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「桜吹雪は月に舞う」は「華は褥に咲き狂う」のスピンオフとのことです。
「華は~」8巻まで出ていますが、そのうち1~4巻は電書のみ。「桜吹雪は月に舞う」の1冊目も電書のみです。
小説は紙で読みたい派で、悩んだのですが、「華は~」も「桜吹雪は」1巻も読まずに、いきなり本書を読みました。
巻数ものは順番に読むべきであり、私のレビューはあまり参考にならないと思います。
なのにどうして2巻だと分かっていながら読んだのか。
それはひとえに時代物が好きだからです。ゼロではないですが、絶対数は決して多く無いBLの時代物。
しかも大好きな江戸時代。慣れ親しんだ遠山の金さん。あらすじを読むと、百人斬りの大罪人と北町奉行の恋愛らしく、期待値だけがめきめき高まっていきました。
それだけに色々と惜しかったです。細かいところがどうしても気になってしまいます。
ページ数の都合かもしれませんが、ものすごく都合よく展開する(ように見えてしまう)、いいところにちょうどいい人が現れて事件が解決する。
主眼が恋愛なのは分かっていますが、事件物なので、残念に思いました。
また、金さんが御白洲で桜吹雪を見せる一番いい場面で、目ん玉かっぽじって、は無いなと。担当編集さん読んでないのでしょうか。自分の目を疑いました。かっぽじるのは耳の穴。目ん玉はひんむく。
恵渡(えど)、永崎(ながさき)、弐本橋(にほんばし)、陽ノ本(ひのもと)など、地名の漢字が置き換わっていて、似て非なる世界観なんだなと目で分かります。面白いなあと思いました。遠山は統山でしたし。金さんも錦さんでしたし。
本書は「奉行と閻魔」「奉行と人斬り」の2本立てです。一粒で二度美味しい。細かいところが気にならなければ楽しめると思います。
前巻、[桜吹雪は月に舞う]の、続き。
人物相関を抑えると面白みが増すので、既刊シリーズ読了をお薦め。
なんちゃってBL時代劇、しかも殆どの登場人物も超美形。
美麗な笠井先生のイラストがエッチ。
主な内容は、
・赤ん坊と閻魔
・首切り浅右衛門
・孤児と大店
今作の主要登場人物で、新しい人物は「冬雲」。
冬雲は剣の達人、茨木や明星も勝てない。
家紋は、茨木や明星と同じ、月に雲。
・・その意外な理由が明かされ、不穏な予感、次巻に続く。
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メモ 関連作:
華は褥に咲き狂う:1-8 紫藤純皓x八代目将軍光彬
桜吹雪は月に舞う:1-2 月雲十九郎x統山好文
雑誌に掲載された「奉行と閻魔」が凄く面白くて凄く記憶に残っていたのですが、書き下ろしの「奉行と人斬り」が入ることによって次巻への流れが自然と出来上がっているのが流石でした。
明星の狙い通りにやがて好文は明星と同じところに堕ちてしまうのかと、そこにばかり気を取られていたところで、書き下ろしで爆弾を落とされた気持ちになりました。
今回は謎だった実醇の出自が分かったところか、思わぬ人物と血縁関係だと判明してました。
いやぁ、正直言って今回初登場した人物が底知れない恐ろしさで、これからどんな動きを見せるのか気になってしかたがありません。
スピン元の作品が完結してしまっていたので、こちらのシリーズが動き出したのは凄く嬉しいです。町方で起こる事件も面白くて好文がどう解決して行くのかが凄く楽しみなんです。
それからスピン元の「華は褥に咲き狂う」の光彬の祖父の彦十郎のお話も書かれるとあったので楽しみに待ちたいと思います!
史実と創作とBLが絶妙なバランスで展開する、唯一無二の世界観のシリーズのスピンオフ。こちらの方がちょっと血生臭い展開が多いのでライトなBLが好きな方には重いかも。でも、登場人物もストーリーもすごくみっちり隙なく展開するので本当におもしろい。時代物の設定とか色々細かいお約束などは読み進めるうちに理解出来るので、ぜひ一度挑戦して欲しいです。宮緒先生以外にこんなにしっかりした時代物のBLはないので、知らない世界の扉が開くこと請け合います。
雑誌『小説Dear+』さんにてこちらを初読みして、めっちゃ面白い!めっちゃ好きなやつ!とすぐさま1作品目を買いました(*^^*)
なので、こちらも文庫となるのを心待ちにしてましたよ♡
受け様は、恵渡の民を守る北町奉行、統山好文。
攻め様は『百人切り』との悪名名高い大罪人、明星。
よく知られた時代劇『遠山の金さん』の宮緒先生バージョン。
好文は錦さんとして市井におりて、事件を解決していく。
好文の側には、母代わりとして好文第一の守役である実醇や、お調子者だけど憎めない桃若などなど。
魅力的な人が目白押し。
もちろん、好文が呼べばすぐ返事をする明星ですよo(>∀<*)o
神出鬼没が凄いんですけど、それが出来そうなのが宮緒先生の攻め様(≧∇≦)
今回は、閻魔様の像に赤子を食べられた、という訴えを解決する、雑誌掲載されたお話と、書き下ろしになるのですが。
書き下ろしに新しく登場した冬雲。
明星と対等に斬りあえる程の強さを持つ実力者で、よく分からない不気味さがあって。
冬雲とわたりあった後の明星が、縋るように好文と情を交わそうとするのが、初めて見るようならしくなさで(〃∀〃)
雑誌掲載の話のラストでは、自分の元へ引きずり落とそうと目論んでいる明星の、虎視眈々とした強かさに魅せられていたので、これからどうなっていくのか、一筋縄ではいかない雰囲気となり、とっても楽しみ。
イラストは、引き続き笠井あゆみ先生。
麗しさと濡れ場の淫靡さと、お話の雰囲気ピッタリです(/∀\*)