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2013年を振り返って

あまあま俺様攻め時代の終焉

2013年のアワード集計をして感じたのは、「俺様部門」「あまあま部門」に送られてくるキャラ、作品が非常に限定されていたということです。
かわりに「異色部門」「痛い部門」などの作品は裾野がとても広くなっているのです。
これは2012年から続く流れです。

俺様の難しさ

最近まで王道と呼ばれていたBLは「俺様攻め」そして「あまあま」というパターンが絶対的な条件でした。
が…「俺様キャラ」はいつまでも「俺様」ではいられません。
たまには甘い顔を見せないと、受けも離れていってしまいます。それに攻めの生みの親だって、長い間描いていると情も湧いてきて、いい人にしてしまいがちです。
それに「俺様」攻めだと、恋が成就するまで楽しいですが、継続は厳しいというのは、多くのお姉さまがたが知るところ。これもつらい。
今はスーパーな攻めより、キャラは地味ですが、男としての器量で受けを包み込める攻めが求められます。攻めが目立てなくなったぶん、キャラの立つ受けが物語をリードする時代になったのです。

王道の主役は攻めから受けへ

昨年から2年連続で新書館から「クロネコ彼氏シリーズ」の左京亜也先生そして「between the sheets」の橋本あおい先生のブレイクがありました。さきほど王道BLは受難の時代と書きましたが、実はこの2作、王道BLであります。
そう、王道なのですが、この作品に共通するところがあります。
受けがインラン。「あまあま」BLに関しても、受けのなりふり構わない「エロ」さが評価を決定するようになりました。
そしてタイプは違いますが、どちらも相当面倒くさい受けということです(笑)。
体を許したら一件落着というこれまでの恋愛物語から180度転換。体を許したんだから、今まで以上に愛するのは当然!というところからスタートし、攻めを振り回し続けます。

健気、やんちゃ、ツンデレにくわえ、ちょっと“出来損ない”の属性が受けに求められているのです。そしてその属性を得た受けの登場する作品はヒットにつながっています。

2013年のヒット作は攻め受けの概念さえない

喧嘩が強くてなんでもできちゃうという昭和の映画スター的な攻めは、残念ながらここ最近誕生してませんし、これからしばらく生まれることはないと思われます。
現在、最後に残されたスーパー攻めの3本柱の一角「兵頭」は退場。残るは「麻見」と「高野」のみ。
かわりに「囀る鳥は羽ばたかない」の「矢代」のような女王受け、「年下彼氏の恋愛管理癖」の「小野塚」くんのように、受けているようで、実はリードしている淫乱受けが、完全に時代の主役になっている気がします。
というか、2013年のヒット作を見ると、攻め性、受け性といった概念さえ消失しているような感さえあります。二次創作はまず「攻め受けありき」ですが、商業BLの攻め受け定義は、あと数年すると、さほど読み手にとって重要な問題でなくなる可能性も高いです。そしてそれがBLと呼べるのかまた議論になりそうです。
ヒロシ

ユーザーの声を紹介

進む個性化

今年は「スメルズライクグリーンスピリット」のようなシビアな作品、「マウリと竜」のような人外物なのに万人受けする作品、「チョコストロベリーバニラ」のような好き嫌いがはっきり分かれるヒット作、「東京心中」のような人間ドラマ要素の強い長編、「10DANCE」や「CANIS」など今後が楽しみなストーリー性のある作品、と書店で推されてる作品やちるちるでも高評価なものは、どれも個性的で一風変わったものも多かったように思います。
王道だけでなくちょっと邪道で癖の強い作品が多くて、BL作品の枠を超えて面白いものばかりで充実した一年でした(笑)
もっしゅさん

ヨネダコウさんの凄さを再認識した一年間でした。空白の数年から一転、立て続けに出た作品が「どうしても触れたくない」とはテイストは違えどどちらも素晴らしかった。人を物語に引き込むストーリーテラーとしての才能に感服です。
あとは彩景でりこさんのブレイクが嬉しかったです。長く活動されている方なだけに。
数年前、若手の色んな才能が台頭して賑わっていた頃に比べると、BL界落ち着いたなーと個人的には思っています。
それとエロに特化した作品とエロが無い作品の二極化がより進んだ気がします。ニーズはより細分化・個人化してるのかもしれませんね。
タフィーさん

コミック充実の1年

有望な新人作家さん(桜日梯子ひなこ会川フゥさがのトウテムポール等)がたくさん出たり、中堅?作家さん(橋本あおい、彩景でりこ、松本ミーコハウス)が代表作と言える作品を出してブレイクしたりと、新旧充実した一年だったと思います♪
ショコラウ゛ィさん

万遍無く豊作だった一年だと思われます。それだけに読み手も個性を問われる一年であった様な。そう言う動きが一過性で終わるのか年々進化するのか、BLを語る歴史の中でさりげなく光る一ページになるのではないか、と。
葡萄瓜さん

18禁本

修正厳しい昨今。作家さんが工夫を凝らして、読んでて萎えない修正技術が上がった気がします。今後も厳しくなるとは思いますが、頑張って頂きたいです!
汐咲バニラさん

18禁本がもっと増えてほしい。白抜きや北斗七星の修正がしてある作品、せっかくの素晴らしい話が修正のおかげでなんだか気持ちが萎えちゃって本当に勿体無いです。これから消費税引き上げ+益々規制も厳しくなっちゃうのかと思うとエロで生き残るのも大変なのかもしれません。
2014年は上手に大事な部分を隠しながらのエロへの追及が最大のポイントになりそうです。
あちゃめろ★さん

