ひとつ屋根の下 くすぶる魂

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表題作STAYGOLD 1

その他の収録作品

  • STAYGOLD 第一話
  • STAYGOLD 第一.五話
  • STAYGOLD 第二話
  • STAYGOLD 第三話
  • STAYGOLD 第三.五話
  • STAYGOLD 第四話
  • STAYGOLD 第五話
  • STAYGOLD 第六話
  • STAYGOLD おまけまんが
  • カバー下:あとがきまんが

あらすじ

俺と弟、甥と姪。4人暮らし。
このまま変わりなく続くと思っていた生活に
“恋”というやつが突然、ものすごい角度でささった。

その“恋”が抜けぬまま、4人暮らしは続いていく。
優士、駿人、コウ、菊花。
ぐるぐる、ぎしぎし、静かに確実に。

思春期の温度、誰かを好きになる感覚。
過ぎていく時間のなかで育っていく想い。

秀良子が描く思春期+年の差恋愛、待望の第1巻。

作品情報

作品名
STAYGOLD 1
著者
秀良子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
一迅社
レーベル
gateauコミックス
シリーズ
STAYGOLD
発売日
ISBN
9784758073639
4.4

(248)

(168)

萌々

(46)

(22)

中立

(5)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
28
得点
1095
評価数
248
平均
4.4 / 5
神率
67.7%

レビュー投稿数28

手放したくない数少ないコミック作品のひとつ 続きが楽しみ

既刊の三冊通してのレビューです。

非常にたくさんの要素が詰め込まれているのに、どれも消化不良にならず、1巻1巻きれいにまとまりつつも続きが気になる展開は、さすが秀良子先生という感じです。以下主に主人公2人についてがっつりネタバレありますので御注意ください。










幼少期から離婚や再婚を経験し、家族というものの不確かさに気づきかけていた優士は、父親の再婚で義理の姉となった弥生が、それにとっくに気づいていながらも奔放で突き抜けていて、常に自由な行動をしているのを見ているうちに淡い恋心を抱くようになり。

でも優士には家族の不確かさを信じたくない、家族という物が確かな存在であってほしいという気持ちも何処かにあって、家族だからと自分の気持ちも認められず、もちろん伝えることもできずにいるうちに、奔放な弥生はどんどん大人になって、外のいろんな人と恋をしていて、その姿を見る度に複雑な気持ちになって、その苛立ちから弥生に「出てけよ」と言ってしまい、本当に出て行ってしまった弥生が数年後に別れた男との間にできた駿人を連れて帰ってきて。

優士は駿人を叔父としてかわいがりながらも、心のどこかで疎ましく思っていることにも自分で気づいていて。一方で駿人は、感情で突っ走る母親に対する、父親を含めた周りのいろいろな仕打ちを見てきてそんな母親にどんな時も変わらず優しいのは優士だけだと気づいてから、優士に恋心を抱くようになり。そして、奔放な母親はある日突然子供を置いて出て行ったので、優士が代わりに面倒をみるように。

そして一緒に暮らすようになってから三年後に、駿人は15歳で自分の気持ちを優士にぶつけるが、恋愛感情であるとなかなか伝わらず。伝わってからも、優士には、男同士の葛藤や自分が駿人を恋愛対象として見れる見れない以前に、家族なのにという気持ちとどこかでずっと駿人を疎んできたのに好意をもたれることへの皮肉や戸惑いが大きく、そして本人も気づいているかわからないけれど心の奥底に姉への気持ちもあり。でも、駿人はそんな優士の気持ちを全部わかっているのか、家族うんぬんよりも自分の気持ちだけを信じると優士に言い放ち。けれど、それは優士が弥生に対してできなかったことで、ああこの子は自分が何年もかけて積み上げてきた物をいとも簡単に乗り越えてしまえるんだなと思い。でも俺には無理だと、やめてくれと絞りだすような声で駿人の気持ちを拒み。

それを聞いて駿人は優士と一度家族に戻ろうとするが、気持ちは変わらず。寮のある高校に進学することになった駿人は、優士に必ず戻ってくると言って、家を出て行き、二年後にまたたくましく成長した状態で帰ってきて。


いやーー。これからどうなるのでしょうか。家族というものにどこか囚われてしまっている優士を、自分の方に向かせるのは駿人も難しそう。しかも優士の好きな人は自分の母親・・。こういう先が見えない深い話は、シリーズだからこそ味わえる物だなと思います。

