電子限定特典付
この度初めてダヨオ先生作品を拝読しました。
どんな強い恋慕も執着もすべては現世にこの身あってこそ、ひとたび命を落としてしまえばそれらのしがらみからは良くも悪くも解き放たれる、と思っておりましたが、なんと舞台をまるっきり死後の世界に置いてしまうとは。
とはいえその地獄はそれまでの人生から地続きで、別世界というよりはたちの悪い悪夢のようで。
このあたりの “何もかもが微妙ーーに上手くいかない” 、ちょっとすっきりしない感覚を表した描写がとても好きでした。
現実世界の行いからも残した思いからも逃れられない、別の自分になることもできず他者との関係性もリセットされない、しかも本物の人生とは異なりいつ終わるともしれない、それは確かに地獄かも……と感じつつも、それこそが彼らが得たボーナスタイムだったんだなと思いました。
今までにない新鮮な設定がツボで思ってた以上に感動したしめちゃくちゃよかった
恋地獄で待つ同級生の学(攻め)と、天才児から詐欺師へ転落した挙句に事故で亡くなった楽(受け)。
楽は死後、辿り着いた場所は恋地獄!
そこでは、二度と会いたくなかった同級生・学が待ち構えており、なぜかマンションで同棲生活が始まってしまう。
死後に地獄でスタートする、報われなかった恋の続きを死後の地獄でスタートしましょうってな訳です♡
生前、学はいじめっ子から助けてくれた当時キラキラしてた楽に一目惚れし、楽が大好きで一途に思う気持ちから内面や外見がみるみる磨かれてく。
それに対し、楽は自分より勝り始めた学に劣等感を抱きながら、輝く学に対しての特別な感情を疎ましさに変換させて堕ちていく。
めちゃくちゃ皮肉で切ないすれ違いを、死後の地獄でリベンジできるなんてこんな素敵な地獄設定アリですか!!最高です!!!
学にひどいことしたらタライが脳天に落ちてきたり、学と一緒にお風呂入らないと冷水がでたり、学にご飯食べさせてもらえないと粘土の味がしたり、致命傷部分に触れると感度3000倍とか…閻魔様が設定した責め苦がとにかくかわいい♡
なかなか素直になれない楽と、ずっと一途で健気な学は紆余曲折あり、恋が成就してからの2人で過ごす地獄での人生、そしてその後の未来までの長い長い時間の物語は泣ける
よかったねええええって心が叫んだ
とくに学は優しさの塊で、いつでも楽のことを考えて、まっすぐで、なんかもう胸が締め付けられ過ぎて途中酸欠状態❤️
本当に読ませ方がうまくて感無量でした
あらすじを読まず、ダヨヲ先生の作品だからという事で買った本作。
恋地獄ってどういう事なんだろう?
泥沼恋愛模様なのかな?
などとうっすら想像しながら読み始めた。
恋地獄は文字通り本物の地獄の一つで、恋愛に未練がある人が行くところ。
本当なら天国に召されるはずだった学が、楽への未練ゆえに居留まった地獄でした。
生前の行いによって楽は地獄に落ち、学と再会したけれど、楽が恋地獄に落ちたのも、学への未練があったからなんですよね。
ダヨヲ先生の独特なユーモアセンスゆえ、ストーリーはコメディチックに進みますが、本質には「後悔しないように、自分の心に素直に生きることの大切さ」が描かれているように感じたし、「生きていることは当たり前」ではなく、「大切な人には伝えられる時に気持ちを伝える」ことが大事なんだと、思いがけず再認識させられました。
生前の楽は高校に入るまでおそらく挫折経験が無く、上には上がいるというごく当たり前の広い世界も知らなかったのだろう。
だから、楽が自分の気持ちに素直になれず、学を遠ざけてしまったのも当然。
仮に生前に素直になることが出来ていたとしても、長続きしなかったかもしれない。
作品中で描かれていることがもう一つあって、それは、一度失敗していたとしても次のチャンスが来たら絶対に逃さないよう努力することの大切さだったと思います。
この辺りを楽に諭す閻魔様のキャラがとても良かったし、今まさに消え行かんとする瞬間まで楽を思いやっていた学の愛は本物で感動的でしたね。
恋地獄での同棲を経て、更に幾度かの転生を経て現世で再会した二人が、今度こそはお互い生きているうちに自分の気持ちに素直になっており、輪廻転生とカルマを感じました。
クスッと笑えるけれどちょっぴり切ない、さすがダヨヲ先生だ!と唸ってしまう作品です。
もう名前からして笑えるんですよね、セレブっぽい豪徳寺で徳を積んだ学んだ子と23区内でも微妙な鷺ノ宮で詐欺で楽したい子って感じで。
小さい頃からなんでも出来た楽が高校からは下に見ていた学に身長も成績も運動もモテも抜かれるようになって高校を退学した原因で、ぜったいに会いたくない相手。でも学にとって楽はずっと会いたかった相手。
そんなふたりが生前の悪行の罰として、転生するまで地獄のマンションで同棲生活をはじめることになります。
楽が嘘をつくと樽が落ちて来たり、学がいないと楽は食べ物もまずいしお風呂のお湯も出てこないし、学がエッチな気持ちで触ってくると感度が3000倍になったりしてふたりの距離が近づく設定がたくさんあります。そんなふたりの様子はすごくかわいくて楽しいです。こんな地獄もあれば楽しそうですよね。
時々登場してくる閻魔様がとても素敵で、学だけでなく楽のことも幸せにしてあげたいって思っている様子はいいなと感じられます。閻魔様、どんな設定なのだろうと気になりした。カバーを外した表紙裏に少し設定が描かれていますが、閻魔様のスピンオフも読んでみたいです!
