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すごい緒川千世‼︎って感じの1冊でした‼︎笑
まず、表紙なんですが、デザインが美しい‼︎
まるで絵本のような美しい表紙でした。
BLとは思えない‼︎笑
お話は、短編集が4つに書き下ろしが
入っています。
まずは、高校生のお話。
恋愛に興味がない岸と
好かれると冷めてしまう宇佐美。
宇佐美に恋をしたことに気づいた時には
好かれるために嘘をつくしかなかった岸。
その、せめてもの気持ちとか切なかったです。
表題作のラクダ使いの話。
このお話は、2話目に入ってるのですが
なんと、スタートがカラー‼︎
なんだか力の入れ方を感じます。
この1冊では、唯一の優しいお話でした(^^)笑
人がいいカマルが砂漠で倒れていた王子様を助けた
ところから始まるこのお話。
本当におとぎ話の様でした。
単純だけど、キュンうるなお話でした。
残りの2作は、PINK GOLD搭載のお話。
歪んだ兄弟と歪んだ親子のお話でした。
緒川さんらしい歪んでいて、暗いお話。
このおはなしには、書き下ろしも付いていて
書き下ろしも歪んでいました(^^)笑
まさに、緒川千世‼︎って感じの
どこか危ない歪んだ感情の1冊でした。
表題作のラクダ使いとの振り幅が広く、
表紙の美しさとギャップがある中身でした。笑
ネットで見た表紙の美しさに惹かれ、購入しました。
実際に手にとってみると装丁が綺麗で本当に美しいです。
表題作を含めて4作の短編集+書き下ろしが含まれています。
【溺れる魚】
自分のことを好きな奴が嫌い、という男子高校生と誰も好きにならない、という男子高校生のお話。雨やプール、お風呂が出てくるのでビショ濡れ率が高く、色気がすごいです…!
【ラクダ使いと王子の夜】
まるで童話のようなお話でおもわずほっこり。
アラブBLは読んだことがなかったのですが、キャラクターも可愛く非常に楽しめました。
ちなみに扉絵と最初の2pがカラーで大変美しいです。
【いびつな欠片】
弟×兄の近親相姦もの。
先ほどのほっこり作品を読んでからこれを読むとびっくりします。
もうとにかく歪んでいます。
【くさった螺旋】
こちらも父×息子の近親相姦もの。
緒川先生は狂気に満ちた顔がお上手ですよね!
読んでる最中は背筋がぞわわっとしましたw
病みBLが含まれているとは知らなかったので少し驚きましたが
緒川先生の幅広い作風を見れて良かったです。
わぁ、これが緒川先生だなんて信じられない…。
と思うくらい、いつもと空気の違う表紙絵。
大好きな緒川千世先生の、振り幅の広さをみせつけられたような、バラエティパックのような一冊でした。
「溺れる魚」は高校生のお話。
誰も好きにならない、水の中が大好きな水泳部員と。
自分を好きになる相手だと冷めてしまうもて男の、水もしたたるお話。
緒川先生らしい、エロティックな中にほんのりダークな面もありつつ。
美しくて優しくて切ない。
二人の家族も絡んで短い中に細やかな要素が隠れています。
個人的萌えが詰まった、かなり好みなお話でした。
「ラクダ使いと王子の夜」砂漠のお話。
小さな旅の商人たちの中の青年と、アラブのセレブの純愛もの。
色白でからだの弱い少年は、旅の途中でいき倒れの男を拾います。
やがて旅を終えた少年のもとへ、あの時の男があらわれて…。
動物と話ができたり、一人だけ肌の色が違ったり。
そんな不思議で孤独な少年と、命を救われた青年の、切ないほど優しいとってもピュアなお話。
ギャグもダークも無いし、緒川先生の新天地かも?
「いびつな欠片」兄弟のかなり痛々しい近親相姦もの。
賢くて両親に期待されている兄と、自由で美しい弟。
弟は兄を異常なほど慕っていて…?
