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佐条の京都大学受験まであと数日。学校の帰り道、将来について話す中で草壁と佐条は喧嘩になってしまいます。そしてそのまま佐条は受験のため京都へ…
高校3年生の冬〜春の物語。
高校2年で出会った2人がそれぞれ別々の進路へ向けて歩みだしていく。
その青春の時間が本当に色鮮やかに描かれています。
ともすれば楽観的に将来の話をする草壁とそう簡単にはいかないと言う佐条。どちらの気持ちもよーく分かりますね。思春期の揺れや、高校3年生ならではの将来への不安、大人になりかけで、まだどこか子供な2人のやり取りがたまらなかったです。
春を迎えて2人は卒業する訳ですが、卒業式の日に結ばれるって最高ですよね。
草壁のプロポーズもたまらなくよかった!
そのタイミングで言うなんて〜
お互いどうしようもないくらいに相手のことが好きで、それが溢れて止まらない、いいなーと思いました。
結ばれるシーンもここまでの時間を思うとたまらない気持になりました。
佐条は進学、草壁は進学しないので2人が学校の同級生でいられる時間はここで終わります。
皆そうやって大人になっていく、高校生活って特別な時間だったんだなぁ…とかみ締める素敵なラストでした。
今更皆分かっていると思いますが、本当に名作です。
何度読んでも、時を経て読んでも、素晴らしい。大好きな作品です。
母親の件が片付き、草壁への気持ちが恋から愛へと変わっていった佐条。家族への紹介も済ませ、草壁との京都へのお泊りを経て、将来のことをこれまで以上に真剣に考えるようになる。卒業式の教室で愛を確かめ合った後、二人は原先生たちに祝福され、飛び立っていく…。なかなか進まなかった二人の関係が、ついに花開いた時は感慨深いものがありました。佐条に思いを寄せていた原先生が、二人に「俺の前で誓いのキスをしろ」と言った時は、凄くさわやかな気分になりました。
同級生シリーズでは転と結にあたるお話です。
ここまで読んで、ようやく同級生シリーズが名作といわれる所以を理解できた気がします。
特にお互いに好きだというのが今巻で初めてというのには驚きました。
お互いがお互いを好きなことは明白なのに、好きだという台詞がなくても伝わってくるのが凄いです。
草壁は進学しないので同い年だけど同級生でいられるのはこれで最後なんだと思ったら、泣けてきました。
卒業したら終わりじゃない。
これからも二人の道は続いていくんだと思える素敵な終わり方でした。
この恋物語の始まりにして、卒業を迎えた2人のラストはヤバ過ぎました。
うわー……やられた。完全にやられた…。
「同級生」に始まる草壁と佐条の高校生時代を通しでみてきましたが、ゆったりと紡がれる2人の恋愛が心地よくて、きっとこのまんまのテイストで卒業を迎えるんだろうと思っていました。
2人の卒業後の未来だって、「良い感じ風」にぼんやりと終わるんだろうなって予想が、まさかのですよ。
キスのその先と、20歳の約束。
良い感じ風どころか最強。ベストオブベスト!
これを卒業式にぶっ込んできた作者さまのセンスに胸が震えました。
私の心臓を鷲掴みにしてもぎっていった破壊力抜群の2人の卒業式シーンは、BL読んできて良かったって思わせてくれました。
レジェンド作品になかなか手を出せない私の大の誤算は、今までこの作品(シリーズ)を避けてきたことですね。支持され、慕われ、高評価にはちゃんとした理由がありました。
卒業-春-を読み終えて、このシリーズの関連作品を猛烈な勢いで探しまくったのは言うまでもありません。O.B.もbrancも、homeも今めちゃくちゃ読みたくて仕方ないです!
ここで迷うべきは、電子か紙かってところです。
紙版で本棚に置いておきたい気持ちもあるけど、電子でいつでもどこでも必携にしときたい気持ちもあるし……すごく悩んでいます。
佐条のお母さんの病気がわかって、佐条の生活は大変に。
でも高校生らしい楽しみもあって…
…という巻。
そういう背景もあって2人の信頼はますます深く……でもない。
直情径行な草壁と、現実的な佐条。ちょっと温度差があるよ。
そして佐条は京都大学に合格!
京都の大学じゃないよ、京都大学だよ。どんな秀才だよ!
…と本筋じゃない部分に注目しちゃう。
で、遠距離決定だけど、佐条は恋愛真っ最中のイメージとは違って独特だなぁと思ってたのにな。
卒業式抜け出して誰もいない教室で…
…っていうベタな感じになるのがちょっと残念でした。
草壁が恋愛脳っぽいから、草壁目線で見ればこんな感じになるのかな?なんて。
個人的に教室でヤるの好きじゃなくて、ここは減点。