出会った時から楽に対してずっと大好き大好きと身体で言葉で行動で示し続けていた学は、地獄で再会しても変わらずにいます。再会を喜び、楽も自分に少しでも好意があるのではと期待します。
尽くして愛して、いい感じになるけれど楽は素直になれません。過去のつまらない自分や逃げてきた時間を無駄にしたのではと後悔したくないから。そういう素直に認めてしまえない気持ちって誰にでもありますよね。読者はツンデレ、早く認めちゃいなよ!って感じですが、実は学には秘密があって……。
笑いも切なさもバランスよく描かれています。でも1冊で終わってしまったのは残念!もうちょっとじっくりと読んでみたかったです。
ラストはふたりが地獄で命を全うします。でも大丈夫ですよ。だってふたりはまた転生して出会えるから。きっとこれから何度でも。そんなふたりの何度目かの人生もまた覗いてみたいです。
タイトルから、恋地獄ってどんなお話だろう?? と、ドキドキ。
でも、ダヨオ先生の作品だから的な、絶対信頼感はあるわけで、、、
で、やはり地獄が舞台のお話でした。
事故タヒした詐欺師の楽が主人公で受け。
そして、DK時代の同級生である学と地獄で再会をし、紆余曲折あって同棲することになります。
この同級生の学ですが、かつていじめられっ子で、でも楽の存在が生きる道標となり、そのおかげで努力を重ね、気付けば楽を超えるステキな男となっていました。
そのせいで、楽は転落人生を歩み、高校も退学。
そこからは今の人生を歩み、、、
流行病で亡くなった学は、本来であれば地獄ではない場所へたどり着く人だったが、おそらく地獄へ来るだろう楽を待つために、閻魔様に頼んでここで待っていたという健気な一途さに、胸を打たれました。
というか、攻めが過去の受けに救われ、一方で転落人生になったしまった受けが、かつての自分のおかげでエリートになり、受けに恩や愛を感じ、救うというエモな循環愛が最高すぎたし、ダヨオ先生の人情劇場はやはりなにかと心に訴えかけてくるものが多く、どうしてこの演歌みたいな(偏見すみません!切腹)タイトルからしみじみするような一粒の宝石を愛でるような愛情物語へ?!! と、なりました。
また、終盤のDK時代の学を助ける大人の楽のシーンや、見開きの絶叫告白シーン、見事ハピエンとなったあとのふたりが天寿をまっとう(地獄だけど)するシーン、それから生まれ変わって眩しいくらいにキラキラしている二人のシーンなど、涙と嗚咽しかでなくて、目尻(泣きすぎて)と胸がギュッと痛くなるほどの感情に溢れた尊い作品だったように思いました。
本当にラスト、、
2025年、ベスト尊い賞でした!
アレハ反則ナラストデス(超絶褒め言葉)
好き!!
大好きなダヨオ先生の新刊!
タイトルどゆこと~?て思ってたんですが読んで納得。
本当にそのまんまでした。
学の愛がとにかく大きくて深くて重くて最高でした。地獄で待っててくれる攻め初めて見ました!!
楽は拗らせまくっていて早くしないと学いなくなちゃうよーと焦りましたが気持ちをしっかりと伝えるシーンすごく良かったです。
あとやっぱり地獄の設定が最高でタライ落ちてくるのもそうだし迷路みたいな世界とか前世にしてきたことが影響するとか・・地獄なのにもっとあの世界のふたりの話し読んでいたいな~となりました。
終わり方も好きです。アニメイトの小冊子が転生後のお話しでそちらも面白かったなぁ(かわいい~)
終盤の駆け足感は否めないけど、駆け足でたどり着いた後の展開がものすごく好ましかったので 神評価です。
描き下ろし(3ページ)なんて涙なしには私は読めなかった。
装丁とタイトルを見た瞬間に購入を決めて あらすじも読まずに読み始めたので(感度3000倍とまではいかなくても)前情報を入れて読んだ時の3倍は本作の設定と展開を楽しめた気がします。
要は ネタバレなしで読んだ方が絶対面白いってことが言いたいだけです。
地獄を舞台にしたBLって今のとこ名作しか出会ったことがないかも。本作と「二代目!地獄ブラザーズ」。
スパダリ予備軍・学のブレなさ、一途さ、楽のあざとくない可愛さ
そして楽の良いところをしっかりみていて大好きなのに、報われない学に萌泣けます。
自分が傷つきたくない一心の楽は 学を傷つけてるのに気づかないふりをしていて、掴んだと安心した途端するりと すり抜けていくような そんな気持ちのすれ違いがとても切ないです。
でも全編通して“愛情”しか感じられないような仕様になっておりますので是非ゴールデンウィークのお供におすすめしたい作品です。
すみませんすみませんメイン二人も当然もちろん最高によかったのですが、閻魔様がストライク過ぎてキャッチャーミットめり込んで突き破って背中まで貫通したっぽいです。ビジュアル、性格、背負ってる業、一分の隙も無いです。
本筋の良さも言わずもがなです。ヘタレワンコが成長して爆イケになる展開は100億回見てもいいものですがさらにそう捻って来るかーーという技を決められてしまいました。展開が美しく、これ何か古典的なやつのはずなんだけど思い出せないまま読了しましたが、いまふとよぎったのは美女と野獣。善良な方がが先に閉じ込められてたり、野獣の方が小柄だったりとねじれはあるけど、これっ美女と野獣だー。
なになに?