近親相姦ものと敬遠している方にも、そういう嫌らしいものではなくて、家族について非常に深く掘りさげれているお話だと思うので、読んでみてほしいです。



2

萌え要素があふれてる

成長が楽しみな甥っ子と枯れ気味だけど色気のある叔父の恋模様に目が離せません。コウと友達の恋模様よりも私はやっぱり主人公2人が気になります。

それぞれの家族というものに対する考えが違うので、そこが今後どうまとまっていくのかなと楽しみです。

そして、子供好きな私には、菊花ちゃんの存在がいやしです。まだ幼稚園児なのにたまにすごく大人っぽいところもあって、目が離せないキャラクターのひとりです。今後の恋模様にもいいスパイスになるのかななんて帰隊しています。

何度読んでも飽きません。

2

恋がささってる

久しぶりの読み返しです。また違う味わいがありますね。

恋がささってますね。あっちこっちに。

複雑な一家。再婚した両親は海外へ。奔放な義理の姉は息子と娘を残して3年帰らず。恐らく腹違いの弟との四人暮らしです。

ある日甥っ子駿人が髪を金髪に染めて…。叔父こと優士を好きだと隙を見せるなよとキスをしてきて。

弟は女の子とのお付き合いが盛んですが中学からの友達に片思いされてて。

甥っ子は同級生から恋をされていて、なんだか不思議女子で。

恋の矢があっちこっちに。

優士が真剣に甥っ子の事を心配します。思春期とか反抗期とか男を好きなのかとか。
実は優士は義理の姉(甥っ子の母)に幼く反発しながらも複雑な気持ちを抱えている?

焦点が一点ではなく家族みんながバラバラに色々あります。読みごたえもあります。ほぉーと思いますがうまく一言で感想が言えない話ですね。

駿人が痛々しいとは違うヒリヒリというか。
一つ屋根のしたどうするんだろう。

1

食べて 寝て、恋をする。

ここのところ、秀良子さんに夢中です。
秀さんの描く 黒髪男子が、もの凄く好き。

家庭内で 恋愛する・・・
常識や倫理観、そして自分の「家族」が どうしてもチラつく気がして 正直苦手だった。
それに加えて、どうやら年の差恋愛らしい…
と、しばらく尻込みしていたが、どうせ いつか家族BLを読むのなら 記念すべき最初の一冊は本作にしよう!と、購入を決意。

優士が自分の母親に想いを寄せていることを気付いていて、なお「俺は優士のことが好きだから」と声高に叫ぶ駿人。
『俺が これだけ優士さんを好きなんだから、当然 優士さんも、俺のこと好きになるよね、ね!!』と言わんばかりの、思春期特有の根拠のない自信からくる発言なんだとしても、清々しく 羨ましくなってしまう。

一方、優士の想い人は(血の繋がらない)姉。
だから、その姉が 自分以外の誰かと愛し合った証である駿人は、疎ましい存在だった。

日々の生活の中で 容赦なく優士へ突きささる、駿人の熱視線。ちりちり。じりじり。
金髪。個性。唯一無二の自分。
ダイニングテーブル。家族。変わっていくこと。変わらずにいること。

レーザービームのような視線が、彼の心を射抜く日は 来るのかなぁ。

2

あのときお前にあげたのはにせものの花だったのに

いやぁ〜読めば読むほど切なくなってくる。きっと駿人の想いは、優司と結ばれるという意味では報われることはないんだろうとは思うんだけれど、それでも自分の想いを優司にぶつける姿はとても男らしいなあと。優司がずっと自分の母である血の繋がらない姉を想っていることも知っていて、「俺の言ってんのはこーいうことだかんな」と好きをアピールする駿人…姉が好きだけど家族という枠に囚われて引き止めることも気持ちを伝えることもしなかった優司とは正反対です。でも普通はそうなんだよなあ。
駿人の自分に対する「好き」をイマイチ理解できずにまだ子どもだから、で片付けようとする気持ちもわかるんです。だからこそその食い違いが苦しい。そりゃ駿人も実力行使(キス)するよね…!
どんより重くなりそうなテーマをそう重くなくすんなり受け入れられるのは作者さんの描く独特な空気感や綺麗でありながらキッチリカッチリしすぎていない絵柄故なのでしょうか…なんと表現していいのかわかりませんが、秀良子さんの作風がとても好きなんです(笑)
駿人と優司の今後もですが、優司の弟で遊び人のコウとその友人がどうなっていくのかなども含めて、とても続きが気になる作品のひとつです。

6

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