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表題作花は咲くか (5)

桜井和明,38歳,広告代理店のディレクター
水川蓉一 ,19歳,美大生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

ようやく互いの心が寄り添った矢先、広告代理店勤務の桜井和明の大阪転勤が迫る。桜井と水川蓉一、それぞれの気持ちと想いの行方は……。大人気作、完結編。

「花は咲くか(5)」「花は咲くか (5) 特装版」のP308において、モノローグ部分の文字抜けがあることが2015年4月 6日公表されました。
大学生と社会人のピュアな年の差恋愛ストーリー。日高ショーコの大人気シリーズとなった。


2009年から2015年まで5巻完結、大学生と社会人のピュアな年の差恋愛ストーリー。日高ショーコの大人気シリーズとなった。
2018年に実写映画化。公開日は2月24日
主人公の美大生・蓉一役は渡邉剣、相手役の攻めキャラの桜井和明役を、天野浩成。渡邉と天野は映画でキスシーンを演じている。

作品情報

作品名
花は咲くか (5)
著者
日高ショーコ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
シリーズ
花は咲くか
発売日
ISBN
9784344833852
4.6

(614)

(480)

萌々

(86)

(27)

中立

(13)

趣味じゃない

(8)

レビュー数
42
得点
2838
評価数
614
平均
4.6 / 5
神率
78.2%

レビュー投稿数42

全巻通しての感想

蓉介、蓉介なんなん?て、とっくの昔に死んだ人のこと美化して讃えすぎなんじゃないかといい加減思ってたところに遺影を見ながら桜井が(この人がなんだってんだろな)って感じに思ってそうなのに共感した
やっぱりそう思えるってところが外から最近関わりだした必要性だよね

本当は学生といい歳の大人とかいう組み合わせは好きじゃないんだけど、親くらいだったことも特別に気になる理由の一つなんだろうから仕方ないね

藤本も外から関わった点で同じなんだけど、親との関係が恵まれていて普通なところがすごく良くって水川家とは遠すぎたね
恋愛も攻めれば攻めるほど、ってかとても良いタイミングで桜井を意識させる役に立ってしまう
でも、藤本も竹さんとか菖太とも仲良くなって人間としての魅力が増したみたいだし、蓉一と、藤本にしかなれない親友になれたんだと思う
藤本は言葉にするのが上手だから、きちんと過去のことにできる気がする

先に仲良くなったのは菖太だったって最後の方で思い出して面白かった

この方らの作品は読んでも熱くなったりしないんだけど不思議と面白く最後まで必ず読める

0

心に残る心地よさ

この巻というより全巻通しての感想ですが、日高ショーコさんのお話は、絵も美しいですが、ストーリーが練られていて、ガツガツしたBLではなく、たまたま男性同士だったというような作りになっているところが良いです。本人たちはそれなりに男同士だしって思うところもあるんですが。

お互い、その人間に惹かれるっていう感覚で描かれているというか。この作品はそれが顕著だったかなと。
桜井のオヤジで、世捨て人?的になってたところに蓉一に出会うことで変わっていく様、蓉一も他者との関わりを避けて殻に閉じこもっていたのが少しづつ変化していくところがとてもよく描かれていると思います。
これからの未来のストーリーもいつか書いていただければ良いのになって思います。番外で少し出てますが、桜井が帰京してからの二人の日常を覗き見たい…
読み返すリストに入っている作品です。

周囲のキャラクタ達も良い感じで、BL初心者にも入りやすいお話です。
実写映画化されていますが、未視聴。この世界観を実写で実現するのは非常に難しいんじゃ無いかなと思っているので見るのが怖い(苦笑)

0

ただの恋愛漫画じゃない

最終巻です。
4巻で提起された蓉介夫妻の死の真実や、菖太の進学、蓉一達の住む屋敷の行方などなど、恋愛以外の面でも読み応えがある内容でした。

息子の事だからといって、先のことまで何もかも決めてしまうのはどうかと思ったのですが、当時蓉一はまだ子供で、母親の事もあったし早くに遺言を残すことになったのかもしれないですね。
蓉一にそういう事を知られないように、傷つかないようにしてきた結果が、人に対して無関心、感情の欠落だったんですね。
つくづく"無関係"な大人の桜井と出会えて良かった。

LOVEの面でも大満足な内容でした♡
水川邸に越した桜井の部屋でのH!
声を抑えての…が、良きでした!

男と男の恋愛だけじゃなく人としての成長や本来の心を取り戻すまでなどを見せてくれた作品でした。
いつまでも心に残るお話だと思います。

1

神でした

紙媒体でレンタルしてあまりの衝撃にすぐ電子でポチりました。なぜ今まで出会ってなかったのか不思議なくらいドはまりしてます。
ノンケ同士だからこその純愛というか、丁寧に繊細に惹かれあっていくのがたまりません。
黒髪無愛想の受けがとびっきり無垢でめちゃくちゃ可愛い…!
結ばれるまで時間がかかるからこそエロがたまらなかったです!

1

人気シリーズ最終巻

このシリーズのカラー扉、優しい色でどれも好きです。最終巻。

転勤前なのに蓉一のことばっか考えてる桜井さん。愛だね。
最後の最後で少し雰囲気が変わって、水川家に踏み込んで終結させます。4冊の間散々匂わせたので、こう閉じるつもりだったんだろうなとは思うけど。

日高ショーコ先生のBL漫画の既刊は、新装版を除いて全て読んでいます。性癖ど真ん中って訳ではないのですが、とにかく安定感がすごくて、読めば面白い事が約束されているので安心して読めます。
この安定感は作画と原作のご担当が分かれているところにもよるのだろうか。

「花は咲くか」は(「憂鬱な朝」も)、終わりがきちんと決まっていて、そこに向かっている事が明確にわかるところも好きです。その分話に遊びはないですが。
遊びと言えば、桜井の日常生活描写がさらにあったら萌が増幅されたなぁ。洗濯とか笑

1

子供達がそれぞれ前向きになり満足

 桜井が蓉一の両親の話に向き合う決心をしたことで、蓉一も長年ずっとすっきりできなかった想いを昇華させることができます。あんなに淡白だった桜井が、今では好きな人のために積極的に動き、目を逸らしたい物事にもしっかり目を向けて知ろうとする。蓉一だけでなく、桜井も1巻の時から随分変わったなぁとようやく感じました。お互いがお互いに良い影響を与えられたわけですね。この2人の偶然な出会いは必然のものだったんじゃないかなぁと思います。

 蓉一の両親の話は誰も悪くなく責めることができなくて、これをずっと黙っていた柏木も本当は辛かっただろうと思うし、蓉介の判断が正しかったとも間違っていたとも言い切ることはできないなと思いました。子供にも真実をきちんと話し親子で向き合っていこうとするのも愛だし、ひたすらに真実を隠し続け子供を傷付けまいとするのも愛ですよね。自分が蓉介の立場だったら、やはり後者を選んでしまうかも。でも、当時の真相を聞いて蓉一はいろんな柵から解放されたようなので、きっともう両親に対する疑念などは払拭できたでしょうね。欲を言えば、特装版小冊子のようにもう少し蓉一と桜井自身に焦点を当てたストーリーが本編でも見たかったかな。ただ、読者もすっきりできる良い終わり方だったと思います。

0

表紙の2人を見るだけで涙が溢れる

BLというジャンルで括ってしまうのがもったいない作品です。運命の人が同性だっただけ。そのくらいの自然さがありますし、同性であることや年齢差に悩み葛藤しながらも好きな気持ちがますます増していく2人に、ページをめくるたび愛しさが込み上げます。
主人公以外の登場人物も丁寧に描いており、それぞれの気持ちがわかるからこそ胸が痛みます。物語の中で、息遣いが聞こえてくるほど現実味があるストーリーで、実話を元に描かれたのかなと思ってしまうほどです。
エッチシーンはすんなりいかず、なんだか微笑ましく、しかしながら愛が溢れていて、お互いがお互いを大切にしたい気持ちが伝わります。なんたって受けが可愛くて仕方ないです。
物語はきちんと完結しますが、まだまだこの先が読みたいと思えるような作品です。
エロ度は少なめですが、愛はいっぱいです。私にとってとても大切で、好きなBL作品を問われたら真っ先に挙げるタイトルです。エッチまでの過程や感情の機微に触れたいという方には特に、文句なしにおすすめです。

1

何度も枯れて未だ咲かない。でもいつか、きっと。もう一人ではいられない。

完結編にて、全てが明かされる。これまでの謎。父、蓉介の想い。水川邸の未来。それぞれの歩む道。扉絵の全員集合の花見のシーンにほっこりする。とても穏やかに温かい雰囲気。キャラクターにそれぞれ花の名前が付けられている事にもとても納得する。名は体を表すとは得たり。桜の花見、皆を引率するもの、指し示す者。菖蒲、凛としてキリリとしていて。それでいて華やか。竹は花は無いがしなやかで強く。藤には派手さがあって。橘は柑橘系の香りを運び。桔梗は地味だが、ひっそりと濃く咲き。柏の木は強く支え。芙蓉は細やかな種を落として、そして美しく咲く。花は咲くか…。

