初めてふれる、親友のカラダ。 くされ縁、16年目の結末。

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表題作バイ・マイ・サイド

左京千代(26),イタリアン料理人
右山 圭(26),花屋勤務

その他の収録作品

  • BY MY SIDE
  • キャラクタープロット(カバー下)

あらすじ

罪作りなノンケ親友×健気な隠れゲイ

料理人の左京と花屋勤めの右山は、高校からのくされ縁で、
今では同じアパートの隣人同士。
クールだが面倒見の良い右山に、左京は何かと世話を焼いてもらう日々だったが、
ある昼下がり、右山が自分の名を呼びながら自慰をしているところを目撃してしまい……。
「…俺たち、ダチだよな…?」
友情と恋のはざまで揺れ動く、不器用なふたりの16年が、
全編改稿・大量描き下ろしで待望のコミックス化!

※発売日延期 5/24→9/20

作品情報

作品名
バイ・マイ・サイド
著者
ナツメカズキ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
発売日
ISBN
9784864423625
4.2

(335)

(167)

萌々

(102)

(46)

中立

(9)

趣味じゃない

(11)

レビュー数
35
得点
1390
評価数
335
平均
4.2 / 5
神率
49.9%

レビュー投稿数35

オムレツ美味しそう

長く一緒にいる親友同士、その片方がずっと相手に片想い…なお話。
ナツメ先生の闇のある作品もすごく良いですが、王道っぽく進むお話にもしっかり見どころがあって好きです。

これまで親友としてずっと側にいて、お互いに分からないことはないくらいの仲だったのに。
ひとつのキッカケでどんどん状況も関係も変わっていく左京と右山。
こんな急にポンポン色んなことが起こるなんてあり得る…?なんて思ったりもしたけれど。
あえて「ザ・BL」な出来事が続く中で見えてくるそれぞれの気持ちにキュンとできて、それほど大きな波はないけれども惹きつけられる部分はたくさんありました。

ずっと側に居るために気持ちを押し殺し続けていた右山ですが、気持ちがバレてしまったあともあえて友達のままでいることを選ぶ辺りは本当に切なかったけれど。
でも拗れることはないであろうことはなんとなく読めるので、ハラハラすることなく見守れるような安心感があるのも王道展開のいいところだなと感じました。

NYに渡った右山を追いかけて自分の店を出した左京の愛にほっこりし、長年名字呼びだったのに16年越しで名前呼びに昇格した描き下ろしにギュンギュンして(笑)
最後の最後まで楽しめる作品でした。

0

感情移入してしまうほど切ない10年間の片思い。


自分は本作品のタイトルに惹かれ購入しました。

「バイ・マイ・サイド」

意味・「そばにいて」

本作品で大きな印象を受けた圭の10年間の片思いを
お互いが知り合う高校生の時の回想シーンを踏まえながら細かい感情の変化を読者が理解・共感しやすいかたちで描かれているところが推しポイントです。

初めは、ただ単純に10年間って凄いな。くらいでした。しかし、高校生から今と続くトラウマからきている恐怖やそれでも消えない好きという気持ち、大人になったからわかった将来への不安、圭の感じている全てのことに感情移入してしまい思わず涙を流してしまいました。

しかし、物語が進んでいくにつれて追いかけている方が逆転してしまい今度は千夜の中々伝わらない気持ちにも色々思うところがあり泣けてしまいました。

本当にこの作品は圭と千夜の感情の変化がとても細かく丁寧に描かれているためそれぞれに共感してしまい感情が忙しいです。個人的には自分が読んできた作品の中では1番感情が理解できすぎて逆に苦しい作品でした。

ぜひ読んでみてください。読むと必ずタイトルの意味を深く理解できると思います。

素晴らしい作品でした。

1

ありがちなストーリーだからこそ

展開も当て馬もベッタベタの王道なんだけど、それが逆に新鮮に感じてしまう不思議な作品でした。悪い笑みを浮かべて攻めを煽る、当て馬らしい当て馬になぜか興奮しちゃって笑。大筋はありふれたものでもキャラの表情や仕草・作品の雰囲気がすごく良くて、絵の力で魅力的になってました。受けの女々しさも帳消しにしてくれるスタイリッシュな作風が素晴らしい…。あとは終わり方がめちゃくちゃ好きです!
ノンケとゲイで10年来のくされ縁、一方の片思いがバレてから関係が動き出す、切なくて甘酸っぱいお話。出会いのシーンから花屋にオムレツに、いろんなところに桜が散りばめられてます。最後までそこを活かしてる芸の細かさみたいなのが好き。しかもそれがさりげないのがたまらんのです。
ラストが迷うことなく遠恋エンドなのも良い!やっぱり仕事あっての恋愛ですから!笑。
本編六年後の二人も最高でした。あんなバーンとした始まりなのに、指輪を渡すシーンは描かれないっていう…でもちゃんと二人の指に光ってる!こういうの最高に萌える!
ストーリーはありがちなものでしたが、だからこそ作家さんの好きなとこがハッキリ見えた気がします。ナツメさん好きだわ~とじんわり浸れる作品でした。

0

はじまりもおわりも大好き

「家に行ったら親友がオナってた」

なんて関係性がわかりやすい一文!衝撃です。脱帽です。しっかりもののツンデレこじらせ系受ウヤマくん、最高。

カマかけてくるサキョウと、酔った勢いで?フェラに持ち込むウヤマ。でも翌朝には元通り、なわけがないDARO!!!!

そこから、ウヤマの真意を知りたいサキョウと、なんとか親友のポジションを守ろうとするウヤマがすれ違う。せつない。

いろいろあって、ラストはかなりハッピーなエンドです。話の流れ的に家族のこととか出てきそうだけど、1巻完結のためかそこは割愛されてます。あといっきに6年進みます(はやい…)。個人的にはもっと引っ張ってNYモダモダ編も見たかった!

