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やばい面白い。
愛とユーモアたっぷりで描かれるデコボコ家族シリーズ。
一巻を読み終えて、このシリーズは時間をあけながら読んでいきたいなと思いました。
美味しいものはゆっくり食べたいという心理です。
しかしよくもまあこの驚異的な人数の登場人物を描ききったもんだなと思いました。ただ登場させてるだけってだけの作品ならたくさんあるし、シリーズが進むごとにキャラが増えていくような作品もたくさんあるけど、本作のすごいところは、たった一冊でみんなの個性をきちんと描けてることです。
しかも数多くのシーンが、「登場人物が全員いる」という状況。みんな自己主張が強いもんで、ごちゃごちゃの会話が乱れ飛びます。そういう、シーンそのものは混乱してる状況でも、読み手は混乱しない書き方をしてくれてるんです。
菅野彰さんすごいです。
一巻は長男カップルが出来上がるまでのお話。
長女と結婚したといって押しかけ婿(押しかけ嫁)してきた長男の高校時代の親友が(肝心の長女は海外逃亡)、デコボコ家族に受け入れられていく。
笑えるアホアホなエピソードに気持ちがどんどんあったかくなっていきました。切ない過去話とか感動的な場面もあるんですが、それを光らせてるのはこのアホエピソードの存在なんだよなって思いました。
長男カップルの恋の話は重要なキーワードではありますが、中心ではないです。でも、数年ごしの恋心とスケベ心を秘め続けてた長男のいじらしさには萌えました。
淡白にもほどがある受けだからまだまだ前途多難だけど、良かったね大河。頑張れ大河。
祝☆名作シリーズの第一巻ということで、ちょっとオマケの神評価にしました。
…の予感!!!
長期シリーズの第1巻なのでまだまだこれから感があります。しかしどうしてでしょうワクワクが止まりません!1巻にして大変魅力的なキャラクターの数々!これは続きを読まねば!
この本が発売されたのは1990年代なんですね。しかし今読むからこそ感じる良さがこの作品にはありますね。サクサク読めてしまうので最新刊まで追いつくのはすぐかも。
帯刀家は早くに両親を亡くし、四男一女の五人兄弟が仲睦まじく(?)暮らしてきた。
一家の長として絶大な権力を有する豪放磊落な長女・志麻
父親代わりで出版社で編集者として勤める長男・大河
帯刀家一の常識人で大学生の次男・明信
幼い頃から長女にハングリー精神を叩き込まれてきたボクサーで三男の丈
そして、一家のマスコット・末っ子の真弓はまだ高校生
そんな彼らの元に、ある日突然、大河の高校時代の同級生であり、今は大河が担当するSF作家の阿蘇芳 秀(アスオウ シュウ)が義理の息子・勇太とともにやって来る。
「もしかして聞いてない?結婚したんだ。僕と、志麻さん」
ただでさえ寝耳に水の秀の言葉に、慌てふためく帯刀家の面々だったが、当事者の志麻
が一足先に新婚旅行に出かけたまま消息を絶ってしまったから、さあ大変!!
保護者の夫として妻の弟達を放ってはおけないと、帯刀家に同居することになった秀達。かくして、騒々しくも賑やかな男所帯で新たな毎日が始まったのだ。
ひとことで言ってしまうとしたら、ホームドラマのようなBLだ。
奇をてらったような出来事は起こらず、きわどい性的描写も出てこない。
市井に生きる人たちの日常が温かい目で描かれている。
登場人物の一人一人がみな魅力的で、誰もがどこか知っている人に似ている。
ドタバタとコミカルなノリは明るくて楽しい。
だけど、そんな中にもふと見え隠れする切なさに胸がキュンとなる。
家族といわず、恋人といわず、大切な人と暮らす日常はこんなにも愛おしいものなんだなあと、こころがほっこりする。
シリーズ全11巻。
1巻では、長男・大河とその同級生・秀がメインである。
このふたり、いい年をして、見ているこっちが恥ずかしくなるくらい根が純情なので、なかなか関係が進展しないのだが、そのうち、なんとかなるだろう。。。まだ先は長い。
人気シリーズ物の第1巻で、家族総ホモ系は苦手系なのでどうしようとか受け入れられないタイプのカップルが出来た時に読むのに悩むだろうしと、恐る恐る手を出しました。
長男・大河(純情硬派攻め)×作家の秀(天然トラウマ受け)
姉が結婚すると言った男は、高校時代に同級生で複雑な思いがある秀だった。
秀が姉に逃げられて、大河の家で同居することになって……、そんな二人と家族をめぐる話。
秀は売れっ子の作家なのに、ニコニコといつも笑顔で天然ボケで、家事も料理も上手くて、それでいて好意には鈍感で、誰からも愛される存在。
そんな完璧な姿に、違和感と苛立ちがありました。
結局、高校時代からの同級生の大河と結ばれて終わりかと先が見えたような気がしたんですが、予想とまるっきり違いました。
期待しすぎたのかと思ってたんですが、途中で頭を殴られるような衝撃があります。
人気があり支持されるシリーズには、それだけの理由があるのだと納得させられます。
養い子の勇太から語られる秀の存在はそうじゃなくて、まだ子供の彼を大人にさせてしまうような絶望感を有しているのです。
秀は優しいんだけど、ただそれだけ。空気のような存在。なにも、自分からは受け取ろうとしない。
それは、誰のことも信用していないのと同じです。
愛し方も、愛情の受け取り方も何も知らない人なんです。
一人だけ観察者のように家族を外から眺めているだけで、当事者意識の低さ。
だから、嫌いだったんだと言う事がわかりました。
秀が手の届かない干渉出来ない存在だというのを意識して、読んでいて苛立ったんだと思います。
どうしても気持ちが伝わらないのが切なくて、頭をぐらぐらと揺さぶられるような泣かされ感があります。
家族のキャラも、個性豊かでよかったです。
勇太のヤンキー並な乱暴な言葉づかいに反して、秀への情の深さや、末っ子の真弓の女の子らしいだけじゃないギャップがあって好きでした。
2巻は、その二人がメインなので楽しみです。
正直、萌えと言うよりも、私には読むのが苦しいシリーズです。
濃密な家族関係や複雑な人間感情が入り混じっていて、気持ちを刺激されるので、読むだけで息苦しくなるほどで読み続けるのも辛いです。
それでもページをめくって、彼らがどうなるのかがとても気になる。
文章力がある人の破壊力と吸引力が存分に伝わる本です。
エロ:★1 初々しいにも程があるカップルですが、感情なしに身体だけ繋げても何も生まないので、そこがよかったです。
総合:★3~5 好きと言いきるには辛くて、嫌いと言いきって切り離せもしない。複雑です。