蓉介の用意周到な遺言には、水川邸の取り壊しまで決められていた。抵抗する蓉一たち。蓉介は何故、これほどまでに事細かく記していたのか。やはり彼らは自殺したのか?蓉一を不安に苛むそれらの事実。水川家当主の菖一や、蓉介の遺志を汲み、蓉一の面倒を見てきた人々に比べて部外者である桜井さんは遠慮すべきか逡巡していたが、柏木さんや吉富さんの「…私たちにはできなかったことをしてくれた。」という言葉にやはり蓉一に深く関わる決意を新たにする。重く口を閉ざす大人たちの中に踏み込んでいく桜井さんのお陰で事実を事実として受け止めて、前へ進もうとする蓉一。
蓉介の死の真相は明らかになります。常に友人たちに慕われ、人の輪の中に居た蓉介が息子である蓉一にあまり構っていなかった様に見えた理由。早くに遺言を記していた理由。そして、柏木さん達大人が決してその事実を蓉一に伝えて来なかった、「可哀想な子供」として大切にしてきた理由。
これだけは読んで確かめてみて欲しい。ミステリーの様だったそれぞれの事が全て繋がって回収されていく見事さと、それを乗り越えて成長して行く少年たちの姿に感動して止まない。
もちろん、満を持して、想い繋がる桜井さんと蓉一のラブシーンもこれは見もの。恥ずかしながらも身を委ねるしか無い蓉一が可愛いらしい。だって、初めてなんだもの。そしてとてもエッチ。蓉一の背中からお尻にかけての緩やかなラインがたまらない。桜井さんだって、たまらない!と感じた筈。
桜井さんがガチガチになったアレにゴムを着けるとこはクスリと笑わせてくれます。蓉一を抱きながらのモノローグも素敵です。『人の想いに “次” なんてあるはずがないのに…』誰にも興味なんて、持てないと、クールに過ごしてきたつもりになっていた桜井さんにとっても。それは自分の内側の忘れかけていた熱情を呼び覚ましてくれた恋だったのです。初恋と言うには言い過ぎかもしれないけれど。きっと桜井さんにとって初めて誰かを大切に想えた気持ち。

桜井さんは予定通り、大阪へ転勤しますが、その前に家を水川邸へ移し、自分のマンションは後輩の井上に貸しています。物語は大阪の桜井さんの住まいに蓉一が遊びに来ているという1年半後に飛び。
菖太は無事、志望の大学へ進学したのを機に水川本家へ戻り、家業が忙しくなった吉富さんは後を蓉一と主に竹生に任せる事に。代わりに新しい下宿人として、大学の友人たちが入る。藤本は以前課題にしていたショッププロデュースが実を結び、モデル業の傍ら、在学中ながら仕事を始めていく。それぞれがそれぞれの未来へと踏み出して行くところで、ちょっと意外なほど唐突に物語は終わる。
あとがきにて、33話の結びが最終話、34話(1年半後)が後日談のつもりだったと書かれているので、読み手側としてもそういうつもりでいた方が良いと思う。気持ち的に。
その34話から、以降特装版小冊子のご褒美感たらっ‼︎ 桜井さんのメガネ萌え。や、竹生の失恋。え⁈ 吉富さんって、独身だったのね⁈ とか。薄々バレてるかと思いきや、菖太が‼︎ あの諸々聡い菖太が蓉一と桜井さんの関係を微塵も疑っていなくて可愛いとか。竹生がウッカリ料理上手になってるとか。桜井さんが蓉一に初めてのクリスマスプレゼントをあげ損ねるとか、とか。楽しい小さなエピソードが沢山‼︎ ああ、でも竹生にもラブリーなエピソードを是非欲しかったよ、私は。藤本とどうにかなっちゃうんだろうか。それは菖太が許さない、と言ってくれてるので信じたい。

0

大好きな『花は咲くか』繰り返し読んでいます。。

大好きな『花は咲くか』を久々に読み返していました。。

ゆっくりゆっくり動く心理描写を描かれるのが、日高ショーコさんは本当に上手だなぁと感じます。。

いつ読んでも違和感を感じないのは音楽と似てる気もしたり。。普遍的なイメージがあります。。

周りにも自分自身にも無関心だった蓉一。。
桜井さんと心を通わせたい、想いを伝えたい、自分も相手の気持ちを知りたいと思った時から、蓉一自身の時間がゆっくり動き出したように感じます。

人ってやっぱり人と関わり感じないと、なかなか気持ちの部分って育ちにくいんだろうなぁ、、と思ったり。。

桜井さんも不器用だし、蓉一なんてすべてに超ビギナー(笑)

そんなふたりが互いに互いをおもい、必死になる姿は微笑ましくもありました。

『知らない』『分からない』から突っ走れる蓉一の一生懸命さにジーン。。蓉一の変化に周りも少しずつ変わっていきました。そう、人間って自分自身が変われば、周りも変わるんですよね。。



3

この作品との出会いに感謝

私が何十年ぶりかにBL作品に手を伸ばした作品です。
すっかりそういう世界から遠のいておりましたので、昨今のBL事情など全く知らず、作家様のことも知らずにたまたま拝読しました。

いやあビックリしました。
面白くて面白くて。

そして、大変罪深いことに、この「花は咲くか」が私のBLの基準点となってしまいました。
要はその後どのBL作品を見ても、「花は咲くか」より面白いかそうでないか、という感じで見てしまうんですよね。今となっては、基準点となる作品がハイレベル過ぎたな、と溜息です。

BL作品ではありますが、男同士の恋愛ものという範疇では語り尽くせないストーリーの深みがあります。
今、ちょうど近くのレンタルショップで映像化作品としてフェアになっているのですが、ぜひこの機会にこの名作を読んでもらいたいなあと思います。

日高先生の作品は少しずつ買い集めております。
読んでいると、自分の意識をふっと引っ張られるような不思議な感覚を覚えます。ファンタジー作品でもないのに、別世界に連れていってくれるような感じがとても好きです。日高世界に引き込まれちゃうんですかね。

5

終わってしまった・・・

本当に大好きな作品で、何度読み返しても私の中で神評価キープの作品です。
普段はコミックス派の私ですが、続きが早く読みたくて、この作品だけは途中雑誌を購入したほどです。

そんな大好きな作品の最終巻がこの巻です。

色々と気になる問題もあっただけに、それらが解決していったのは本当にほっとできて嬉しいのですが、それでもお話が終わってしまうのは本当に寂しかったです。

あらためて1巻目から読み返すと、この5巻は本当に感慨深いものがあります。

桜井さんは相変わらず意外と中身は子供っぽいままで何とも言えない面白さと可愛さとがあるままなのですが、蓉ちゃんの成長っぷりが凄いです。(勿論、桜井さんがもう完全に蓉ちゃんに夢中で、そして2人の関係についてきちんと向き合うという姿勢を固めている点は大きく変化した点です。)
いよいよ桜井さんが関西転勤になったり、ずっと気になっていた早逝してしまった蓉一の両親の真実も描かれ、家の取り壊しの危機があり、そして遂に桜井さんと蓉ちゃんは体を繋ぐことができ・・・と、色々と盛り沢山でもあった5巻。
1巻での運命とも言える2人の出会いからこの日までの日々を思い、こみあげてくるものありました。

魅力的なサブキャラ達の存在もとても大きかったこの作品。

私の中でいつまでも心に残る本当にとてつもなく大好きな作品です。

10

単なるBLでは無い作品

私的にはゆったりとなる感じで見てて落ち着くのですが、恋愛から人間関係が主といいますか蓉一が成長していく姿がとても良いです。

1

良かった

すごく良かったです。
1巻だけを持っていて、読んですぐに残りの4冊を買いに走りました。
5巻まで出た後に読んで良かったなぁと思いました。

何回も読み返す度に、さらに良くなる感じでした。
またしばらくすると読み返してるんだろうとおもいます。

恋愛だけでなく、人間ドラマもあって、登場人物一人一人がとても個性的。
それぞれにもまたドラマがあるんだろうな〜なんて思いながら楽しめました。

まだまだ続いて行って欲しいような心地よいお話でした。

3

Mr.Sakurai ♡ and hope afterstory



So many people prefer Ryoichi, and I won't repeat their comment. As an office worker I find many echo feelings with Sakurai-sad to see people come and leave, sometimes lost. He is a very real-life character, very human, warm, modest with genuinity and recogized professional ability- I never find sb. else that I can so look up to but don't feel he is impossible to touch.

