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表題作憂鬱な朝 6

久世暁人(久世家当主・学生・子爵)
桂木智之(久世家元家令・石崎家大番頭)

その他の収録作品

  • あとがき(描き下ろし)

あらすじ

久世家の跡継ぎ問題を賭けた森山侯の夜会──。
その駆け引きの一夜が明けると、状況は一変!!
桂木の策を潰した暁人は、肺病で療養することが一斉に報じられる。けれど、思惑通りに事が進む中、何も言わず沈黙を続ける桂木が、暁人を戸惑わせることに…。
一方、暁人を想う孤独をかみ締め、新規事業に没頭する桂木は、嘉代子からの手紙で暁人の留学話を知って…!?

作品情報

作品名
憂鬱な朝 6
著者
日高ショーコ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
シリーズ
憂鬱な朝
発売日
ISBN
9784199606472
4.7

(463)

(396)

萌々

(42)

(18)

中立

(4)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
32
得点
2206
評価数
463
平均
4.7 / 5
神率
85.5%

レビュー投稿数32

溺れる

◾️久世暁人×桂木智之
恋に溺れる役は暁人のものかと思いきや、案外と躓くのは桂木の方でした。暁人も溺れてはいたけれど、なんとなし目はしっかりしています。西園寺の言う通り、耐え忍んだ長さが違うからだな。

この巻でまた「憂鬱な朝」の意味が変化します。桂木が隣にいない暁人の憂鬱から、立ち止まってしまった桂木の憂鬱へ。燃え尽き症候群みたいなものでしょうか。あれだけバチバチとやり合っていた2人なのに、この巻、言い方は良くないですけど桂木が女の顔をしがち。色気はたまんないんですけど、腑抜けと言われても仕方がない。でもあの階段下で眉を寄せて目を閉じる桂木の顔は、この腑抜け段階があってこそ見れたと思うと…満足。あとがきで、先生もそう言うものが書きたかったのだと裏打ちされるのもありがたい。

0

堂々巡りからどう帰結させるのか

 名高い作品に自分もハマりたい一心で読み進めてきましたが、もう心が折れそうです。ここまで来てもほとんど萌えは感じられませんでした。焦れったい展開には耐性ある方なんですけどね…。しかし、時々挟まれる濡れ場にすらあまり萌えられないのでもうどうしようもないです。ついさっきまで冷静だったのに、暁人に迫られるとすんなり受け入れてしまう桂木に、どうしても矛盾を感じます。本人にも自覚はあるんでしょうけれど。自分のストライクゾーンの狭さが嫌になりますね。

 今まで物語が大きく転換したのって、桂木にとって暁人が排除すべき対象から外れたところだけで、正直あとは全部同じことを繰り返しているように感じてしまいます。桂木は一体いつになったら成長するんでしょうか。彼のやり方は暁人を恨んでいた時から大して変化していないですよね。そして、相変わらずけっして最後までは自分の考えを明かさない2人。理解の余地がまったくないとは言いませんが、さすがに飽き飽きしてきました。私には2巻辺りから代わり映えしないように思えてしまう。暁人の留学の件や桂木の本当の出自の件、石崎の父の怒りの件など、まだまだ問題は山積みのようです。2人には幸せになって欲しいと心から願ってますから、あと2巻、併走したいと思います。

1

再読してみて初めて気付く。桂木智之にとっての憂鬱な朝。

再読して、私はおそらく初めて気付いたのだと思う。これは、桂木にとって『憂鬱な朝』だったのだと。どうしてこれまで見落としていたのだろうか。
「共に夜を過ごしても、目覚める度に鬱々とした気分になる。いつも昔の夢ばかり見てしまう…。」桂木の台詞の中に、それはさりげなく潜ませていた言葉。

一夜で覆させられた森山邸の夜会の後。暁人さまは兼ねてからの予定通り、療養を装って石崎家が手配した豪奢なホテルに滞在して、時期を見計らっておりました。その間、石崎を連れて牛鍋屋に出入りしたり、活動写真を見に行ったりと、庶民の生活を垣間見たり。身分を隠して、雨宮と旧領地を視察したり。桂木高之と今後の事業について策を練ったりと、精力的に仕事をしておりました。暁人さまは、桂木に教育されて来た様に、久世家の未来を見据えて、今成すべき事をしていたのです。そして、あの夜会の後、桂木が桂木で無くなってしまったかの様に、おとなしくなってしまったことを寂しくも思っていました。
桂木は、自分の脆さ、弱さを。暁人さまへの愛を自覚してしまったので。もう争いたくは無かったので、逃げている。暁人さまを失いたくない。
「暁人さまが好きだ。今の私にはもうそれだけしかわからない。」
二人は別々に動いている様に見えて、その実、同じ行動をしておりました。久世家の後見人に石崎家を立ててはいるが、このままでは石崎総右衛門に全てを奪われかねない。そう危惧したからこそ、旧領地に産業を興そうと奔走する暁人さま。一方で石崎総右衛門の企みに気付く桂木。「この御方は…私の忠義や能力を欲しいというよりも。恐らく“久世家”を従わせたいのかもしれない…。」
時代は産業革命とも言える時期に差し掛かっており。次代の産業として、紡績や縫製工場に目をつける桂木。総右衛門から、買収した工場のリストラを命じられる桂木ですが、出向いた先で桂木はアメリカ帰りの工場長を見込んで、多額の費用をかけ、縫製の向上を務めさせる。総右衛門の命令とは逆のことをやってしまうのです。
桂木が先代の影響を受けていて、シャツ一枚にもこだわりが強く、本物を見る目が養われている事が見て取れます。それは工場で作られた製品を検討するところもそうですが、暁人さまと過ごした朝、暁人さまのシャツを羽織ってみるさまを見て、(彼シャツ‼︎)暁人さまが指摘するのです。「僕が頼む時はそんなに細かくボタンの位置まで指示しないよ。お前は贅沢だ。」細部にまでこだわっていたのは、先代からの教えです、と答える桂木に「父上のことはどうでもいいよ。僕には関係ない!」とヤキモチを妬く暁人さまが可愛いらしいです。(その後、彼シャツを着た桂木の腰を抱いて甘える。ここ、萌えます!)奇しくもこの桂木の先見の明は現代に通ずるところもあって。いい加減なファストファッションにノーを突きつけた日本にとって。全ての人がそうではありませんが、沢山安いものを消費するよりは、確かなものを少しだけ持てればいいという価値観。そういったところにまた洋服産業は価値を見出してもいるのです。桂木のこの時代においては、テーラーから量産品へと向かう過渡期ではありますが、だからと言って、いい加減なものを作っていては競争に負けるという原理に早くも気づいていたのでしょう。現代に繋がる考え方を桂木がしていたという描写に唸らされます。

