました。ww
泉生は旅先で急にヒートに襲われ、サイード王子に助けられます。一目惚れされ王子から溺愛展開と思いきや、全然違いました。
王子が運命の番だと確信した泉生は、大型犬よろしく王子にアタックしまくります。
他の作品にありがちなオメガのイメージが全く無いです。
王子がオメガやアルファの匂いを感じられ無いしEDだしで、それでもそんなに望むなら結婚しようと言われるまでアタックします。
気持ちは無いと理解しつつもサイードの国の言葉を覚えたり、国の歴史や現状を勉強したりと努力も怠りません。そんな泉生にサイードの態度も変わって来ます。もともとフランス人とのハーフで語学を活かした仕事をしていた事もあり、信じられないスピードで話せるようになってます。
裏表の無い明るい性格にサイードだけで無く、使用人達も好意的になっていきます。
サイードをベータと疑う叔父に王位を狙われているのですが、その叔父に泉生が拐われた時にサイードのアルファとしての力が覚醒します。
泉生はサイードに助けられ、怪しい教団への人身売買の罪で叔父一味は国外追放になりました。
サイードの戴冠式も終わり、いよいよ結婚式という甘々の2人を堪能して終わりました。
運命だと分かる前から決めていたって殺し文句ですよね。
多幸感溢れる表紙に惹かれてあらすじに目を通したら「彼はアルファなのにフェロモンの匂いがわからず、おまけにEDで…!?」というやつに俄然惹かれて、読んでみることにしました。
「EDのアルファ」ってパワーワードだと思いません?
私の中の乏しいアルファ像って、フェロモンの匂いにやたら敏感でやたら絶倫というイメージなのに、フェロモンを嗅ぎ分けられずおまけにインポって……
まるで鋭い牙も爪も抜かれてしまったライオンみたいなアルファだけど、アラブ王。(まだ王子だけど)
スーパー攻め様の代表格みたいなアラブ王にアルファとしては失格みたいな設定をぶつけてきた海野先生にまず盛大な拍手を送りたいです。
そして「フェロモンの匂いがわからないアルファ(おまけに不能)」というのがけしてイロモノ扱いではなく、きちんとお話の鍵を握って展開していくところも良かったです。
フェロモンがわからないために泉生が運命の番だとはわからないサイード。
そんなサイードを運命の番だと確信した泉生の、怖いもの知らずとも言えるほどの全身全霊でぶつかっていく逞しさが良かった。
アルファだと血液検査の結果は出ているものの、フェロモンを嗅ぎ分ける事ができないゆえに王位が継げず、本当に自分はアルファなのか不安に揺れるサイードの内心を見抜き、運命の番である自分が言うんだから間違いない!と笑い飛ばすところも良かった。
そして、「王子なんかよりも路上の物乞いのほうが良かった、そしたらすぐに日本に連れ帰って一生面倒見てあげるのに!」と言い切るところで、この子の邪心の無さが良く分かったし、あんなに大好き!大好き!を全身で示されたら、好きにならずにはいられないと思う。
このあたしが大丈夫と言ったら大丈夫なんだから、あんたは安心してしっかりおやり!と肯定感を高めつつお尻叩いてくれたり、あんたが病気で倒れたってあたしがなんとかするから心配しなさんな!みたいな頼もしい肝っ玉かーちゃん系とでも言うのかしら。
なかなかお目にかかれないような受け様で好きです。
そして、かじりつく勢いで好き!好き!とひっつきたがる泉生を好きにさせるサイードの鷹揚さも素敵。
なぜアルファの能力が発揮できなかったのかという理由については、え?!前国王さんよ〜それって言うべきだったんじゃ??みたいな呆気ないやつだったので、ちょっと残念だけど、まぁいいか……。
魂の番というのは確かにロマンティックではあるものの、運命が〜番が〜の一言で惹かれ合う理由が片付けられてしまうオメガバースにやや抵抗を覚える私からすると、出会った瞬間に番だ!と確信できたオメガと、フェロモンが嗅ぎ分けられないために相手が番だとわからないアルファとの出会いというのは、とても面白くて楽しめたので、オメガバースに抵抗がある人にもおすすめです!