The title is (Have flowers blossomed) and I am really eager to read more after~stories, to see their sweet moments,how to enjoy the grown plants…

4

最終巻。本当はもっと見ていたい。

予約して、発売日が延期になって・・・・ようやく手に取った時、重さと厚さに驚き・・・・。
桜井、蓉一ふたりのそれぞれの成長にも驚き・・・・(見た目も人としても)
ゆっくりじっくり進んできたお話が佳境に入ってから、最終回までの待ち過ぎた時間で悶え苦しみました(笑)
これまで少しずつ見えていたふたりの両親との関係がきれいにリンクして描かれています。
ずっと遠くに感じていた絶対的な蓉一の父。亡くなってもなお強烈な存在感を残し続ける誰からも愛された父。ですが父が葛藤しながらボロボロになりながら描いた1枚の絵には人間らしさが感じられた。最後にその葛藤や悩みを知って絵と父親がようやく重なり違和感が消えた。
その絵は確かに蓉一の父だと感じさせるものがあって・・・・・。
勿論長年のその違和感を消してくれたのは桜井の働きが大きくて。
最終巻は特になのですが、数回読み返してようやく理解できた部分が多い。
スルメイカのようなお話です!
空気を読んで距離を置く、良く言えば大人悪く言えば傍観者。そんな桜井さんも最後は変わっていきました。そして何よりも蓉一がどんどん大人になって、母親のような目線で読み続けてきた私もうっとりしました。
最終巻は自然にイチャイチャしてくれてますし、用意していた色々も使うことができました。あと『1年分くらい喋った by:菖太』蓉一にも出会えます。小冊子ではメガネの桜井さんにも会えます。
本音を言うと、もう1巻増やしてもらって、遺言の件とか、お母さんの病気の話とかをもう少しじっくり、あと菖太とタケさんの絆のお話とか・・・・・・大阪から桜井さんが帰ってくるくらいまで読みたかったです。登場人物全員が魅力的なので、そう感じるのだと思います。
でも日高さんは最終話は後日談のつもりで描かれたそうです。
個人的には正直読んだ後は少し虚無感というか「花は咲くかロス」みたいな感情に襲われまして、数日引っ張りました。
大好きな作品はたくさんありますが、そこまで引っ張られたことはなかったので、この作品の影響力ってすごかったんだな、と思いました。
なかなかレビューを書く気になれなかったのはそのせいで、今回ようやく重い腰をあげました。
最終巻は特にサラっとではなくじっくりスルメイカのように味わって読んでいただきたい。そして美麗な一コマ一コマを鑑賞していただきたいです。

4

若干ネタバレ

大好きな作品です。
1~5巻総合でのレビューです。
愛が育つ様を植物に例えた作品、と私は勝手に解釈しました。

植物を育てるのも、恋愛を継続させるのも苦手な桜井はある日、無愛想な美大生蓉一に出会います。落とした雑誌を水浸しにされたのが縁で、たびたび桜井は蓉一の家を訪れるようになる。しかし、第一印象はけっして良いものではなく、あからさまに罵り合うことこそしないものの、何かと衝突し合う二人。お互い苦手意識を持ちつつも、気になって仕方ない様子の二人は次第に心を通わせていく。
恋愛経験がなく、他人に対しての興味も薄かった蓉一が桜井と出会ったことにより、周りと交流を持ち始め表情も豊かになっていきます。
もしかしたら、桜井に父親の姿を重ねたりもしてたのかも。
桜井と蓉一の二人だけでなく、他の登場人物もそれぞれ魅力的でした。
濡れ場は少ないし、ストーリーも植物が芽吹く様にゆったりとしていますが、ぜひとも読んで欲しい作品です。

4

花と種と

一巻で多少不自然なまでに入れられていた種まきのシーン。出た芽が枯れ、壊れた花壇(?)を蓉一が直し、また新しい植えられた種が芽を出し育っていく。四巻にあった「そんな古い種だから芽は出ないよ」の台詞を云っていたのは、父親。
種は人とのつながりで、芽は想いなのでしょうね。
新しく芽吹いた芽がいつか、花を咲かせますように。

「憂鬱な朝」も好きですが、トータルで見たら私はこちらの方が好きかもしれません。現代日本の日常の話が好きです。ああ、でもどっちも素敵なんだよなあ。

しかし、最後。
母親の件は、この尺じゃ勿体なかったですね。
いきなり出てきて、解説されたような感じです。
柏木さんは蓉介の事がそういう意味で好きだったんだろうなあと思うのですが、どうだったんでしょうね。
そして、今までクールだった園子さんに春が(笑)メガネくんにも春が来るいいですね!

ずっと積んでいたので、一気に読めましたが、リアルタイムで読んでた方は待つのしんどかっただろうなあ。(今、自分は「憂鬱な朝」でその状態です!)
日高さん共々、お疲れ様でした。
素敵なお話が読めて良かった!

3

二人が咲かせる花は

 最終巻です。みんなが語る父親と、蓉一の視線の先にいる父親は、才能があっていつも友人たちに囲まれて、親族からも一目置かれるような人物なのに、そんな父といても思い出の中の蓉一がいつも孤独な様子に、ずっと違和感を感じていました。だからこの巻でそれが明らかになって、とても納得出来ました。蓉一が変わっていて、笑いも怒りもしない子供だったのは、両親が急な事故で亡くなってしまったからじゃなくて、その前からずっとそんな子供だったんだと言うこと、その原因は両親にもあったと言うこと。子供にそんな気持ちを抱かせるなんて親失格だと思うけれど、亡くなった時はまだ37歳という若さで、子供から見ると37歳なんてすごく大人に見えるけれど、そうじゃなかった。今の桜井と同じ年代だったんですよね。まだまだ未熟な大人だった。同年代の桜井は、この年になってやっと自分の反発していた父親のことが理解できるようになったと言います。
 嫌いだった父と、同年代である桜井と恋をする。それは蓉一にとって、とても意味の深いものだったのだなと今なら思えます。あの出会いは偶然じゃなくて必然だった。桜井と出会えたから、蓉一はこれから少しずつ父のことを乗り越えて行けるんだ。
 待ちに待った二人が結ばれるシーンですが、なんと下宿の桜井の部屋で、ですよ。しかもお誘いは蓉一からの「したいです」って・・・なんて大胆なんだ!そんな大胆な蓉一なのに、桜井に身を任せる姿が可愛いのです。「次は俺が触ります」と強気に言ったのに、「次のことやろうかなー」なんて言う桜井に、戸惑いながらも素直に応じてしまう蓉一、どーしよう、可愛すぎる\(//∇//)
 スムーズでもかっこよくもない初体験なのですが、それがまた二人らしくていいなぁって思えて、二人の出会いからのモノローグが更に盛り上げて、とうとうここまで来た!と嬉しいような淋しいような不思議なドキドキでした。
 後日談のつもりで描かれたという34話(最終話)で、謎めいていた蓉一の母のことがよくわかります。偶像みたいだった父の人間味あふれる弱さも描かれて、より理解が深まりました。
 子供の蓉一にとっても父にとっても、とても辛いことだったと思う。病状を知らされていなくても、母親の変化なんて子供は敏感に感じ取るものだし、父親として蓉一を気にかけなくてはと思っても、大切な妻が壊れて行く様を前に完璧な父親でなんかいられない。ギリギリのところにいたのでしょう。 
 蓉一が母のことを聞けて本当に良かった。母に愛されていたことも思い出すことが出来たし、父が人に頼ってばかりの弱い人だったことも知ることが出来た。
 蓉一と桜井も、お互いを頼ってより強くなって歩いて行けたら、いつかきっと、二人の花が咲くのだと思います。

4

BLに留まらないヒューマンドラマ

広い庭のある日本家屋(というか屋敷)での下宿生活というのが個人的に憧れだったので、穏やかな雰囲気にうっとり…
主人公の二人やそれを取り巻く人々がそれぞれ心の奥に孤独や不安を抱えていて人と人との交流の中で成長していく姿に元気づけられます。
もちろんBLとしてもキュンとくるポイントはたくさんありますが、全体的には映画を観ているような気分で読ませて頂きました!
ヒューマンドラマっぽいBLが好きな方におすすめです。

0

気持ちの良いため息


が、でました。
しっかりと中身の深いストーリーが今回も楽しめたなぁと思います。ストーリー重視のBL本って時々読むのがしんどくなりがちなのですが、この5冊はまったくそれを感じない読みやすさがありました。
主人公達が比較的早い段階で結ばれるので、話は深いですがしっかりBLとしての萌えや胸キュンが散りばめられているからかなと思います。
(もちろん結ばれるまでのもどかしさもとても良く描かれていますよ!)
この最終巻では、2人のあまい空気もより一層濃くなっていてとっても幸せな気持ちになりました。おまけでその後の2人が見れたのも余す事なく満足になれたポイントだと思います。

2

いつの日か

蓉一の、誰にも告げるつもりのなかった疑念を聞いた桜井。
大人として、してあげられることを考えてみるも2人の関係が知られていない以上、年の離れた桜井に出来ることは限られていて。
ぐるぐる悩みながらも独りよがりにはならず、蓉一と2人で進んでいこうとする桜井の覚悟が感じられます。

水川家の複雑な事情。今でも影響を与え続ける蓉介の存在。
その存在感に、今まで下を向いていた蓉一が真正面から向かい合おうとする。
自分自信の人生を歩んで行こうと足掻く姿に、大人としてではなく恋人として傍にいようと決心する桜井。
その夜の2人の会話は全く年の差を感じさせず、待ちに待った初めてに対する高揚感だけではない体中に染み込んでくる温かさとくすぐったさ。
今はまだ、折り合いのつけられない感情も2人で寄り添い築いていくこれからへの希望。
水川家という閉じきった世界を、いつかしっかりと受け止めて新たな関係が作り出せるはずだと思わせてくれます。