桂木が西園寺重之さまを訪ねるシーンもとても好きです。かつての情人であったこの優男は、桂木の魅力に翻弄され、利用されただけであったのに。彼の方ではとても桂木を愛していた事が分かる。とても切なくて優しいエピソードです。重之さまは、何もかもを悟った上で、穏やかに、「どうか幸せに。」と桂木の為を想って見送るのです。泣けます。

いつもの様に、暁人さまと桂木の、二人が抱き合うシーンもまた素敵です。桂木が言葉に出来ないだけに…激しく、強く、求めていて。暁人さまはそれに応えるという、切なくも情熱的なシーンです。この時だけは、先の事など何も考えられなくなる様に、と願う桂木。また、最初の方のホテルでのシーンも甘くて良いです。最中に暁人さまが桂木の美しさに見惚れるんですよね。「いや…キレイだなって…。」
この美しい男の身体中に痕を付ける暁人さま。この痕を雨宮に見咎められるという恥ずかしいシーンは次巻へと持ち越されます…。
激動の時代を生き抜く恋人たちの行く末を見守りながら、クライマックスへと進んで行きます。

5

寄り添わず、歩み寄らず。憂鬱な朝6

6巻です。
激動だったはずの5巻ののち、エッという位落ち着いた日々。
暁人は(表向き)病気療養をする、桂木は引き続き石崎の大番頭、森山侯爵は久世家から引く事。
そして桂木は暁人にあれこれ言わなくなった。好きだと言う以外…
何度も言うけど、ここに違和感を感じてしまう私。損してるなぁ〜。
そして両想いなのに独りで留学をしようとしている暁人と、それを知っても聞いてないふりをする桂木。それはお互い言い争いになると決めつけて逃げているから。
はあ〜6巻になってまだそれですか…ほんとに面倒な2人。
心は寄り添うのをわざと拒否しているようで、またぞろ口論になりながらの、その口をふさぐようなキス、そして…
抱かれる時は甘く喘いで、あとはあの冷たい目。正直そこも違和感があります。ツンデレというなら確かにそうなんでしょうけど…
暁人は一貫している。そこは納得。
桂木がね…
本作では自分でも『いつから好きになっていたのだろう』と自問自答していますね。
暁人は久世家をどうするのか。
桂木はどうなるのか。
世の中はどう動くのか。
7巻に続く。

1

変わっていく二人の関係

前巻で、桂木が暁人様からしてやられてしまって、6巻ではどうなるんだろうと気を揉んでいましたが、全体的には穏やかな感じでした。二人は家の問題に関しては、終始ぶつかりあっているのに、ベッドシーンになるとすごく甘い雰囲気になり、お互いに相手を強く求め合っているので、そのギャップがキュンとくる部分でもあり、なんで普段はあんなにぎすぎすしてるんだろうとはがゆい部分でもあります。今までは主従関係みたいな感じでしたが、6巻では、暁人様が桂木に隠れていろいろ事を進め、自分で道を切り開いていっているので、もう以前の様な関係ではなくなっていると思います。暁人様がどんどん立派になっていくのをみて、桂木が、置いて行かれているような寂しさを感じるシーンは切ないです。     あとがきで、暁人様と桂木とその周囲の人たちが幸せなラストに向かって進んでいけるように頑張ると書いてあったので、それに期待して、登場人物たちの幸せを祈っていようと思います。

2

エッチシーンが追加されたそうです

今までの怒濤の展開に比べると少し中弛み気味な6巻です。

久世家の後継者問題は暁人さまの病気療養と言うことで一旦はうやむやになり、先伸ばしになったものの、もっと先を見据える暁人さまの考えに「ご立派になられて…」と婆やのような気持ちで読んでしまいました。でも、暁人さまのイギリス留学と言うご決断は正直不安でしかないわ。頭がよすぎる二人と言うのも、素直に言葉にできなくて、相手を不安にさせてしまうものですね。

ストーリーとしては盛り上がりにかけるものの、エッチシーンはたっぷりで桂木の感じ方も変わってきているので見ごたえありですね。

でも、ここに来てまた桂木の出生の秘密が怪しくなってきましたね。どんな展開にするつもりなんだろう?続きが気になるー。

1

紆余曲折あっての中休み的な感じ。
別の場所で仕事はしていても、空気の流れはゆっくりで
ふたりの逢瀬は甘い。
睦ましい二人の姿がすごく愛おしく見える1冊。
ただ、これまでの展開が展開だっただけに
ここから先、何が起こってくれるのかソワソワが止まらないのも正直なところ。
暁人の留学の件もそうですが、
自分の弱さを自覚してからの桂木が少々おかしい。
本当の意味で幸せな二人が近々見られるといいなと思いつつ。
桂木がもっと幸せに生きられたらいいと思いつつ

どうか幸せな顛末を。

5

もう大河ドラマにしてしまえっ!

