ヒモ、拾っちゃいました。

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表題作ヒモと恋のすむところ

長谷川海(カイ)
ヒモ,21歳
柳田海(うみ)
サラリーマン,23歳

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • カバー下漫画

あらすじ

真面目サラリーマンのうみは、コインランドリーでイケメンのカイと出会う。
居候していた女の子の部屋を追い出されたばかりで、行く場所がなく困っている様子のカイを自分の部屋に泊めることに。
ふたりで一緒にご飯を食べて、眠って……ずっと寂しさを感じていたうみは、カイと暮らすうち、徐々に彼に惹かれていく。
ついに「カイくんと付き合いたい」と勇気を出して告白したうみは、カイからキスをしてもらい、彼と恋人になれたと浮かれる。
しかし、カイが実はうみと付き合っているつもりはなかったことが判明し──。

ヒモ気質のイケメン×ピュアな生真面目リーマンが繰り広げる、六畳一間のハートフルラブストーリー!

作品情報

作品名
ヒモと恋のすむところ
著者
幸田みう 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ホーム社
レーベル
アイズコミックス.Bloom
発売日
電子発売日
ISBN
9784834265507
4.3

(121)

(65)

萌々

(38)

(15)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
15
得点
525
評価数
121
平均
4.3 / 5
神率
53.7%

レビュー投稿数15

うーん、この2人の将来に不安を感じる

ちょちょちょ…っ、うみくん危ないよー!
と、めちゃくちゃ心配な気持ちから始まる冒頭(笑)

真面目でお人好しなうみくん(受け)、コインランドリーでたまたま出会った男の子カイくん(攻め)をそのまま自宅へ招き入れて泊まらせてあげちゃいます。
こっちがハラハラするわ!

ヒモとして女の人の元を渡り歩き、行くところがなくなっちゃってたカイくん。
人の懐にするっと入る感じ、ヒモ全開。

でもね、この子ヒモのくせに本命DTなんですよ。かわいい!2人の思いが通じ合ってからのえち良かったです。

21歳という年齢がちょいクズっぽさにリアリティがあるような。
やりたいことがあるんだけど本気を出し切れないし上手くいかないし、でも顔とスタイルが良くて適応力があって女の人にも気に入られちゃって…と流されるように生活しちゃう。

対するうみくんも、生活に何も面白みがなくてひたすら真面目にがんばって、冒険したいけどできない。

そんな2人の日常の中でのやりとりや一緒に暮らす時間で、和む~~とか初めてのことにドキドキとか、2人の恋心が見えるところが可愛かったです。

た・だ!!!
ノンケのヒモやってたようなカイが恋心に転じるのがあっさり目なのと、公開告白に疑問。BLドラマの主演でヒットしても一時的な人気で終わっちゃいそうな感じにも思えちゃうし…

更には、カバー下の漫画はカイのギャンブル癖が不安になるなぁ…。引っ越す前だから…もう変わっててほしいけど。本編読んだ後にこの一面見させられちゃうと、この2人の行く末が心配になっちゃって…

この子達の未来が継続する幸せに見えないのがちょっと複雑です。

0

真面目な青年

ひょっとしていて、真面目な青年が大好物です。
メガネもかけてくれています。
純粋でとっても優しい。

反対にヒモのようなチャラチャラしたやつはあまり好みじゃありません。
が、最後はしっかりものになってくれたので、よしといたします。

2人とも海と言う漢字の名前で、全然違う2人なのにそれぞれ似合います。
海の奥深さですね。

2人の生活のもっと細かいところも見てみたかったなぁと思います。
例えば、食事を作って一緒に食べているところとか。
好きな食べ物とか知りたかったです。
もうカレーになったかもしれませんが。

