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こまどりは、夜の帳 下

komadori ha, yoru no tobari

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表題作こまどりは、夜の帳 下

橘紀人・警察官
卜部慶臣・村の地主・神職者

同時収録作品こまどりは、夜の帳 下

仮攻め:橘慎仁 民俗学者 紀人の双子の弟
仮受け:卜部三輪 神職者 慶臣の双子の弟

その他の収録作品

  • 描き下ろし:『こまどりは、掌の中』
  • カバー下:サブCPプロフィール

あらすじ

捜査のため片阪村に向かった警察官・紀人。村人に捕らえられるが、慶臣と三輪を連れ村を出ることに成功する。共に過ごす内距離が近づいていく紀人と慶臣に!?

作品情報

作品名
こまどりは、夜の帳 下
著者
露久ふみ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784403668944
4.4

(113)

(74)

萌々

(25)

(11)

中立

(0)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
15
得点
503
評価数
113
平均
4.4 / 5
神率
65.5%

レビュー投稿数15

No Title

上下巻、たっぷり世界観に浸れてよかった
双子×双子は初めて読んだけどアリですね…
三輪ちゃんが目覚めたあとのお話も見たいな…

1

尺が足りねえ!

救済BLですかね。
上に続いてドラマチックな展開が続きます。
やべぇやつがみんな捕まったのは良かったです。

ただ凄い気になるのは……

三輪はどうなった…?!

いやぁ、これはこれでいいのかもしれないけど、兄だけ幸せコースで三輪は…と思うとなんだかしんどいです。
幸せな後日談的なものがあったら良かったんだけど、特典類もそういうのはなさそう?だったので…。
話はすごく良かったんだけどそこだけかなり気になってしまいました。

1

世界観に浸りきれる1冊

后宮のオメガがどっぷりファンタジーなのに対して、リアルとファンタジーを織り交ぜたミステリーサスペンスBL。こちらもまた世界観に浸りきれる、ものすごく作り込まれた1冊でした。

呪いのようなものが関わってくる物語はしっかりファンタジーになるか、結局呪いではなくて人間の仕業でした、というどちらかの結末に行き着くことが多いイメージなのですが、こちらの作品は理由も死体遺棄の方法も警察の動きもごくリアルなのに、でも根幹は呪いで人智を超えた力であることはブレなかったのが面白かったです。しかし里江、100人中100人が嫌いと答えるほど徹底的に嫌で最低な人間でしたね…雫さんを想ってと言っても別に裏切られた経緯があるわけでもなく同情の余地なく純粋悪でいっそ清々しいですが、なんとも胸糞悪い気持ちです…

そして紀人と慶臣の本能で愛し合う2人の美しいこと。三輪と父親を引き合わせなかった後悔を1人で抱え、どうにか状況を打破したくとも何もできず、ただ無意に時が流れているところに現れた紀人という存在。理屈ではなく本能で惹かれ、この人に会いたいからなんとか生きようともがく、その姿があまりに美しかった。それでいて村から出れば世間知らずのツンデレのようなピュアでかわいいところが見えるというギャップ。最高です。
そしてずっと掴みどころなく飄々としていた紀人が慶臣を思って初めて人間らしさを垣間見せたのも本当に良かったです。

三輪と慎二の関係性が曖昧なまま終わったのもまた。恋愛というよりも兄弟愛のような、でもいつか恋愛にも発展するのではないか、どちらにしても互いにとってかけがえのない存在になったというのが良かったです。願わくは三輪目が覚めますように。

3

大団円ならぬ、中団円?

上巻から引き続きー

秘村に生まれ、そのおぞましい因習によって人生を壊されてきた卜部兄弟。
村の捜査にやってきた警察官の紀人と民俗学者の慎二たち双子の兄弟によって
村の外に救い出された慶臣と三輪でしたが…。

やはりこのまま安泰には終わらせてくれませんでした。
慶臣と三輪に異常なまでの執着を見せる里江が怖すぎます…。
上巻では使用人的ポジションだった彼女ですが、ラスボス感がハンパない!
真に恐ろしいのは人間、と改めて確信させられました。

