ファインダーシリーズ完全オリジナルエピソード!

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表題作ファインダーの烙印

浅見の元部下で暗殺を請け負っている
飛龍
チャイニーズマフィア白蛇の当主、28才

その他の収録作品

  • 高楼綺譚
  • あとがき 砂床あい
  • あとがき やまねあやの

あらすじ

主人公は――
若きチャイニーズマフィアの当主、飛龍!


豪華客船での麻見・ミハイルとの戦いから数ヵ月後、飛龍は、とある国を訪れる。
その地で、飛龍だけでなく、あの人物の一生をも左右する出来事が起き…!?
やまねあやの原案によるストーリーを砂床あいが小説化。
もちろん小説でしか読めない完全オリジナルエピソード!
更に、やまねあやの描き下ろしマンガも収録!!

(出版社より)

作品情報

作品名
ファインダーの烙印
著者
砂床あい 
イラスト
やまねあやの 
原作
やまねあやの 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
シリーズ
ファインダーの標的
発売日
ISBN
9784799711941
3.6

(28)

(10)

萌々

(8)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
8
得点
98
評価数
28
平均
3.6 / 5
神率
35.7%

レビュー投稿数8

飛龍の物語

ファインダーシリーズのスピンオフ、と言っていいのかな。香港マフィアの飛龍(フェイロン)の物語。
飛龍。美しく、気高く、アジア全土の麻薬組織「白蛇」の若きトップで、周りには一声で命を投げ出す部下たちがひしめく男。
でも求める愛だけが得られない男…
実の父に裏切られ、優しかった育ての父は死に、義兄は自分を疎み、麻見は決して手に入らない男であり、側近と思っていた葉(ヨウ)は実は麻見のスパイだった…
ただ一人邪心のない子供、小間使いの陶(タオ)に対しても、飛龍はどうしても言いたくない秘密を抱えていた。

麻見との秋仁を介しての対決後、新たな火種、義兄の熖燕(ヤンツゥイ)との闘争。
熖燕に嬲られて脳裏に浮かぶのは麻見隆一の面影。愛と憎しみが絡み合う、忘れられない男。
飛龍をより強くしまた弱くも変容させた男麻見。そしてこれから飛龍を変えうる存在は、多分、陶。
陶は飛龍を包む男に成長するのか、飛龍を慕いながらも闇を抱える男になっていくのか…
陶の物語、読んでみたい。

あ、ラブシーンは葉x飛龍ですよ。そこには確かに二人の情が通っている素敵なシーンです。

「高楼綺譚」
やまねあやの様による漫画。
20才になった陶。身体も逞しくなって…飛龍に想いをぶつけてくる!その結末は?!
うん、陶くん、急いで大きくならないでね!

3

スピンオフながら

スピンオフの小説です。
飛龍と義理の兄焔燕との愛憎・確執。
飛龍を信頼しておきながら、実は麻見が送ったスパイである葉。
そして、飛龍の侍者である陶くん。
陶くんの父親は焔燕であることが明らかになります。
私生児として産まれ、陶くんの産みの母親は、出産直後、衰弱死。
親の愛情を受けることなく育ったものの、飛龍と葉の親代わりのお陰で、純粋で素直な少年育ちました。

濡れ場も描かれていましたが、わたしでも読みやすかったです。
傷ついた身体の葉と受け身である飛龍との絡みはきれかったです。

最後は、スピンオフの描きおろし漫画。
二十歳になった陶くんが、飛龍に迫るシーン。
しかし、それは飛龍の見た夢であったこと。そして、13歳くらいの陶くんが落雷に怯え、飛龍のベッドに逃げ込んできたのです。

「落雷がおさまるまでは、ここにいていい。ただ、もう少し、子供のままの陶でいてくれ」

1

それぞれの、永遠のただ一人の想い人…せつなくなります!

ファインダーシリーズ! スピンオフ小説版!

「私が飛龍で思い描く世界そのものがたっぷりこの本につまっています」
と、やまね先生がおっしゃっているように…本当に飛龍の魅力満載となった一冊。

やまね先生のカバーイラストに、描き下ろし短編&挿絵は2つ収録!
どれも美しく見惚れてしまいます。

とはいうものの…実際
読む気持ちになるまで、私は購入してから、大方1年もかけてしまいました(笑)
やまね先生が作画されたといっても、ファインダーの世界観が崩れてしまうのが怖かったんです。
砂床先生も好きな作家さんの一人!
濡れ場は期待できるだろうなあと思い描けるんですけど、ファインダーとの同調がどうしても結びつかなかったんです。
しかも小説です!
文字と文章でダイレクトに伝わってくる分、絶対に誤魔化せない難しさを感じるので…尚更躊躇してました。

でも、読んでみての第一声は⁉
「すばらしい」の一言です。
ファインダーの世界観を損なうことなく、本編では絶対に語られないであろう、キャラの心の葛藤や過去の確執とダークな顛末!
ちょっとした心の安らぎを感じられる、せつなくもあり、ほのぼのしたエピソードまでしっかりと描かれていました。
やまね先生の丁寧な直しが入ったとはいっても、ここまで近づけて描いて下さった砂床先生には感嘆です。
まだ、どこかしら苦手意識のあった「飛龍という男」の存在を、一気に私の中で格上げさせてしまう。飛龍のすべてを語ってくれた小説でした。

内容は、本編『ファインダーの真実』後の飛龍と葉と陶のお話です。

飛龍の義兄との確執と決着…
陶の出生の秘密…
麻見からも飛龍からも離れた後の、葉の生き方…
が語られていきます。

なんとも嬉しかったのが、葉が登場したこと。
本編でも、最後まで麻見の部下として、長らく使えた飛龍の部下しても、自らの死を覚悟して義を尽くそうとした葉。
そんな、静観で男気あふれた葉が
大好きだったので嬉しかったです。