“死後にはじまる地獄の同棲ライフ”?
ダヨオ先生のファンタジーですって!?
しかも、なんだかドタバタコミカルな雰囲気?
いつもと少しテイストの異なるあらすじに
わくわくしながら手に取りました。
詐欺師・鷺ノ宮楽は工事現場の落下事故で
22歳にしてその短い生涯を終えてしまいます。
けれど、次の瞬間 目を覚ますと、
なぜか目の前には高校時代の同級生・豪徳寺学の顔が!
思わぬところで人生で一番再会したくなかった男と
再会を果たしてしまった楽。
それだけでも最悪なのに、さらに豪徳寺が言うには
この地獄世界で豪徳寺と同棲しなければならないらしく…。
始まってわずか2ページで主人公が死んだかと思いきや、
地獄で攻めと再会して同棲生活がスタートってなんだそりゃ?
スピーディーかつぶっ飛んでいてファンタジックでいて、
めちゃくちゃ面白い!
はじめのうちはことあるごとに学を冷たく突き放していた楽ですが、
どうやら彼が生前に犯したいくつもの罪の根源が
“学の差し伸べた手を振り払ったこと”にあるらしく、
学を拒み、罵声を浴びせる度に自身に“罰”が降りかかるのでした。
その罰というのがタライが落ちてくるシステムだったり、
どこかお笑い番組の罰ゲーム的でいちいち笑ってしまう。
そんなタライにもめげずに?懐いてくる学に抗い続ける楽でしたが、
徐々に絆されずにはいられなくなってゆきます。
というのも、本当は生前から学に特別な感情を抱いていた楽。
だけど、いじめられっこだったくせにいつの間にか自分を追い抜いて
どんどん先に行ってしまう学を好きだなんて認められなくて、
結局素直になれないままに学とは疎遠になってしまったのでした。
すっかり格好良くなったくせに中身は昔のままで楽一筋で、
あまりにもひたむきに愛情を注いでくれる学に
次第に気持ちを押し込められなくなってゆく楽。
それでもなかなか素直になってくれない楽でしたが、
いざ学が消えてしまうと知ると全てをかなぐり捨てて学の元へ駆け出し、
「お前がいないといやなんだっ」とやっと本音を吐き出しす姿に
なんかもう堪らなくなってしまいました。
これが楽の本音で、ずっと言いたくても死ぬまで言えなかったこと。
生きていた頃からこんなに両想いだったのになぁ…。
ラストは楽の愛の力?で消滅しかけていた学も元通りになり、
今度こそ地獄でのイチャあま同居生活をスタートさせます。
死後の世界なのに現世みたいに仕事をして、ごはんも食べて、
年も重ねてゆきます。
そうして、最後の最後には死期も訪れて、学を看取った楽。
ここ…なんか…泣けてしまって…。
ダヨオ先生の作品って恋人同士になった二人が年を重ねてゆく描写が
結構あるのですが、それが幸せで、だけど、それはお別れもセットで
いっつも泣かされてしまうんです。
今回も年老いて、学を看取って、
その後学と再会するために何度も転生して…
何度も輪廻転生を経てやっと再会できて、
今度こそ幸せそうに笑う二人を見たらもう涙がぶわわっと溢れちゃってました。
ああ…いつも最後はこんな感じで号泣させられちゃってます。
今生こそ末永く幸せに添い遂げて…。
描き下ろしでは転生後の二人のお話。
生まれ変わっても前世の記憶をもっていた楽と
残念ながら記憶を失ってしまっていた学。
前世での愛の思い出が共有できなくて寂しかったけれど、
最後は思い出してくれたみたいで心底嬉しかった…!!