村の因習に従い、身も心も捧げ人形のように生きてきたけれど、
紀人と過ごすうちに人肌の温かさを知り、初めての恋を知った慶臣。
そうしてこれまでの自分たちの人生に疑問を持ち始めた慶臣は
自分の手で全てを終わらせるため、村へ向かいます。

一方、慶臣が再び村に連れ戻されたことを知った紀人はというと、
冷静ながらも慶臣の危機に焦る姿などこれまでの飄々とした
雰囲気とはまた違う一面や慶臣への強い愛情が垣間見える場面も。

そして、疎遠に見えていた卜部兄弟のお互いのために
自分を犠牲してしまうほどの強い絆など、
登場人物たちの心理描写が掘り下げられた下巻でした。

最終的に悪は罰せられ事件は解決したけれど、
万事大団円とは言うには苦々しい読後感が残りました。

兄を救うために眠ったまま目を覚まさなくなってしまった三輪。
ただ、彼の場合は目覚めたとしても過去の自分の行いに苦しむのだろうなぁ、と。
洗脳に近いことをされていたとはいえ、多くの人たちの命を奪ってきた業は
無邪気な三輪だからこそ苦しまずにはいられないのだと思います。

全体としてはやはり事件がメインテーマになってしまうため、
BLとしては二人の恋への発展がやや性急というか、
薄めに感じる部分もあったかもしれません。
それでも限られたシーンの中で慶臣の紀人に対する信頼や
紀人の包容力に愛はしっかり描かれていたように感じました。

若干尾は引くものの、ストーリーとしては綺麗に完結していました。
だけど、できるなら三輪が目を覚ますまで、を見届けたかったな。
そして、兄カプのみならず弟カプのその後にも興味津々なので、
ぜひシリーズ化して欲しいです!

1

下巻~!!!

お祭りで兄弟について話す紀人のカミングアウトが面白かったです。
これだけ慎仁を巻き込んでいながらそんな風に思っていたのねとクスクスしちゃいました。
そこから二人で抜け出して・・・の流れが最高でした。いつも余裕な顔の紀人が崩れた~!嬉
里江と再会して追い払われたあとの紀人の表情も良かったな。。
下巻は紀人の変化が見れて嬉しかった!

慶臣が村に戻ってからの展開はつらかったのですが、最終的に紀人と幸せになれたので一安心。ただ・・・三輪~(涙)これは続編希望です。支えてくれてる慎仁も幸せになって。。

下巻の描き下ろし、幸せの中の仄暗さが好きでした。紀人は仕事で里江と関わり続けていて慶臣の幸せな顔を見るとふとよぎってしまう感じが…
そして重めの執着心芽生えててグっときました。

1

上手く纏まった風

上巻に引き続きの購入
連続刊行の『后宮のオメガ』にも引き続きの購入

『こまどりは、夜の帳』『后宮のオメガ』どちらも世界観は面白い、助走も惹き込まれる、でもまとめ方が後ろ髪を引かれる(?)ような。BLとしてはハッピーエンドなんだろうけど、せっかく惹き込まれた世界観が置き去りにされてて作品として残念、と感じてしまいます。

双子で、2組の双子同士の二項対立、陽と陰や楽観や悲観、呪と穢れなど、双子と信仰の文脈はある程度は丁寧に描かれていたと思いました。
しかし、目で殺したり、サドメ様が非科学的でもやっとが残る。さらに両親の事件や、突然の百合(?!)展開に、突き詰めの甘さと言っていいのか逃げを感じてしまいました。

『后宮のオメガ』と同時連載で大変だったのだろうとは思いますが、それぞれをもっと丁寧に練って練ってあれば良かったな。
『こまどりは、夜の帳』は民俗学という専門性も感じられたので勿体ないと思ってしまいました。

3

ストーリー重視な方におすすめ

エロ度というとそこまで多くなく本当にストーリーメインでした。上からさくさくと読んでいきましたが本当に設定もしっかりし、また一本のドラマでも見た感覚でした。村の風習やら昔の儀式やらそういうサスペンス的なのも、元々好みということもありストーリーはとんでもなくドンピシャでした。
それと同時に最後の終わり方にこれはもしかして今回メインにはならなかったもう一組の双子たちのスピンオフがあるのでは?と思ってしまいました。ーーが、今回のでこれだけ素晴らしく作り込まれた内容だったので、スピンオフ難しいんじゃないかなとも思ってます。でも、見たい!私コミック派なんで全然情報わかってないですが、スピンオフ決まってたら舞い踊りそうです笑

1

この出口で合っているのかしら?