ウヤマくんは、サキョウくんに惹かれて気づいた系ではなく、その前からゲイを自覚してます。だから、セットにされて揶揄われることに焦って、彼女をつくって取り繕う。自分よりも相手を思ってだろうなあ。こういうのBL特有で切ない。

あとがきのキャラプロフィール、ウヤマくんの「クールぶっているがドMでエッチ」てなってて、ここでもう一回「ウヤマ最高かよっ」と思いました。

0

【BY MY SIDE】でめっちゃ幸せな気分になりました。

ずっと隠してきた想いを知られた右山が左京から恋人にだってなれると伝えられても 「お前に嫌われたら」と逃げるところが、想いの強さや もの悲しさ・じれったさを とても感じさせ、印象に残りました。

左京が手袋のことを知ったシーンで 手袋を貰った右山の画が描かれているところ等、引き込まれる描写がとても多かったと思います。

終盤で、まさかこのまま離れるのか?と不安になったりしましたが、ちゃんと想いが合致して、合致したところで本編が終了したので、【BY MY SIDE】のラストの名前呼びの感動がひとしおでした。
本当に引き込まれます。


一通り読み直して、二人の関係性を把握してから気付いたのですが、1ページ目のカラーと3ページ目のモノクロとが、(3ページ目の右山の顔とも相まって、)1ページ目で左京が見た状況のイレギュラーさ・左京の受けた衝撃の強さ等を表現しているのでは…!!と思いました。
ストーリーも表現手法もとても洒落ていて感激しました。

0

10年の片思い

もうすっっっっばらしかったです!!!!!!

高校生の時に出会ってからずっと左京の事が好きな右山。
その右山が自分の名前を呼びながら自慰しているところを見てしまった左京。
そこからお話がぐっと進んでいくのですが途中すごく辛かったです。

左京のことが好きだけど友達でいたい右山の気持ちが
痛いほどこちらに伝わってきてほんとに辛かった…。
左京が右山のことをちゃんと考えてくれているのですが
左京はノンケだから女の子としか付き合ってきたことがないわけで…。
そんな左京にあとでやっぱり気の迷いだったって思われたら俺は立ち直れないと泣きながら言う右山の表情が…。


当て馬的存在の金子さんが出てきたことで
お話がややこしくなると思いきや金子さんはひたすら良い方で
あぁ…ありがとう!と心から思いました。
(多分金子さんがいなければ左京は自分の気持ちを自覚しなかっただろうし、右山とくっつくことはなかったと思うので。)


無事両思いになってからは幸せがすごかったです。
二人の初夜は本編ではなかったけど
二人のエッチは濃厚で最高でした。
最後のページも幸せで右山が幸せそうだったので私も幸せな気持ちになりました。

0

いい王道!!

ナツメ先生作品は、冒頭から引き込まれて、この先どうなんの?!とずっとドキドキして読めるのがいいですね。

あと、今更ですが、クール、切れ長目なキャラを描かれるので、イケメン×イケメンCPが好みの私にはドンピシャだわと!
(逆に、まん丸つぶらな瞳の女の子みたいなキャラを描かれるのが想像できないw)

本作は、長年の親友の片方が片想いを隠して、友だち関係を続けようとするが…な王道ストーリー。

隣同士に住む、自分の名前を呼ばれながら1Pしているのを偶然見ちゃう、酔った勢いでほにゃらら、それから意識し始める、発熱して看病する、嫉妬してより自覚する、いきなりのちゅう…etc. BLあるあるのオンパレードですが、いいんです!キャラが好みで、ストーリーがおもしろければ!
(あるあるを見た時、またそれか〜と萎えちゃうのがもったいないと思うわけで)

左京が無自覚タラシたれ目イケメンなのわかりますね〜。表情とか仕草とか自然にかっこいい。こりゃモテるわ。

右山もクールで無愛想だけど、いい奴でかわいい。かわいい顔は左京のみに発動するのかもだけど。そこがいい。

「お前に嫌われたら」と泣いちゃう右山がめちゃかわいい。普段クールな子が相手を思って泣いちゃうの萌え〜なので。

空港で、オムレツを食べてまた涙する右山の顔が描かれないのも好きな演出です。
一度泣き顔を見せておいて、次のうれしい時は斜め後ろからの角度で、どんな顔して泣いているのかは読者の想像に委ねる。

そして、その後の告白と右山の泣き顔で、キター!となるのが上手いなぁと思いました(偉そうにすみません)

この空港でのキスシーンめちゃくちゃ好きです。顔、顎の角度とか、手が相手を触れに行くとことか(ナツメ先生の絡みのシーンは全部好きです)

東京↔︎ニューヨークの遠距離恋愛を乗り越え、仕事もめちゃくちゃがんばった上での、甘々エロ、指輪、同居の流れが最高でした。

指輪にタイトルの文字が刻まれていたのが憎い。
2人の名前が左右でこれもタイトルにかかっていておもしろいなと思いました。

本作に限らず、ナツメ先生のラストの締め方も鮮やかなタイトル回収で好きです。

あと、脇キャラもいい味を出している。
金子か当て馬ではなく右山のゲイ仲間?だったとはw でも左京を煽るGJでした!
原もナイスキャラで左京とのやりとりが何気におもしろくて好きでした。

0

裏社会ものじゃありませんよ

やっと読みました。
ハードボイルド風な表紙ですね!
表紙だけ見たら、裏社会ものかな?と思います。

なかなか手が出せませんでした。きっとすごく切ないんだろうなと思って。

高校からの親友でボロアパートの隣人、料理人の左京と花屋の右山、左右コンビです。

BLを読んでいるとぶつかっちゃうんですよね、あ!このエピソードのこのパターンかと。

しかも今日たまたま読んだ本が大学時代からの親友のお話で続いちゃって。

まず鍵をかけないでオナニーして相手の名前呼ぶの危ないと思うんですが。たいてい相手に見られるか聞かれますよね。

そして相手に気持ちを知られると逃げますよね。うん、わかりますそうなるよね。
そして知った方はびっくりはするけど親友を失いたくなくて追いかけますよね。

過去のあれやこれやが繫がってギューンと来ますよね。

あとはどっちが受けか攻めかの違いですよね。

今回は世話焼き受けが攻めに初めて会った日からずっと片想いしてて、切なかったです。
想いが溢れちゃって、嘘ついて隠して逃げて。
二人の未来を考えるのが怖くて。

巻末の短編で本当に良かったね!合計何年だ?としみじみしました。

なんかBLに不粋なこと言ってすみません。

0

あれ?タッチが変わった?