時代と家に翻弄されながらもお互いの手を離さないと約束した2人の美男のお話。子供だった暁人ももう18歳。当主の風格も出てきて、そのいで立ちはまさしく王子様のよう。一方、名だたる権力者の間で激しい奪い合いを巻き起こした桂木は、まるでお姫様のよう。大河ドラマ出来るでしょう、これ!!

お互いに「自分にはこの人しかいない」と気付いて、気持ちを確かめ合って尚、平行線をたどり続けている2人がじれったい。生まれ、家柄、先代との約束。大きく変わろうとしている貴族社会、経済、そして世界そのもの。激動の時代に家や従者を守り抜き、いつか身も心も1つになれる日が2人には訪れるのだろうか・・・7巻プリーズ!!

この作品はBLではなく普通のコミックとして読んでるのでエロとか期待してないんですが、さすがに桂木が初めておねだりしたのには私のBLセンサーが反応しましたねww 「もっと強く...」だって♡ ふとBL目線で考えてみると桂木はツンデレ黒髪美人受けっていう一番エロいやつだもんね。こんなに素晴らしいお話で、しかもBL萌えまでさせてもらえるなんて日高ショーコ 先生には頭が上がりません!みんな読むべき!

6

pickie

snowblackさま、はじめまして
コメントありがとうございます^^

これが実話だったら本当に大河になって良いレベルですよね!確かに配役決めは泥沼化しそうですけどww BLをBL好き以外の人に勧めたいと思ったのは「憂鬱な朝」が初めてです。ほんとみんなに読んでもらいたいです♡

snowblack

pickle様、初めましてこんにちは。

ちるちるを開いて、新着レビューのところに
この「もう大河ドラマにしてしまえっ!」という見出しを拝見し、
「そうだ!そうだ!」と思わず声に出して言ってしまいました。
本当に、NHKでやってもらって、全国の人に知らしめたい!
でも、誰がやる……?というところでは、色々意見が分かれそう(笑)
少なくとも、BL好き、マンガ好きには、みんな読んで頂きたいですね。


嵐のあとの静けさ

5巻の嵐(久世家跡継ぎ問題)が吹いた後、暁人は隠居生活をしつつ留学の準備、桂木は石崎家にしばられ、近況は人づてに聞いてるし、言うべきことを伝えられない、二人の微妙な距離と停滞を感じる6巻でした。

とはいえ、領地の経済発展と桂木奪還のために暁人も動き出したし、石崎当主の意思に反してでも縫製工場を立て直そうとする毅然とした桂木は桂木らしくて、いまの停滞を変える兆しも感じられるので次巻以降に期待です。

描き足されたエッチシーンは、桂木がいままで以上に積極的で、暁人を求めて素が出ちゃってるところがイイです!もっと乱れちゃう桂木が見たいなー。

1

7巻ではもっともっとデレてほしい

桂木がなかなか難しい性格の様ですね。
でも、最初の頃からしたらだいぶデレてきましたね!暁人の留学が迫るのに桂木はどうするんですかねー?次巻が待ち遠しいです。花は咲くかに比べたらストーリーが複雑で、両思いとはいえ時代背景や身分などの理由から堂々と周りに恋人です!なんて宣言はできないわけですよ。
とはいえ、暁人はもう女性とは結婚しない気がするのであとは桂木が素直になればなぁ。

6巻では桂木が「もっと…」とおねだりまでしてるのに行為の後は相変わらずお仕事モード…。
早くイチャラブが見たいのです。

3

本当にややこしいっ!

久世家当主:久世暁人×家老:桂木智之です。
いや~毎度のことながら美しい絵ですが、話がややこしくて読解力のない私は何回か読まないと理解できない作品です。でも好きなんですよね~。

雨宮が暁人のことを「子爵」から「暁人様」と言い方が変わったことに対して桂木が気にしているのがめっちゃ萌えましたね!←読むまで全然覚えてなくて過去の巻を読み直しましたが・・・。
そして雨宮に呆れられるとか可愛すぎかっ!!

しかし、本当に早く石崎家から桂木を頑張って取り戻してほしいですね。
桂木が承諾するかは別にしてですが・・・。

でも今は桂木は洋服を作っている工場の社長という立場になってしまってどうなるのやら・・・暁人は暁人で留学してしまいますし・・・。

それに、石崎(父)がなにやら桂木に対して激怒しているみたいで・・・。
またまた気になるところで終わってしまいました。ホント気になる・・・

4

ロイス

Samuraimiich さん。
コメントありがとうございます!
ホントに石崎父の怒りの理由気になりますよね!!私はコミック派なので、また1年くらい待つことになりそうです。

Samuraimiich

石崎父の怒り浸透、本当に気になります!謎が解けるまでどんぐらいまたされんだろ‥

大いなる萌えが攻めてきた

自分の心境として、
1巻で体育座り、2・3巻でそのまま後ろに倒れて、4巻でその姿勢からブリッジ。
5巻でまた体育座りしようと思ったら6巻で勢い余って倒立してしまった。

そんな感じでした。

もう、圧巻の一言です。改めて。

11

美しい!