求められるリアリティ

今年は豊作で投票が難しい(笑)リアリティのある作品も増えていて、読みながらこれなら映像化しても…………と思わず考えてしまうものばかり。来年度も素敵な作品にたくさん出会えますように!
馨哉さん

あの日、校舎の階段で」や「mother」、「バグ」など、作りこまれたストーリー、スリルもエロも楽しめる展開で映画を見るような臨場感のある作品が多くて嬉しい限りです。
甘食さん

こんなBLが読みたい

今年はリーマンものが少なかった気がする。働く男がもっと読みたい。
cicoppeさん

年々切ないBLや泣けるBLが増えていっているせいか、スーパー攻め様と呼べるようなキャラが減ったような気がします。切ない系もいいんですが、そろそろまたストレスなしで読めるようなBLもたくさん出てほしい。今年は「いやこれ絶対ないだろw」と思うようなハイスペックキャラが増えてくれると嬉しいです。
飴玉さん

Free! 進撃 アニメヒット

夏に「Free!」で萌え、交渉人シリーズが復活する事に喜び、「シャイニースター」で新たに好きな作品が増え、「セカコイ」の映画化に騒ぎ立て、安定の腰乃先生の面白さに満足したBLにそこそこ忙しい1年だったような気がするのと同時に楽しい一年でした。
泉さん

「進撃の巨人」アニメのヒットで、同人誌などを通して801の世界に足を踏み入れちゃった人も多いのでは?
それはうれしいのですが、そのことで一般社会からの規制が厳しくなると困るなあ・・・。
DDJTさん

新人豊作

桜日梯子さんやひなこさん、綾ちはるさんといった今後も期待できる作家さんが漫画でも小説でも出てきて嬉しいかぎりです。
個人的にはもっと小説を読む方が増えて盛り上がれば嬉しいなって思います☆電子書籍が増える中私は絶対漫画派なのでこれからも買い続けようと思います(笑)
柊流架さん

大御所作家さんや人気連載作品というよりも、新顔の作家さんが多く活躍する年だったように思います。傾向的にも、ただひたすらハッピーエンドで甘甘というよりは、どこか切なく間や雰囲気が独特であるもの、また痛々しく一見決して万人受けしないであろうものに人気が出ているのではないでしょうか。
chiyabさん

新鋭作家さんが色んな意味で目立った一年だったと思います。BL業界の層がどんどん厚くなっているんだな、と嬉しく思いますし、選ぶ対象が増えるのは消費者として純粋に喜ばしい限りです。
ネガティブな意見としては、各出版社からのゴリ推し、宣伝活動が目に余るなぁと思わずにいられませんでした。帯の過剰な謳い文句に釣られて購入したものの、肩透かしをくらったの事が何度か…。純粋に、そして盛らずにあらすじは作って欲しいですし、それは帯も同様です。
八重歯さん

腐女子になりました、もどってきました

今までBL作品は避けていましたが、2013年秋に急にはまりました。初心者ですが、すっかり腐りました。本当にいい年齢なのに遅くやってきたブームで新たな楽しみができた2013年でした。2014年もきっと楽しんでがっつり腐ると思います。
いろいろな作品を読ませていただける先生方や携わる関係各所の方々に感謝します。
thomさん

腐女子に目覚めてまだ一年ほどですが、めまぐるしい成長を遂げていると周りに言われます(笑)この一年すてきな作品にたくさん出会えてすごく楽しかったです!
りんさん

10年ほどBLから離れていましたが、すごく進化していて驚くことばかりでした。
数ヶ月間でたくさんの作品を読むことができましたし、バイブルにするような繰り返し繰り返し読む作品に出会えたことがとても嬉しかったです。
BL万歳!
ココナッツさん

そしてBL人気は衰えない

今年は人気シリーズの続編やスピンオフが多めだったように思い、新刊を買うと同時に1巻から読み返したして、とても楽しい1年でした。中でも榎田さんの「交渉人シリーズ」が完結を見たことが、自分的に大きかったと思います。
ねこぷーさん

今年注目した事実は、続編の有る作品が増えたことです。1話または1巻完結の作品がダントツだったBL作品でしたが、続編が出るようになったということは、つまりBL読者が増え、同時に定着してきたこと、作家目当てで買う人が出てきたこと、ファンが増えニーズが増えてきたこと等が原因であると想像することができます。それに伴い、BL世界の幅も広がり、多様性が出て来ていて、BLという狭かった枠組みを飛び出し活躍する作家や作品も増えてきました。
例えば、2012年に一般書籍の講談社文庫から発売された木原音瀬先生の『箱の中』以降、2013年には同作家による作品が2冊も出版されたり、『Free!』等、BL好きを刺激するアニメも一般向けに登場したこと等があげられます。
BLファンは、どうやら海外にもいるそうです。このままいくと、2014年から15年にかけて、BL好きの人口は増えはすれども減ることはないと思われます。などと天気予報のような語り口調で、期待を膨らませてしまう、そんなBL界にとっては実り多き一年だったと思います(笑)
chellydishさん

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むぼち
14/06/09 07:22
  • 本当だ、ちりばめられてますね!
    4月からの疑問が解けました。
    匿名1番さん、ご親切に教えてくださりありがとうございます。
匿名1番さん (1/1)
14/06/09 00:36
  • むぼちさま、各作品の感想としてあちこちにちりばめられているようですよ。
むぼち
14/06/08 19:52
  • 今回のBLアワードで、「名台詞」も募集されていたように思うのですが、(私はARUKU先生の漫画から選びました)結果はどこに載っているのでしょうか。
    私が見落としているのか、それとも回答が少なくて、取りやめになったのでしょうか。
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