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前回は大河×秀の大人たちのお話だったが、今回は秀の連れ子・勇太×帯刀家の四男・真弓の子供カプの物語。
世間的にこのカップルが一番人気があるように感じるのだが、やはりそれは一番BLらしく、高校生同士という取り合わせだからかもしれない。
しかし一筋縄ではいかないのが晴天シリーズ。
子供カプと言えど、もちろん簡単に事はすまない。
今回は真弓の内と外での変わりように、妙な違和感を感じた勇太の目線で話は進む。
この勇太、生い立ちのせいもあり年齢以上に達観した部分があり、とても16歳とは思えない冷静な観察眼を持つ少年だ。
そんな勇太が気になりだしたのが、初めは目の端にも入っていなかった真弓。
男のくせに肌の露出を異常に嫌い、大河と秀が寄り添う姿に寂しそうな表情を浮かべ、そして外では(結構エゲツない喧嘩もする)普通の男子高校生であるにもかかわらず、家では兄から与えられたクマのぬいぐるみを抱きながら眠る。
そのアンバランスさの理由をどうしても突き止めたい勇太が、時には無遠慮に真弓の内にズカズカ入り込もうとするのだが・・・それってもう恋だよね、と言いたいくらいののめり込みようだった。
この巻では大河の傍らを秀に譲らざるをえなかった真弓の、単なる甘えん坊な部分が引き起こした騒動かと思っていたが、どうやら真実はもっと深い所にあるらしい。
それは次巻で語られる。
また勇太も秀の傍らを大河に譲り、その空白を埋めてくれる存在を無意識に求めていた。
真弓の凛とした強い目を見たときから、勇太は真弓に恋をし、その姿を追いかける。
鈍感で純な大河と秀のカップルではヤキモキさせられたが、勇太と真弓では逆に他者の気持ちに敏感で聡すぎる。
そのため時には互いの傷を抉りだすようなやり取りも避けられない。
そんな緊迫した子供たちのやり取りが、相手との距離を測り過ぎていた大人たちとは全く違い、また新鮮だった。
しかし大河と秀も徐々にその男夫婦っぷりが板についてきており、ピリピリした子供たちの空気を縫うように、ゆっくりとその距離を縮めている。
その辺りの緩急のつけどころが、また上手いなあと感心させられる。
「いつか別れてくはずの子に大きな愛情をかけるのは 手を離しても 一人で歩いていけるように・・・・・・そのためになんだね」と秀が帯刀家から学んだことを感謝するシーン、うっかり感動してしまい胸が詰まるような思いにさせられた。
色んな愛情が交錯しながら進んでゆくこのシリーズ。
この辺りまで読めば、もう十分に晴天マニアになれるはず!
と言う事で、相当贔屓目な感想が続くかと思うが、その辺り平にご容赦いただきたい( `・ω・´)
毎日晴天シリーズ
帯刀家で同居生活を始めた秀と勇太。
勇太は、真弓と同じ高校に通い始めるが、家にいる時と、学校で見る真弓は、あまりにも違っていた。
(1)では、勇太が、家と学校との真弓の違いに気づいて、イライラをためる所まで。
(2)で、真弓の過去が明らかに、そして、勇太と真弓に関係も、、、