待ちに待った6巻。
すごく満足のいく6巻でした!
日高先生の扉の絵がすべて綺麗で、一ページ一ページ開くごとにため息です~。
どんどん甘い表情・態度になっていく桂木を見ていると切なくなります。
暁人ともっと近くにいる存在でいてほしいのに、なかなか難しいんでしょうね・・・。
いつもは色々と口出しをしてた桂木がここまでおとなしいと、確かにどうしたんだろうと思ってしまいますが、暁人を認めていってるんでしょう。
暁人の留学に桂木はついていくのか・・・。

日高先生も読者も望んでるであろう、幸せな結末を楽しみにしてます。
幸せになるようにこの先どういう流れで2人が幸せになっていくのかすごく楽しみです。

3

KUMO

very good! i love this

0

桂木ファンにはたまらない一冊

どのページを開いても美しい桂木がいっぱいです。Hの時に「綺麗だなあ」とつぶやいちゃう天然暁人坊っちゃんの気持ち・・わかる!本当にキレイだもん。

前巻にはイチャイチャが足りなかったので今回は発売日を遅らせてまでラブなシーンを追加して下さった日高先生、編集者さんには本当に感謝です。眼福なシーンがいっぱいです。個人的には暁人に迫られて最初は「駄目です」って拒んだのに抱きしめられてしまうと自分からもギュッとしてしまう桂木のシーンが最高でした。12歳年上って嘘だろ可愛すぎる!と思います。

この作品の魅力は12歳差も(確かその位ですよね?)の年下攻めなのに主従関係も入っているから、なんと受けが敬語、攻めからはお前呼び&名字呼び捨てって所です。出会った時には攻めはまだ子供だったのに、下剋上というか逆源氏物語の紫の上(受けが攻めを自分好みの男に育てる)みたいな色んな萌えがあります。本当にすごい作品だと思います。

そして石崎パパがすっかり悪役キャラ化してしまいました。息子はあんなにいいヤツだというのに。雨宮さんと石崎息子は暁人と桂木が言い争っているのも仲睦まじくしているのも見たくないそうです。いや後者はめっちゃ見たいだろ?!というのは腐女子(私)の意見ですが、結構二人の仲は周りにバレバレなのに案外温かく見守られている感じです。

日高先生は二人を幸せにする気満々みたいなので安心ですが、これからどうなっちゃうのか。かなり年上の桂木としては暁人の英国留学に「連れてって」とも「行かないで」ともそりゃ言えないよなあと思います。でも待っているのも可哀想だし。やっぱりさらっていってくれないかなあ。読み終わった瞬間からもう次の巻が気になってたまりません。

5

最高の作品!!

本当に面白い!この作品は本当に神作品です!!読み始めると世界に引き込まれ抜け出せなくなる。美しすぎる絵ときちんと練りこまれたストーリー、様々な人々の丁寧な心理描写。何度読んでも飽きない!!素晴らしい作品だと思います!!
6巻は、桂木のぼんやりが酷かったですが、そこがまた良かったです!!じっくりストーリーが展開していき、少しずつ二人が幸せに近づいていってくれればそれでいいです!!暁人も桂木も大好きなので幸せになってほしい(*^_^*)

4

思い余って長文に…

BL漫画のなかではかなり複雑なストーリーと言えるこの作品。
キャラクターの心情が丁寧に描かれすぎているため、読む側もかなり気合いを入れて読まないとキャラの心理に追い付けない。私の頭の問題か?

というわけで、6巻を堪能すべく改めて一から読み直してみることに。

●出自について
この作品の要である、先々代から始まる血筋に関する因縁。
桂木は久世家の跡取り候補として、桂木家からひきとられる。しかし数年後正式なお世継ぎとなる暁人誕生によりその座を失う。
さらに、3巻で明かされるのは、実は桂木は先々代の庶子であるという事実。つまり桂木は暁人の叔父だってこと。
さらにさらに、実は桂木が、後々暁人を家から追い出して何もかも奪ってやろうと画策していたことも明らかに。
いやいや、この小出しにするかんじが上手いですね。暁人と同じように、読者もまた桂木に裏切られるわけです。

●二人の関係性について
この作品のすごいところは、二人の心情をただ単に、恋心、だと定義できないところではないかと。
両親を失った暁人にすれば、桂木は父の代わりでもあった。しかしその父的存在は無条件に自分を愛し、承認してくれる相手ではなかった。暁人は桂木に認められることを求め続け、その思いに縛られ続けた結果、桂木を愛するようになる。これは恋心とか、ふんわりとした感情ではない…と思うのです。5巻の初めあたりで、桂木を抱きながら、もうどうすればいいかわからないよ、という暁人の言葉が印象的。

一方桂木はもっと深刻で、暁人の父である先代に、気に入られなければ他に行くところはない、自分の存在意義もなくなってしまう、というある意味究極のサバイバルを生き抜いてきたわけで。
一見、暁人と桂木の境遇はよく似ているようで、似ていない。桂木の側には、自己の存在への疑念や空虚感(桂木のいうところの根なし草)という埋まらない欠落を抱えている。家に対する執着とそのためなら手段も選ばないという強さは、この欠落の裏返しなんですよね。

あんなに暁人のことを憎んでいるような素振りをみせていたわりに、桂木は何故に自分の当初の野望(暁人を家から追い出す)を忘れて、暁人にほだされたんだろう?と疑問だったのですが、読み返すうちに、そもそも桂木ってすごく不安定で危うい人で、だからこそ暁人の執着心というか熱意というか(恋心と素直に言えない…)を間違ったかたちにせよ、拠り所みたいに感じたのかも、と得心しました。それだけでなく、暁人の気持ちを受け入れることによって、暁人を自分の支配下に置いておきたい、どこかで優越していたい、というある種の対抗心みたいなものも働いていたのだと思います。

●6巻について
前振り長くなりましたが、6巻。
前述の通り、桂木はかろうじて自分のコントロール化に置いていたはずだった暁人にかけひきで負けてしまいました。
桂木のぼんやり、は暁人が自分の手を離れて及ばぬところへ行ってしまうことを予期したことで、桂木の根本にある欠落が再び表に出てきてしまったからではないでしょうか。暁人を憎んだり想ったりというしがらみに囚われることによって誤魔化してきたが、今度は、それを誤魔化すための手段がない。
手を離すことはなくても、追いかけることもできない。追いかけていくことは、石崎家に入っているから物理的に無理というのもありますし、なによりそんなことをすれば、自分が惨めになるだけで、自らの欠落が埋まるはずもないと、桂木自身が自覚しているからなのでしょう。精神的に暁人にしなだれかかって生きていくなんて、とてもできないはずです。
もはや桂木の自己実現の物語に思えてきた…

日高先生のいう、幸せな結末。これは、桂木が自分自身の問題をどうクリアしていくかにかかっているのではないでしょうか。お互いを想いあっているだけでは、この二人は幸せになれない、そんな気がします。

15

とうとう読んでしまいました。

私はどうも好き過ぎると後回しにしてしまう・・・。
ご飯も好きなものは最後に食べる派です。

とにかく、せんせの絵はとっても綺麗ですね~。
丁寧に描き込まれていてうっとりしてしまいました。
追加のエチシーンありがとうございます!!

