電子限定版
珍しくも攻様視点オンリーのお話。
攻様視点、大好きです。
受様は大学生の秋成。
攻様は秋成の護衛である銀次。
銀次はこれまでに、4度の前世の夢を見てきた。
いずれもこの人こそ、という高貴な人と出会い、その人を守るために死んでいた人生で、それを少しも後悔していなかった。
今生では幼稚園だった秋成に会った時に『この人だ』と理解して、以来秋成を守って死ぬ為に生きてきた。
そんな秋成の護衛としてしか生きていない銀次に、楽しい事を教えようとしていた秋成。
やだ、とっても優しくていい子ではないの~。
護衛を優先させる銀次に、秋成から護衛はもう必要ない、と言われてしまい。
銀次のマグマのように溢れる熱い想いが、めっちゃいい(≧▽≦)
にまにましっぱなしです( *´艸`)
そして、大切な人が自分を守る為に死んでしまう、という前世を夢に見る秋成。
いや、これは辛いよね。
こんな身を切られる想い、大好物なのでけども。
1番好きなのは攻様の後悔なのですよ。
受様にはこんな辛い想いさせんなや、と思っちゃいまして。
銀次がモノクロの夢を、秋成が音声のない夢を見る理由には泣けました。
お互いを大切に想う2人が、これからは一緒に幸せでありますように。
受けの秋成が、攻めの銀次を好きすぎる話。
年上×年下。従×主。一途×健気。
受けは安心安全の童貞処女。
秋成(受け)→父の会社は継がないし結婚もしないし子供も作らない。ゲイ。攻め大好き。現世も前世も全部違う見た目。
銀次(攻め)→受け第一。自分の命より受けの命。受けを守るために今を生きている。受けにやめろと言われても命を懸けて受けを守るのをやめない。
受けの積極的なアプローチが可愛いです。海野幸先生の作る話はハズレが少ない!
まだ幼い頃に出会い、自分の命を犠牲にしても秋成を守る、と覚悟した理由は前世の記憶。何度も秋成を守って死んだ過去。タイムリープなとではなく、前世の記憶を夢で見てます。
少し地雷要素を上げるとしたら、前世の秋成(受け)が妻を持ったりする要素。
前世の話だし、今の秋成とは見た目も別人なのでまだ許容範囲でした。
前世の時代背景的に、秋成は天子、王子、領主、中尉という立場だったから、全てを捨てて銀次と共に生きることができなかった。
それなのにどの時代でも銀次に出会い、恋をして、死に別れるしんどい前世の記憶たち。
でも今世では戦争もなく、兵や軍を纏める立場でもないから、安心して銀次と恋愛が出来る。
前世についての回想シーンは結構あるけど、前世視点はぎっしりではないのでつまらないシーンはない印象。
銀次付き合う前から、同じ屋根の下でずっと一人で後ろの準備してることを白状して、いやらしい奴だと思われてるって不安になる秋成が尊い。
結ばれて初めてのエッチな絡みがすごく良かった。
流石、海野先生の新作。めちゃくちゃ面白かったです!
全編攻め視点の今作。何より攻めの銀次がいいですね!ワンコ系、しかも大型の、厳ついけど落ち着いたシェパード系といいますか。
抱く側か抱かれる側か確認するのは、坊ちゃんのことを心から思っているのだなと思いつつ、強面が真剣に聞いてる姿を想像すると少し笑ってしまいました。
銀次視点で話は進むんですが、読者は坊ちゃんの気持ちが手に取るようにわかるので、二人のすれ違いの切なさに胸が締め付けられます。
特に銀次が吹っ切れて、部屋を去る前に食器の分別をしようとするシーン。思わず、バカバカ!と声が出てしまいました笑
色んな時代の二人の別れが、入れ子状態で描かれる今作。二人の離別にうるっと来てしまうのですが、思わず泣いてしまったのが序盤のお弁当のシーン。
銀次の気持ちになったら不思議と泣けてしまいました。
あと坊ちゃんが男前で良いですね。だけどいつかの為に日々後ろの準備をするような健気さもあって、こんなの銀次じゃなくてもメロメロになってしまう!