1年半後の2人がより魅力的に見えるのがなによりの証拠。
2人が蒔いた種がどんな花を咲かせるのか。
これが最終巻だとわかっていても楽しみに待ちたい。
そんな気持ちになりました。

7

初版にモノローグ抜け

読み終わった瞬間にあれ、と思いました。
結局花は咲かないの?と。
それもそのはず、後から知りましたが、一番最終ページの大事な大事なモノローグが抜けていたとのこと。
そして抜けていた言葉を見て、なるほど、とようやくすっきりしました。
いやいや、このモノローグ、一番重要ですよね?
この作品の中で[一番]大事な文ですよね?
タイトルになってるくらいですから…。
が、一番はじめによんだ時のあのあっけなさの印象がどうしても残ってしまってます。
何度読み返してもどうしても最初の印象が抜けなくて本当に台無しです。
が、出版元はもっとしっかりチェックすべき。
おそらく校正担当の方は随分社内で責任を感じていらっしゃるでしょうし、
おそらく売上を見越して初版は大量に刷ってあるだろうし、本をすべて交換対応というのは確実に赤字かと思いますので、そうしないことは理解できます。
こちらも社会人として働いているため、幻冬舎さんがそのような対応ができないのは重々理解できますが、それにしても他にもっと対応の仕方はあったのでは?と思います。
ちなみに特装版をかいました。
第二版からは修正後のものになるそうですが、第一版を集めたいのがファンってものです。
特に特装版を買うのはその作品、作家さんが好きだから。
PDFをURLにあげてこちらから勝手にダウンロードしてください、
補償はありません。の出版社の対応に目が点。
http://www.gentosha-comics.net/news/2015/04/15040601.html
その後追記があり、希望の方には同じ用紙に印字したものを郵送となりましたが、不信感は消えません。
第一版をお買い上げの方は上記URLから連絡先を記載したら郵送していただけるそうです。
期間はいつまでかわかりませんので早めがおすすめです。
と出版元のことばかり書いてますが、評価・レビューも書かせていただきます。
(評価にはモノローグ抜けは加味してません)
1~4巻まですごくおもしろくて何度も読み返しました。
5巻も発売と同時に手に入れ読んだのですが、内容がどうも急ぎ足で駆け抜けてしまった印象が抜けません。
父親と母親の事があまりにもあっけない描写すぎて、そうだったんだ、と思うくらいで感情移入ができませんでした。
後一冊くらい増やしてもう少し細かい描写があった方がよかったんじゃないかな、と個人的に思います。
どうしても母親が突然でてきただけの印象が…。
後最後に父親の書いた絵の描写がないのは、読者に想像させるため、変に印象をつけないためかとは思いますが、それにしても情報が少なすぎて私の想像力では全く絵の想像ができませんでした。
が、大好きな作家さんなので次回作も期待しています。

8

初版のセリフ抜け以外は満足です

内容はとても満足でした。これからも日高先生のファンでいようと思いました。

ただ、ラストのページの大切なモノローグが製作上のミスで抜けてしまっていたのは非常に残念でした。「花は咲くか」というタイトルに対応する答えについての解釈というか、物語の最後の締まり方に関わってくるものなので、結構重大なものです。2刷目以降は直っているとのことですが、このモノローグが有るのと無いのとだと、読後の後味がだいぶ違う感じがします。
これから初版を読む方は、ラストにたどり着いたら幻冬舎コミックスホームページでセリフ抜けについて確認することをおすすめします。

4

最高に格好悪く等身大のふたりの恋の序章が終わった。

 同じ日高ショーコ先生の作品である「憂鬱な朝」と合わせて、BLコミックの最高峰であると思っていました。この作品には、恋愛事情以外の困難が多発することもなく、起承転結も非常に緩やか。飽くまでも、重きが置かれているのは、主人公二人の心の動きでした。二人の心の成長するスピードは違いましたが、最終的には二人寄り添い歩調を合わせて歩んでゆく未来を予感させ、とても幸せに満ちた作品となりました。
 10年後、20年後にもBLコミックの金字塔として残るであろう今作、何が凄いのかというと、基本的に設定に特筆すべきところは特にないし、特に劇的な出来事も起こらない。でも目を離せない。登場人物全員のことを忘れられない。男性同士という点を除けば、自分に、隣人に起こりそうな、そんな等身大の恋愛。BLに多い大正時代でもなく、スパイも出てこないし、性虐待等もないし、登場人物全員善意を持った普通のひとたち。
 蓉ちゃんはご両親の死について疑問を持っているし、心を閉ざしがちだけれども、本人なりに頑張って生きている。桜井さんは、仕事に明け暮れ、疲れてよれよれで、おじさんらしく保身に走ったり、孤独感を感じていたりする。
 そんな二人のエッチシーンも最高に格好悪い。ロマンチックに、そしてスマートにエスコートできるひともなく、右往左往でなんだかえっちらおっちら。でも初めてって、確かにこうなんですよね。

 神評価と迷ったのですが、萌萌評価にさせていただきました。その理由は主にふたつ。すっかりひねくれてしまった私には、旧家、そしてもう20年来密接なクローズドサークルのようになっていた柏木さんや吉富さんもが赤の他人である桜井さんをこんなにすんなりと認め受け入れるか疑問、ということ。菖太のようにしなやかな若い魂を持っていれば、理解できるのですが。勿論柔軟な考え方の大人も大勢いらっしゃいますし、基本的にこの作品の登場人物は皆善人なのですが、ひとりぐらい最後までもっと抵抗してもよかったかなと思います。ふたつめは、こんなに絵が主軸になっている作品なのだから、父親の絵を隠さないでほしかった。どんな作品であったのか読者に委ねたのはわかりますし、漫画で絵画を表現するのは難しいとは思いますが、一度も絵画が登場しないのは消化不良でした。桜井さんが語る絵についての言葉も、上滑りするようです。私だけでしょうか。絵にもっとも顕著に、父親と息子の確執、愛情、そしてそれぞれの人生が現れると思うのですが(そしてそういう設定だと思うのですが)、それが一度も描かれなかったのは残念です。

 しかしながら、ここまで自信を持っていろんな層にお勧めできるBLもそうそうないですし、まれにみる名作であることには変わりないと思います。このような作品がまた現れることを期待しています。

7

まさかの

最終巻、最終ページのモノローグ抜け!!
しかも交換対象にならないとのこと。
発売日を “さらに” 延期してでも、
きちんとした商品を出してほしかったです。

個人的には、表紙が今までの雰囲気と違い、生理的に無理でした。
(5巻に載っていた “表紙カラーの没案” の方が好きでした。)
ルチル2015年5月号付録の、掛け替えカバーの購入を考えましたが、
今度は念には念を入れ事前に調べました。

日高先生のブログにコメントがありました。
『 ~略~ しかしぴったりサイズすぎて上から被せるのはムリでした…
たぶん厚過ぎるせい(ほんとにすみません……)』

これはカバーの意味を成さないということでしょうか。

5話中、描き下ろしは2話だけで、
残りの3話をすでに所有している読者にとっては、
気持ちを踏みにじられたような小冊子。

今回の件では、色々と考えさせられました。

そろそろ潮時かもしれません。
今までありがとうございました。

7

この作品に出会えて幸せでした

個人的には『憂鬱な朝』よりも大好きな作品なので、特装版を購入。

桜井(攻め)が関西支社へ栄転することが決まり、蓉一(受け)との関係も一歩進め腹を括りました。
一方蓉一は、両親が生前から子供よりも作品に対して重きを置いていたこと。
同じ道へ進みながら、実は昔から父親の絵が嫌いだったこと。
両親の死の真相についてずっと疑念を抱いていたこと。
仕舞い込んで目を背けていた自分の心に、向き合うことを始めています。
そして時間が止まっていた父親の家も、それに付随するように時が進んで行くことに。

本当に蓉一が成長したなあと感じたのは、藤本と二人で蓉一が話した辺りなんですよね。
一人でいるって自分は楽だし、周囲に振り回されないですし、自分のしたいことだけしていれば良いわけです。
でも、そんな一人でいる人間について周囲は多少なりとも振り回されている。
誰だって『なんであいついつも一人?』と思いますもんね。
そんな些細な意識であっても、気を向けるということは実は相手を振り回しているということと同義だと、蓉一は気づかずに生きていました。
そんなの勝手に相手が思うことだと。
それはひどく傲慢で、自分勝手な生き方ですよね。
そのことに蓉一が気づいてしかもそれを口に出せるというのは、彼の成長と同時に、蓉一の持つ芯の強さの表れなのだと思いました。
蓉一の長くて鬱々としたヘアが好きだったわたしには残念ですが、ラスト彼が髪とともに気持ちも軽くなったように感じられて本当ウルっときました。

最後の最後に色々起きてしまいましたが、小説での攻め受けの名前の反対表記だとかありえないでしょ!という物も今まであったものですから慣れていたとも(苦笑
抜けていたセリフがない時は随分あっさり終わらせちゃったなあとポカンとしたのですが、真相がわかるとなるほどーそういうことでしたか!となりました。
個人的には人間の作る物に完璧な物はないと思っております。
もちろんないに越したことはないのですが(苦笑
出版社の謝罪の載せ方や文言に誠意のなかったこと(個人的には交換はないと初めから思っておりました)が一番の問題だと感じました。

何はともあれ、日高さんお疲れ様でした!
長く待ったこの作品ですが、読めて良かったです。

5

本当にお美しい絵でした!