内容は他の姐さんがたくさんしてくださってますので、感想のみにします。

夜会後のお話で、桂木と暁人との微妙なバランスが崩れて、桂木の方がかなりショックを受けているのかなぁ~と。
今まで自分が育ててきた飼い犬に手を噛まれてしまった感満載ですよね。
でも、それが暁人への気持ちを自覚せざるおえない状況になって、今まで言えていた事も言えなくなってしまったんですよね。

これから二人はどうなっていくのか・・・。
暁人は、桂木を取り戻すことが出来るのか・・・。
あぁ~ん、モダモダします!

二人にとって幸せな結末になります様に。

7

やはり神です‼

一番好きな作家さんで、中でもこの「憂鬱な朝」が最高に好きなお話しです。
一度読み返しても、また読みたくなる。
6巻購入してから何度1巻から読み直したことか。
どの描写も相変わらず綺麗で、うっとりします…
今回は暁人の急成長の様子が描かれていて、本当に頼もしさを感じました。
「そんなことさせてたまるか」の一言…
カッコよすぎ(>_<)
これからどのように話が展開していくのか、本当に楽しみです。
ずっと読んでいたい作品なので、いつまでも終わらせないでほしい。
久世家を取り巻く全ての人々が、幸せな結末を迎えられるまで何年でも付き合います。
日高ショーコ先生、今回もやはり神でした‼

4

たまに積極的

多分。
待ち望んでいたスイートな時間。
…だと、思うのですが。

夜会から様変わりしてしまった2人の関係。
暁人の強さに眩んでしまったのか、唐突に踏み出すべき一歩を躊躇してしまった桂木。
怒りでも穏やかでもない読み取れない表情ばかりで、今までとは違う掴みどころのなさになんとも言えない気持ちになってしまいます。
気持ちは確かに向き合っているはずなのに。
どうして素直に寄り添う道を探そうとしないのか。
桂木の孤独がひんやりとまとわりついて、せっかくの甘い逢瀬も体と心がバラバラのまま。
浮き足立つ気持ちにはなれません。
前書きには桂木のぼんやりとありましたが、だとすると素の部分は相当なおっとりさん?
暁人と桂木が幸せになれるラストを頼りに、まだまだヤキモキともやもやを抱えながら次巻を待ちたいと思います。

4

タイトルの意味

事態が大きく動いた森山邸での夜会ののち、
敗北感の中でそれまでの自身のあり方が揺らいでしまう桂木。
そんな桂木の「ぼんやり」(作者談)が描かれた巻だった。

才能も美貌も持ち、背筋を伸ばして努力し続けてきた桂木が
今自分の中に確かに見出せるのは、暁人への思いだけという……
そんな桂木は見ていて痛々しく切ない。

絡まった蔦を引きちぎって未来が開けるかと思ったが
やはり事態ははそれほど単純ではない。
光に向かって成長していく 暁人、
暁人を愛しながら彼の成長によってますます蔦の絡まる桂木。

この停滞状況を打開する鍵はどこにあるのか?
紡績工場で見せた、明るい表情は彼の新たな未来に繋がるのか?
桂木に明るい朝が来る日はいつなのか?


ストーリー自体に大きな展開はないのだが、
相変わらずのため息の出るほど美しい絵、
緻密に練り上げられ、伏線の張り巡らされたストーリー
時代考証や人物造形の深さなどなど、作者の力量に圧倒される。
読み終わると早く次を!と焦がれると共に
また最初に戻って読み直したくなる稀有な物語!


お互い好きという気持ちをはっきり自覚しながら
ますます身動きがとれず、分かり合えない二人のもどかしさ!
作者があとがきで幸せなエンドと語っているのに
ちょっと安心して救われる。

今回個人的に印象的だったのは、桂木と西園寺の場面。
ぼんぼん然とした西園寺公も実はまた聡明で魅力的な人物、
桂木に対しての視線にじんわり。
こういう脇役それぞれの存在感もすごいと唸ります。



ところで、久世家の旧領地はどこなのだろうか?
なだらかな山々の向こうに海の見える土地……
鉄道敷設のことを考えると、九州などの遠方ではなさそう……
あの絵柄はモデルがありそうな印象なので
具体的なイメージが浮かぶ方いらっしゃいましたら、
教えて下さいませ。

14

待ってました!!

待ちに待った6巻!
何度今までを復習したことか...
届いて分厚さを見た瞬間、感極まりました。嬉しい!
本当に作品と読者のことを考えていらっしゃるなと思います。

桂木のぼんやり...
でも、石崎の ‟…なあ久世 お前が思うよりあいつは普通の男だと思うぞ” という言葉に、弱いところを暁人に見せたくない見せたくないとつよがる面もなんだか桂木を愛おしく思いました。
桂木、純粋すぎるよ...
暁人よ、早くその脆さを埋めてあげて...

なんかもう、早く二人に平和に幸せになって欲しいです。
読んだら辛すぎて重すぎて当分読み返せません。
でも、日高さんの ‟桂木と暁人(周囲の人たち)が幸せなラストに向かって…” の言葉を希望に辛抱します!本当、皆幸せになって欲しい!