「MODS」「NIGHTS BEFORE NIGHT」「I HATE」と立て続けに読んで、最後にたどり着いたこちら。
絵が…、変わった…、ですと…?

ここまで読んだ3作品と明らかに印象が違う。
独特の味のあるタッチに狂いのないデッサンがたまらんなあと思っていたので、「あれ?わたし、間違えて1冊だけ違う作家さんの本を買ってしまったんだろうか」と確認してしまいました。
あとがきを読んだら、2016年に描いたものを改稿したとのこと。
不勉強で、ナツメカズキさんの作品は今日が初読みゆえに分からないのですが、最近の作画はこんな感じですか?

一目惚れからの友人関係。そして親友になって、出会いから10年経った今は隣人。
花屋に勤める右山と、イタリアンのリストランテ勤務の左京。
あるとき、左京の名前を呼びながら自分でしている右山を見てしまった左京は…。

というわけで右山目線もありますが、基本左京目線です。
もしかして親友が自分を好きなのかもしれないと思って、ぎこちなくなってしまったり、親友のことで頭がいっぱいになって職場でミスしたり、とにかくぎくしゃくした状態が延々と続きます。
高校時代の回想シーンを交えつつ、「今までどうしてた?」「何を話してた?」とひたすらテンパる左京を好きになれたら勝ちです。
関係を壊したくなくて、必死に「親友」のラインを守ろうとする右山を可愛いと思えたら、完全勝利です。
わたしは…、だめでした…。
右山が一目惚れした瞬間の、桜舞い散る中で微睡む左京は息を呑むほどカッコいいじゃないか!と思いましたし、料理人設定も、黒髪ハーフアップも大好物なのに、なぜか好きになれなかった…。
右山に至ってはビジュアルが好きじゃなさすぎた…。
もはや個人の好みの問題なので、本当に申し訳ないです。

おそらく大きな敗因は、絵が気になってしまったことです。
前の3作品と並べて見比べたりもしましたが、やっぱり違う。
線が細くなっただけ?表情の描き方も違いますよね?
と思って、もう一度、横に並べて見比べてみましたが、線の太さだけかも。
それだけでこんなに印象が変わるものなんですね。

そんなわけで萌えきれず。
自分の狭量さが無念でしかないです。
個人的に「萌2」「神」「萌2」と来たので、「萌2」以上をつける気満々の期待過多だったのもだめだったのかもしれません。
登場人物を好きになるのって、作品を読む上で一番大事なんだなとしみじみ思いました。

2

クールで不器用な右山がいい

1冊まるまる左右カップル。
連載はシェリなので新書館ですが、単行本は東京漫画社から。よく見かけますが、単行本化するときに別の出版社になったんですね。
本屋事情はよく分かりませんが、読む方はまとめて読むことができる単行本の発行は嬉しい限り。

キャラクタープロフィールでは、右山が、クールぶっているがドMでエッチ、とあり、まさにそれ!と膝を打ちました。
同級生に恋をし、でもひた隠してきた右山。しかし隠しきれない想いが。。
ノンケだけど左京が受け入れるのもわかる、右山の一途さが愛しいですね。

奮闘した金子さんがよかったので、スピンオフ出るといいなあ。

0

好きなカプだからこそ、初エッチを見たかった

ストーリーは王道で予想範囲内です。
16年来の腐れ縁だと思っていた右山に対するノンケ左京の気持ちの変化とか丁寧に描いてあるけど、もうこういうのは腐る程読んでるので、正直言って目新しいセリフとか心に響いたセリフはないんですね。

だけど、いいの!!
キャラの魅力的な絵というか表情にギュインと萌え爆上がりさせられるので!

特にギュインとくるページ
→冒頭カラー1Pめ。
なんかクる!10年来の親友関係が揺らぐきっかけとなる衝撃のシーン!にふさわしい。

→桜の下での出会いシーン。
左京、かっこいい。あれは惚れる。右山が心臓射抜かれたのわかる。

→無表情な右山が不意に見せる赤面シーン。
たまらん。破壊力すごい。尊い。

惜しむべくは、初エッチ・興奮と不安に震える右山の処女喪失が見れなかったこと。
ノンケの左京が男の自分の身体で萎えないかとか、あれこれ不安だったと思うんですよ。
あんだけ片思いしまくってた左京のアレが自分の身体にはいってきて、とうとう一つになった……!!というときの右山を見たかったです。

あと、くっついた後のイチャイチャをもっと見たい!!

購入時の評価は萌萌だったんですが、わかりづらい一途健気受けの右山が好きでたまに読み返してるので、おまけして神で。

1

文句なしで神評価

ずっと気になっていた作品で、やっと読みました
ただただ素直に良かった

切ないけどそれだけじゃなくて、人間のズルいところとか、優しいところとか、愛おしいところとか、そういう柔らかい感情がキレッキレの絵からじんわりと伝わってきます

読んでいて、それが実に心地良いです
本当に切なくて、歯痒くて
現状維持を望む反面、辛さも重なっていく受けの心情を思うと心苦しくなります
攻めが、あるきっかけを境に2人の関係性を見つめ直すのが誠実でカッコよかったです