ハズレのない作家さんというバリバリ高い期待値で読みはじめて、終わってみれば枕を濡らし(寝転んで読んだ)、勝手に置いたハードルなんて軽く越えられた上に風圧だけでなぎ倒されていった感じです。
これも転生ものになるのでしょうかね。
転生ものといえば運命的、ドラマチックなイメージですが、このふたりはふつうに青春しています。
で、ふつうの青春がどんだけたいへんかってことを全力で味わっている。
男同士で、自分のほうが先を歩いていたつもりがいつのまにか背中を見ていて、意地もプライドもすごくあって。
楽くんが葛藤を超えて素直になることができていれば、逆に現世では幸せな時間が短く終わってしまったであろうふたり。
待つしかできなかった、待っても成就するとも限らなかった学くんの覚悟のほどが恐ろしい。
それを理解できる楽くんだから、次は信じて待てた。
生まれ変わった楽くんは強かった。
地獄の話なのに楽しいしオシャレだし(笑)、それでもやっぱり地獄に来なきゃ実らなかった恋はなんだか悲しくて、最後の2人の笑顔はほんま枕をびしょ濡れにするほど輝いていました。
⋯⋯夏が近づいてきましたが、今年はすこし蚊に優しくなるかも。
多分読み返すほど美味しさがわかる作品な気がする…。またいつか必ず読み直そう。
学が楽に出会って世界が一変して、楽にどんなに辛く当たられてもめげないところ。
全力で追いかけて追いかけて。
楽の拗らせが罪なような、結果的に吉と出たような。もしあの頃?いやいやまだ無理かな。
死んでからもめげない学が!地獄で楽と再会できて喜ぶ学が(泣)
地獄の細かいシステムが、地獄で再会という設定が神だと思いました。
現世で執着と拗らせの平行線からの〜は見かけますが、地獄で恋を実らせる最後のチャンスを!そしてその後も!
レビューを書きながら内容を思い出してたら、萌2にするつもりの評価が神になりました。
いつもなら好意の押し付けは、なんだかな…でしたが。この作品は全然そんなシンプルなもんじゃない!究極の執着ですね!
個性派・ダヨオ先生の新作はマストでしょ、と内容全く知らずにポチリ。
恋地獄で待つ。
…って、本当の地獄かい!…という驚き。さすがです。
明るくて友達いっぱいの秀才くんが、成績低下からの復活叶わず転落、グレはじめて詐欺するとこまで堕ちた。ところで思わぬ事故死。
目が覚めたら地獄で、隣には因縁の同級生がいた…
この地獄が、私たちが普通に思い描く地獄と全然違うの。まずそこが面白いし、罰は因果応報的ではあるけど、頭にタライが落ちてくるってのがドリフなの。
この因縁の同級生・学はコロナ死(?)で、本当は天国行き系なのに閻魔に頼んで恋する楽を地獄で待ってるのです。
楽が学の恋心を受け入れてくれなかったら消滅、という条件付きで。
学はほんとに真摯に紳士に楽を想う。なのに楽は自分の心を絶対認めない。
そしていよいよ時間切れとなって…
…ってそこはまぁ安心してくださいって感じだけど、2人で天国に行くわけじゃなくてそのまま地獄で生活するのね〜。で、年を重ねていって。そして地獄でも天寿を全うっていう概念があるんだね。
ただ、まだそこで終わりじゃない。
やっぱり地獄に落ちるっていうのは並大抵じゃないな〜って思った。
悪事に染まった楽はもちろん、ことわりを曲げて地獄に居座った学だって。
長い長い時間をかけてなお来世のタイミングは合わず、さてあのラストの2人は何世代後なのやら。
同じ事を繰り返さないように頑張れよ!しかないですね。
ダヨオ先生のファンタジーもの!? ええええ、それってどんなお話なの!?と
ドキドキしながら読み始めたこちら。
もーーーーあっという間に物語世界に惹き込まれました。
片手に赤ん坊抱えた閻魔様の姿に笑い、懲りずに学にひどい言葉をぶつけて
何度もたらいを落とされている楽に笑い、
そして終盤の二人の姿にグッと胸がつかえて泣きそうになり...
いろんな感情が心地よく揺さぶられ、刺激されるお話でした。
詐欺師まがいのことを始めた初日、落ちてきた鉄筋によって事故死した楽(受)。
辿り着いた先の地獄で待っていたのは、
久しぶりに見る自分によく懐いていたワンコ…ではなく
ワンコ攻め・学(攻)で、閻魔様の命令により二人仲良く一緒に住み、
前世での行いを反省しながら過ごさねばならなくなってー
と続く、昔受けに救われた執着男前攻め×ツンツンツンツン受け、による
”恋地獄”ファンタジー。
楽が地獄に落ちた時、ずっとずっと待っていた学が
楽を背負って三途の川を渡っていく姿にまず、グッときてしまった。。
(全てを読み終えてから読み返した時もまた、たまらなくグッときました)
詐欺に手を出してしまった楽ですが、根っこの部分は実はクズなんかではなくて。
一番輝いていた頃、学をいじめから救うところなんか、
ヒーローみたいで本当にかっこ良かった✨
そんな楽に憧れ、恋をして懸命に追いかけてきた学に
学力が追い抜かれ(ここで捻くれずに奮起してたら結果は違ってたのだろうけど)、
学から追われ懐かれ好かれる心地よさを無理に心の隅に追いやり、
「うっとおしい」という感情だと思い込むようになり…
ボタンの掛け違いが少しずつ広がっていき、
転落人生になっていく様子が切ないです( ; ; )
でも本当は自らの心の奥底にある絆され感情、
学のことが好きになっている気持ち、そういうものに
楽は気がついていたんですよね。
そんな気持ち認められない、認めたくないー
強がりな楽のそんな弱さが愛おしくて、たまらなくなる。。
強制される形で始まった二人の同居生活、
ちょっとしたアクシデントがある度に自分の奥底にある学への好意に気付かされ
(体も反応して勃ってるし( ̄∀ ̄))、
かあっとなる楽、そんな楽を見てドキドキしてる学、
二人まとめてとんでもなく可愛いいいいい!!!