正直、一回読んだだけではちょっと弟の感情が掴みづらかったですが。
お兄さんの心の葛藤とか自分勝手さが、不思議な魅力のお話でした。
「くさった螺旋」父息子のさらにひどく痛々しい近親相姦もの。
有名俳優の父と、自由人な感じの息子、父のファンのいじめられっ子。
高校の三者面談に父がやって来て…。
お父さんの過去はたった一コマなのに、強烈なインパクトでした。
息子の心なんてまるで見えない自分勝手でかなり病んでる人で。
息子も負けないくらい病んでいるので、ある意味バランスのとれている二人です。
後半の近親相姦二編は、ピンクゴールド1と2に入っていたものでした。
かなりダークですが、これぞ緒川先生なのかな?と思いました。
好みとしては、父息子の方がインパクト強くて好きでした。
四つの話は振り幅が広くて。
中には、この振り幅についていけない人もいるかもしれませんが。
私には丁度良い具合の幅でした。
ダイヤモンド・トルコ石・琥珀など、様々な宝石の詰まった宝石箱のような一冊です♪
全部で4カプの短編集です。
一番好きだったのは、「溺れる魚」でした。
お話もちゃんとあるのだけれど、何よりも雰囲気が素晴らしかった。流れる線の美しさと純粋さとエロティシズムの混在する空気感はBLの醍醐味の一つですが、高いクオリティでそれを表現できている作品は少ないのが現実。「誤算のハート」に通じるものを堪能できました。
表題作は、ラクダちゃんに涙を誘われました。
ラクダ使いというか、ラクダと仲良し、という感じでした。珍しく純粋な温かいお話。
兄弟もの・親子ものは、がらりと変わって歪みまくってました。強い執着愛、でもどっちが?というのが、よかったです。先の二つのお話は、なんとなくハッピーエンドだったのですが、あとの二つはその後どうなっちゃうんだろう・・・と気になってしまいました。
描き下ろしでその後もあったんだけど、先の見えない感は相変わらず。
毒を味わいたいときにお勧めなお話でした。
ふり幅の広い短編集です。ただこれだけ振れるからこそ、面白い作品が描けるんだろうなぁと感心もしました。
これからも作家買い確定しました!
水と砂と血の短編集。表紙に惹かれて購入しましたが、どの話も読みごたえがあってお得な1冊でした。
◆溺れる魚(トラウマ癒され高校生の青春)
「俺は 俺を好きな人が嫌い」
真の愛を求めて得られずにいる高校生・宇佐美と
「本音は全部 水の中に置いていく」
上辺だけの世界を嫌って水中に潜る同級生・岸
どこか諦めていて貪欲になれない2人ですが、お互いの存在が心地良く、少しずつ期待が膨らんでいきます。臆病な気持ちがせつなく、常に濡れている岸がエロく、若さの中にある希望が爽やかな青春ラブでした。
◆ラクダ使いと王子の夜(アラブ身分違い)
富豪の息子・アルファルドと、身寄りなくキャラバン隊に引き取られた少年・カマルの話。接点のない2人が偶然出会い、束の間の休息の時を過ごします。いつしか芽生える愛。幸せな日々。けれど、交わるはずのなかった2人の人生は、また元の場所に戻らなければならず。
「帰らなくちゃ 僕の生きる場所はここじゃない」
別れを決心した2人を、月と星と砂とラクダがハッピーエンドに導いてくれます。
◆いびつな欠片(弟×兄近親相姦)
優等生でなければならない兄。優秀な弟の存在は邪魔でしかない。ある日弟が自分に性欲を抱いていると知り、優越感に浸る兄。兄を抱くためなら何でもする弟と、自尊心を保つため弟を蔑む兄の、いちゃらぶストーリー。
「僕の体には一縷の価値も生まれはせず 他を貶めることでしか自分の価値を見い出せず」
いつかこの関係が崩れてドロドロになる続編希望!です。
◆くさった螺旋(父×息子近親相姦)
性的いじめを受けていた父と、望まれない妊娠の末に生まれた息子。表向き人気俳優の父の暗い感情を一身に受けてきた息子。父が自分にだけ見せる姿は、究極の存在意義。
「大好きな父さん。俺を捨てるなんて許さないよ」
◆あとがき
「くどい食材でもソフトなパンの間にはさんだら、みんな食べてくれるんじゃないか…みたいな読みきり集です」
…(笑)