0

さらりとした読み心地

絵と雰囲気が好きで作家買いです。
うみがあまりに無防備にカイを居候させることに違和感がありましたが、孤独だったのとカイへの一目惚れに近いものがあったからなんだなと後から納得しました。
カイへ不信感を持つより家にいてくれるウキウキ感わかります。
そんなうみにカイはなくはないけど本気ではない…と温度差があるのもわかる。
で、距離ができてうみが気弱にならず冷めた態度だったのがよかった。
それがカイに効いてうみを好きだったとわかるくだりはあっさりだな〜とは思いましたが。
インスタライブで公開告白も最初は無理がないですか?と思ったものの、面と向かっては言えないからだろうし、話題になってBLドラマの主演になる流れが今っぽくて新鮮でした。

カイがヒモではあるけどクズというほどではないのがよかったです。
夢があって腐りかけてたけどうみとの出会いがきっかけで役者になる展開が気持ちいい。
うみもただ孤独でまじめなだけでなく実は芯がしっかりして明るさがあったのが読みやすかったです。

1

1番大事な要素が薄かった

六畳一間にヒモとサラリーマン。
この組み合わせと幸田先生作品というだけで、何かドラマが生まれる予感がしたのです。
したのですが、あまり萌えられないまま読み終えてしまってこちらの評価になりました。

クズヒモ攻めとお人好しの素朴なサラリーマン。
そして、決して広いとは言えない六畳一間のアパート。
こんなにも良い材料は揃っているはずなのになぜなのか。
やはり、恋愛に発展するまでの流れがすごく浅かったことが大きかったかなと思います。

毒を飲まず、とても綺麗な水で育ったようと言いますか…
本当に心配になるくらいの素直さを持ち、人を疑うことを知らないピュアすぎるうみくんの素朴でかわいらしいところには惹かれたのですけれど…うーん。
ノンケのクズなのかと思えばそうでもなく、ヒモ攻めとしてもカイのキャラクターが中途半端だったように感じます。
いわゆる攻めざまあ展開がドカンとくるわけでもないですし、うみくんへの恋愛感情の自覚も唐突感が否めませんでした。
SNSでの公開告白も盛り上がるシーンなのだとは思うのです。
けれど、なんだか冷静になって読んでしまっている自分がいて乗りきれず。
カイのビジュアルは好みだっただけに、恋を知るまでと知ったあとを掘り下げてほしかったですし、もっともっと必死になってうみくんを追いかけてほしかった。

カイはとても誠実とは言いがたいヒモ生活を送っていたようなので、BL作品をきっかけに役者として成功したとしても、その後週刊誌に女性から過去を暴露される危険な未来が待っていそうな気がしてなりません…

2

毎回思うんだけど

幸田みう先生の作品を読むのは既に3、4作目になるのですが、毎回思うのは某作家様の絵をソフトにした感じだと思うのです。アクや色気を削いだ絵というか、私の好みの絵なんですが毎回比べてしまうんです。

さて、内容ですが今回はアッサリ読了してしまって、一月後には記憶に残って無いと思うので萌にさせて頂きました。特にカイがウミに惹かれた理由が弱く、もっと恋心の葛藤を描いて欲しかったと思いました。

ウミのパンツの件は面白かったしホッコリしたものの、正直言って良さはそこしか無かったと思います。漫画でコインランドリーでの出会いとか無さそうで結構あるんですよね。

凄く雰囲気のある作品を描かれる作家さまなんですが、それ故か強烈に印象に残る作品が無いのが難点だと思います。

1

クズなノンケと純朴な受け

女を渡り歩くクズなノンケが女の家を追い出され、ストックしてる女も尽きてしまいたまたま出会った青年の家に居候することになり……

受けの海くんはピュアで純朴な青年でかわいかったですね。

でもノンケの女好きがあの程度で、男にコロっと落ちるとはイマイチ信用できないというか。
「今まで好きとはどういうことかわからず、イケメンゆえに女には不自由しないこともあって女を利用してただけ」であって、本気で好きになったのは受けが初めてという、ヤリチンノンケ攻めに時々見かける話法を使ってはいたけど、あまりにもあっさり同性への想いを自覚する様子に、少々興醒めしてしまいました。