軽快なテンポで、終始コミカルに進んでいくお話ですが
中盤以降、切なさに胸潰れそうになる…!
学の姿が薄くなり、消え初めて分かったこの地獄世界での
学に課せられたものの重み。
認められなかった気持ちを、涙ながらに叫ぶ楽。
やっと言えて、通じた想いに涙。。
どこまでも優しい執着攻めの、粘り勝ちですね。
描き下ろしの転生後の二人の話も、温かかった…
前世と立場が逆転しているのが良き(*´艸`)
その前になんと楽が蚊に生まれ変わってるのにも、笑わせてもらいましたw
転生後、立場の逆転した”新たな二人”の物語の続きも、
読みたいなあ。。
学が優しくてワンコ(で執着♡)なところは揺るがず変わらず、な様子なのが嬉しい。
こんなふうに本当に、人生を終えた後も
巡り巡って、運命の人と運命のように再会を果たせていたらー
そんな想像をして、胸がくすぐったくなる一冊。
おかしな地獄の様子と二人の同居生活に笑って、
攻め視点のお話とツンのとれた楽の告白、
その後の二人の様子に萌えてまた泣いて。
まさに笑って泣ける、最高に素敵な地獄ファンタジー・:*+.
ダヨオ先生のファンタジー、今後もぜひぜひ拝読したいです(*´∀`*)
★修正:tnトーン(電子シーモア)
事故死した詐欺師の楽は高校の同級生学と再会を果たす。なんと地獄で…!
楽にとって人生転落のきっかけとなった学だけど、学の人生を救い変えたのは楽で「どうしてもまた会いたい」と地獄で待っていた学。本来は天国へ行くはずなのに楽に会いたい一心で、地獄で待ち続けた学の一途さが健気すぎて(泣)
本当は学に惹かれていたのにそれを否定し誤魔化していた楽の、学が消えてしまうとわかった時に溢れた本音に涙がボロボロと…。
既に二人とも亡くなっているという現実なのだけど、生まれ変わるまでの二人の時間がまた愛おしくて切なすぎて、ダヨオ先生最高です!!
初めて拝読する先生です。絵も綺麗でお話のテンポもよく、最後の最後には特大感情を見せられ、私までうるっときてしまいました。
まさかの登場人物全員亡くなっている、地獄で繰り広げられるお話です。詐欺師1日目で事故により死んでしまった楽は、目の前に現れた高校時代の同級生、学に『今日から一緒に住む』事で新たに生まれ変われると言われます。
1番会いたくなかった学との再会…。2人の運命は!??というお話です。
楽が見た目通りのヤンチャでギャイギャイ学からの愛情を突っぱねるんですが、まさかのタライ(昭和ネタ……笑)が頭上から落ちて来るんですね笑笑
おびえる楽を嫌われても守ろうとするワンコな学にキュンとします♡
なぜ2人が拗れてしまったのか、2人の過去と共に明らかになってきますが、後半から最後の描き下ろしにかけてまでの展開がドラマチックすぎて涙しました。
何を書いてもネタバレになりそうなので……。
ぜひ、彼らの行く末をネタバレ無しに読んで欲しいです。
電子白塗り
助けた亀に連れられて、、、辿り着いたのは乙姫の代わりにイケオジ(やや疲れめw)な閻魔さまの居る〝恋地獄〟
そこで繰り広げられるのは積極的に見せに行くスタイルの鶴の恩返しと、鼻が伸びる代わりにタライが落ちて来るピノキオのハイブリッドのような日々www
一体ナニ言ってるんだ⁈⁈⁈
って思われそうなレビューですがwww
初めて読むダヨオ先生のファンタジーなお話しから私が感じた印象は、読みながら何か昔話とか童話を思い出す感覚だったんですよね
昔話とか童話って「作り話」って分かっていて読むけど、そこから何らかのメッセージ性を感じて現実の中で活かす、みたいな役割があったりする、、、そんな感覚です(感覚を言語化して説明するのってムズカシイ~~~…‼)
本当は嬉しかったのに素直になれなくて、認める事が怖くて蓋をしただけでなく拒否をしてしまった気持ちを抱え、いつしかそれが「後悔」となったまま突然の死を迎えた楽くん
そんな楽くんに現世で助けられ、懐き、追いかけ、、、果ては一足先に旅立ったあの世でひたすらに楽くんを待つ豪徳寺くん
期せずして地獄で再会した2人の行き着く先は???
という現実とファンタジーが入り交じるなかなかトリッキーな世界観でした!