よくある展開なのですが、描写や2人の心情がとても繊細で読み応えのあるお話でした

0

読み終わった瞬間、熱いものが込み上げる

幼なじみというか、腐れ縁設定に弱く、購入したこの作品。

受けの右山は高校時代、左京にあった時からずっと左京のことが好きでした。
左京の未来を思う気持ちや、たとえ付き合えたとしても左京に捨てられたら…と、左京に自分の気持ちを知られた後も、なんとか"友達"のままでいようと頑なになります。

一方、左京は右山が自分の名前を呼びながら自慰をしているところを見かけて以来、右山を意識するように。腐れ縁ではあったけど、思えば自分の夢を後押ししてきてくれた右山を大切に想う気持ちに気づいていきます。

報われなくても、そばにいたい、大事にしたい、と健気な右山の様子がいじらしく、また、何かと左京の世話を焼いてしまうのは左京への気持ちから来る自然な行動なのかと思うと、応援せずにはいられません。

別れ際の空港での左京からの「そばにいるのがお前じゃなきゃいやだ」という言葉の暖かさが右山の臆病な心を溶かして2人はやっと通じ合えました。

後日談は、右山はもう昔からの染み付いた、ごく当然のような左京が大好きなんどな〜という行動に、左京は左京で右山と一緒にいたくて仕方ない様子にキュンキュンしっぱなしです!!
恋人になって互いに名前呼びもちらほら。"BY MY SIDE"2人はずっと一緒なんだ。と幸福感に満たされる読み終わりでした。
まだまだしあわせそうな2人が見てみたいな、そんな気持ちにさせてくれる2人でした!!

1

出会いも再会も桜の花びらと共に

初めて読んだナツメカズキ先生の作品です。

イタリアンシェフでノンケの左京 千代とフラワーアーティストで隠れゲイの右山 圭くんのお話。
2人は高校1年生からの友人で、現在はアパートの隣同士に住んでいます。

ある日、左京くんは右山くんが自分の名前をつぶやきながら1人Hをしている現場を目撃してしまいます。
それから「右山はゲイだったのか?」と仕事中も考えてしまいます。
その日の夜、何も知らない右山くんは左京くんが希望していたAVを借りて訪ねて来ます。
1人気まずい左京くん。
お酒を飲んでいた右山くんはペースをミスり、トイレで酔い潰れてしまいます。
左京くんは右山くんを介抱するのですが、その姿にムラムラしてしまい…。

左京くんと右山くんの関係性を丁寧に描かれているので、すごくわかりやすかったです。
右山くんが一途に左京くんを想っていたのも伝わってきました。
ノンケの左京くんに恋をしている隠れゲイの右山くんの気持ちは相当辛かったでしょう。
高校の時に左京くんからもらった手袋をずっと大切に使っている右山くんに、思わずジーンとしました。

後半、ヘッドハンティングでNYに行った右山くんには驚きました。
右山くんが左京くんと離れるために、ヘッドハンティングを受けた気持ちはわかります。
ただ、国内ならまだしも、いきなりNYだったので(汗)
しかし、それより驚いたのが、左京くんがNYにレストランを出店することでした。
こちらは描き下ろし『BY MY SIDE』のお話になります。
初出店がNYって、出店費用や当面の生活費、集客力、語学力も大丈夫なのかしら?と心配になりました。
現実的ですみません…。
6年前に移住している右山くんがいるからなんとかなるのかな?

最後まで綺麗にまとまっていて、2人がすでに6年もお付き合いをしているのは良いエンディングだと思います。
6年もお付き合いしているのであれば、もう一過性ではないですからね。
左京くんが右山くんに指輪を用意したのも、一生添い遂げる覚悟なのでしょう。
右山くんの一途な想いが報われて、本当に良かったなと思いました。
高校1年生の春に桜の木の下で左京くんと出会い、NYでは桜の花束でお出迎えをして…。
2人の心理描写が丁寧に描かれており、距離感も上手に表現されていたと思います。
欲を言えば、NYでの2人の生活も読みたかった(泣)
きっとお洒落なんだろうな~。

3

空港のシーンでの振り切れた2人が好き

 ストーリーの流れに新鮮味はありませんでしたが、高校からの気安い同級生である2人の、恋愛に踏み切れず葛藤する気持ちが丁寧に描かれていたと思います。料理の腕は素晴らしい左京が家では割とだらしなかったり、目付きも愛想も悪い右山が花屋勤務で世話焼きだったり、2人のキャラ設定のギャップは素晴らしかったです。ゲイであり繊細でいろいろ先回りして考えてしまう右山だけど、時折思い切った行動を見せてくれることもあり、うじうじ悩むばかりの受けという印象はなかったですね。最後の展開がトントン拍子だったのでもう少しそこに時間をかけても良かったのかなと思いましたが、全体的には満足でした。

1

料理人×花屋

大好きです!!
高校時代からの親友。腐れ縁で大人になった今は部屋が隣同士の二人。
ベランダから出入して世話を焼いたり焼かれたり。
お互いの日常の一部になっているこの距離感もすごくツボでした。
ゲイ右山くん→ノンケ左京くんへの静かな片想い。
ずっと一緒にいたいからこそ気持ちを抑え込むのが切なかったです。
料理人・花屋という職業もすごく活きていて楽しめました。
手袋だったり桜だったり…右山くんの健気さにキュンキュンが止まりません。
迷わず神評価の素敵なラスト、買ってよかったです。
(贅沢を言うならもっとその後の幸せ甘々な二人を見たいです)

4

とてもよかったです

絵柄が好きでなんとなく購入したものですが、、、
ほんとに買って良かったです!!!!
ただただエッチシーンがたくさんあるBLマンガとは違い、ストーリーも良かったです、、、
ノンケに振り回される健気な隠れゲイという設定もとてもよかったです。
ストーリー◎エッチシーン◎切なさ◎
迷ってるなら購入して欲しい1冊です。

4

連載との違いが知りたい

絵と演出の上手さとキャラの色気は、流石いつものナツメカズキ先生で、一層絵がお上手になって顔の描きわけがしっかりしたので、とても読みやすかった。小道具づかいも相変わらずうまい。