ごめんなさい。

3

素敵な偶然

コインランドリーでサラっとナンパしてそこからしれっと居付いてしまう…そんなカイのゆるさと、ぽやーんとしたお人好しなうみのゆるさとが合わさって。
わりと不思議な関係のふたりの日々なのですが、なんだかとってもほんわかした気持ちになってしまえたお話でした。

ヒモをしているカイが心配してしまうくらいに、どこまでも人を疑う気持ちを知らないうみ。
純粋さにヒヤヒヤするところもあるけれどそこが彼の魅力で、その真っ直ぐさがクセになります。

恋愛経験のないうみはカイの軽いノリにいちいち反応してしまって、期待したり傷ついたりと心が乱されていく様子は切ないものがありました。
でも。スッと冷めた表情を浮かべたうみの"無"な態度がカイの心を動かすことになり、結果的にはカイがうみを追いかけることになる…そんな意外だけども幸せな展開がすごく沁みました。

これまで適当にヒモとして過ごしてきたカイですが、夢を追う自分のことを理解してくれる人を求めていたのかもしれませんね。
うみと出会ったのは偶然だったけれど、人生を変えてしまうような素敵な偶然に立ち会えてすごく幸せでした。

1

座布団の模様が心に残った

タイトルとあらすじで、好みじゃないかも、と心配しながら、作家買いしました。
出会いといいその後の展開といい、だいぶぶっ飛んだお話で、ちょっと入り込めないかも、と思いましたが、じんわり心に沁みるお話でした。

分かりやすいクズのヒモと、馬鹿がつくほど真面目な男性が出会います。
奇しくも同じ漢字、海、だけど読み方が違う2人です。

最初にカイくんを家に泊めてあげるときに、家主のうみくんが、二つ折りにした座布団を枕にして、カイくんに枕を譲っているところ、うみくんの性格、性質がよく出ていて萌えました。
最後までこの座布団は何度も登場し、印象的な小道具となっています。

困っているからといって、見知らぬ他人のカイくんを家に入れて泊めてあげるうみくん。
平凡な毎日をちょっと変えてみたくて、という台詞と心情、ちょっと切なくなりました。
でもその非日常をささやかに楽しんでいる様子にも萌えました。

うみくんはいい人過ぎて心配になりましたが、いい人なのと浮かれているのと半々くらいだったような。ちゃんと欲がほの見えているところもいいなと思いました。

うみくんはすごく純朴、かつ、子どものようなところがあるようで、デートした後、カイくんと付き合いたいのかもしれない、と希望を口にしてしまうところ、無邪気さがかわいいと思いつつ、心配になりました。
カイが自分の夢を話した時にうみくんが、すごいな、と、まっすぐ受け入れるところも素敵でした。
2人の気持ちが重なり合う間、うみくんが勇気を出しますが、カイにそんなつもりはなかったと言われてしまうシーンは、うみくんの悲しみが伝わって来てとても切なくなりました。

その後のぎくしゃくしてしまう2人、物理的な距離、言葉の距離、ハッピーエンドを信じていても、読み進めるのがきつかったです。
カイは人の愛情にも自分の愛情にも鈍感で無頓着なのだろうと思います。
ちょっと優しくして寄り添えばいいと思って行動したのに冷たくされてびっくりする様子は、うみくんがかわいそうになりつつ、カイのこともかわいそうになりました。

SNS配信で生告白、というのはカイらしいのか、ちょっと軽くてかわいくて、その後、バズったおかげで仕事が増えて忙しくなる、など、現代の若者の恋愛模様らしいところ、感覚的に好みじゃないというか、理解はできませんが、お話の展開としてはおもしろいと思いました。

かわいくて優しくて素敵なハッピーエンドでした。

1

ヒモと敬遠しないで、面白いです!!