下巻は紀人と慶臣にほぼほぼ持って行かれた感満載♡
深入りしちゃったよね、、、お互い(〃ω〃)という加速していく想いを見れたのが大変楽しかったです
でも欲を言えばまだやっぱり何となく不安要素を感じる慶臣の事を想うともう少しイチャコラ多めにこの下巻で魅せて欲しかったかなぁ~…とも思ってしまいました‼欲しがりですかね。。。(*´ェ`*)

後はまぁ慎二と三輪ですよね。。。
何とも三輪に関しての想いは複雑です
この2人を組み合わせとして考えるのは時期尚早というか……
え。。。三輪はこのままなんでしょうか。。。この出口のみしかないのでしょうか……(´・ω・`)
なんだか兄カプと比べてしまっては趣旨違いなのかも知れませんが、、、やっぱり何だか寂しさと言うか振り回されたまんまの哀しさを感じてしまいます。。。


ミステリー部分?は結局1人の激しい思い込みと彼女を狂わした存在がが引き起こしたって事になるのでしょうか。。。
そこに引きずり込まれていった双子・・・
何ともここはあんまり理解出来ないというかしたくないというか、、、
この部分の入口からして間違って入ってしまったのかな、という居心地の悪さは残ってしまいました

読後の率直な感想は「どうにか数年後的な後日談を見たいっ (>ㅅ<)」
この想いが強く残りましたが先生の作品を初めて読めた事は満足です!!
上下巻での盛り上げ方と惹き込み方はとってもお上手だなぁ~と、堪能させていただきました!!

2

真相を知っても…

村を離れて紀人との生活が始まり、慶臣が少しずつ心を開き始めたところでお互いの気持ちにも変化があって…という、やっとBLっぽい部分が見えてきた下巻でしたが。
謎だった部分が明かされていくたびに何とも言えないモヤモヤが募るような、スッキリしない展開になっていたように思いました。

里江が儀式にこだわる理由と目的は判明したけれど、それ自体が結局迷信だったのか真実だったのかは明かされず。
三輪が倒れてしまった後も彼の身体に何があったのかわからないまま終わっていくなんて思わなくて、すごく宙ぶらりんな気持ちに。
紀人と慶臣が両想いになったのも本当に良かったなーと思う反面、感情があまり伝わってこない紀人の表情が気になってしまったり…
めちゃくちゃ盛り上がっていってるのに結果だけ尻すぼみ、みたいなところが多かったような気がしました。
そして地味に気になっていたのは慎仁の顔。
目の下のクマと適当すぎる顔の中身がシリアスめなお話に水を差していたのが残念で仕方なかったです。

全体的な雰囲気はすごく自分好みな感じで好きだったし、萌えるところも切なくてギュッとしてしまうような見せ場もあったのだけど、それと同じ位しっくりこないところがあったなと感じました。
三輪がどうなるのかだけでも知りたかった…!というのがいちばんの心残りでした。

1

今流行り(?)の因習村のサスペンスで救済的なお話。

攻め受けが双子同士。
それぞれの攻めには、それぞれの受けっぽい(片方はBがLまでいかなかったので)相手が存在します。

詳細は、他の方々がステキなレビューを書かれていらっしゃるので割愛させていただきます。



以下、個人的に気になったところや感想などをいくつか。


・三輪はあの特殊な瞳で人を葬っていましたが、実のところ失踪者の件など、村民たちがやっていたということで、三輪の瞳の力は結局のところどうだったのか。
もしホンモノであれば、三輪自身罪に裁かれる必要があるのでは??


・三輪のラストが昇華できなくて、三輪が一生目覚めないのは、ある意味特殊能力を使ってしまったが故の罰的意味合いもあるのだろうか。(個人的には、慎仁と三輪のコンビが大好きだったので、お祭りなどいっぱい出掛けてほしかったし、アニメネタなど、普通の人として生活する姿をもっと見たかった)


・紀人たちの父親は結局姿は現さなかったけど、紀人とは不仲…なんだよね??

