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表題作はだける怪物 上 小冊子付特装版

秀那歩,会社の後輩
林田,リーマン

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

初めてだ。
こんなみっともない恋

おげれつたなかが剥き出しにする「好き」のその後の物語。
林田が秀那と出会う前、「かんちゃん」時代の恋が腐食していく日々を描いた「はだける怪物」前日譚小冊子「薊(あざみ)」をセットした特装版!
(「薊」にはリバ表現があります)

セフレから始まって、恋人同士になった秀那(しゅうな)と林田。
林田には、前の恋人を殴っていたという過去がある。
それを含めて林田を抱きとめた秀那だったが、彼の部屋の壁から、今は見せない眩しい笑顔の昔の林田の写真が消えることはなかった。
そんなある日、秀那に大阪支社へ転勤の辞令が出て……。

ピアス跡だらけの『怪物』林田と、器用な恋しか知らない秀那。
おげれつたなかが剥き出しにする、「好き」のその後の物語。

作品情報

作品名
はだける怪物 上 小冊子付特装版
著者
おげれつたなか 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
シリーズ
はだける怪物
発売日
ISBN
9784403666087
4.6

(518)

(431)

萌々

(46)

(24)

中立

(4)

趣味じゃない

(13)

レビュー数
47
得点
2415
評価数
518
平均
4.6 / 5
神率
83.2%

レビュー投稿数47

消えない傷に苦しむ

苦しすぎて読み返すのが簡単ではないシリーズ。
ですが一度読み出したら止まらないほどの魅力があるので、苦しさに耐えつつ作品の世界観にどっぷり浸りきって読みました。

お付き合いをはじめた秀那と林田の日々は順調で、お互いに相手を当たり前のように欲することができるようになっていて。
身体の関係から始まったふたりだけども今は快楽が目的ではなく、相手を心から求めて繋がっているのがよくわかります。
ただ林田の心の中には暗く重たい過去が居座っているので、そこを完全に乗り越えることができずにいるうちは、秀那との間にある壁が無くならないのは仕方ないのかなとも思えました。

壁を感じているほうの秀那もなかなか踏み込むことができず、モヤモヤとくすぶった気持ちを抱えたままなのがなんとも切なかったです。
好きだからこそ過去に踏み入るのには勇気が要るけれど、そこを越えなければ本当の林田の姿が見えてこないこと。
それを頭ではわかっていても動き出せないもどかしさが今の彼らを隔てているモノなのかなと感じました。

どんな理由があったとしてもDV自体は許されるものではないし、弓はもちろん林田自身に刻まれた傷も消えないのだけど…
でも林田がDVをするに至った背景を知ってしまうと彼も本当に辛かったことがわかってなんとも複雑な気持ちに。
一番の被害者は弓だけども、どうやってもふたりには幸せは待っていなかったのかな…と改めて悲しくなってしまいました。

秀那や林田が感じている複雑な感情やぶつけようのない想いがバシバシ伝わってきて心の中はぐちゃぐちゃですが、恋人同士としての程よい甘さがあるおかげで、大ダメージは受けずに済んだかも。
えぐられるのを覚悟して下巻も読みます。

0

本当の怪物とは

恋人同士になった林田と秀那のイチャイチャエッチから始まる「はだける怪物」上下巻。

「恋愛ルビの正しいふりかた」「錆びた夜でも恋は囁く」と続けて読んできました。いよいよ本丸のストーリーに入ります。
過去に恋人に暴力を振るった林田と、林田の過去に引っ掛かりを憶える恋人の秀那。秀那の大阪転勤を機に、2人の関係に変化が生まれる上下巻です。

小冊子付き特装版を読みましたが、もう本当に読んでいて辛かったです。本編以上の衝撃エピソードに、胸が締め付けられました。DVになったその理由が描かれているので、辛くてもぜひ読んで欲しいです。

林田はかつての恋人・弓を痛めつけた自分のことを怪物だと言っていましたが、厳密にはそうじゃなかった。確かに暴力は許されることではないけど、林田を狂わせたのは前の会社と妹のバカ高い学費。読んでいて気分悪くなったし、怒り狂いました。林田を狂わせた原因が分かったけど、悲しい小冊子でした。
わたし的には、林田の妹が高いテンションで学費やら教材費を林田に無心するのが超絶イラっとしました。


上下巻で、核心にも迫るストーリー展開。かなり読み応えあります。
すごく重厚で良い作品だと思うけど、誰かに勧めたいかと言われたら躊躇するかも。やっぱり痛いのや悲しいのは身体がうけつけないです。下巻に期待します。

0

かんちゃん可愛すぎる

付き合った秀那とかんちゃんの恋人編です。
おげれつたなか先生の作品を読んで、好きな人と付き合えば必ずしも幸せになれる訳ではないことを知りました。

秀那は壁に貼ってある元彼・弓との写真を見つけ、かんちゃんの過去の話を知りたいと伝えますが、かんちゃんはお前には関係ないと拒絶するばかり。かんちゃんの事が大好きなために、壁の写真を見ると自分がかんちゃんの1番になりたいと嫉妬してしまう秀那の感情がリアルで惹き込まれました。はだける怪物でもかんちゃんの可愛すぎるギャップを見られて良かったです!

0

シリーズを簡潔にまとめると…


①「錆びた夜でも恋は囁く」では弓の元彼として一部登場。この時は攻めです。
②「恋愛ルビの正しいふりかた」にて短編で登場。秀那と出会います。
③「はだける怪物」で二巻まるまるメインカプでのお話です。

私は全部所持していますが、やはり①と②を読んでから「はだける怪物」を読むことをオススメします。
理由は3つ。

①「はだける怪物」ではすでに二人が付き合っていて、出会いなどは「恋愛ルビの正しいふりかた」に収録されているから。

②受けの林田が葛藤する理由が「錆びた夜でも恋は囁く」で描かれているから。

③「はだける怪物」の後半に数ページだけ「錆びた夜でも恋は囁く」の番外編が掲載されているから。

当初「錆びた夜でも恋は囁く」で悪いのは林田だと思っていましたが、彼にも辛く苦しい過去があるも、報われが好きな私はこの巻で複雑に悩みながらも幸せを手に入れようとする姿を見られたのは本当に嬉しかったです。

ただ、これは個人的な感想なので、逆順に読むのもそれはそれで面白いかもしれません。
一概にいえるのは全シリーズ最高だったという事くらい。

【小冊子】は、弓とかんちゃんと付き合っていた頃のお話でした。
かんちゃん目線でとても痛々しくて辛く、「はだける怪物」がより楽しめる一冊でした。

0

恋人になったふたりの、

えろえろラブラブ、だけどどこか危うさを感じるふたりの続編。
でもまず、秀那とかんちゃんが思いっきり両想いで、恋人同士として愛を育んでる様子が感慨深くてグッときます。
その傍らで、拭えないかんちゃんの過去。
かんちゃんは「弓への恋心を忘れられない」ではなく、「同じことを今とても大事な秀那に繰り返してしまうんじゃないか」って不安でがんじがらめになってたんだな。
そして今回、陽キャリーマンな側面の強かった秀那の心も深堀りされて、人間味がすごく魅力的でした。

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