電子限定のショートショートもすごく良かったです。ここでもうっかり涙が…。
さすが海野先生といいますか、隙のない面白い一冊でした!!!超おすすめ!
生まれ変わり続けては主を守って死ぬ従者・銀次(攻め)と、その主人・秋成(受け)の現代BL。
若いながら上に立つ者らしい風格のある秋成もかっこいいですが、銀次がとにかく健気で覚悟の決まった従者で、その覚悟の決まりっぷりといったら、身を挺して秋成を庇うのはもちろん、秋成と心を通わせだ後、受けでも攻めでも対応できるように心構えをしていくほど。
まさに寡黙で真面目なワンコといった風情で、本編が攻め視点であることもあり、とにかく銀次を応援したくなりました。銀次視点とはいえ、秋成の焦れる気持ちも手に取るように分かって、銀次の真面目さがもどかしく、積極的な秋成にいけいけー!と拳を握ってスタンドに立ちたくなります。
飽きるところのないぎゅっとおいしいBLでした。主従関係や歳の差もの、転生ものがお好きな方に、ぜひぜひ読んでほしいです。
何度も生まれ変わり同じように守って死ぬ
銀次(攻め)は大企業の御曹司秋成(受け)の護衛。
実は銀次は前世の記憶があり、国も立場も毎回違うけどいつも上司である秋成を守って死ぬのです。
秋成は気づいていないようですが、今世も出会った瞬間、この人を守って死ぬのだなと悟ります。
が、いつもは出会って長くても一年以内になんらかの騒動で命の危機に瀕する秋成を助けていのちを落とすのですが、今世はなぜか10年以上経っても、まだ生きています。
その上、秋成からは小さい時から好きだと告白され続けています。幼稚園の時から仕えている相手に応えることは出来ず、いつもお断りしています。
秋成のために命を落とすつもりでいるのに、ある日秋成から護衛を解雇され、恋人ができたから家から出て行けと言われてしまいます。
秋成を守って死ぬだけが生きがいだった銀次は戸惑います。
銀次は秋成との思い出だけが夢ではっきりと見れるだけなのでどういう人生を送ってきたかわかりません。が、今世では秋成を守ることは、父親に虐待され母親には捨てられ、生きる意味を見いだせない銀次の生きるよすがになっています。
何度も秋成の危機に駆けつけてはここで死ぬのかと思うのですが、今世ではいつも助かるのです。
秋成は大会社の御曹司で昔のしがらみで何度も事件に巻き込まれるので護衛として銀次がつけられます。
秋成は自分の命を軽んじるような態度をとる銀次をいつも危うく思っていて、いろんなことを経験させてもっと様々なことに興味を持ってもらおうとするのですが、銀次は秋成を守ること以上の執着を持ちません。どうすれば良いのかいつも考えています。
秋成はずっと知らないままなのかとと思ったけど、もしかしてと思う時があり、それ以来おかしくなっていくのが、何を考えているかわからないので、ドキドキしました。
秋成は、今までは高位の立場で守らなければならないものが多く、銀次のために生きることはできませんでした。銀次を犠牲にしてでも生き残らねばならなかったのです。
何度も生まれ変わり、やっと今世は守るものが何もなく、銀次を犠牲にする必要がなくなり銀次と共に生きられるようになったことが本当に良かった。
銀次は、相手を生かすためにどう死ぬかみたいな感じだったのが、今世では自分が犠牲になっても喜ばない(今までも喜んでないが)ということがわかったので、ちゃんと生きようと思えるようになったことがすごく嬉しいです。
何故何度も何度も生まれ変わり
出会い死んでいくのかの謎が解けた時の衝撃はちょっと感動しました。
神様に見守られていたんですね。
やっと2人の願いが叶ってこれから2人でゆったりと生きて欲しいと思いました。
秋成の一途さにも脱帽です。
叶うかどうかわからないのに一年以上準備したという事実が明かされた時は泣きそうになりました。