石崎父が桂木を死ぬまで自分の許で働かせると言ったことに対して、暁人が ‟死ぬまでか...バカらしい そんなことさせてたまるか” と言った場面には、もうかっこよすぎてかっこよすぎて。
暁人、逞しくなったなあとしみじみ。

留学行って新しい力付けて、優秀な学生育てて仲間増やして、誰も何も言えないくらい、誰も桂木を取れないくらい強くなって、桂木を取り戻してほしい!頑張れ暁人!
それまで桂木も暁人も辛いけど耐えて頑張ってほしいです。

そういえば、直継さまの息子はどこで出てくるのか。
桂木は、本当は桂木家と血が繋がっているのか。
話はどう転ぶんだろう。

石崎父、怖いなあ。留学前なのに荒波たてないで欲しい。笑
安心して留学行けないではないか。
何をしたのやら桂木。笑

それにしても、石崎はどこまでもええやつやなあ。
子ふさと幸あれ!!






10

相変わらず厚い!

この作者さんの本はまず、手に取った瞬間の嬉しさがありますね。
厚い。内容も厚い。
(某作者さんの某人気シリーズの8月発売の新刊は薄くて薄くて、相変わらず作画も粗くてがっかり度合がハンパなかったので、余計にそう思うのでしょうか。10巻まで購入して次は買わないと決めてしまったので・・・。。)

作画が丁寧ですし、美麗な扉絵。どのコマも、どの角度からも美しい殿方の姿に惚れ惚れいたします。
そしてどの年齢の人物もあざやかに描かれます。

6巻発売情報の後、手元に届くまでにやはり1~5の復習は必要でした。(あんなに何度も読んでいるのに(笑))
コミックスになる時にかなり追加修正される作者さんですが、今回はなんとお布団シーンを追加してくださったとのこと!!たぶんあのシーンだと思うのですが、それがまたゾクゾクしました。
桂木から「部屋に戻りましょう」と言った後からはもう次のページを貪るように読みました。
日高さん曰く、「桂木がぐるぐる悩んでめんどくさいターン」だということでしたが、このお話はふたりがお互いを思い過ぎて近づけない・重なれないところがメインだと思うので、良いのです。めんどくさいくらいでちょうどいい(笑)
経営を任された工場の工場長?に桂木が「自分には能がない」という旨の話をするんですね。
暁人さまの成長を好ましくは思っているけれども、自分を超えて離れていってしまうのではないかという不安にも駆られていて。自信を失いかけている。
愛するが故の淋しさも感じ始めるんです。
それでも暁人様を愛していることを更に深く自覚する。
しかし、逆に暁人様がいつからこの「自分(桂木)を愛するが故の淋しさ」を味わってきたのか・・・とも考えさせられる。

相変わらず暁人様は我が道を進んでいましたが、最後にまた逃げようとする桂木とちゃんと向き合おうとしました。
そして、「俺がこの手を離すわけない」と。
爵位のことや家督のこと、目先のことだけでなく、ずっと先のことを考えているみたいです。どんどん成長して素晴らしい男性になっていきますね。
そして桂木になにをプレゼントしようとしているのか。

花は咲くか が終わってしまったので、このシリーズにはもうちょっと引っ張ってほしい(^_^;)
電子書籍購入が多い私が、新刊でコミックス購入し本棚に並べたい。
何度でも読み返したい。
そう強く思う作者さんです。
今後も追いかけていこうと思います。

12

6巻は対照的な2人

やっと出ました❗️6巻❗️ずっとずっと待っていました。日高ショーコ先生の作品全て読破しましたが、特に大好きな作品。大人になり、どんどん男前になるあきひと様。対照的だけどやっぱり美しく色っぽい桂木の二人の、この時代ならではの翻弄される姿は何度読んでも胸が締め付けられます。必ず幸せになってほしいなぁ。

4

夜会の余韻は、2人を翻弄する

雑誌は購読してないのですが、、
単行本化にあたって、日高ショーコさんが
付け加えられたエッチシーンというのが、
どこか分かってしまって、もうニヤニヤ♪
ありがとうございます!!(><) って感じです(笑)
読者の心をがっちり掴んでしまった
日高ショーコさんに賛辞を送りたいですー。

それにしても、、
かつて暁人がこんなに髪を伸ばしたことがあっただろうか。
いやあ、このボサボサ頭が子爵に見えなくて、カワイイ☆
暁人の狙いもソコだったみたいですけどね。
なので、暁人が髪をさっぱり切ってしまった時は
残念でなりませんでした。
でも、桂木は短い髪の暁人の方が好みみたいですね。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

「桂木は変わった」
暁人を始めとして、皆がそう言いますが、
やはりそれは夜会の余韻があまりに大きかったせいではないでしょうか。
桂木は、暁人に「私はあなたに負けた」と言っています。
確かに夜会は桂木の思うようにではなく、暁人の思惑通りに
事は運びました。
それ故、この6巻では桂木はぼんやりとしています(笑)
でも、桂木の思いで嬉しかったところがあります。

「暁人さまが好きだ。
 今の私には、もうそれだけしか分からない」

あああああ、もう!
それでいいんだよ! それだけしか分からなくていいんだよ!
桂木、暁人を見つめていてよ。それだけしか眼中になくていい。
桂木は有能が故に、石崎父も離そうとはしない。
有能すぎるんです、万能すぎるんですよ、桂木は。
ちょっと暁人のことしか目に入らない程、ぼんやりしているぐらいが
ちょうどいいんです!!(笑)

それにしても石崎父はムカつきますね!(怒)
息子はあんなに良い子に育ったというのに……。
桂木をがんじがらめにして、何としても暁人の元に
帰さないという態度が頭にきます。
まるで、桂木が暁人のもとに戻りたいと願っていることを
見抜いているかのようです。

「桂木らしさ」
とは、一体何なのでしょうね?
暁人も桂木に対し、「お前らしくない」と言葉をぶつけていますが、
「その人らしさ」とは一体何なのでしょう?
桂木は、「らしくない」ことの結論をこう理由づけています。