ナツメカズキ先生のアウトサイダーではない作品が読みたいと思っていたので嬉しかったのですか、期待していただけに少々肩透かしを食らった感がありました。すみません。

ストーリーがあまりにも普通に流れていきます。そうなって、そうなるんだろうな〜と予想していた通りの展開でした。ページ数がしっかりある割には友情が恋愛になったことへの説得力はさほどなく、かつNYにお店を持つというのが夢のような話すぎて…2人とも仕事が出来るという描写はもっと欲しかったな。

NYで生活している2人の作品があって、その前日譚としてこのお話だったら、おそらく異常に萌えたと思う。30代で些細な喧嘩がありつつ愛し合ってる2人の学生時代含む過去編…うん、いい。

※電子書籍ひかり カバー裏、裏表紙あり
白抜き修正

2

心揺さぶられました

店頭で帯とあらすじに惹かれ、突発的に購入を決めました。買ってよかったです!

高校の頃から固定されていた親友という関係が、どのように動き出すのか。この過程が、お二人それぞれの視点から丁寧に語られています。
特に一度でも友達に片思いをした/されたことがある方は、この作品を他人事として見ることができないと思います。それほど、友達を好きになる気持ちがリアルに描かれていました!

またナツメカズキ先生の他作品も拝読したことがあるのですが、舞台は違えどその繊細な心情描写はこの作品でも健在です。先生の描く優しい空気感が好きな方は、作家買いしても損はないと思います!

3

ただただ好きな作品

あっさりしてるけど、やっぱり面白い!
さらっと面白いのがスゴい!

高校時代からの片思いを実らせるお話しですが、
一途な右山が本当に健気で献身的でした。
左京の方は、右山が長年片思いに苦しんでいたのに比べ、
あっさり意識してあっさり好きになったな……という印象。

少し、好きの重みが違うかな……?と思わなくもないし、
想像通りの展開なんだけど……
でも、やっぱり結末はこれしかないよね?
……っていう納得のラストでした。

奇をてらったところもないし、
当て馬も理想通りの働きをするし、
セオリー通りの作品だと思います。

でも、とてもストレートだからこそグッとくるものを感じました。
読後の余韻も楽しめる、愛情溢れる作品です。

5

黒髪男子、可愛かった

シェリプラスで連載されていた、あの最後からの展開、あそこからどのようにして結ばれるのか。それを期待していた為、改編された今回の流れは、そんなにドキドキすることもなく、わりと綺麗に事が運んでしまい、期待していた分、残念感が否めませんでした。
連載中、左京が気づいた右山への「嫉妬」。あの流れも良かったのに。

でも、『いっぱい泣かせて、ごめんな』にはグッときちゃいました。

前作は桜の花びらで始まり、今作は桜の花びらで終わりました。



1

不器用な二人

16年かけた不器用な大人の恋。
友情と愛情、理屈ではどうにもならない心の葛藤。

二人ともしっかり自分をもってるから
好きだ愛してるだけで人生を決めない。
相手を思うからこそ、今の自分をしっかり磨き
愛する人に恥ずかしくない人間になる。
魅力的な主人公たちでした。

右山が左京から学生時代にもらった手袋をぼろぼろになっても捨てられずに
使い続ける気持ちがすべてだったように思えました。
あのシーンは泣けました。

最後の最後、男前な二人が男前にHappyにそして大胆かつ盛大なHシーンをありがとう。
さすがナツメカズキ先生。二人の想いと愛があふれていました。
そして、桜とても奇麗でした。

3

親友から恋人へ

紙本
修正…白塗りか白短冊
カバー下…あり
あとがき…あり

1

あっさりしてた

長年にわたり親友だった2人がどうなるのかと思いながら読みました。
痛い表現は無かったし、当て馬も匂わす程度だったのでアッサリしてた印象です。

親友だと思ってた右山が自分の名前を呼んで自慰してたのを見て嫌悪感を感じなかった時点で、あとは相手が自分にとってどれだけを占めてるかだと思いました。

右山がNYに行くって決めた時に、無理矢理止めなかったのが左京は男だと思いました。

独立して初めてもつ店がNYって、ちょっと出来過ぎだと思ったけど2人が幸せそうだったので萌です。

0

16年間の恋の行方。

ナツメ先生の描く世界観がとても好きで、今回も迷わず購入致しました。
今回はいい意味でナツメ先生らしくない、甘々で切ない話です。
ナツメ先生と言えば、シリアスをお得意とされているイメージだったのですが、今回は右山の切ない10数年間の片想い、不器用な恋のお話。今までの3冊に比べると手に取りやすく、読みやすいと思います。

親友だと思っていた右山が俺(左京)の名前を呼びながら自慰をしていた…。そんなところから始まる2人の物語。高校からの「左右コンビ」で10年目の腐れ縁。2人で1緒に上京してボロアパートの隣同士。
「お前(右山)のことは全部知っていると思っていた」

10年来の友人で、この関係を壊したくない。
好きだなんて言えない。
友達でいられれば、それでいい。
そんな健気な右山。とても好きでした。

右山は自分の事を好きなんだ、と気づいた左京が右山に「俺が好きなんだろ」「お前となら恋人にだって…!」と詰め寄りますが、恋人といういつか終わってしまうかもしれない関係になりたくないと右山に拒否されてしまいます。

因みに右山は中学生の時に恋愛対象は男だ、と気づいたゲイです。しかし左京は右山とは違い、ノンケなので、後で「気の迷いだった」なんて言われたら立ち直れない。完全に告白しているようなものですが、それでも「ダチ」でいたい…と。見ているこっちが焦れったく思ってしまうような片想いですね。

この後右山が仕事の関係でNYに行くことが決まり、友達のまま離れるかと思いきや、右山が日本を立つその日、空港でやっと右山が告白…。
長かった…。やっと!やっと!っていう感じです。
勿論左京も承諾し、恋人になるのですが、イチャイチャする時間は無く、搭乗時間。
恋人になった瞬間に遠距離になるのです。
6年後、左京も追いかけるようにNYに行き、16年間越しで2人のハッピーエンド…!