・紀人のビジュアルが好み


・慎仁は紀人に逆らえないパワーバランスがあるのかと思いきや、そんなことはなくて三輪たちが村へ戻ったことに関して激怒し、殴ることもできるのだ



簡単にいくつか上げたのですが、もっと長尺で細かいところまで読んでみたかったお話でした。

紀人と慶臣がメインcpとはいえね、双子という題材で取り上げられていたので、願わくばもう少しだけ慎仁と三輪のその後にもスポットを当ててほしかったです(二度同じことを言う腐女)。



総じて私は楽しめました!


1

後日談・・・がもっとほしい!

上巻に引き続き賛否両論なこちら・・・。

ミステリーな要素を楽しんでいた方にはたしかにスッキリしないENDだと思います。首謀者?である里江さん含め悪い人はみんな捕まったようですが、事件が解明されたかというとそうではない。

そもそも雫さん時代?はどうだったのか、とか、里江さんが村人たちを指揮できていたのはなぜか?とか。気になるところはいろいろあります。ただ、個人的には事情聴取での里江の『慶臣は憎い男に似ていて三輪様は雫に似ていた』という発言でだいぶしっくりきました。

で、ラブの方なんですが・・・!慶臣から溢れ出る紀人大好きオーラが、可愛い_(:3 」∠)_

キスして涙してしまうところとか・・・上巻のはじめのころは感情がないような(辛いことばかりで心を殺していないと気が狂ってしまいそうだったのだと思います)タイプだったのに、ここまで解放されたんだな、と感慨深い気持ちに。

一見軽そうな(実際軽かったのかもしれない)紀人のまっすぐな愛情表現もすごく好きです。彼の飾らなさが慶臣を救ってくれたんだよなあ、と。

弟ズのほうもお互いに好意はあると思うのですが、こちらはあまり進展なく終わってしまいました。

ラスト、ずーーーっと苦しんできた二人なので、もっと幸せな展開をどっさり描いてほしかったなあ、と思います。

1

すっきりしたかった

腑に落ちないことが多すぎて、すっきりしないです。
下巻で謎が解き明かされると思っていましたが、そういうわけでもなかったです。
上巻冒頭に出てきた白骨化した遺体が誰なのかは分かったし、「ここにいる人全員が容疑者です」として村人達が逮捕されたということは、呪い殺されたのではなく村人による暴行か何かで殺害された、ということですよね。(呪いでは罪にならないし、なるなら三輪が犯人になるし)
万年筆がオーダーメイドで身元が判明、というのは分からないでもないですが、万年筆が血で染まったくだりが良く分からず(後ろから刃物で刺された?)、遺体のそばにあっただけで逮捕状とれるのかな。誰かが自白しないと無理なのでは。
もともと、政界財界の有力者が不審死を遂げていることからスタートしていて、三輪の邪眼で既に99人が呪い殺されているわけですよね。
上記の白骨化遺体が村人の暴力によるものとして、残りの人達はどうなんですかね。まさか村から東京やら大阪やらまで出向いて暴行したりはしてないですよね。毒ですかね。足が付きそうだな。村人という名のカルト教団の教徒? でもそういう説明もとくに無かった。
紀人が警察庁でどういう立場にいるのか最後まで分からないままでした。父の威光を笠にほうぼうに幅を利かせて協力してもらっているということなのか。最後まで単独行動でしたしね。
紀人と慶臣の間柄も、どうもハラスメントの香りがして、応援しづらく、残念でした。
上巻から懸念していた作画ですが、背景の精緻な筆致と人物に落差がありすぎます。大量ののっぺらぼうもそうですが、アップなのに顔のパーツが略されていたり、これは上巻ですがまるでネームのような矢印の書き込みがあったり。
表紙も口絵も美しく、本編でもはっとするような良い表情のコマもあるので、もったいないと感じました。

4

なにを読み落としたんだろ?