「暁人様を失いたくないと思うようになったからだ」

……嬉しい理由ですね。
こんな理由ななら、大歓迎です。
暁人もその変化を見抜いたのならば、
理由にも早く気づいてあげて欲しいです。


最後、帰ろうとする桂木を暁人が引き止めるシーンは良かったですね><
すごく情熱的で、キスシーンも心火を燃やすような場面に見えました。
雪崩れ込むようにしてセックスシーンへ。

「強く求められると、心が休まる
 もっと深く抱いて欲しい
 もっとー…
 この先のことなど 何も考えられなくなるようにー……」

桂木の心を垣間見たセックスシーンでした。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

あとがきで日高さんも書いてましたが、この巻は
桂木が少しだけ面倒くさい奴になっちゃってますね!(笑)
いやー、でも次の巻までこれが続くのかぁ……ちょっと覚悟せねば。

それにしても今回初めてアシスタントさんが入ったですとぉー!?
今まで背景やらトーン処理やら、消しゴムかけまで
ご自分でなさってたのですかねっ!?
なんという情熱。凄いです。

加筆でこんなに分厚い1冊になりましたが、嬉しいことです。
(エッチシーンの加筆でこんなに分厚くなったかと思うと…><)

次巻が待ちきれません!

9

今回も神でした☆

待ちに待った6巻。
まず厚さがすごい。絵柄の美しさはもちろんのこと、ストーリーの緻密さにも圧倒されます。そして密林さんで特典としてついてきた(つまり作家さんの読者に対するサービス)ペーパーもしっかり描き込まれててすごい。日高さんの、プロとしての心意気にいつもながら惚れ惚れします。

桂木と暁人。お互いに大切なものを守るために策を講じて出し抜きあう二人。現代とは異なり、「家」を守らなくてはならなかった時代であり、そして時代が急激にうねり、変動を遂げようとしていたあの時代。そのバックボーンが存分に生かされ、二人がどうなってしまうのか、ページをめくる手が止められません。

今巻は、暁人の成長と、自分の気持ちに気づいてしまった桂木の戸惑いが描かれ、今までとちょっと趣が異なっていたように思います。

すべてが桂木を中心に回っていた暁人。今でももちろんそうなのですが、桂木によって人としてのベースを造られつつも、それをもとに桂木を取り戻そうとし、さらに「家」を守るために奔走する、大人になった暁人に萌えました。
身辺を整えるために荷物を整理する彼が、着れないのにどうしても手放せなかったものが、桂木が指示を出して誂えてくれたシャツ。
そして、そのシャツが、体が大きくなったために着れなくなった、だから桂木に着てほしいと渡す、そのシーン一つで、暁人の桂木に対する想いや時の流れ、そして暁人の身も心も成長したのだと分かる描き方に、思わず唸ってしまった。

一方桂木もこじらせてますねえ。いや、良い。すごく良い。今まで「家」のためだけに生きてきた男。それがいつの間にか暁人がすべてになっていて。
表紙の桂木の表情がね、良いですよね!今までしれ~っとした表情だったのに、何とも切ない表情に妄想を掻き立てられます。彼の内面の葛藤を表現してるのかなあ、と。
家を守るために時にシビアに動いてきた彼が見せる弱さに、萌えMAXでした。

あとエチシーンの描き方が何とも言えず良い。直接的な表現が多いわけではないのに、相手を思う気持ちが溢れていて何ともエロい。あと褌がまたいいよねえ…。

桂木が自分の気持ちを認め、そのうえで再び暁人に対して辛辣な意見をズバッと言えるようになるといいな。対等な(気持ち的にも立場的にも)二人を早く見たい気もしつつ、終わってほしくない気持ちもありつつ、今回も文句なしの神作品でした。

20

らしくない桂木は・・・

 暁人の考えた策が上手くいくようにと願った5巻のレビューでしたが、サクっと方がつくような類の策ではなかったようです。暁人の考えが明かされないので、想像でしかありませんが、桂木を諦めることをするわけがないので、全て一緒にいる未来のための行動であるのは間違いないと思います。

 桂木は弱くなってしまった自分、暁人にはもう追いつけない、そんな自分の存在価値はどこにあるのか?とまるで魂の抜け殻みたいに弱っています。何度も「桂木らしくない」という言葉が出てきますが、この「らしくない桂木」がとても「人間らしく」感じられて、私は切ないよりもなんだかちょっと嬉しくなってしまいました。暁人を好きになって弱くなった桂木。孤独を知ってもう一人ではいたくないと思ってしまう桂木。人間らしくていいじゃないですか!
 桂木は本当に自分の価値をわかっていないんだなと思います。暁人の言うように、曖昧な出自も影響しているのでしょうね。「何者でもない自分」が欲しかった久世家は、自ら望んだとはいえ、もう手に入れることが出来ない。暁人に全てを託して自分が消えるシナリオも、暁人に覆されてしまった。「自分が何者か」を知り、揺るぎないものを手にして、初めて自分の価値に気付くのでしょうか。桂木の出自について、暁人が含みを持った言い方をしているのが気になります。知っているのか、知らないのか、それが桂木にとっても暁人にとっても吉と出ることを願います。

 すっかり弱っている桂木ですが、やっぱり桂木は桂木です。石崎家の当主に任された仕事を彼なりの手腕で切り抜ける姿は頼もしく、それが石崎との取引のためにやっていることでも「桂木らしさ」がしっかりあります。大丈夫、弱さや孤独を知ると、人間は強くなれるんだよと桂木に教えてあげたい。
 次の巻では「らしくない桂木」が、より強くなって、誰も見たことがない本当の「桂木らしい」姿を見せてくれることを期待します。

 加筆されたというベッドシーンはラストのことかな?帰ると言っていたのに暁人を部屋に誘う桂木、何も考えられなくなるようにと「もっと、もっと」と強く暁人を求める桂木。褌もチラリして、暁人の彼シャツを纏う桂木も見ることが出来ました。日高先生ありがとうございます!

