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すごく良いお話でした。
アホ可愛い受けちゃんがカタギじゃなさげな隣人とどうにかなるお話かな?と思ったら…。
サイトーとタカヤの交流(タカヤからの強引な)が、大都会の片隅でこんなボロアパートで、いつも部屋にいるサイトー、夜明けに帰ってきてはサイトーに構ってもらうタカヤ。たまらないです。
サイトーがきっと初めてこんなふうにタカヤに歩き方を教えてくれたんでしょうね。
サイトーが夜明けに踏切を渡ってアイスを買いに行く理由がわかった時!売れてるのにこんなボロアパートに住んでる訳!アアア〜!
幸せになってもいいじゃない!
明るくて可愛いタカヤに惹かれたって好きになったっていいじゃない!
シリアスめからハッピーエンドで安心しました。
良かったね、二人とも!
と思ったら、最後の「ハワイ旅行のゆくえ」を読んで、ズーーーーンです。いやでも今は幸せだから、愛しい気持ちだから。
タイトルにはとても美しさを感じます。登場人物の設定や二人の出会いは、一見すると私が普段好むタイプではなかったのですが、読み進めていくうちに、これがまさに私の好みだったと気づきました。
二人の出会い方はとてもドラマチックで、面白かったです。まったく正反対の性格なので、こんな二人がどうやって平和にやっていけるのか、最初は想像できませんでした。しかし、だからこそ、この先の物語の展開にとても好奇心が湧いたのです。
表面は冷たく見える斎藤さんが、実は人を気遣うことができる方だということが分かり、だらしなく見えるタカヤが、意外にも非常に真面目な努力家であることが伝わってきます。二人共人間性があって、どちらも好きなキャラタイプです。
最も暗い夜明けに、タカヤはまるで斎藤さんを目覚めさせる一筋の光のようでしたね~
斎藤さんが永遠に闇に飲み込まれてしまうと思ったその時、タカヤは彼を闇から救い出したのです。本当によかったです。
ストーリーは救済ものとして面白く、温かくなるようなもので、構成もよく読みやすかったなと思いました。セリフ一つ一つに伏線などもあり、読み返すと丁寧に練られているということがすごくわかります。
絵もすごく綺麗で、行為のシーンも色っぽく好みなのでそこがすごく萌えました。キャラクターも可愛いしかっこよくて、素敵でした。
ただ一番気になってしまったのは、このストーリーが仮に男女だったとしても成り立つのではないかという点です。ストーリーに重きを置く作品としてそこが個人的に気になってしまいました。
コメディタッチが最後まで続いていればキュンキュン作品として楽しめたと思うのですが、ストーリーが重いところがあるので、そういった点で男同士の物語であるという点があまり関わってこないのが個人的に少し評価が下がるポイントとなりました。好みの問題でツボにハマらなかったのかもしれません。
二人の気持ちの変化と切なさは見ていてとても引き込まれるものがあります。うまくは言えませんが途中から泣きながら読んでいました。終盤でタイトルの意味が解ってくるのでそういうことだったのかとなる瞬間がいちばん切ないですね。とても引き込まれるいい作品でした。
