蛇喰い

蛇喰い
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神1
  • 萌×21
  • 萌5
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

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レビュー数
3
得点
26
評価数
10件
平均
2.9 / 5
神率
10%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
徳間書店
シリーズ
キャラ文庫(小説・徳間書店)
発売日
価格
¥552(税抜)  ¥596(税込)
ISBN
9784199006043

あらすじ

一千万の借金を残して恋人が失踪!! 平凡な会社員の雅則(まさのり)は、身代わりとしてヤクザ相手に金貸しを営む宇喜多(うきた)の元へ拉致されてしまう。冷徹な頭脳で組織を率いる一方、酷薄に人を切り捨てる宇喜多。監禁され、たわむれに陵辱される日々に絶望する雅則に、宇喜多は不可解な言葉を囁く。「おまえは蛇だ。男に絡みついて堕落させる黒い蛇――」。被虐の中にほの見える快楽に、動揺する雅則だが!?
(出版社より)

表題作蛇喰い

ヤクザ相手の金貸しを営む男 宇喜多
恋人の借金のカタに拉致られる 津田雅則・32歳

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数3

ヤクザと「蛇」の話

1冊すべて表題作です。雅則(受け)の視点でストーリーは進みます。
主人公はビッチではないのですが、宇喜多(攻め)以外の男性に抱かれる場面がありますので苦手な方はご注意ください。

突然ヤクザの世界に関わることになるという話で、会社員だった雅則はワケが分からないですし、宇喜多は多くを語りません。そのため説明役としてか、宇喜多の右腕である高原が全体的に登場しています。

高原は宇喜多と争う気はないので三角関係というのとはちょっと違うのですが、雅則を強姦します。高原は基本的に「受け」なのでしょうが雅則に対しては「攻め」。そして雅則を「蛇だ」と断言し、自分もそうであり、宇喜多は蛇を食える男だと告げるキーパーソンです。

そんな高原に食われることなく、宇喜多も雅則も強烈な人物であり、三人一体となって進んでいく展開に引き込まれました。ただ、高原の「蛇」という発言が繰り返されるのはちょっとしつこいかも、終盤に一回あればそれで良かったのではとは思いました。

ヤクザの話ですが、問題が解決してスッキリするの明るめのエンドで、読後の印象は良かったです。
不幸な恋愛ばかりの受けが、借金の続きカタに知り合ったヤクザな攻めを愛するようになる設定がお好きな方にお勧めだと思います。

0

不思議な作品…。

登場人物たちがみんな一癖あって、独特の空気でした。
主要人物は3人なんですが、それぞれに何かしら性格的に問題のある人。
そんな3人の人物像がお互いに絡み合って、さらに不思議な人間像を作り上げてる感じでした。

みんな結構身勝手で全然優しくなくて、自分のことしか考えていないようでいて、けども確かに3人の間に「情」と呼べるものがあります。
「信頼」というよりは「欲」に近いし、「愛情」と呼ぶには独りよがりすぎてるんですよね。
簡単に切れそうにも見えるだけど、時々すっごく強固なものにも見えて、とても不思議でした。
そんで、そんな3人の関係が、この作品の独特の魅力だったように思います。
こういう関係は、女子にはないなぁ…とつくづく思いました。

で、作品全体に出てくるキーワードが「蛇」なんですが……。

最初は、これは比喩なんだという理解で読んでいたから違和感無かったんですが、途中からちょっと拘りすぎな気が?
というか、なんでもかんでも、どんな場面での性格分析も、すべてが「だってお前は蛇だから」で結論付けてしまうから、なんだか後半ファンタジックな気がしてきました。

続き
「前世が蛇」とか「蛇の特性を持つ人間」とかいう特殊な人格形成が普通なファンタジー設定なのを、私がのほほ~んと「比喩だよね、”蛇みたいにしつこい”とかって言葉があるくらいだし~」と読み違えていたのかな?

最後までその辺がわかんなかった;
ホントはどっち?比喩なの?ファンタジーなの?
比喩だと私は思っているんですが、それだとするとちょっと拘りすぎな気がしました。
けど、登場人物たち自身がまさに「蛇」に捕らわれすぎている物語なんだって見方をすると、「なるほどやられた!」とも思います。

1

奇妙な友情と愛情の3角関係

最初この本を読んだとき、あまりに「蛇」にこだわりすぎて、何だか悶々としたものを抱えてしまったので、寝かせてみました。
改めて読み返すと、あまり蛇にこだわらなくてもいいんだ。
蛇というのはあくまでも揶揄であり、実態のないものに対する仮の呼び名なんだということがわかると、実にスムーズに自分の中に入ってきます。
まさに、自分がこの言葉に囚われてしまったように、主人公もそれについて自分を見つめ直すお話になっていて、偶然とはいえ、読者である自分とのシンクロをした面で面白いな~と思ったのでした。

恋人の作った莫大な借金のカタにヤクザ相手の金融業を営む男に連れて行かれる主人公・雅則。
その雅則と、会社のトップである非常に感情のない男・宇喜多、その右腕で美貌の男・高原の3人の関係が実に魅せるお話でした。

雅則という男、一見感情が薄そうで、生きることをあきらめたつまんない男かと思わせるのですが、よく文章を読むと、ちゃんと高原や宇喜多にビビっていてり、嫌なことは嫌と思い、それなりに人間らしい部分はある。
最初、高原に犯されでもイけなくて首を絞められ殺されそうになるところを宇喜多の登場続きによって助かり、その流れで宇喜多に犯されてしまう。
そこからが3人の奇妙な連帯の始まりなのです。
高原が雅則の事を”心に黒蛇を飼っている”というのですが、それは情で相手を弱らせてしまうから、それで蛇という表現を使ったのかな、とは思います。
この揶揄が正しいかどうかは置いておいて、「情け」で相手をダメにしてしまう男であるというのですが、それはどんななのか?
雅則は決して情にもろいとかそういう男ではない。
自分がノンケなんかを好きになるから、そういう自分を抱いてくれるノンケの彼氏にありがたいと思っている、だから下手に出てしまい相手を甘やかし、自滅させることになるのです。
雅則が気に入り抱くようになった宇喜多に、雅則はだんだんと情をかけるようになるのですが、宇喜多は今まで付き合った男とは性質が全く違い、その情に絡めとられることはない。
むしろ、その与えた情が倍返しになって雅則を、情から愛へと引き上げてしまう、今までの接し方が180度変わってしまうほどの彼を凌駕する男だということを、この題名に込めたのだというのがわかりました。

また、高原というもうひとりの人物。
彼は最初に雅則を犯した時に、雅則に同じ匂いがすると言われ激昂するのですが、一見受けそうな雰囲気を持ちながら実はサディストの攻めだったという設定。
そっか、、だから宇喜多とはどうにもならないんだ。
そこで、奇妙な友情と愛情の3角関係が成立して面白いのです。

宇喜多は非常に淡々として、感情をほとんど見せない。
こんな人物だと、読書中にイヤになってしまうこともあるかもしれないのに、こういう男に魅力を感じてしまう自分に、、だから水原作品好きなんだよなーと思って敗北感を・・・(?)
彼の無感情・無表情にじれったさは感じずに、彼はこれでいいんだと思えるから不思議。
淡々とした同士が深い結びつきを得る点に妙に納得してしまうのでした。

何を書いているのか自分でも支離滅裂になってきましたが、
この奇妙な3角関係が魅力である、ということだけは確かです。
和織屋匠さんの、不気味カラーのイラストがとてもよくあっています。

3

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