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勇太×真弓カプ前作の続き。
真弓が大河の前でわざと子供のふりをしているまでは突き止めたものの、まだその真意は掴めない勇太。
そんな時に以前から真弓に対して敵対心を抱いていたクラスメイトの神尾と真弓が掴みあいになってしまい、その拍子に真弓の背中に大きな傷跡があるのを見てしまう勇太。
これが勇太の見つけたかった答えに繋がる。
本当にこの2人の物語を読んでいると、大河×秀の大人カプの時と違い、チクチクと刺してくるような・・・時にはザクっと切られるような、そんな痛さを感じてしまう。
踏み出すことに躊躇や迷い、畏れがない。
一瞬若さゆえのストレートさなのかとも思ったが、いやこれは年齢の問題ではないと思いなおした。
大河と秀たちの高校生の頃を振り返ってみると、やはり当時から相手に踏み込むことを出来ないでいるのだから。
真弓の背中の大きな傷は、幼い頃に変質者につけられたもの。
しかしそうなるに至った経緯は、実は複雑な思いが絡み合っていた。
当時グレていた兄を引き留めたいがための、幼い真弓の考え付いた稚拙な方法、それは自分が兄のせいでどうにかなれば兄は自分を置いてどこにもいけない・・・というもの。
しかしそのせいで兄が周囲から責められ、死ぬほど苦しい思いをすることになろうとは、いくら賢い子供だった真弓でも思いつかなかったことだろう。
その懺悔の念から真弓は成長しないふりをして、その傍らで小さな子供のような顔をする。
そして大河もそれで心の平穏を保つ、という歪な兄弟愛を続けていたわけだ。
背中の傷のように自分も醜いと泣く真弓を、傷ごと受け入れると決めた勇太。
この後、勇太自身も自らの中に飼う魔物(凶暴性)に潰されそうになりつつも、真弓の手で救われるわけだが、それはまた別の話で。
何にしてもここにまた1カップル誕生ということで、とりあえずはめでたしめでたし♪
そして後半は出来上がってしまった子供カプたちを、どうしても認められない大河 vs 勇太+真弓の攻防の日常が描かれている。
全く自分だって秀とヨロシクやっている(こともないが)くせに、それは棚にあげて弟の貞操を守るべく、常に目を光らせているなんて・・・なんと心の狭いことか(笑)
ところでこんな2組のホモがいる帯刀家で、その状況を割合普通に受け入れている明信と丈。
彼らも無関係ではいられなくなるだろうと睨んでいたら、やはりそのような展開に行きそうな雰囲気だ。
誰が誰と・・・とはここでは記さないが、興味が出た方はぜひ刊行中のコミックスを手に取ってみてほしい。
まだまだこの先、前途多難な帯刀家ではあるが、だんだん身内を見守るような気分になってくるから不思議なものだ。
だから皆が幸せになればいいのにな、と切に願ってしまう。