特典付き
愛しいキミとのひみつの時間 傲慢な御曹司×身寄りのない幼馴染の、すれ違い格差ラブ
新年早々泣いてしまった。「主従っていいな」「BLって最高だな」と思わせてくれるお話でした。
この作品のように【話ごとに語り手を変えて進んでいく】という手法が個人的に大好きなので、同じような姐さまに広くオススメしたいです(もう十分 布教されていると思いますが)
当事者同士が愛を囁きあっているのも微笑ましくて癒され、読んでいて菩薩のような感情になれるのですが、私は 脇役を通して語られる二人の関係性や 攻めが彼等にこぼす愚痴や、受けへの執着 無自覚溺愛っぷりが たまらなく好きなんです。
あと単純に、紬(受け)という存在が愛しいです。作中で、歪んだ倫理観を持った人物がいても、それに伴う胸クソ展開を見せつけられようとも、紬の笑顔で 全て無かったかのように浄化されていく…
魂の純度というか透明度が高いんだな、きっと。
それに、名バイプレイヤーの面々の働きが適材適所で、物語を通して でしゃばりすぎず絶妙な干渉具合で描かれていて素晴らしいと思いました。
莉麻・莉生・鼎兄さんをメインにした 小話集、読みたすぎる。
新年一発目に読んだBLが、この作品で良かった。
「つむぎくんのさきっぽ」
【BLアワード2021】BEST ディープ 4位
紬と煌成には、小さい頃から続くヒミツの習慣があります。
それは紬のおっぱいを煌成に吸わせてあげること。
最初は家庭内で孤立する煌成を慰めたかっただけなのに、思春期を迎えると関係はどんどん変化していって…
マキネ先生の作品の中でも私は特に大好きな作品です。先生らしさが詰まってます。
タイトルと表紙だけ見ると、とんでもなくエッチなお話かと思いますが、逆にとんでもないエッチは無いです(最終的に行為はありますが、とんでもなくは無いです)
幼少期に出会った2人が歪な関係の中で成長していき、主従関係のようなものが築かれていきます。
これが本当に切ないんですよ…
従わせたい訳じゃない、従いたい訳でもない、本当は心から愛してる、対等にありたい…もー、感情が!
主人公の紬はマキネ先生の受けらしい、とにかく可愛い男の子です。でも芯は強くて、もともとは面倒見の良い明るい男の子。
攻めの煌成は素直になれないお坊ちゃん。紬が誰より大切なのに不器用な愛ゆえに傷つけてしまいます。
この2人に煌成に仕える(現代なんだけどね)双子や煌成の一族が絡んで物語は進んでいきます。
ほぼほぼ切なくて苦しい展開です。
でも、その先には最高の結末が待っています。
本編では2人のラブラブなシーンがほぼないんですよね(あるけど足りない)
シーモアさんだけなのかな?温泉編が配信されていて、2人が温泉に行く話なのですがこれが本当に良いのでここまで込みで読んでほしいです。
間違いなく名作です。
DKのBLも暮田先生の手にかかると一味も二味も違う空気感を醸してきます
DK BLと聞いて思い浮かべる「キラキラ感」や「思春期感」これらが無い、とは言いませんが「ソコじゃない」のにしっかりDKのBのL♡なんです
そして尊さがすごい…!
どこまでも覆われているほんの少しの重みのある空気感
でもその重みがあるから、2人で分け合って寄り添って支え合って生きていくんだろうなぁって思わせてくれる
この絶妙で絶対的な関係性をこの2人が魅せてくれる…
「萌える……。」としか言えない
高校生ながら聖母味が溢れる芯の強いつむぎ、そして既にスパダリなのにつむぎ無しでは生きられない…どこまでもつむぎだけのスパダリ煌成
そして双子♡♡
DK、幼馴染、身分差、障害…
最高の舞台で紡がれる切なくも尊いDKたちのお話し、萌えの神が降臨しています
もんんのすごく可愛かった。
この現代で、主従関係設定がこんなにもすんなり入ってくるのかと、それだけでもすごいのですが、紬くんの存在が奇跡のように素晴らしい。
表情、仕草、歩き方走り方、思考、何をとっても可愛くて、作中で煌成が「春のひだまり」と言い表していましたが、まさにそのとおりの男の子。
まだ二人が小さい時からの付き合いの幼馴染みなので、当時のエピソードがちらほら出てくるのですが、今では高身長で不遜な雰囲気すらある煌成のことが紬には、自分よりも小柄で泣き虫で「お母さんは僕のこと嫌いなんだ」って泣きじゃくる頃のまま見えているんだなと分かります。
紬は煌成が大切で、煌成も紬が大切。お互いがお互いを思い合っているのに、「僕が煌ちゃんのお母さんになってあげる」との子供の頃の秘密の思い出や、立場の違い等が邪魔をして、すんなり恋人関係にはなれない。
そのじれったさがたまりません。
ほかの登場人物も皆素敵です。
煌成を護る、木島家の双子、莉麻と莉生。もう本当にこの二人は立ち位置も性格も最高によいです。
煌成との関わり方(距離感)も適度に近く適度に一線引いていて、その上で莉麻は容赦なく厳しめだったり莉生は宥め役だったりする。二人とも紬のことが大好きで、優しく接するのもよいのです。バランサーとしての役割が、作中においてもそうだし、作品を俯瞰したときの構成的にも秀逸で、二人が出てくるとほっとします。
宇喜田家の当主がドライでどこか超越しているのも、その妻が欲と長男への偏愛というアイコンみたいにわかりやすい性格なのも、長男がくずっぽいのも好き。今後宇喜田の家は衰退しちゃうんじゃない?などと思えてしまうのも良し。
都落ちしたと噂の鼎さん達の様子も窺えて、このお家も気になるところです。(こちらメインの別作品があるらしい)
全7話で話ごとに視点が変わる構成もよかったです。多角的に世界観を捉えられるから。しかも自然で、視点が違うことに違和感も覚えなかったです。
巻末の各話解説も興味深かったし、巻末描き下ろしの後日談も御褒美みたいでした。ほかに番外編もあるので読んでみます。
最初、タイトルがすごいインパクトあるなと思ったのですが、こんなに切なさがある物語だと思いませんでした。攻めは不器用だし、受けは自分が攻めに必要なのかということや身分差に悩みます。そして、互いを思い合ってるのにすれ違いが起こってしまいます。受けが決意して攻めの側を離れる場面や、受けが出ていった後の攻めの様子が切なすぎました。
長さに差はありますが、攻め受けの他に攻めの護衛役の双子(めちゃくちゃ素敵なキャラです)の視点があり、主に4人の視点で描かれています。受け攻めを第三者視点で見られるので、受け攻めのことも関係も深く見ることができると思います。