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面白かった。お仕事モノで期待するのはこういう作品!と嬉しくなった。非常事態に陥った現場の緊迫感がとても良い。BLは後からついて来た感じだけど、スピンオフなのである程度キャラを知っている状態で、らしいな、と思えて良かった。
「横顔と虹彩」の後に読むと、まず主人公が栄な時点で驚く。あの口の悪いプロデューサーの心理描写ってどんなの?と興味津々。実際には栄が新入社員だった頃から始まり、ちょっとだけ未完成な印象もあって、読みやすかった。
若手時代の栄は、設楽と奥と三人で過ごした思い出ばかり。栄の視線は主に奥に向いているようで、奥の存在感が増していくのがよく分かる。同時に、栄視点なのに後頭部あたりに設楽の視線を感じる。とても不思議な感覚。
いろんな意味で栄にとって設楽は安心材料になっていったのかな、と思った。何をしても許される的な。強く意識はしないながらも、そばにいることを無意識に許しているような。適度な関係性に見えるけど、栄にとってはすごいことな気がした。
栄の仕事人生の節目には、常に設楽がそこにいて、栄を栄に戻してる。この役割って一体なんなんだろう。家族とも恋人とも違うつながりで、ぴったりの言葉が見つからない。愛でもなんでも全部あげられる関係、とかかな。
最後の人事通達は、次作が楽しみすぎる演出。なにこの終わり方!最高。
面白かったのですが、設楽さんよりも栄よりも奥くんが好きになってしまって、奥くんが見舞われた悲劇に打ちひしがられてしまった。
最後前を向いてやってっる姿があってよかったですが彼に救いはあったんか…?
あと、あんまり二人が恋愛的に思いあっているようにみえなかった。
栄さんにあんな事があったとは・・・すごい話だったな。天才肌で感情剥き出しで当たり散らす印象だった栄さん、走り続けたのは設楽さんに応えようとしていたんだなあと思いつつ不器用すぎるハリネズミのようだな。ストの時の神がかった指示痺れた!しここで錦戸さん出すとか胸熱すぎて!そしてあの国江田さんの立ち回りっぷり。番外編読んで計に痺れるの何度目かしら。設楽さんが睦人に一生許さないって言ったのお腹にズシンときた。栄のためにあれずっと撮ってたんだよな・
イエスノーシリーズの3カプ目。プロディーサーの設楽と栄のおはなし。
どうして今はこんな関係なのか、過去の奥様の事件、すべてが胸を締め付けられてしんどかったです。前作までがたつきとなっちゃんのほわほわカップルだったせいでこんなにも落差があるのか、一穂ミチ先生おそるべしとなりました。
一穂ミチ先生のnoteに奥様目線の熱海のサンビーチでのはなしがあるので是非読んで欲しいです。何度も読んでいますが読む度に泣いています。
番外篇1、2で名和田深くんがテレビ業界に飛び込むほど憧れ、子分として必死に食らいついていた相馬栄が主役でビックリでした。なぜってパワハラ発言当たり前の独裁者のイメージだったから。何となく「悪人」みたいなイメージでした。
そんな栄の新人時代から、ゴーゴーダッシュが終了するまで、そしてそれからのお話…。とても興味深く読みました。
本編でも一穂ミチ先生は「悪人」を作らないなと思っていたのですが(潮父がその例で)、やはり今回もそうでしたね。
栄が何故他人を信用して人に仕事を振らないのか、もちろん性格によるものが大きいのですが、新人時代に仲の良かった奥睦人の存在がとても大きいように思います。信用していた人間に本人は思いやりのつもりだったかもしれないけど、裏切られる。そのつらさを知っているから他人を信じない、そして呪いのようにテレビの仕事を辞めるなと設楽さんに言われたことがきっと本人に自覚は無いけど仕事をする原動力になっていたと思うんです。
ゴーゴーダッシュで体を壊すまで走り続けた栄にはそれだけの過去があり、ワンマンで仕事をしていたことにもちゃんと理由があって、でもそれをちゃんと距離はあっても見守り続けてくれていた存在があったことに正直とてもホットしています。
そして設楽さんという人はほんとにすごい人ですね。相手の言葉や態度だけではなく、仕事ぶりをきちんと正当に公平に評価してくれる、そんな上司が日本中にいたらと思いますが…。栄のことを後輩として可愛がるだけではなく、嫉妬も抱えて見守っていたなんて…。実際にこんな腹の見えない人がいたら怖いと思うんでしょうが(笑)、口の悪い、そして素直になれない栄にはピッタリの御相手です。
この本で設楽さんが栄に言ったセリフで凄くいいなと思ったのがあって、「お前の悪いところなら俺は50個くらいすぐ言えるけど~」のところですが、こんな告白されたらそりゃ白旗あげるに決まってます!(?)いい所も悪いところも含めてちゃんと好きだってすごい告白だなと思ったんですよね。恋愛っていい面だけを見せれる訳では無いから。そんな告白をBL小説で拝めてとても幸せな、満たされた気持ちになりました。