広告代理店勤務:桜井和明×美大生:水川蓉一です。
ていうか、やっと5巻ですよ!
表紙も桜井も蓉一も良い顔してるじゃないの!!終わるのはかなり寂しい気もしますが、ホントに良い作品だった!!って思っていたのにまさかのモノローグが抜けているとか!!
まぁ人間誰しもミスはあると思いますが、最後の最後でそれはないわーって思っちゃいましたね。

それでも良い終わり方でしたね。
蓉一が自分の意見を言えるようになったり、自分の両親は何故亡くなった理由とかもわかりましたし。
濡れ場シーンも蓉一がめっちゃ可愛くてですね~。桜井さんもっと開発してちょうだい!って思っちゃいましたw

個人的には蓉一のお母さんは何故、精神疾患を患ったのかは気になりますが・・・。
本家の人間に嫌味とか言われたとか??色々考えちゃえますね。
確かに、せっかく自分の居場所を見つけれたのはよかったのかもしれませんが、本家に離婚させられるかもしれないとか関係なしに入院させたほうが良かったかもしれないんじゃ・・・と思いましたし、蓉一のことを認識していないのは辛いですけど自分が寝れなくなることもなかったし、2人とも亡くなることはなかったかもしれないと思うと。。。
もし、2人とも生きていたら蓉一はどう成長していったのかな?とも思いますね。
それももう分からないことですが、全部万事解決できて本当によかったです!!

4

がっつりしっかり完結編!

お腹いっぱいの最終巻でした。
駆け足のように感じもしましたが、ベットシーンにもページを割いていましたし、充実した内容でした。でもこれで終わってしまって寂しい気持ちもあります。特装版についていた小冊子のような短い話で構わないから、まだまだ読みたい気分ですね。

とにかく、単純に「花が咲いた」のではないラストが嬉しかったです。
とはいえ、なんだか不思議な終わり方だなぁと思っていたら、最後のページのモノローグが抜けていたとのこと!
「二人で蒔いた花の種は何度も枯れて未だ咲かない」の続きの、一番最後のページには「でもいつか」「きっと」が入るそうです。雑誌を読んでいなかったので分かりませんでした。そうだとしたら納得です。出版社のサイトで高画質で印刷できるようですが、交換対象ではないそうです。最後の締めくくりの大切な場面なのだから、交換して欲しいかったなぁというのだけが残念なところでした。重版では直っているそうなので、そのときにはもう1冊買ってしまうかもしれません(笑)

4

ついに完結...!

本当に好きな作品ほど中々感想が書けないものですね。
色んな感情が込み上げてきて、まとめるのがとても難しいです。

両親の死の謎、桜井さんの転勤、下宿人達の今後...etc
解決すべき課題は山積みで、最終巻ではそこへさらに 水川邸の取り壊し という問題まで加わります。

正直、この最終巻だけでこれらすべてを円満に解決することが出来るのか心配でした。
しかし、そこはさすが日高先生。全て綺麗にまとめてくださいました。

あっと驚く展開こそ無かったものの、伏線が矛盾なく丁寧に回収されていって、すっと心に入ってきました。


この物語の大きなテーマはやはり「成長」だと思います。
出会いはマイナスでしたが、次第に惹かれあい、お互いを成長させてきた2人。

特に蓉一の成長は目覚しかったです。
最初は、自分の感情にも他人の感情にも無頓着で、また、自分の考えを言葉にしないため、好きだから絵を描いていても周囲から父親をトレースしていると誤解されていました。

それが、相手の気持ちが知りたくてヤキモキしたり、自分の言葉か相手にどんな影響を与えるか考えられるようになり、そして、最終巻では、父親のトレースではなく、あの家が好きだから水川邸を取り壊さず任せてほしいと訴えるまでになります。

桜井さんの手を握りながら、一生懸命言葉を紡ぐ蓉一には胸が熱くなりました。
一巻の蓉一からは想像もつかつかない成長ぶりです。


・・・しかし、そこへまた父親の遺言という壁が立ち塞がってしまうのですが・・・

蓉一は、言葉に出来ない気持ちを伝えようと必死に自分と向き合い もがきます。
そこへ、桜井さんはそっと手を差し伸べてくれました。

多分、遺言という問題は蓉一1人では解決できなかったと思います。
庭に種を蒔きながら桜井さんが言った言葉は、蓉一を次へと進ませてくれますが、これは似た境遇にいた桜井さんの言葉だからこそ、蓉一のこころにちゃんと届いたのだと思います。

そして、目を背けなかったからこそ知ることが出来た両親の本当の気持ち。やっぱりふたりともちゃんと蓉一のことを想っていたのですね。よかった〜とほっとしました。


物語は完結してしまいましたが、最後は「二人で蒔いた種は 何度も枯れて 未だ咲かない」と締めくくられています。
蓉一と桜井さんはこれからも2人で花を育てていく。2人の物語はまだまだ続いていくのですね。

単に 「花は咲いた」で終わらずこれからも続く2人の未来を想像させて締めくくるなんて、粋だなと思いました。
とても綺麗なラストに ふぅ と一息吐いてベージを閉じました。

15

やわ

追記

最終巻 読後、友人から本誌をお借りしたので少し読み比べてみました。(作者さんにとっては、あまりして欲しくないことだと思いますが 汗)

背景の書き込みは勿論、アングルはそのままに表情だけ微妙に書き換えられていたり、台詞がニュアンス程度に書き換えられていたり...etc 間違え探しレベルの繊細で細かな加筆修正の数々に、そりゃぁ発売日も延期になりますよねと思いました笑。
それに加え大幅に遅れ書き換えられたページや 新たに付け加えられたページも沢山あります。

妥協を全くせず、納得のいく作品を世に出そうという日高先生のこだわりが感じられました。


具体的に何処が変わったのかあげていくとキリがないですが、一例を挙げると、水川本家へ向かう時のみんなの服装が変わっていました。(ちなみに数コマ出てくるら水川本家も 微妙に書き換えられていました)
吉冨さんや柏木さんの服装が、本誌では普段着ですがコミックスでは正装になっていました。蓉一の服も、Tシャツから胸元にスリットのある服に変わっていて、確かにTシャツよりはこっちの方がいいかもと思いました。

こういう細かなこだわりが 花は咲くかという作品に深みを与えているんですね。
改めて日高先生のこだわりには脱帽です。

単なるBL作品じゃないですね

日高先生のファンとして、新刊待ちわびてはいたのですが…
4巻の最後が蓉一の両親の死は自殺かもしれない?で終わっているので
重たい展開だとキツイな~とは思って、読むのを躊躇する気もした最終巻。

ずっしりを厚く、特典小冊子もありな最終巻。
表紙の桜井さんと蓉一の笑顔、もうこれにヤラレマシタ。
最終巻読む前に、改めて1巻から読み返してみてたので、この蓉一の幸せそうな表情だけでも十分満たされましたよ!!

蓉一がどんどん大人になっていく様が、この作品の見どころだと思います。
桜井さんへの思いに気付き、両思いになったところで…
依存するのではなく、自立しようと焦っている姿もありましたが
そんな蓉一を全て受け止める桜井さんも、どんどんオトナになってくのがね~
ひとりではなく、二人で考えよう…そんな言動にはキュンとしてしまいました。
二人のキスも、慣れてる桜井さんと、不慣れ過ぎな蓉一の様がまた良い!!
とうとう最後までしてしまうシーンも、非常に良かったです!!
乱れる蓉一可愛過ぎます。

二人で成長し合う過程を、最後まで丁寧に見せて下さった日高先生、お疲れ様でした!!
青春群像劇のような、とてもBLの枠では括れないな~とは思います。
良い作品に出会えました。

最後に、小冊子のメガネ桜井さんは、個人的にはちょっと…
老眼用メガネではないにしても、桜井さんがオッサンになってしまったのかとショックを受けてしまいました。
外した後の展開は、萌えました!!

6

静かに…もう花は咲いたよ

「もう花は咲いた」

何故なら、
表紙の二人は…
ラストの二人は…
こんなにも笑っているのですから。
笑顔が咲いたんです。
満面の笑みで満開です。

花 = 蓉一と桜井

こんな解釈、駄目ですか…?