 評価は迷いました。「らしくない桂木」はとても萌えたのですが、暁人が粛々とし過ぎていて、ベッドでも桂木に押されっ放しで、それこそ「らしくない」んです。怖がっていないでいつもみたいにあけすけに桂木を求めてほしいです!

6

桂木のぼんやりっぷりがすごい

日高ショーコ先生が「桂木のぼんやりにつきあって」と言っていますが、予想以上にぼんやりしていてびっくりしました。
弱々し過ぎてもはや別人のようです。
表紙も今にも倒れてしまいそうな弱々しい桂木と、それをなんとか支えようとする暁人様に見えるような?

桂木は実は自己評価の低い人なのかなと思いました。
産まれた後すぐに母親に捨てられ、桂木家では厄介物扱い、先代にも見捨てられ、そのままの自分を愛し認めてくれる人に出会えなかったので暁人様を憎むことや先代の望んだ陞爵を叶えることを心の拠り所にしてきたけど、その両方がなくなったいま自分は何をすればいいのかわからない状態なのかな?
暁人様を守ろうと森山家の夜会で画策したらまさか暁人様に策を覆されてしまい、桂木の中で何かが壊れてしまったような感じがします。当主の座を譲ってまで自分の人生を生きて欲しいと願ったのに、今の桂木は抜け殻のようで…。
暁人様も桂木が変わってしまったことを心配しているのだし不安や寂しさを暁人様に打ち明けて甘えればいいのに、それが簡単には出来ない頑固なのが桂木なのだろうな。

こんなにこじらせた桂木を暁人様はどうフォローするのだろう?もうすぐ留学するのに?と続きが気になります。
暁人様は桂木から自立して一人で立つことが2人の未来に繋がると考えているのに、それが桂木を追い詰めているような感じが切ないです。

産まれたときから疎まれて育つことは暁人様を含め普通の両親に愛情豊かに育てられた人の想像も及ばないくらい精神に暗い影を落とすのかもしれません。憂鬱な朝は桂木の生き直しの話でもあると思うので、6巻は「桂木の自我の再構築」の巻なのかなと思いました。
この葛藤を乗り越えたら、ずっと暁人様が夢見ていた「桂木と肩を並べて歩く」姿が見たいです。

それにしても、日高ショーコ先生の絵があいかわらず美しい!
特にベッドシーンの桂木は色っぽすぎました。
「もっと強く、もっと」と桂木がねだるシーンに身悶えました。
煽られた暁人様の切羽詰まった感じも良かったです。
日高ショーコ先生は選ぶアングルやセリフが本当に上手ですね。

憂鬱な朝は私の漫画に求める要素が詰まっていて、人生で読んだ漫画の中で一番好きです。
なので幸せな終わりを早く見たいけど、終わって欲しくない。ぼんやりしたままスローペースで進んでくれてもいいよ〜と複雑な気持ちです。

19

若者は成長し年長者はその勢いを受け止めきれずに翻弄される


暁人様がどんどん成長して男前になっていいって・・・・好きな人の成長は喜ばしいけれど・・・・
そこに距離感や敗北感を感じてしまう、いい感じです。ぐるぐるしている桂木。そこからどう男としてでるのか次巻に期待してます。 
好きすぎるとなかなか冷静に相手をみれないもんだなと。
ぐるぐる好きにはオススメです。

2

分厚い本でした。

憂鬱な朝、マンガの中で一番大好きな作品です。
5巻では、作者さんの仰っていた通り、まるっと夜会の話だけで5巻は終了しています。
6巻は夜会後の話ですが、こちらも作者さんの仰る通り、桂木のぼんやり巻になっています。
桂木のくせに(言い方は悪いですが)暁人の行動に対してに何も言わずフツフツとしてる感じです。
夜会以降で環境もかわり、桂木も暁人に触れるようになり若干ですが?!ラブラブな雰囲気をまとってるようにも見えなくもないような・・・。
なにより変装のために暁人が髪の毛を切らずに伸ばしてるのがかわいくてかわいくて。
6巻の見どころはそこではないかと思うぐらいに私はツボでした。

お互い好きなのに離れてしまうような状況が大好きなので最後の方はウルッとしてしまいました。桂木の前での暁人がただの子供に見えしまう所もかわいかったです。
桂木と暁人二人の恋愛の意味での距離進展していてもお話の進展としてはほぼ進んでないように見受けます。
私は変なのかもしれませんが、ただただこの作品が終わってほしくないので、お話の内容が進まなくてもいいかなと思っています。
むしろ進んでほしくない!終わりが来てほしくない!
巻数をどんどん増やしてほしい!
結末が見たいようで見たくないそんな感覚です。

5

受けがヘタレ

敗北感でヘタレてる受けの巻
ここまで落としてると、最後にリベンジなんだろうか、と裏を読んでしまうのは、これまでの刷り込み? でも、やられっぱなしの受けじゃないと思うので、続きに期待します
なんとなく、落としどころも見えてきた気もするし、もう一波乱あって、二人で海外に、という流れなのかも

攻めも、よく成長したと思うし、受けもそこをしっかり誉めてやればいいのにね
負けたってヘコんでるばかりで、意外と器が小さいと思ってしまった

しかし、回りくどいなと、つくづく思う

5

今回はそんなに萌えも燃えも少ないかな

相変わらず終着点が見えずもどかしく、2人は本当にハッピーエンドになれるのかひやひやしてしまいます。
桂木が弱弱しく、精神的にも受身になってしまってるのがちょっと残念
でも暁人も桂木も画策しててまだまだ黙ったままではいないぞ感でてる巻でした 伏線張りや桂木の心情が中心で話自体はそんなに動いていないような動いているような・・・
あと雑誌掲載時よりエロ描写を加筆されてるらしいです

3

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