16年目の結末。とても長いように感じますが、その間友達として隣にいることが出来て、恋人として遠距離ながらも過ごし、幸せだったのではないかなと思います。素晴らしかった…。まだ世間では一般的ではない男同士の恋、BLならではの16年間だったのではないかなと思います。

2

少し残念

ナツメカズキ先生のMODS、NIGHTS BEFORE NIGHTがとてもとても好きで、今作も非常に期待して読んだのですがなんというか可もなく不可もなくという感じでした。

高校の同級生だったノンケとゲイが恋愛関係になるというまあある種の王道で、パンチがなくて盛り上がりに欠けてしまっていたかなと思います。
展開が安易に読めてしまったので、面白みがなかったです。
期待しすぎたということもあったのかもしれませんが、少しがっかりしたのでこの評価となりました。

ナツメカズキ先生の世界観はとても好きなので次回作に期待したいと思います!

6

やっと読めた。

大好きな作家さん。発売延期ですっかり忘れていた頃に届きました。

ノンケの攻めの気持ちはわかる気がする。
とても大切に想っている相手への気持ちって恋とか愛とかっていちいち考えなかったんだろうと思う。
傍にいて当たり前で、どうしてずっと一緒にいたのかとか考えないもんだろうな。

二人とも自分の人生をちゃんと選択した上で相手を大切にしてるとこが好感がもてます。
相手の為に何かを我慢するとか、相手の幸せを勝手に決めつけて身を引いたりする勘違いバカじゃなくて良かった。
先生の描くキャラはとても好き。

幸せな未来が目に浮かぶようなラストでしたが、もう少し左京がNYに行くまでの経緯みたいなのとラブラブないちゃいちゃが読みたかった。

金子さん いいキャラしてます。

2

臆病になる程の愛に爆萌え

出逢って10年の腐れ縁コンビのお話。
高校の頃に一目ぼれしてから10年左京を想い続けている右山。
ノンケの左京は好かれてるなんて思いもしていなかったけど
自分の名前を呼びながらオナってる右山を目撃してしまい意識してしまう。

10年傍で思い続けてる右山が健気で胸キュンだし、
気付かれてるのにそれでも嘘をついてダチでい続けようとする右山が切なくて胸キュンだし、
自分の気持ちを受け入れてもらえたのにいつか結婚や子供を望み捨てられることに怯えて拒否る右山が・・・・・・たまらん尊いっ!!!!!

あんな(表紙右)顔してこのギャップ!可愛すぎてキュン死しそうでした!!

9

ずっと、そこにあったのは

カバーイラストの雰囲気から、もっとダークというか裏社会っぽい展開を想像しちゃってたんだが、
いや、なにこれ、
私の超大好物で超性癖な、ノンケの同級生が、10年経ってそこにずっとあった恋に気付く、もう最初っから涙腺崩壊しちゃう系のお話だった。
無愛想で目つきの悪いお顔に騙されちゃったけど、右山ちゃんったら超健気なんだから。
左京の黒髪で、釣り眉たれ目のお顔も好み。
右山が、桜の木の下にいた左京を、一目見て好きになった、その瞬間の気持ち。
あれこれあって、最後、左京がNYで店を持つラストも良かった。



3

好きな気持ちを隠すのはつらい

高校生からの付き合いが長い2人の恋に変わっていく過程が、ぐっと来ました。

左右コンビ。当に左×右だったわけですが、左京はずっと右山の事は親友だと思っていたんですね。
でも右山は中学生からゲイを自覚していて。
高校生くらいの男の子って、仲良い友達だとプライバシー距離なく引っ付いたり、触ったりしますよね。端から見てると、尊いばかりですけど。
親友2人のうち、どちらかが相手を好きだったりしたら、ドキドキして堪らなく嬉しかったりするでしょうし、逆に自分の気持ちが悟られないように素っ気なく振る舞いそうだなあと思っていました。
当に、右山はそんな感情を抱えながら側に居ることを選んでいたのかと思います。

左京は、右山の存在が料理人になることを後押ししてくれた部分が大きいのだろうな。
右山が、花屋になるきっかけには左京は関係あるのかな~

さて左京と右山の関係は、右山のオナニーを目撃したところから、どんどん変わっていきます。
長い付き合いの2人が、互いに側にいて欲しい存在だと過去を振り返りながら確認していくのが良かった。
左京から貰った手袋を使い続けていたエピソードで、右山の健気さがわかりました。

ちょっと分かりにくかったのは、右山のフローリストとしての有能さが、もっと場面としてあるとNY行に説得力が出たのかな。

描き下ろしではまた更に年月が経ち、左京がNYで店を持つところ。
出会った時に咲いていた桜を、開店祝いに携えた右山が格好良いです。
左京の、料理以外はポンコツなところも含めて右山は愛し続けるんでしょうね❗️
NYでのえっちは、心も身体も求めあっていて、大変よろしかったです。

カバー下の小ネタを知って、読み返すとまた面白かったですよ。

4

期待より低かった。。。

ナツメ先生の作品は好きで、作家買いですが、
今回のお話は正直パンチが足りなく、消化不良。
せめて、結ばれて遠距離の間の話が続編などにあれば満足できたかも。

攻めが、今まで親友だと思ってた友人、それも男性を恋愛対象として、
遠距離も克服してぞっこんになる程の過程が薄いのと、
全体的に、先生の作品としては、少し描写が中途半端な感じがした。
また、受けが少し女々しすぎた。
もう少し男性らしい強さの中に弱さを見せて欲しかった。