そして、私の中では、飛龍はずっと受けキャラだったので、その期待を裏切ることなく…
相手も葉だったらと、思い描いていた念願も叶いました♡
(陶ファンの方すみません)

葉に一時の安らぎを求める飛龍。この2人の濡れ場は、美しく素敵でした。
飛龍が受け側にも関わらず、まるで葉を侵しているかのような淫靡さは、いかにも飛龍らしい抱かれ方でした。
でも葉のだした答えが…あ〜「一夜」のひと時なのかなあ〜
と思えてしまえるものだったので、いろんな意味で胸が締め付けられました。

葉の「あなたは優しい」と伝えるシーンが、どうしても告白シーンのように思えて、せつない気持ちで一杯になりながら読みました。
孤独な飛龍支えになって欲しいと思っていたので、2人の濡れ場は、やっと心を通わせれたシーンでもあり…再び別れのシーンである事の現実が辛かったです。

飛龍の麻見に対する執着の理由もよく分かりました。
どうしても、手には入らない想い人の男•麻見!
飛龍に重要だったのは、秋仁を抱いたのも、葉を食ったのも、麻見の所有物だったという点。
でも、それで飛龍の征服欲は満たされても…心奥深くまでは、永遠に満たされることはないんです。
だからこそ、葉との間にもう少し、しっかりとした証が残されて欲しかったと思えて仕方なかったです。
葉にとっての、永遠の想い人は飛龍だと感じられるからなおのこと!
これは、私の我儘でしかないので…すみません。
いくら愛する人が相手でも、暗黙の裏社会で生きていく中では、敵になる可能性も高いわけですから…
そう思うと、麻見が秋仁に惹かれて、愛するようになった理由も感慨深く思えました。

この小説版では、本編の2人の愛の絆も垣間見れます。
あの香港の海での出来事の中で、飛龍が感じた、麻見が秋仁を想う気持ちが描かれています。
飛龍には申し訳ないんですけど、秋仁への麻見の愛を感じられて、凄く嬉しかったです。
そして、秋仁とメル友な飛龍の一面も好きになる要因でした。
内容までは描かれてないですけど、飛龍にはノロケに近いもののようなので(笑)
酷な事をする秋仁の気づいてない様が想像できるし…
それを許している飛龍の中でも、一応心の中で決着はついているのだと思うと、せつなくもあり、嬉しいエピソードでした。

大人になりつつある陶も相変わらず可愛かったです。
ただ、陶にとって永遠の想い人は飛龍だと思うので…この先成長に連れて、夢のエピソードに近い関係になるのかは気になるところでした(笑)

今回も黒幕としてミハイルが登場してましたけど…この人はこの先も絡んでくる人物には間違いないので、再び訪れた危機に、葉が登場してくれるのか…して欲しい!
出来れば、再び傷つきあった姿の濡れ場で♡(笑)
再び麻見を交えて一悶着あるのか…
まだまだ目が話せそうにないファインダーシリーズ!
今の時点でも、どんどん妄想して
楽しんじゃってます。
この間読み返したばかりなのに、
また、全巻読み返したくなりました(笑)
やっぱり大好きな世界です。

ファインダーシリーズ好きには、本当に嬉しい一冊でした。
飛龍が苦手だった人も好きになれます!
興味がある方はぜひぜひ読んでみて下さいね。
オススメします。

6

飛龍大好き

小説は絶対に買わないのですが、大好きなファインダーシリーズだし飛龍が主人公だし最後まで読み切る自身なく購入しました。

けっこうすらすらと、途中で飽きることもなく読めました。
やまねあやのさんではない人がファインダーのことを書いているから少し不安はあって、自分が持ってるファインダーの世界観が崩れてしまったら嫌だなと思ってて。
読み始めたらそんな不安はまったくなくなりました。

そして飛龍の相手に葉を持ってきたのもよかった。
葉、また飛龍の側で飛龍を守って欲しかった。もう葉がファインダーに出てくることはないのかな?けっこう好きだったのにな。

文章も素敵でしたが、挿絵が2枚あってそれがめっちゃよかったです!
1枚目は飛龍のパーカー姿が見れます。飛龍、何着てもかっこいい♡
2枚目は葉と飛龍の合体シーン。葉の男らしさと飛龍の色気でうっとりしました。ごちそうさま。
それと、描き下ろしの漫画が。陶がおっきくなって飛龍にせまって、それは飛龍の夢のお話でした。

これだけおもしろかった作品。コミック派の私としてはできればコミックで見たかったです。

2

残念の一言です

作者がどんな気持ちで小説を書きましたでしょうか?「高楼の華」を読んだ時も、焔燕という人物の歪みが感じられるが、別に簡単な「下劣野郎」の一言でまとめられる人間ではなかった。焔と飛龍の再会が、因縁や運命の感じさせる再会で、その二人がどのような姿勢で相手を接するかが大の楽しみだった。が、ここで焔がただの個性の感じられない、頭も悪そうな性欲野獣に変身した。大好きな飛龍も、どうして葉と絡むのか、飛龍の心理がいろいろ描写されたが、無理やり愛を作る意図が感じられる。それに葉の魅力がどこにあるのかわからない。その文章の軽さから、書き手にとって飛龍がその程度のものというイメージを受けた。砂床あい先生が原作を何度も読んだとしても、どこまで原作を理解したかが気になる。人物の魅力を引き出せないことには残念。

2

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