三輪と密通を重ねるうち暴漢におそわれあれよあれよと村を脱出した4人
囚われの村から逃げてもひとり村に戻りたがる慶臣

サスペンスドラマのようなお話に設定の賜物なのかなかなか面白いものを読んでいたんです

ただ 急に動きだした話しに若干もたついたんですよね あたしが
なにがなんだか大事なことがすべて隠密ですすみすぎて どこを読めばいいのか?


んんん

信仰 呪い 人身供犠 やれ殺人に引き裂かれた親子 呪縛される兄弟
山奥をはなれ取り戻す人らしい生活 感じたことのない熱


すべては出鼻の白骨遺体に繋げるためなんだろうけど美味しいものが詰め込まれ過ぎてて
ナニがしたかったのかサッパリわからない この村が この家政婦が

だが事件は解決した

いや 囚われていたふたりの母親と家政婦の絡みがあるとか ふたりの父親との因縁とか
母親が二人をつれて村に帰った経緯でもあればもう少しわかりやすかったのかとも思うのだけれども
いやもう そこよりなにより 村ぐるみで隠蔽してきたものと呪いとがどうにも繋がらなかったのが致命傷だったんだろうな

村の秘密を知ったから殺す じゃあ村の秘密ってなんだ 村人がサドメの話をしてるとこらを見ると信仰に関しては秘密ではない
そもそも 生まれてから一歩も村の外に出ないような人たちが村の外にいる他人を呪わなきゃいけない理由なくないか?
そうなると独自宗教によって政界・財界の有力者を狙った事件てのが浮いちゃうんだよね なんのための殺人なのか
別件だったのかな 捜査にだされた不審死話って 白骨遺体の件んで村に足を踏み入れただけだったのかな

愛しいものを取り戻すためだけの儀式 ってだけなら人拐いでも済みそうな話なのに

って どおにもあたしの理解力では繋ぎきれなかったのよ ココが
で よせばいいのに ぐるぐるぐるぐる そこばかり考えちゃってにっちもさっちも

お陰で 一目惚れであったであろう兄たちの恋情がかすんで上手く読み切れず

ほんと厄介で難儀ないつもの悪いクセが全力で勢力を発揮してしまい 申し訳ござらん
や でも慎二のキャラはよかったんだよな うん


誰が欠けることなく村から離脱できたし なんだかんだ一件落着で愛しい男を手にいれてはじめて味わう幸せ ってのが読めたからよかったんですかね?
理解力も読解力もないのに手だしちゃってごめんなさい ってくらいあたしには難しいお話でしたけど

2

夜の帳は上がるか

各地で起こる不審死・秘村の怪しげな因襲と謎を追う、双子の紀人と慎仁。
狭い世界しか知らず、村に囚われていた双子の慶臣と三輪。
2組の双子が織りなす物語に夢中になって読みました。
前作・后宮のオメガとは異なり、オカルトやミステリー要素が含まれた今作。
良い意味で作風に偏りがないと言いますか、本当に多種多様な題材を魅力的に描かれる露久ふみ先生方の手腕に驚かされます。

普段は余裕があって飄々としている食えない人間が、大切な何かを得て取り繕う余裕がなくなるほどの衝動に駆られている瞬間が好きです。
誰かに救いを求めたいのに求められず、ずっと1人で苦しんでいた人間がやさしく包まれ、苦しみが少しずつ解けて安らぎを感じられるようになるまでの過程が好きです。
紀人と過ごす中で慶臣の心に初めて欲が出て、名前が分からない気持ちがどんどん膨らんでいく様子に胸が詰まり、そんな慶臣を深く慈しむような紀人の愛情の中に執着攻めめいたものが見えて、うわあこんなのどっちも大好き…なんて気持ちでいっぱいになりました。萌えた。
紀人にたっぷりと時間をかけてどろどろにとろけさせられて、自分だけのものにされるなんて分からないままずっと甘い檻の中で慶臣は生きていくのかと思うとたまらなくないですか…?