最初ヒモ?あまりヒモに興味ないけれど幸田みう先生の作品全部大好きだから読むしかない、と思って読んだらあまりに面白くて期待以上です。うみくんが真面目で可愛くて誠実なのに対しカイくんと本当に恋愛まで発展するのだろうか?と思いながら、スムーズに自然に恋愛に発展しました。泣けちゃった…。カイくんそりゃないよ、という場面もありましたが、完全ハッピーエンドで最高です。幸田先生の作品は連載で追っているのですが、毎回緊張感があり胸が締め付けられる場面と恋愛するところの緩急が凄く沼にハマります。まだまだこの作品を続編として見続けたい。物語が終わったけれどもっと先を見たい。この世界にまた1つ名作が生まれました。ありがとうございます。

2

ヒモ男なんて全然好きじゃないのに、ちょっとときめいた

大好きな幸田みう先生!! 作品全て、紙本で集めてます。
今回の新刊もコミコミさんで予約して、楽しみに待ってました〜!今朝届いたので、ワクワクしながら早速拝読。

基本的にヒモ&ギャンブラーってあんまり好印象ではないので、攻めに萌えられるかどうかちょっと心配だったのですが…
と、ときめいてしまった。前半のダメっぷりからの、後半の巻き返しにきゅんとしてしまった・・

黒髪ヒモ気質イケメン・カイ × 生真面目リーマン・うみ。
二人とも「海」と書いて読み方が違う名前なの、ちょっと運命的でいいなと思うポイント◎

ヒモとして転がり込んでいた女の子の家を、名前を呼び間違えたことで激怒され追い出されたカイ。
偶然コインランドリーで出会ったうみのもとに体よくお世話になり、一緒に暮らすうち、うみから「付き合いたい」と言われ微笑んでキスするものの、カイには付き合うつもりは全くなくてー

と続くお話です。

先に書いたように、自分の気持ちを自覚し公開告白し、変わってからのカイは本当にカッコ良かった!

…ただ、それだけにノンケであるカイの気持ちがそこまで海に傾く過程がちょっとあっさりに感じてしまったかな、と。。

あと個人的にはインスタライブで公開告白、って形ではなくプライベートな形でして欲しかった、、これは完全に自分の好みとか萌えの問題ですが;

結果的に、公開告白したことが仕事に繋がり成功を収めるーという展開になっているので必要なことだったんだろうな、とは思いつつ、引っ掛かりを感じてしまいました。

受けのうみの健気さ、攻めの変わり具合にはグッとくるものががあったものの、ラブストーリーとしてはちょっと共感できる部分が少なかったかなあ。。と、色々迷った末の「萌」評価です。

おまけのカバー下漫画で、相変わらずギャンブラー気質が抜けないカイにも「やれやれ」と思ってしまったり;いや、うみが幸せならいいんですけども…!でも人の性質本質ってそう簡単に変わらないからなあ、、と、ちょっと二人の行く末が心配になった〜;

1

何だ…これ…?!めちゃくちゃ素敵なんですが…(o→ܫ←o)!!??

えーーー…すごい好きぃーーー!!
もぅ語彙力赤ちゃんで恥ずかしいんですけど、ほんと、こういうお話し好き過ぎる‼

めっちゃ夢あるBL♡
偶然コインランドリーで出会って勢いで居候開始
一方ゲイで一方ノンケ…しかも女に寄生して生きてきたヒモ体質な優男くん
左右で言えばノンケ×ゲイ、居候(ヒモ)×宿主、イケメン×フツメンリーマン、陽キャ×地味&真面目、年下×年上、、、と、ことごとく接点ナシ!!
そんな2人…接点ナシに見えて唯一の接点がお名前の「海」カイ×うみ、というロマンティックさに萌えのビッグウェーブ到来です(●≧v≦)♡(≧v≦●)

