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F&Bの五巻。
厚みが薄いので、このシリーズは一冊をすぐに読み終えてしまいます。
わたしはまとめて読んでいるので良いですが、リアルタイムで読まれていた方はさぞやジリジリされたことと思います。
カップルは変わらずです。
現代からタイムスリップした学生の海斗と、海斗を愛する海賊のジェフリー。
もちろんチューどまり(笑
前巻で思いっきり宮廷政治に巻き込まれ、敵の策略にかかってしまった海斗。
無実の罪で投獄されてしまい、それをジェフリーとナイジェルが知略を巡らせて助けるお話になっています。
シリーズを読み始めてから感じた『初めて』が二つあった巻です。
痛い!というシーンと、ナイジェルが本当良い男だなあというシーン。
ナイジェルに関しては、わたしこの巻になって初めて見直しました(苦笑
ナイジェル派の方はもっと前から彼の良さがわかっていたのでしょうが…すみません、節穴でした。
こちらのシリーズ、最初読みづらさがありました。
よくよく考えてみますと、それは海外小説を読む時に感じる物と同じ。
海外物は翻訳者の違いでかなり読みづらいことも多いですし、間に一人入ることで、やはり筆者の生の声という感じがしなくなったりするなあと思うことがあります。
もちろんこれは日本人の松岡さんが書かれているのですが、そう感じるのは翻訳物のような固さがあるからかもしれません。
でも、外国が舞台でしかも現代でなく近世。
そんな小説にはこの一歩離れた感がぴったりだなと、読み進めるうちに思うようになりました。
エリザベス女王の晩餐の席で、
マニング主教毒殺の嫌疑をかけられた海斗。
女王陛下のお気に入りから一気に牢獄送りです!!
この怒涛のような展開にハラハラ。
牢獄で行われた海斗への仕打ちは、痛くて辛くて(泣)
そして意外な裏切り者の存在が…
海斗の無実を証明するために奮闘するジェフリーとナイジェル。
ナイジェルは海斗がジェフリーを好きなことを知っています。
それでも海斗を愛することをやめられない。
海斗とジェフリーの姿を見ているのが辛いが、
二人の側を離れるのはもっと辛いと苦しげに言うナイジェル。
そんな彼に『お前を傷つけたくない、嫌いになれない』と応えるジェフリー。
二人は海斗を大事に思う気持ちと同じくらい、お互いを思っているのです。
相手に嫉妬することもあるけれど、それでも失いたくないと思っている。
恋敵で無二の親友。このジェフリーとナイジェルの関係は、
ぶっちゃけメインカップルより萌えてしまいます。
ジェフリー・海斗・ナイジェルのお揃いの焼き印場面は、
三人の絆の強さを実感し、切なくて泣けました。