2人の心象描写は段々と明かされる所も含めて流石のダヨオ先生…‼
もどかしさや繊細で厄介な所も含めて実に人間らしさを感じる描写でキャラを感じさせてくれました
対して舞台設定や背景は若干美味しい所のつまみ食い感があって、、、もっと知りたかったな~~~…‼って思う部分はありました、、、
例えば…豪徳寺が早世してしまった時楽くんはその事を知らなかったのかな?とか、道を外していく過程での楽くんの環境とか、恋地獄での他の2人以外の事情とか、、、諸々裏設定がちゃんとありそうだけど描かれていなかったように感じる事が多かったように思う、、、その辺への渇望感は残ったかな?とは思います
それでも「死」を必然的に扱う世界の中でもコミカルさ(主に進行方向を間違えているように感じる豪徳寺くんの直進っぷり…イケジジパラダイスとか?www)を適宜挟んで楽しく最後まで読ませてくれたのは、ダヨオ先生の漫画の基礎体力のレベル違いの高さあってこそ…٩(♡ε♡ )۶
評価自体は迷わず…!とまでは正直行かなかったし悩みもしたけれど、、、
やっぱりこうして読後に色々考えられたり、作品へポジティブな意味で飢餓感が残るのは、良い意味で心を捉えて貰えたから…!という所をプラス評価にした総合的な「神」です
閻魔さまもいつか転生、出来ると良いですね|⌔•..)وチラッ♪
修正|グレートーンでカタチをハッキリ感じさせるタイプではないぼんやりだけどサラッとした感じ 濡れ場がメインなお話しではないので「可」な修正って印象でした
色んな意味で救済ストーリーという大枠がありながらも、感動一択にさせない構成がまた面白くて・・・!
面白いけれど軽い気持ちで読むラブコメではない!というのがまた深みがあるのも読ませ所のある1冊
所謂「神童」だった鷺ノ宮楽(さぎのみやらく)
そんな楽と出会い、一気に救い上げられた豪徳寺学
いつも自分の後ろを付いて回って来た学にいつの間にか追い抜かれる感覚を覚えてしまった楽
初めての挫折を乗り越えられなかった楽が引き摺って大人になってしまった先に待っていたものは・・・
と続いて行きます
後悔は先に立たないからこそ「今」を大事にしないとなぁ~と楽を見ていて思いました
でも、同時にもしかしたら後悔に気付いたからこそやり直せる!という前向きな考え方にも気付かせてくれる!
堕ちたと思った地獄がタワマンだったらちょっと夢?があるかも知れないですしね(笑)
なんだか色々メッセージ性を感じられる、楽と学の物語
まさに「楽しく学べた」1冊でした
詐欺師1日目にして事故で亡くなってしまい地獄に辿り着いた鷺ノ宮楽(さぎのみやらく)を待っていたのは17才にして病気で亡くなっていた豪徳寺学(ごうとくじまなぶ)でした。
まず2人の名前ぇぇぇぇぇぇ!!ってなって、次に詐欺師「1日目」というのにも、はにゃーーー!!ってなったよね。
詐欺師1日目で事故死とかどこまでも上手くいかない楽だけど詐欺師なんてやっちゃ駄目だから上手くいかなくて良かったよ。
同じ高校に通っていた2人が地獄で再会し【強制的に】同居させられて地獄マンションでの生活が始まります。
もー、なにー、この地獄マンション!高級タワマンじゃねーか!羨ましいな、コンニャロメがーー!
楽は「何者にもなれなかった人」で学は若くして病気で亡くならず生きていれば「何者かになれた人」
でも学本人はそれを目指して生きていた訳ではないんだよね、学が欲しかったのは、ずっと楽だったから。
「何者にもなれなかった」楽が、生きていれば「何者かになれた」学に愛され必要とされ「何者かになれなくても良かったんだ」と知るお話し、私にはそう感じました。
やんちゃで我儘な楽に何をされても受け入れる学のビッグラブっぷりが良かったなー。わんこ攻め大好き!
学が初めて地獄に来たとき気が付いたら地獄に順応しちゃってたエピソード笑った。さすが「何者かになれた人」だわー、すげーよ学。
閻魔大王も気になって仕方なかったー!ビジュアルもキャラも最高でした。
タライが落ちてくるシステム、あれヤバかったー!ダヨオ先生がタライを..........タライが上から.........タライ.........あのダヨオ先生が..........となってしまうwwwwwww
ダヨオ先生がこういったお話しを手掛けるとは夢にも思わずでした。
終わらないで、まだまだこの2人のやり取り見ていたいと思いながらページをめくりました。
最終話の終わり方も、描き下ろし、電子限定、全て素晴らしかったです。
※シーモアで読みました
修正は枠線なしの薄いグレー
大好きな先生なので作家様買いしました。電子で216ページ。以下ネタバレありますのでご注意ください。
詐欺師となった1日目に鉄骨落下で死んだ楽(らく)(受)。目が覚めると過去に因縁のある学(まなぶ)(攻)が目の前にいて、ここは地獄で、これから地獄マンションで一緒に暮らすと宣言されて…というお話。
こちらちょっとコミカルで切なさもあるファンタジー。ダヨオ先生のファンタジー初めてかな?