すごくロマンティックだけど過度にはドラマティックではないんです
いい意味で過剰じゃなくって、ふとした瞬間に恋を自覚する…そんな日常感の中で育って行く恋心がすごく好き…♡
あっさりして見えるけど、この2人が恋を自覚していくには十分過ぎるお互いの違いが結局はいい刺激になっているんですよね~ウンウン♪ほんと、納得満足の良き組み合わせ‼

夢見がちな恋ではなくて、こういうゆっくり落ちていく恋の良さに夢があるな~って思う、そんな地に足着いた恋に気付いて行く2人に釘付けです
作品が終わりを迎えて、妄想時間で2人を想う時間が私の楽しみでもあるんですけど、頑張るんだよぉ~‼って少し勝手に心配になるCPも居たりするんですが、この海海CPは何の心配もなくってただただこれからも2人でたくさん幸せを重ねて行ってね♡って楽しい妄想しか浮かばない(♡´∀`♡)

なんか、もぉ、ほんと好き…♡
カイの年齢が21歳と若いのがまたイイのですよ!!
若いからこその気怠さや一生懸命になり切れない青臭さ、、、それがギリギリ許される年齢な気がするんです
そしてこの時期にターニングポイントを迎えた事でこの子は絶対将来有望としか言えない成長を遂げるハズ…!そしてそんなどんどん成長していくカイの側でいつも穏やかににこにこしてるうみくん…♡と…妄想が滾りまくります…ლ(´ڡ`ლ)

私の貧相な妄想に彩りという先生の描かれるその後の番外編とか、、、なんならカイくんの立身出世編なんかを望むのは贅沢ですよね…贅沢だとは百も承知ですが、、、この2人の居る世界にもっともっと浸りたい…!いつかまた成長した2人の幸せそうな姿が見れますように☆彡

お互いを「カイくん」「うみくん」と呼び合う2人…♡
あーーーー可愛かったーーーー(ღ˘͈︶˘͈ღ)

後、単純にカイくんのビジュアルもお洋服センスもかなり好みど真ん中でした♡

修正|白抜き+薄いグレー枠線あり白抜き
絡み描写は多くはないです
多くはないけどなんかすごく生々しさがあってかわいいえっちなんですけど、それもリアルさがあって…!この少ない描写でも十分満足な濡れ場でした///ω///…スキ♡

2

ヒモ攻めの本質を垣間見る表現が上手い

受けの素朴さがグッときます 。
幸田みうさんの作風も相まって可愛さマシマシ。
がんばれがんばれって応援したくなるのです…!

で。
いろいろ重なって心が折れている攻めなので、
楽な方へ流されてヒモ体質に進化した微クズです。
悪い人じゃないけどデリカシーがないのです。

そのせいで受けが傷ついたりしてシンドイけど…!
攻めに対してイラッとする気持ちもあるけども…!

傷つき萌え属性持ちなので萌えたっていうね。
ええ。個人的に大好物のやつなんで。好きです。
(クズに傷つくの見て萌える私がクズ…)