事件と因襲の謎、村から抜け出した双子の行方にはらはらとした上巻から下巻へ。
初めての外の世界を知る慶臣と三輪の姿に微笑ましくなりつつ、彼らが何かに囚われて苦悩しているのが分かる苦しい展開でした。
なんだろうなあ。村の言い伝えにある始まりの双子の彼女たちは2人で羽ばたいては行けなかったけれど、紀人と慎仁に出逢ったことによって運命が変わった彼らは、羽ばたいた先で掌の中でそっと包み込んでくれる相手を見つけられたんじゃないかな。
9話と10話の扉絵が好きすぎます。9,10話を読んだ後に扉絵を見るとなんだかグッときてしまいますね。

双子が双子によって救われる図も、双子が互いを不器用に想い合う姿もすごく良かった。
里江の歪んでしまった愛情も私は好きです。
サドメ様にまつわる謎が全て解けたわけではないところも、三輪がどうなったのかが曖昧なままの部分も評価が分かれるかなとは思うけれど、想像したくなる余白があって個人的には好みでした。
慎仁と三輪に関してはブロマンスであってほしいなあと思う気持ちと、三輪の片想いが見てみたい気持ちがせめぎ合っています。

惜しいところがあるとすれば、100人目云々は村の言い伝えなのか里江の妄想なのかが分かりにくかったところと、紀人のサングラスの描き忘れかな…かなり良いシーンだっただけに気になってしまって仕方がなかったです。
ですが、下巻では村の謎が明かされていくと共に、上巻よりも両双子の心情が丁寧に描かれていて読み応えがあり、上下巻のボリュームで非常に楽しめました。
長く下りたままだった夜の帳が上がり、薄明るい夜明けを迎えたような結びでこちらも好み。
一筋縄ではいかない因襲も、愛情も、執着も、萌えも。
そして、双子ならではも詰まった素敵な作品でした。面白かったです。

3

ミステリーと切ない救済愛

紀人×慶臣

緊張感たっぷりの慶臣と三輪の脱出劇が無事に終わって、
下巻では、
紀人と慶臣の間に芽生える淡い感情から
濃厚な愛情へと進展する様子が切なくて、
ある意味、救済系だと思う。

慶臣と三輪が村の外の世界を知ることで、
新しい経験やデートのような楽しさ、
心境の変化がじわじわと進んでいく。

一緒に過ごすうちに、
どんどん慶臣に惹かれる紀人。
だんだん紀人に心を開く慶臣。

慶臣の不憫萌えが効きすぎる!
親も外の世界も友人も愛も・・・
全部知らない状態で育ってきた。
知っているのは愛のない行為だけ。
しかも、変な薬まで飲まされていて、
行き場のない感情をずっと隠して生きてきた。
ジレンマを抱えながら、
心の傷や、愛情に対する未知、
ある種の哀れみがこっちの心までを痛める。

紀人の背中にしがみつく手、吐き出せかった涙、
そんな慶臣を見ると、守りたくなる気持ちが湧いてくるよね。
守ろうとする紀人のアツい愛に共感できる!

紀人に触れて、少しずつ癒していく慶臣、
愛に疎いため、愛情を知る過程がまた切ない。
やっと見つけた愛を死ぬ前にどうしても思い出す光景、
涙なしには見られない。

ノリノリしつつも紀人の行動や言葉一つ一つに、
男らしさや愛護心が込められていて、
慶臣が必要としている感情豊かな対応を自然にできる。
どうしようもないくらい尊い!

勇気を持っていく慎仁と三輪もよくやった。お見事!
三輪、どうなるのかな〜モヤモヤ感があるけど、
慎仁がしっかり支えてくれるから、きっと大丈夫だ。

事件の真相が陰謀に絡んでいたり、
慶臣と三輪の神秘的な力が巻き込まれた村の秘密や風習、
結局すべてが愛ゆえの出来事だね。
愛があったからこそ、起こった善悪、恐ろしい〜。

慶臣と三輪に全力で寄り添う紀人と慎仁が息を呑むほどカッコいい!
やっと愛を手に入れた慶臣が可愛くて、安堵が胸に広がる!
運命的な結びつきも感じさせる。

ミステリーとオカルトと愛情とエロと双子魅力のバランスがすごく絶妙で、
初対面から始まる不思議な関係が、
謎の事件の解明と共に救済しつつ、
愛に変わっていく過程が素晴らしい!
登場人物たちの心理や葛藤、強さと弱さを見事に捉えて、
愛と憎の対比が胸に迫って、
いろんな要素や深みが堪能できる感動的な作品でした。

3

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