出版社が変わって、編集者が変わったことと、
作品の内容と関係があるなら、残念だなと思う。

でも、先生の今後の作品も追いたいし、次回に期待したい。


12

Cheri+から移籍した作品

MODS、ビフォナイと呼んできて、ナツメカズキ先生の世界観が大好きになりました。

今回の「バイ・マイ・サイド」も、大好きな雑誌であるCheri+に掲載と知ったときは、とてもとても嬉しく、単行本派の私にしては珍しく、第1話掲載号を買いました。
早くまとめて読みたいとはやる気持ちでいっぱいで、掲載告知が出るたびにワクワクして仕方ありませんでした。

しかし、何故かCheri+で完結する前に掲載は終わり、東京漫画社さんに移っての発売に。
この件について、先生も、出版社さんも、誰も理由を教えてはくれませんでした。
Cheri+で何か嫌なことがあったんだろうか?ひどいことをされて、それで移籍したんだろうか?など、本当に色々考えてしまって、正直なところ、Cheri+に対する不信感が拭えなくなってしまいました。

一読者としてのただの我が儘ですが、ちゃんと移籍の理由を教えて欲しかった。
大好きな雑誌が、作家を虐げたのかもしれないと思うと、気が変になりそうです。

それに、もしCheri+になんの落ち度もなかったら?とも考えてしまいます。(そんなことはきっとないんでしょうが、何も分からないので色々考えすぎてしまいます)

そういうマイナスな気持ちを抱えたまま読んだためか、なんだか全然気持ちが入りませんでした。
しかし、冷静に振り返っても、お話も正直今までの先生の中では、オチの付け方以外は凄くよくあるお話で…
お花屋さんという設定自体はとても可愛いですが、右山の感情表現が乏しい且つ、女々しすぎるような気もします。
金子さんも、ほとんど意味のない(絶対に報われないと最初からわかる)当て馬で、なんだか見ていて悲しかった。
第1話の時点では凄くワクワクしていたのですが、ほとんどが予想の範囲内であったことも含め、残念でした。

今後も先生のことは応援していきますが、今回の件については納得いっていません。
確かな説明があることを祈っています。

10

手袋を捨てられない男

内容はすごく良かったです!
親友で、でも本当は好きで、もちろん言えなくて。
右山の想いが切ない。
隠していた事実に亀裂が入り、左京が疑いだしてついに決壊してしまうその時。
無理やり無かったことにしようとする右山のあがきも。
王道といえば王道。
でもだからこそいいですよね。

で、ここからは私の個人の意見です。
辛口です。
↓↓↓↓

「NIGHTS BEFORE NIGHT」の続編か?というくらい人物の絵が似ている。
作画のバリエーションが不足していると感じます。
もちろん、漫画家さんの中にはいつも同じような顔のキャラばかりを描く方もおられます。
でもそういう方は、「いつもの」と言われるまで貫いて描いているか、または絵柄が同じでもストーリーの多彩さ、展開の鮮やかさ、人物設定の深さ・細やかさ、そこに違いがあると思うのです。
愛想のないお花屋さんはいると思いますよ。でも右山は目つきも悪すぎる気がするな。恋心を赤面だけで表すんじゃなくて、普段の柔らかさなんかも出て来ればもっと…
ちょっと意地悪なおじさん・金子さんみたいなキャラクターは面白い。引っ掻き回すイヤミな人かと思いきや、意外とすっとぼけてたりして。
こういう抜け感のある表現ももっと増えるといいと思いました。
ストーリー的には、空港のシーンでNY行きをやめちゃうかも⁇なんて一瞬思いましたが、遠距離を選んだところ、そして描き下ろしは6年後。すでに恋人になって、あいつを抱いたのはもう何回になるのかーー
ここはすごくうまいなーと思った…
そこからのラブシーンは良かったですねぇ…しみじみ良かった。
総合「萌x2」でお願いします。

9

10年間の片想い。素晴らしい空気感。これぞ恋。

素晴らしい!トキメキが止まらないよ。
高校の頃からの10年間にも及ぶ片想いと、それが恋愛関係に変わっていく様子を、熱く切なく丁寧に描いたこの作品。もうね、うまい!すごい!としか言えない。

高校時代からのくされ縁で、上京した26歳の今もボロアパートの隣同士に住む、料理人の左京と花屋勤務の右山の「左右コンビ」。
ところがある日左京は、右山が自分の名前を呼びながらオナニーする姿を目撃してしまう。
(右山はゲイなのか?もしかして自分のことを好きなのか?)
左京の頭の中からは、右山のそのときの姿が離れない。
そんな中、酔った勢いで右山が左京にフェラをしてしまうという事件が起きて…。

長年の友達関係から恋愛関係になる。
BLではよくあるテーマながら、よくよく考えたら、実際にはものすごく難しいことだな…と思う。
バーとかコンパとか、恋愛目的で出会ったほうがよっぽどそういう関係になるのは簡単だし早い。
でもだからこそ、読みごたえのあるテーマだし、胸に響くものがあるんだと思う。

10年間もの片想いから一歩踏み出す勇気は、なかなか出せるものじゃありません。
下手すればこれまでの関係をすべて壊すし、せっかく収まっていた“親友ポジション”も手放さなきゃならない可能性も高い。
そんなリスクを恐れて想いをぶつけられない右山は、酔った一夜のことをなかったことにしようとします。
でも逆に左京のほうは、その夜のことが忘れられない。
今までの日常に戻りたくて合コンに参加しても、女の子より右山のエッチな姿ばかりが脳裏に浮かんでしまう。
そしてそのうちに、右山の行動や表情に自分への想いを感じるようになり、そんな右山のことを可愛いと思うようになるのです。

でもここからが切ない…。

左京一筋に生きてきた右山は、左京と恋人関係になることをとても恐れるんです。
好きすぎて、関係が変わることが怖い。
もし手に入っても、それを失うときがくるのが怖くて仕方ない。
「友達でいてくれよ…」
そう言う右山の想いが、涙が、切なすぎるよ…( ; ; )