勘違いやすれ違いが切なく沁みて、
再度立ち上がるまでの物語性がすごく良かった。
幸田みうさんの絵と親和性も高くグッときます。


さてさて。

受け:うみ (海)
なんとなくゲイを自覚してるサラリーマン。
仕事と家の往復で趣味などもなく、
自分をつまらない人間だと思ってて切ない。

お人好しが過ぎて逆に危なっかしく、
ちょこっと天然なのかな?と思う部分もありました。

攻め:カイ (海)
人生うまくいかないことにクサクサした結果、
楽な方へ流されて今や立派なヒモです。
一応本職はあるけど開店休業状態になってます。


女に追い出されて行くアテがないカイは、
コインランドリーで出会ったうみに声をかけます。
ヒモの素質を生かして口説き落として居候に成功。

そんなこんなで一緒に生活を始めたんですが。
とあることがキッカケで、
うみはカイと恋人になれたと勘違いしてーーー。


うみの感情がダイレクトに伝わる物語でした。

自分はつまらない人間だと自嘲するうみが、
淡々と送る日々の中で突然始まったカイとの生活。

帰宅すればご飯を作って待っててくれる。
一緒に映画を見て、一緒に休日を過ごす。
そんな普通の日常さえも、
今までにない刺激に溢れてとても楽しいんですね。

楽しくて浮かれてーーーからの勘違いで暗転。

それまで温かさにあふれた素朴な部屋が
一気に無機質な印象に変わるのがだすがだな…と。
うみの悲しみや心の重さが伝わってきました。

で。
カイはすぐに元通りになると思ってるので、
めちゃくちゃデリカシーがないんですよね。
2人の温度差がなんかリアルで刺さる(;ω;)ウウウ

でもカイはヒモだけど真性クズではないので、
この一件で一念発起して動き出すのも印象的でした。
ちゃんとしないとって改心するの良きなんですよー!

印象に残るといえば
カイが真性クズじゃないなと思った場面なんですが、
うみが差し出した1万円札に一瞬戸惑う"間"ですよ。
漫画として引きが上手い…!

色んな感情にも読み取れる表情なんですが、
個人的にはショックを受けてるようにも見えました。
楽しい時間から一気に現実に引き戻されたような…。

お金を受け取る時はヘラヘラ笑顔に戻るんだけど、
一瞬サッと曇った表情がカイの本質なんですよね。

後半でカイの本職へと話が展開したときに、
この時の何とも言えない複雑な表情が附に落ちました。
自分は何をやっているんだと情けなさもあったのかな。

これはあくまで私が感じただけなんですが、
カイという人間は深掘りしがいがあるやもしれません。

また萌えポイントで推したいのが【本命DT】!!!

めっちゃ良い。
ヒモやってたくせに全然役に立たなくて、
ドキドキしちゃって、ぎこちなくて、
DTじゃないのにDT全開な初エッチの栄養度高し!

ニヤニヤしましたねぇ( ´艸`) フフフ
本命DTからしか得られない栄養ってマジあるわ。

3

ヒモ男の成長物語

ちょうどいい具合のヒモ男ってコイツのこと。

なよ〜んとして、ダラしなくて、人の懐に入るのがうまい。そんなヒモ男にロックオンされてしまった1人の青年……ああ可哀想。ですが、彼も初対面なのに居候を許すあたりちょっと不思議くんです。
ひょんなことから始まってしまった居候生活が、ヒモ男カイにとってどう影響していくのか、家主のうみはカイとの同居で何を感じていくのか…。
ほぼゼロ距離の狭いアパートで男2人の同居生活。恋心が錯綜してゆくストーリーへと発展していきます。


純朴な青年とヒモ男っていう真反対な組み合わせが面白かったです。
合わないようで、どことなく相性のいい2人。このままいい感じでいくのかなーなんて思っていたらそうはいかないよの展開に中盤、緊張感が走りました。
2人のこれまでの生き方みたいな部分で勘違いが生まれてすれ違っていくのは、見ててすごく切なくもなりましたが、でもちょっとした攻めザマァな展開はカイにお灸を据える意味では私的にスッとした(笑)
うみもうみで、ちょっと気が早いかなーって感じもしましたけどね。

ヒモ生活が長すぎてヘマしたカイの情けなさったらなかったです。しかも冷たいうみの態度に今までの女と一緒かよ、とかお前が言うなって感じだし、お前が問題だから、みんなそんな態度になるんだって気付けよと。人のせいにするカイにムカムカしました。
ですが、自分勝手なカイが冷静になって、自分の気持ちをクリアにしていくところからどんどんストーリーが盛り上がっていきます。詰んだ状態でも、はい次の女ってならずにうみに執着するのはちゃんとそこに意味があったからで、ちゃんと行動に移したカイは、カッコ悪いけどカッコ良かったです^ ^

この物語の結末は意外や意外なサクセスストーリーで、棚ぼたラッキーチャンスからのミラクル展開はスピード感もあるしドキドキ感もあるしで楽しかったです。
まさかあのカイがねぇ……ふぅ〜ん… ほぉぉ〜(ニヤニヤ)って感じでした( ´▽`)


攻め視点のストーリー展開だからこその楽しさが詰まった作品だと思います。ヒモ男の心情を中心にこの恋の行方、カイの成長を見届けて下さいね!