-------------------

何かとんでもない事件が起こるわけでもない。
印象深い事が起きるわけでもない。
「静かに」
日々は過ぎてゆく。

それを緻密に、丁寧に、ゆっくりと描き出している作品でした。

正直言うと、私はこういう作品かなり苦手なんです。
「ドッカーン!!」と心に爆弾が落ちてくるような
印象深い作品が、より好きです。

ですので、ここまで淡々と付き合っては来ましたが
萌えはちょこちょこあるものの
本家や会社などの圧力に嫌気が差したりして
モヤモヤしながら読んでいました。

でも、ラストであるこの巻は、するりと静かに
心のなかに入ってきました。

この物語にある静けさは、
屋敷林の下宿宿に住む人々それぞれの環境、
周囲を取り巻く事情、そんなものが全て合わさって
初めて生まれたものではないかと思うのです。

だからこそ、桜井を始め、蓉一も他の皆も
この屋敷林に惹かれた……。
そして緻密に絡みあいながらも、
成長を遂げていく皆が生まれていった…。
そう思ってます。

ラスト付近で、桜井が蓉一と一緒に撒いた種。
あれは思い出深い種。
蓉一がお母さんと一緒に撒いた「芙蓉」の種。
5巻には芙蓉の花が果実になって、
果実が枯れてたくさんの種が実るイラストにも多く描かれています。

-------------------

この巻で萌えまくったのは、
やっぱりなんといってもふたりのエッチシーン。
なんやかんや言ったとしても、これは外せない!!

最近は局部が白くてよく見えないとか、
修正がひどいなど、色々と話題になっており、
私もそれについては、
いろいろと思うところがある一人ではありますが……

修正とかそんなものは関係なく、
こんなに艶めいたエッチシーンが他にあっただろうか。
絡み合う二人の視線。
押し殺した声。
吐き出す吐息。
たまらずシーツを握りしめる手。
上気する頬。
その中で錯綜する二人の想い……独白。

ああ、もうたまりません!!
その中でゴム使ったり
ローション使ったシーンが有ったりするんですから
エロくないはずがない!!
色っぽすぎます。
なかなかお目にかかれない稀有な場面だと思います。

バックバージンだった蓉一。
でも桜井がそれはちゃんと気を使ってくれたよね…?
長いエッチシーンでお腹いっぱいです。
今まで焦らされた分、嬉しいです。
ふうう、満足。
お腹いっぱいです♪

-------------------

「蓉一を変えたのは桜井だ、それは間違いない」
そのことをこの巻ではしきりに周囲が囃し立てます。

確かに蓉一は変わりました。
でも、忘れないで欲しい。
桜井を変えたのも蓉一であることを。
桜井も蓉一も変わりました。

静かに…ゆっくりと…淡々と。

でも、笑顔があります。
表紙にある蓉一と桜井の満面の笑顔。
ラストの蓉一と桜井の満面の笑顔。

「静かに…もう花は咲いたよ」

そう言いたいです。
何故なら、「花」は蓉一と桜井だから。

静かな旋律の物語でした。

8

あやちゅけ

*マリン*さま

コメントありがとうございます!
わわ、そのような嬉しい事を言ってくださるなんて!
最終巻を読んだら、やっぱり最初から読みたくなりますよね。
特にこの作品は静かな日常をを噛みしめるようなものなので、
余計にその想いが強くなります。

*マリン*

感動の最終巻でしたね。
あやちゅけさんのレビューは
まるで作品を読んでいるような、その時の情景が思い出されるような、
この作品への温かい想いが伝わって来ました。
私ももう一度1巻からこの最終巻まで読もうと思いました。

分厚さに喜びました!

良かったです。
謎解きが最後の章で「なるほど~」となりました。
全てを読み終えてみれば、二人の恋愛よりも、生い立ちや生き様が大きく占めていたお話しだったなぁと。
えっちが章をまたいでずっと続いたのには意外でしたが、途中エロさが中断しつつ(BLでこんな中断するのあったかな?)現実だったらこんなもの?他のBLの攻めはスマートに受をメロメロにして何もわからなくさせて、さりげなく進めてるんだなぁと思いながら読んでました(笑)

キスの現場をビクッとしながらも結局誰にも見られてないけど、柏木さんや吉富さんに見られてオジサン二人の反応を見て見たかったです♪

5

残念

ちょっと期待はずれ。
年の差もの、芸術ものは好きなので、最初はびみょうかな、と思いながらも最後までつきあってみましたが、受けの屈折したところに亡くなった両親が関係しているあたり、なんだかすっきりしないし、ご都合主義?
受けの父親の周辺や、そのあたりに対しての受けの葛藤が、唐突に思えました。

おそらく、生い立ちもあって心の中に自我を押し込めていた受けが、攻めと出会って、意識したことで、自分の現状に息苦しさを感じていたことを自覚して、攻めと心が通い合ったことで人間的に成長する・・・・といったことを描こうとしていたんだろうと思うんですが、それにしては進め方ものろいし、回りくどいし、登場人物の関係は繁雑だし、その繁雑さが話に深さを与えているわけでなし、さんざん思わせぶりなフリをしていた両親のことも、こういうオチでいいの、と首を傾げる。

おもしろそうなネタふりだけをして、結局、思わせぶりな引きだけで、最後は淡々と終わってしまった印象。もう少し、おもしろいものを描くマンガ家さんだと思ってたんだけど、がっかり。

残念ながら、わたしには合わない作品だったようです。

13

ありがとうございますありがとうございます

最終巻でございます。

キュンキュンするのは途中の巻に任せるとして、5巻は今までの謎が解けそれぞれが別の道に進んで行きつつも、みんな成長してて、若者たちもだけどおっさんたちも変化してて、あーよかったなぁって。終わっちゃうんだなーって。もっと読みたいなーって。

素敵な時間をありがとうございますと、日高先生にへこへこと頭を下げるのです。(どの方角に向かって下げればいいのかわからないけど)

終わっちゃったので、先を読めることは今後ないのかなと思うのですが、いつまででも待っているので読みたいです。

4

声を抑えて..

萌えしかありませんでした...
お互いの気持ちを認識しあってから恋が始まると同時に桜井さんの転勤、蓉一の下宿の取り壊し
問題は山積です

その中で人と距離を取りながら踏み込まず、踏み込ませず生きてきた桜井さんが蓉一の過去や背負っている現実に自分から支えて行きたいと変わって行く様に大人の愛を感じました

19歳の蓉一の限り無い未来に自分が寄り添うことで芽を摘んでしまうのでは無いかと躊躇し戸惑い、逡巡し続けた桜井さん
蓉一を愛してしまい先の見えている自分との差も怖かったのでしょう
蓉一の真っ直ぐな視線、想いが「おまえは本当にわかってきるのか?」と疑念に思ってしまいます
そりゃそうですよ
自分の事に置き換えで19歳で何を考えていたか
まっ何も考えてませんでした(笑)

それでも、止まらないくらい想いが募ります
避けて通ってきた人生で始めて自ら能動的な行動を起こします
家から家財道具一式下宿へ持って来ます
大阪から帰ってくるのは蓉一の待つ下宿先ってね

あぁもうここで萌えが爆発です!!

そして下宿先での初挿入ありきのエッチシーン
万全の準備を怠らない桜井さんに拍手ですよ
愛が溢れてます
桜井さんの手練手管に翻弄されて喘ぎ声が大きくなる蓉一
「声を抑えて」とささやく桜井さん
抑えきれなき蓉一がエロ過ぎてまずいです
若さからの強がりなのか、桜井さんに対して自らが主導権を握ろうとごねる蓉一がまた可愛い
くぅぅとなります
でも、そこは大人桜井さんには敵いません
桜井さんの前立腺を弄ろうとし、「今度は僕がやります!」とリバ宣言!!
大人桜井余裕の返しで「いつかな」
はい、もう脳内桃色です
リバ愛好家の私は是非とも蓉一に努力して頂きいつか桜井さんを組み敷いてひぃひぃ言わせて欲しいと心から願いました

そうこうして繋がった二人
「蓉一 好きだ」と吐息の桜井さんの告白
涙がほろりとこぼれ胸が熱くなりました
長くじっくり描いたエッチシーンに大満足でした
やや親父臭い桜井さんの攻めがまたいいんですよw

やっとここまで辿り着いた二人
あけすけに本能の赴くままに恋が出来ない年齢の桜井さんが世間体もかなぐり捨てて恋に落ちる過程に共感し過ぎて死にそうでした
大人って面倒なんですよ
大人の作り出す何かを隠している空気を敏感に察知しながら心を閉ざし生きてきた蓉一
その嘘は蓉一の為であったがそれに気づくには桜井さんが必要だった
桜井さんとの交流で人の現れない本音が少しづつ感じられる様になった蓉一

話の伏線をきちんと回収して纏めた日高さんの構成力には脱帽です

最終話で桜井さんの転勤先の大阪に蓉一が泊まっている話がありあぁ良かった。と心からホッとしました
小冊子も心暖まるエピでした

最後をエロシーンで締めくくらない所が大人の恋愛だと思いました
現実に向き合いながら一緒にいる覚悟を決めた同性カップルの在るべき姿と心からの愛に萌え萌えでした

日高さんワールド全開の心を打たれる作品でした
桜井さん蓉一が永遠でありますように

23

花は咲くか完結!日高先生ありがとうございました!