高校時代の回想シーンも最高でした。
左京に出会い、恋をする右山が本当に可愛くて、愛しくて。
男同志、友達同士。
なのに肩や手が触れる瞬間、貰い煙草をする瞬間、ひっそりと嬉しくなる。
そんな右山の静かな恋心が初々しくて、きゅんときて止まらなかった。
ナツメ先生がまた、その言葉のない静かな恋の空気を描くのがうまいんだ〜。

紙版、修正甘め。
トーン+白短冊。

描き下ろしは6年後の2人。
待ちに待ったエッチシーンがものすごくて、エロすぎてやばかった…。
上記修正で描く69から挿入シーンまで、くっきりはっきり、どエロすぎやしませんか?
でも、深い愛があるので、ただのエロじゃなくて、めちゃくちゃいいエロなんです!
あーもうーっ!なんて幸せなエッチなの?(//∇//)

ナツメカズキ先生の描く男性って、何でこんなにもセクシーなんだろう。
1ページ目から、たまらなくセクシー。
引き締まった筋肉による肉体美と、キリッとした目つき。
男らしいのに雄々しすぎない美しさに惚れ惚れします。
キャラだけでなく、作品全体に雰囲気があって、本当に素晴らしかったです。

声を大にしてオススメしたい作品です!

19

出会った日からずっと10年来の片想いにキューッときます(;///;)

めちゃくちゃ待ってましたー!
コミックス化までが長かった…感無量(;///;)

前作「MODS」シリーズのようなヒリヒリとした切なさとは違うのですが
10年越しの片想いをしている切なさがドバッと詰まっています…!!!

友人の一線を越えるか否かの緊張感や戸惑い。
高校時代、恋の始まりと甘酸っぱい記憶。
『誰よりも長く、誰よりも近くにいたのにーー』(帯より)

あーもー… S U K I !(;///;)
設定が好みドストライクで終始悶えながら読んでいました。
友達からの関係の変化とか長年の片想いとか萌えしかないやつや…。

さてさて。
視点は攻めと受けと交互に描かれています。

攻め:左京はイタリアンレストランの料理人。ノンケ。
"料理以外はポンコツ"と言われ、明るいおバカ系?かな。
天然人誑しなところがあって人懐っこい性格をしています。

受け:右山は花屋勤務の隠れゲイ。
高1のときからずーーーっと左京に片想い。
バレないようにひっそりとずーーーーっと(;///;)萌
対人関係はクールでちょっと不器用さがあるかな…?
(ナツメ作品において受けの雰囲気はブレないなぁと)
(作者さんの萌えでしょうね。私は大好きです♪)

ストーリーはあらすじにあるように始まります。見られていたことにまったく気付いていない右山は翌日はいつもとかわらぬ友人の態度。左京はますます混乱し意識する余り、オナニーをみてしまったことを伝えます。動揺した右山は「お前もオナニーを見せろ」と言いだし、勃たない左京のブツに口淫を始めて、「明日には何も覚えていない」「だから今だけだ」と…。

友達でいられればそれでいいと願う右山は、一夜の件を"なかったこと"にしようとします。けれど左京は日が経てば経つほど口でシているときの右山を思い出しては興奮してしまいーーーと展開します。

高校時代の回想がキュンキュンを増幅させてくれます(∩´///`∩)
出会いから片想いのキッカケまで描かれていて、
これがまためちゃくちゃ良いのですよ~~~~!!!

高校生のパーソナルスペースの狭さは鉄板ですね(`・ω・´)フンス=3
隣に座ったとき肩とか手とか触れてるのにドキドキしてる右山が可愛くて可愛くて。
「まだチャイム鳴るな」と願ってるとことかドキュンズキュン堪らーーーん!!////

周囲からも左右コンビと言われるぐらいニコイチなんですが、
ドノンケの左京は周囲から仲の良さをからかわれても気にしないのですね。
でも右山は違う。
中学時代にゲイバレして冷たい目でみられたトラウマが過ぎり、怖くなってしまう。
この温度差が切なさに拍車かけてきてキュンキュンしまくりでした。

ああ、書き出したらキリがないな。
高校時代のエピソードは隅から隅まで萌えに刺さって仕方ない(∩;///;∩)

で、現在。
友情か恋かのボーダーライン上に立つ2人も萌えますッ!
左京という男はホント鈍感なんですが、ようやく右山の想いに気付き。
一度意識し始めると右山の可愛いところばかりが目に付くようでニヤニヤします♡
あと右山が恋心が隠せてなくなっててダダ漏れ出るのがキュンとくる///

左京が右山に傾きかけてるけれど、
右山は友人のラインを越えるのが怖い。
友人なら一生側に居られる。
でも恋人だったら…?飽きたら…?

定番な流れだけどこの押し問答もすごく良かった(;///;)
右山は一生片想いで友人のままいる覚悟はあったけれど、
関係が変わることにはとても臆病になっていて。
左京から気持ちを返してもらえても"嬉しい"より"怖い"になるのが切ない。
何よりも左京の隣にいることを優先して頑なに片想いを守っていたのが伝わります。

「友達でいてくれよ…」が決別の言葉に感じて涙腺がゆるみました。
右山の不器用さと一途さが萌えに刺さって刺さって…ほんまもぅ…。
あとキーアイテムの使い方が上手い。
手袋とオムレツにはなんどもキューってきました(;///;)

描き下ろしは6年後の様子です。
これ何書いてもネタバレが過ぎそうなので自粛。
本編では見られなかったアレ♡や、左京が頼もしくなってた部分など、最高でした!

かつて隣りでこっそり見ていた横顔は
今は向かい合わせで…ですね♪
ラストページは温かい気持ちになりました(∩´///`∩)

また、脇役で当て馬っぽい役回りになってた金子さん。
癖があってナツメ作品ではあまりみないタイプのキャラで新鮮でした。
この方もゲイでイケオジ好きらしいので…いつかスピンとか期待できるのかな?
金子さんが恋愛してるとこ想像つかないので見てみたい気がする。

19

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