地獄が舞台だけど、よくある怖い感じじゃなくて、マンションあったりPCやスマホあったり、あまり現世と変わりないのが面白い。
まず冒頭で中学、高校時代の二人が描かれる。
初めは楽がキラキラ輝いて学の憧れだったのに、高校生になったら色々逆転。荒んでいく楽が切ない…。
長髪イケオジの閻魔大王に、学と仲良くするよう命じられ地獄マンションで同居開始。
学はずーっと楽を大好きな優しい溺愛ワンコで楽に尽くすけど、楽はツンツンでつれない。
楽も生前から学のことを憎からず思ってるのは、はたから見ると明らかなのに学に冷たい態度で、なんでこんなに意地っ張りなの?!と思っちゃう。(読み進めていくと、だんだん楽の気持ちが語られてくる。)
中盤、あるアクシデントにより二人がキスを。楽も真っ赤になっていい雰囲気になったのに、またもや意地を張る。どこまで頑固なの〜。゚(゚´ω`゚)゚。
学は全然悪くないのに、自分を責めちゃって可哀想すぎる…泣
終盤、閻魔からある事実を聞いて、ようやく自分の気持ちと向き合う楽。学の過去も覗き見て、とうとう自分の本心を…。ここまで長かった〜。
終盤にはやっと両想いになってイチャイチャする二人。ツンデレな楽が可愛い。学も幸せそうな笑顔で、ほんとによかったね〜とほっこりしました。
描き下ろしは胸キュンでちょっとうるっとしてしまいました。
独創的なストーリーで面白かったです。
ただ自分にはちょっとハマりきらなかったというか、後半のここはキュンとするポイントだなってところで、なぜかあまり萌えを感じられなかったです。作品との相性かな?
でも素敵だなって思うシーンもたくさんあったので、これからも先生の作品を読んでいきたいと思います♪
カバー下で、閻魔が転生したいって言ってたので、閻魔のスピンオフとか読んでみたいw
シーモア 薄いトーン修正(形のわかる修正。修正箇所は少なめかな。しっかり濡れ場は1回でエロ少なめです)
表紙のツン受けが可愛くて気になって絶対買うって決めてました~。
しかも地獄の話!?一体どうなっちゃうの?
…これがまぁ、こちらの想定以上にツン受けで!まさにツンギレ。
地獄で同棲というちょっぴり不思議な設定と世界観。
登場人物は2人の他は閻魔大王くらいで、ほぼ2人しか出てきません。
自分の素直な気持ちに気づけない受けの楽(らく)は、学への想いを閉じ込めすぎてツン期間がとにかく長いです。意地っ張りにも程があるけど、出会いの中学の頃から順を追って描かれているので気持ちは分からなく無い。
最初はサラッと読んでしまったけれど、楽視点をじっくり読むと楽→学のかけらがいっぱい転がっていました。
対して攻めの学(まなぶ)も地獄で楽を待つほど深く重たい一途すぎる気持ちを持っている。学の片想いが長いので切なさもあり、それでも生前も死後も、ただひたすら楽に向かってる。学視点の楽が本当にかっこいい。
2人の想いがなかなか交わらなくて、正直ジレジレします。でも、その分楽がやっと自分の気持ちを認め素直になったシーンはぎゅっと胸を打たれました。
ダヨオ先生の描く恋の煌めきは本当にキラキラと美しくて、人が最大限素敵になる魔法のように感じます。
想いが通じ合ってからの地獄での2人、そしてその後…。最後の最後まで目が離せませんでした。
描き下ろしのお話もすごく良かった。読後じんわり感動で満たされます。
ジレジレと感動の狭間で評価に迷っています。もしかすると変更あるかもしれませんが、ひとまずこちらで。
まさかファンタジーだと思わず購入
そう恋地獄がまさかほんとの地獄だと思ってなくて
なんだかんだダヨオさん作品もけっこう読んじゃってますが 絶品キャラ(17歳で流行り病で死んでる)がでてきちゃって この出足の軽快さ いいッ!
親より先に逝くは親不孝
風習によっては 親が火葬場についていかせてもらえないくらい親不孝なことで それがあったか否かはわからないけれど「親不孝」と言われたせつなさを子ども側から見せられてるはずなのに 学(まなぶ・17で亡くなった彼)の真面目さについついほのぼのしてしまう
生前 ふたり出会った瞬間からすれ違いが始まっちゃうので お話地味に重めです
が そもそも設定はファンタジーなので 見せたいところはソコじゃないッ!の力業展開で切り替えにくるし 彼らがいる場所は地獄のはずなのにすんご~い あ
いやこれね タイトルで大概なネタバレしてるんですが 学のおかげで楽(らく・享年22歳)までけっこういいご身分だし 罰はあるんだけどいろいろチャンスも賜ってるのよ
なにせ閻魔大王 なぜかは不明だけど学にあまあまなので
んんん
ファンタジーだからよかったところと ファンタジーだからご都合主義になっちゃったところが混在しちゃったかな?と
例えば 学との最後になった保健室での出来事があるんですが この理由がわかるのが地獄の感度3000倍なんていう大王の気まぐれサービスの後だったことで 楽が学を意識してではなく学の熱を受けて反応したの? あらやっぱり違うの? みたいな
この時点(保健室)でふたりの意識が重なってるのがうまく読めなくなっちゃった
って そこはあたしの読解力の問題か? アレ
楽の思い通りになることがひとつもなく すべて学に頼らなきゃいけない生活
そんな罰回避を画策する楽に与えられた逃げ道 一方 楽との再会を望んで地獄を選んだ学に課せられた道
前世での行いを何一つ改められず自分のキモチを騙して 本音とは裏腹な嘘ばかり
楽を望んで欺き 裏切って 傷ついていく学にはおかまいなし
そんな楽の傍若無人さや意地っ張り加減はいいのだけれどどうにも【恋】の部分が読みづらい
いや違うな 読みづらいんじゃなくて あたしの中では恋になってない のかも?