ゆるやかなストーリー。
読んじゃうと終わってしまうのが勿体無くて、買ったのに読むのに躊躇してしまいました(笑)
手に取った時の本の厚さにびっくりしました!

4巻を見終えた後の5巻の待ち遠しいこと待ち遠しいこと・・・。
でも、待った分だけの最高の完結の五巻だったと思います。
蓉一と桜井さんの2人の「お互いがお互いじゃないと駄目なんだ」な空気感がすごく好きです。

初めて最後まで出来て本当に良かったね、桜井さん・・・

特装版の方の小冊子の方も見ていてとてもほっこりしました~。

特装版の表紙も通常版の表紙もとてもキレイで見ていてため息ものです。

日高先生の書かれるお話もですが、
1つ1つのエピソードのはじめに描かれてる表紙絵が本当に綺麗で
蓉一と桜井さんの優しくて好きな気持ちが溢れてるな~っと見ています。

5巻読み終えた後、「あ~、終わっちゃったな~」っていう気持ちよりも
「2人はこれからも続いていくんだな~」っという気持ちになりました。

日高先生、本当にありがとうございました!
大好きです!!!

9

ゆっこー。

あと、桜井さんにしてあげようとする蓉一のなれない手付きがかわいくて・・・。
何度も何度も読み返してしまいます~!

完結・・・ちょっと残念

読み終えた時のなんとも言えない気持ち。
なかなかうまい表現ができませんが、優しいふんわりした気持ちになれる
そんなストーリーでした。
お話は両親の死についての疑問や、家の問題など
なかなかダークな内容もあるはずなのに、なぜかそこまで暗くならず
爽やかな感じにさえ思える作品。
ストーリーがとてもしっかりと充実している内容。
蓉一と桜井が、少しづつ愛を育んでいく様子が
手に取るように伝わって来ます。
若い美大生蓉一を大切にそして包むように守る大人の桜井。
そこまで行き着くにはいろいろな苦悩もあったけど
今となってはあの桜井さんが蓉一しか見えていないのが可愛い過ぎる。
そして蓉一もまた、桜井によって誰かを愛することや人を信じること
人を頼ることを知り、桜井に体まで許すことになろうとは・・・
やっとのことでたどりついた二人だけの夜。
桜井さんがそっとベッドの下に忍ばせていたモノが
やっと陽の目を見ましたね。(笑)おめでとう♪
初H、蓉一の熱を帯びて感じている顔がなんとも言えなく色っぽくて
あの普段のエプロン姿の蓉一からは想像がつかないほど
すごく艶っぽくて、すごいフェロモンが出てるように見えるくらいで・・
あの、感じまくってる表情にきゅんときました。
そして桜井さんの必死で頑張ってる感のあるちょっと恥ずかしそうな顔が
無性に可愛く見えてしまいました。
桜井さんがゴム付けながら「見るなよ」と言うシーンは笑えましたね。
そこで「なんで」と言っちゃう空気の読めなさが蓉一らしいといえば
そうなのですが・・・桜井さん気の毒・・
どの場面も二人の愛がそこらじゅうにあふれていて
増々二人を応援したい気持ちになりました。

自分の父親と母親について長年疑問に思っていたことを
そのまま気づかないふりをするのではなく
はっきりさせようと思わせてくれたのが桜井で
大切な家も大切な人も、自分の手で守っていこうという
前向きな気持ちにさせてくれたのも桜井で
この5巻までで一番変わって一番成長したのは蓉一なのかもしれないですね。
大人として人として、そして蓉一を愛する男として
どうすることが蓉一にとって一番幸せなことなのか
いつも蓉一の幸せを考えている桜井さん、男前でした。

全巻通して、本当に良いお話でした。
そして絵がとても繊細で素敵でした。
5巻の表紙の桜、ちょうど今の季節なんですね。
「ゆるやかに紡がれるラブストーリー」
まったくその通りでした。
完結はとても残念ですが、日高先生本当にお疲れ様でした。
また、素敵な作品を楽しみにしています。

16

江名

高津さん、コメントありがとうございました(#^^#)

レビュー読んで頂いただけでなく、勿体ないほどのお褒めの言葉まで…本当にありがとうございます、恐縮ですm(__)m
わたしも、そうそう!と頷きながら高津さんのレビュー読ませていただきました~
1巻の最初の頃の蓉一も、周りから気遣われ愛されてはいましたが、あのままでは花は咲かないままだったのかもしれませんよね…
それが桜井さんとの出逢いを通して、周りの見え方や蓉一自身が変わっていく…その様子は本当に胸を打つものがありましたね。
蓉一の幸せを願い、尊重しつつも控めになりすぎない桜井さんの絶妙さが素敵で男前で、よかったところを挙げたら本当にキリがない素晴らしい作品でした~
…って、また止まらなくなるw

わたしも次の日高さんの作品が、楽しみでなりません~
そして高津さんの素敵レビューも、今後ともたくさん読ませていただけたら嬉しいです♪

これだからBLはやめられない!!

日高先生との出会いは遠野春日先生の「茅島氏の優雅な生活」の挿絵。
美しく繊細なタッチ、品がありながらも色気、体温まで感じられる表情。

もしもストーリーが物足りなくても、そんなうっとりするような素晴らしい絵が見られるならオッケー!とかなり贔屓目で読んでいた日高作品。
もちろん落胆させられるようなことは一度もなかったけれど…
どうしようもなく心を鷲掴みにされる物語もなかった。

それが…それがこうして……今ここに………!!!!
と膝から崩れ落ちる想いで読み終えました。

「花は咲くか」は蓉一の成長の物語だろうと思いながら当初は読んでいました。

みんなに愛された父親をトレースするように生き、人と関わらず、心揺さぶられることもなく、父親の遺した家でひっそりと暮らす。
そんな蓉一が、桜井と出会い変わっていく。自分と家族と過去と向き合い、自分の力で自分の居場所を作っていく…そんな物語。

もちろんそれだけでも充分面白いのですが、何より素晴らしいと思ったのは、蓉一だけでなく彼を取り巻く全ての人が再生していく姿をきちんと描いていること。
桜井はもちろん、友人の藤本、従兄弟の菖太に竹生。
伯父の菖一。柏木に吉富。
それぞれの出会いにより、影響し合い、皆が少しずつ自分の過去と今を受け入れていく。

その様子が本当に丁寧に描かれていて、途中で漫画を読んでいるということを忘れていました。
映像を見ているように、彼らが本当に存在して生きているような。
読んだ後にふと、自分の家族と大切な人達のことを思い浮かべていました。

ただ消費するように読んでしまう漫画が多い中、間違いなくこの作品は殿堂入りする名作だと思います。

そして忘れてならないのがしっかりとBLであること!
日高先生の描くキスはエロい!!
本当にエロい!!!

キスと前戯だけでも悶絶ものなんですが…
欲をを言えば桜井が蓉一の中で果てる顔が見たかった!!!
もちろんそんな私の爛れた願望も自分で脳内補完できる位に、しっかりと素晴らしい初夜(挿入あり)が描かれています!

まだ読んでいない方は全巻一気読みをおすすめします!!

27

日高先生おつかれさまでした。

発売日に閉店間際に滑り込みました。コミック派なのでずっとずっと待ってました……!平積みがだいぶ低くなっていた特装版を購入。すごく厚みあります。まず表紙が素敵で書店で涙ぐみました(笑)

とりあえず、みんな笑顔で終われてよかった。蓉一が随分明るくなりましたし。むすっとした蓉一が好きでしたが、人間味溢れる蓉一も可愛いです。成長したんですね。たくさん笑って怒って悩んで、以前の蓉一からは想像つかないくらい喜怒哀楽がはっきりして、ほっこりしました。桜井さんのおかげ、も勿論あるんだけど、やっぱり蓉一はあの家で一人じゃなかったからっていうのもあると思います。従兄弟や父親の友人、親戚達、みんな自分の事ではなく誰かしらのことを考えていて、でもそれが上手く噛み合って来なくて、どこか穴があいた様な感じがあったんでしょう。それが整っていくために桜井さんは必要不可欠だったから、やっぱり桜井さんは凄いんですね。

読んでない方には読んでもらいたいし、もう読まれた方はこの満足感を知っていると思うのであまり詳細は書きませんが、ほんとに素敵な作品でした。日高先生の練られたストーリーにはいつもため息しか出ません。長期の連載お疲れ様でした。

11

堂々たる完結本

爽やかさと心地よさを感じながら本を閉じて、
一番の強く思ったことは、
こういうBL本がこれからもっと増えるといいな…。

5巻めの完結本にして、ずっしりな厚さ、
そして、エロさも展開も派手さはないけれど、
すごくすごく丁寧に描き綴られていました。
メインのふたりだけでなく、
脇役たちそれぞれの考え方や感情がちゃんと描かれていて、
本の中でそれぞれ皆が、しっかりと生きていました。