1

みう先生は裏切りません

朝起こされた時に別の女の子の名前を言ってしまって、家を追い出されるヒモの海(カイ)。
コインランドリーで海(うみ)と出会います。
カイのお顔がいいんですよね。でもうみくんもいいお顔。ふたりが出会うコインランドリーでの目の表情がすごく色っぽくて、これからのふたりがどうなっていくのか感じさせる素敵なアイコンタクトになっています。

カイに住むところがないなら、と自宅に誘ううみくん。ナチュラルボーン・ヒモのカイはラッキーと家に上がり込みます。でも、質素でお金もなさそうな部屋。それでもコインランドリーで落としたエロいパンツと優しいうみくんに対して抱けそうだと布団に入り込んでいくカイ。
でもうみくん、純粋なので身体目的とかじゃないんです。そこがまたいい!!
そんなふたりの同棲生活から物語ははじまります。

男の人が好きだからか、ひっそりとひとりで過ごしてきたうみくんは趣味も友だちもなく誰かと一緒になにかをすることもなかったので、カイと過ごすこと、カイに言ってもらうことが嬉しくてたまりません。その様子がとてもかわいいんだけど、ちょっと切なくなります。
もちろん、うみくんはカイのかいがいしいヒモ力と軽いキスによって自分たちは付き合っているんだと思ってしまいます。それなのに!!!ヒモのカイと恋するうみくんの間にはかくも大きな隔たりがあるんです。
クズ攻めが一度失ったかわいい受けの信頼と愛情をどうやって再び手にするのか!わたしの大好きな展開になってきます。

カイが荒んでいった理由、カイがつれなくなったうみくんに告白する方法、カイの夢の実現、パンツのことなど後半では描かれていきます。すべての回収がうまく描かれていて、さすがみう先生です。萌えが溢れています。
やっと両想いになったふたりのそれぞれの今までの想いと告白。そして、ふたりの初えっち。うみくんだけじゃなくカイもかわいく見えます。ふたりともやっとホントに好きな人と結ばれてよかったね、とつくづく感じられる終わり方でした。
そしてタイトル「ヒモと恋のすむところ」の意味が胸に突き刺さります。本を閉じたらまた読み返したくなります。

みう先生は裏切りません。めちゃくちゃおススメです。

8

ヒモを拾いたくなる気持ちがわかる大人になりつつある

作者様買いです。

コインランドリーで偶然出会ったヒモのカイとサラリーマンの海くん。
平凡でいつも通りな日常に変化が欲しくてカイを家に招き入れることにした海くんの日常BL作品。

イケメンを囲いたいじゃなくて、ただ働いて食べて誰もいない家に帰って寝てまた働くという完全にルーティン化された生活を変えたくてカイを拾った海くんはきっと独りの生活が寂しかったんだろうなぁという気持ちがしみじみわかってしまって、ちょっと切なくなりました。

ヒモが題材の作品って温かく安定し始めた日常がヒモの気まぐれによって急になくなってしまうというソワソワ感があると個人的に思っているのですが、今回海くんがカイがいることを全身全霊で喜んでいたので、頼むからこんな海くんをあっさり捨てないでくれ〜という気持ちでいっぱいでした。と思いきや意外と強気で冷たい海くんも見れちゃったりと想定外の展開もあって面白かったです!!

ヒモを拾うところから始まるシンデレラストーリー作品。幸田先生の絵柄と相まってとても温かい気持ちになる一冊でした!

2

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