学が楽を想うキモチが強すぎてそこにほだされてるようになっちゃってるような
確かに楽にもあるはずなんです 学を眩しく思って でも素直になれなくて目をそらしてきてるものは なんだけど いいようにはしょられた? ちがうな
地獄の設定は面白かったのにここに囚われすぎて前世で過ごしたふたりの時間が思うようにせつなく読みきれなかったんです Orz ダメダオレワ‥‥‥
楽が素直に学の好意や厚意を受け入れたれなかったところにもう少し特別なものがあれば
意地を張りすぎてそのキモチが何なのかわからなくて自滅していくところに苛立とや葛藤があれば 不登校になるきっかけが勃起じゃなかったら
たらればばっかになっちゃったけど うん これは読みきれなかったあたしが悪い
最後が感動に向かって駆け足になっちゃったのはもったいないところだけど これはあたしが読むお話じゃなかったな ってのが残りました
そう あたし以外なら 恋の成就 に笑って泣けるすんごいいいお話なんだろうな と
地獄のシステムにも 再会からの同居にも 中学時代の出会いにも上手く乗り切れなかったあたしの今回の敗因は 前世・今・来世にまたがったお話しのココ大事ポイントが見つけられなかったとこ 出だしのテンポが出だしで終わって言い訳ばかりのぐずぐずした読み心地になってしまったとこにあるのかもしれないです ウマクイエナインダケド
途中で作家さまがどこを見せたいのかがよくわかんなくなっちゃったんです ほんとごめんなさい
なんですかね 設定やふたりのキャラは好みだしめっちゃよかったんだけどな
過去と現在、現世と冥界で交錯するファンタジーな世界観がサイッッコウに楽しい!!
笑いあり、涙ありのストーリーに心が揺さぶられっぱなしの神作品でした。
かつての同級生と地獄で同居生活をすることになる再会ラブ。死後の世界で共に暮らしつつ、ずっと蓋をしてきた想いに向き合っていくハートウォーミングラブコメディです。
意地っ張りで嘘つきな楽の恋心が焦ったく感じるストーリーで、ストレートに想いをぶつけてくる健気ワンコな学との感情対比が著しいのがこの作品の味でしょう。学のグイグイアプローチに終始困惑する学の態度……何やらワケアリ感が漂います。
しかしながら、この頑なな拒絶はどうにもこうにも収まりが悪い。うーむ……見ていてむず痒い感じでいっぱいでした。
転生のために学と"仲良くするように"、と閻魔大王に言われたところで、ひねくれ王子の楽が、はいそうですかと聞くわきゃありません。
転生の近道として学と仲良くしなきゃならない、でもしたくない。仲良くしないんじゃなくて、仲良くできない理由がある。。。楽の悪態の裏に隠された真実を知るには、2人の過去を振り返る必要があります。
彼らの過去を知らずして、この物語を語ることは出来ません。そんなこともあり、この作品では過去回想のウェイトがかなり大きくとられていることに注目です。
学が楽に執着する理由も、楽が学との再会にドギマギしている理由も、生前の2人の関係を知ればこそです。
楽が学に対して抱く感情は誰にも知られたくないパンドラの箱だったのでしょう。意地っ張りで素直になれない楽の学に対する塩行動の数々は、学だけでなく自分自身をも欺くことになった罪深い過ちだったのではなかろうか…。
楽が生前犯したたくさんの悪行もさることながら、大事な人の心と自分の心をずっと傷付けてきた罰が、地獄に落とされた今に繋がっているのだと深く感じるところでした。
始まりからオチまで、ノンストップで読み切ってしまったほどの感動いっぱいの2人の物語でした。
良い子の学がなぜ冥界にいるのか。そもそもの疑問から紐解くと、生死を越えた楽への執着と未練の強さに胸が押しつぶされそうで堪らない。ようやく楽と……という見たかった結末は満足以外のなにものでもないけど、この作品のすごいところはそれで終わりじゃないところです。
正直いってビックリしました。
鉄拳のパラパラマンガみたいな2人で過ごす時間の経過軸に、ハンカチとティッシュなしでは見届けられませんでした。文字通り、最後の最後まで2人のストーリーを見届ける演出が素晴らしすぎて、息をするのも忘れて2人の深い愛に酔いしれました。
最後は最期であってまた新たな始まりへと導かれる別のストーリーに、さらに感動感動感動……作者さんのサプライズの畳み掛けがすんごいです。
世界と時間を越えた壮大な人生やり直しストーリーは、まるで魔法をかけられたかのように夢見心地な感覚でした。面白かったの言葉で片付けるには足りない足りない。
名作の予感しかしない、最高で極上の読後感でしたヽ(´▽`)/