人気作家さんだからこそできることかなとも思うけれど、
こういう「人」をゆっくり丁寧に描き出して、
エロに重きを置かない本には、また別の堪らなさがありますね。
(エロに重きを置いた本も、それはそれですごく好きですが!)
BLというジャンルの中で、
色んな方向性で極められ本格的な本が、今後も沢山出てきますように。

こう言うと、
この本のエロは大したことないと言っているみたいかな?
そんなことは全然なく!
この厚さの本にしては少なめになるかと思いますが、
4巻で桜井さんが隠していたグッズがちゃんと活用されて、
エッチシーンは1回のみでしたが結構ページ数が割かれ、
しっかり挿入まで描かれていましたよ♪
ほぐすために後ろを触れらて、
ぞわぁっとして変な顔になったり、
グッと指を入れられてびくっとなったりの、蓉一の顔は可愛いし、
それでいて熱を持った視線はすごく色っぽくて、臨場感がありました。
でも一番は、しながらのキスのシーンかな、
優しさと特別感で溢れたその雰囲気はとても素敵でした。

桜井さんの転勤が決まって、
胸がギリギリとするような切ない展開になるのかと思っていましたが、
そういう切なさはなく、距離如きで揺らがないふたりの絆と、
今後もずっと続くであろう日常がとても幸せそうで、じんわりです。

結局最後まで、庭の花は咲きませんでした。
(その庭の花が咲いて、ラストを飾ると思っていた…w)
でも、
両親が残した蓉一という花は、
これまでもそうであったように、
きっとこれからも周りに愛されつつ支えられつつ、
色んなものを吸収して大きく成長し、
何度も大輪の花を咲かせるんでしょう。

なにも特別なことじゃない、
あたたかな幸せで満ちた明るい未来が、とても眩しかったです。

28

高律

江名さま
私も庭の花は咲くものだと思っていました。
『花は咲くか』このタイトルの意味ずっと考えていました。
ラストまで来て、たったこれだけの言葉の奥深さに納得です。
江名さんの『両親が残した蓉一という花』という表現に
感動してうるっときてしまいました。
いつも的確な言葉を選んで書かれているレビュー
毎回読ませていただいていますが、
今回はまた一段と素敵な言葉で綴られていて感心してしまいました。

江名

Emi223さん、はじめまして!
コメントありがとうございました~(#^^#)

両親が残した蓉一という花は~は、
本編に「名前と同じ花を咲かせる」ってあったので、
そういうことかなぁと思いました。
さりげなく語られていたことが実は繋がっていたと気付くと、
そのハッとさせられる瞬間にまた、
この本と日高さんへの好きの気持ちがグンと増えますよね(*´▽`*)
わたしもまだまだ繋がっていないことがありそうなので、
何度も繰り返し味わいながら読みたいと思います~

Emi223

両親が残した蓉一という花は~ とっても素敵なことを言いますね!まさに日高ショーコさんはこれが描きたかったのだと目から鱗でした!自分だけでは気づけませんでしたので(((^^;)

snowblack

江名さま

本当に心満ちる後感の最終巻でした。
実は私も庭の花が咲いて終わると思っていたのですが、
咲かなかったところが意味深く、そして
花は咲いた、ではなくて未来志向なところが何とも美しい終わりでした。

BLとしても充実した、そして人々のドラマとしても一流の
名作の完結だと思います。

花は咲く

穏やかに、でも中身は濃く、読んで幸せになれる、
そんな最終巻だった。

前巻で、思いが通じあって最後まではいかなくても
肌を触れ合わせた桜井と蓉一。
しかし、蓉一の中には両親の死に関する
今まで誰にも告げたことのない疑惑があり……


時は満開の桜の中、物語の中の二人も満開の笑顔の表紙、
その表紙が全てを語る。
蓉一の目覚ましい変化だけではなく
十分に大人で、大人の分別……だった桜井も、
蓉一だけじゃなく、水川邸の人々に出会って
やはり変わっていった先に開けた新たな世界。

いろいろな要素をきちんと回収したストーリーも流石だが
逆に破綻がない分、あっと驚くような展開もなかった。
そういう大きな事件や珍しいネタで引っ張る面白さではなくて
大枠では予想される線の上に、予想以上に細やかな機微や情緒が
言葉だけじゃなく惹きつける表情や背景や絵で表現されているところが、
この作品の魅力だろう。
もちろん、心にしみるセリフの数々も……。

脱皮して大人になりつつある蓉一の瑞々しさ可愛らしさ、は最後まで健在。
表情豊かにちゃんとたくさん喋るようになった蓉ちゃんも、
最後少し大人っぽく青年っぽくなりつつある蓉ちゃんも、また魅力的!

「萌え」ということだけで言うならば、前巻の方がキュンキュンしたが
ちゃんと結ばれた二人には胸がいっぱいになったし
(前巻で、桜井がゴソゴソとベットの下に隠したグッズもちゃんと登場!
やりとりの細部がいい!初々しくてちょっと天然な蓉ちゃんに萌え!)
彼らだけじゃなく、脇役を含めたそれぞれが
触らないようにしていた過去の傷を見つめて弔って、新たに生きて行く
そんな光溢れる、読みでのある最終巻だった。

結ばれたシーンもだけれど、美しくシリアスな話なのに
どこかクスッとするようなちょっとリアルで微笑ましいコマが挟み込まれ
登場人物たちへの愛おしさが増す。

恋愛だったり、友情だったり、家族愛だったり、仲間への思いだったり
一人じゃあ生きられない、一人に戻れない、一人じゃない!
そんな心の動きが綴られた群像劇としても幸せな完結編。

そして、料理上手なみんなのお父さん吉富桔平さんにも
なんと春が!(笑)




特装版と通常版の違いがよくわからないのだけれど、
私は特装版を購入、以下が特装版の仕様です。

第26話〜34話が収められ(34話はそれから1年半後の二人)
最後に見開きであとがきがある。(右ページは表紙カラーボツ案のラフ、
左は文と芙蓉の花。ここまでは通常版と変わらないか?)

口絵カラーは、花見をする人々、その裏はピンク地に桜の花。

加えて24Pの特装版特典小冊子つき。
書き下ろしが二編、ドラマCDの付録「in the rain」、
サイン会配布冊子「Xmas present」、
ルチル文庫8周年記念小冊子より「while sleeping」

(どなたか通常版をご購入の方、
表紙と小冊子の有無以外に違いがあるかないか、教えてくださいませ!)

19

江名

snowblackさん、コメントありがとうございました(*^^*)

庭の花が咲いて終わると思っていたのは、
わたしだけではなかったんですねw
そういうところも日高ショーコさん、巧いですよね、
花がまだ咲かないってことは…って、読者に考えさせるところが、
また心地よい長い余韻に続くのだと思います。
そうそう、吉富桔平さんの春もすごくよかったですよね~
その陰にあの子の涙があるのがまたw
わたしはあそこが一番笑いましたよ~
本当に、何度も読みたい名作でしたね(*´ω`*)



花は咲くか 完結 5巻発売で嬉しいような悲しいような

本当に本当に待ち遠しかったです、本の厚さに驚きながらもドキドキでいっぱいでした!1から4巻までをずっとずっと読み返していたので容一の過去とか人間関係とか本音とか最後どうなってしまうんだろうって多分ページ捲るのがいつもの1,5倍はやかった気がする… 期待以上でした!容介の苦悩 驚きの真実 まさかこんな展開とは思わなかったです… まだドキドキが止まらないです…

1巻の頃からどんどん容一の表情が柔らかく明るくなっているなーって5巻では本当に1巻と見比べたらもう別人ってくらい!こういう変化もちゃんと描かれていることに多分心持っていかれるんだなって思いました、容一が笑ったり怒ったり悩んだり もうそういうのひとつひとつが見ていて楽しかったです。それに容一が喋る喋る…!!(感動 すごく変わった!これも桜井さんのおかげなんですねー 本当に本当にいい作品です。もう表紙の二人の笑顔に歓喜ですね。

BL漫画ではあるんですが、これは一つのドラマというか物語というかとても深い作品だと読み終わった後に思いました。こんなにも人の心情や悩み、苦悩 衝動とか行動とか 色々共感できるような感情移入できるような この作品に出会えてよかった!感動でした涙腺がもう…

できるだけたくさんの人に読んでほしいのであんまり… あんまり!ネタバレはしないように… でもこの感動をたくさんの人に伝えたい!叫びたい!評価は神よりもう一個か二個くらい上の評価があればいいのに…神しかないようで… 

最期を迎えて嬉しいような悲しいような… でも本当に幸せになれる作品でした、こんな素晴らしい作品に出会えたこと日高先生に感謝です。

いやー 想像もしていなかったような展開&面白い展開 &衝撃の事実と容一の決断…!? ぶっこんできた感じですがもう気が付いたら読み終わってた… 泣 みたいな感じでした。

どの辺からネタバレになってしまうのだろうか… ネタバレあんまししたくないこれは読んで感動してほしい!! もうこの二人に癒されてほしいです… 

この作品に出会えて本当によかった!もうこれに尽きる!!

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