ハマりたくなかったんだけどなぁ、この男に。アラフォー男二人の翻訳家BL

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スモークブルーの雨のち晴れ 7

smoke blue no ame nochi hare

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表題作スモークブルーの雨のち晴れ 7

久慈静
41歳、医療翻訳家
吾妻朔太郎
40歳、塾講師、翻訳学校に通う

その他の収録作品

  • 幸せの黄色い…
  • HOW CLARE CAME TO LIKE WINTER
  • カバー下(キャラクタープロフィール)

あらすじ

翻訳家を目指す吾妻朔太郎は、同じ下訳メンバーの柿沼と言葉を交わすようになる。
柿沼の翻訳への情熱に圧倒されたり、下訳作業に焦りを感じたりと、忙しい日々の中で迎えた誕生日。
久慈静と一緒に過ごした朔太郎が、改めて思うことは――。

アラフォー男二人の翻訳家BL!

■収録内容
・「スモークブルーの雨のち晴れ」第31話~第35話…COMICフルール掲載作を加筆修正
・「翻訳チャレンジ」…2P
・「幸せの黄色い…」…描きおろし12P
・本体表紙…描きおろしイラスト2P

作品情報

作品名
スモークブルーの雨のち晴れ 7
著者
波真田かもめ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA
レーベル
フルールコミックス
シリーズ
スモークブルーの雨のち晴れ
発売日
電子発売日
ISBN
9784046849700
4.7

(109)

(90)

萌々

(13)

(3)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
15
得点
513
評価数
109
平均
4.7 / 5
神率
82.6%

レビュー投稿数15

朔太郎の“Life”の巻。

前巻、静の失言…からの椅子に座りにいくくだりのside:朔太郎からスタート。静視点から見ていると大らかで明るい朔ばかりに目を奪われてうっかり忘れそうになるけれど、そうだ、朔太郎という人は静よりもナイーブで、脆いところがある人なんだった。
この作品を読んでいると、自分の偏った見方や安直な考え方に気づかされて、ハッとすることが多いです。

環の話も、まさにそれ。
環ってあんなにいい子で二人のことも慕っているんだから、カムアウトするのに何の問題もないんでは……と単純に思ってましたが。
“いい子”な環にも“いい子”なりのしんどさがあるし、朔はそれにちゃんと気づいてるし、お互い気遣い合うからこそセンシティブな話を切り出すのには勇気がいる。
これを踏まえた上で、環の口から出た「そうだといいな」という掛け値なしの言葉は何倍も深く心に響きました。
ただいい子なだけじゃないけど、やっぱりいい子だよ、環。
静の友達の真鍋くんも、前にサラッと「彼氏」と口にしてる場面があって、古い友達だから当然知ってるのね、いい関係だね、ぐらいに思ってたら、こんな歴史が。
真鍋という人がまた、いかにも悪気なくああいう発言しそうでもあり、だけど本当に静との友情を大事にしてて心から反省してるのもちゃんとわかる。ほんの少ししか登場しないキャラでもブレがなくて説得力あります。

少ししか登場しないといえば、多治見さんのたった1コマの回想「センスいいね」を見た瞬間、何だか目の奥が熱くなってしまった……すごく印象深いお人で、大好きでした。
武市くん、可愛い印象だったけど、朔と同じぐらいに身長が伸びてる! 笑顔で巣立っていく姿が感慨深かったです。

柿沼さんのエピソード。
仕事と、家族と、自分自身……身に染みるテーマでした。
自分を犠牲にしなくちゃいけないことはどうしてもあるし、犠牲が必ずしも不幸なばかりではないし、でも犠牲にしすぎるのも違うし。どの選択が最善なのか正解なんてわからないのに、ある日突然、決断を迫られることって実際にある。
こういうリアルで苦しい話、私はあまりBLで読みたいとは思わないほうなんだけど、スモブルはすっと心に沁みてくれます。綺麗事すぎず、非道すぎでもなく、地に足ついていて、光もちゃんとあって、バランスがいいからかな。
翻訳への情熱よりも家族を取った柿沼さんが久慈父に心酔しているというのも、静にしてみれば皮肉な話。学者としての謹厳さを讃えられたことも、柿沼さんを静と見間違えたことも……ほんと、言葉では説明しがたい複雑な心境だよね。何とも奥深いエピソードでした。

この1冊を通して、いろんな人の人生や想いと触れ合うことで心の中に積もっていったものが、ひとつの力になって臆病な朔太郎の背中を押す。
静に気持ちを「報告」した4巻でも思ったけど、こういう構成が神がかって素晴らしいです。
多治見さんが亡くなったときMRの仕事に虚しさを覚えて泣いたのが、今は「何ひとつ無駄じゃなかった」と涙するのも、胸熱……!

夜桜のシーンも素敵でした。
BLを読んでると、桜が舞う夜の印象的なシーンによく出会うんですが(私のユーザーネームの由来)、またひとつ名場面がリスト入りしました。

0

この2人の日常から地続きのエロが好き。

大好きシリーズ7巻。
前巻の久慈視点は振り返り含めラブも濃いめだったけど、シリーズ通してラブよりライフ。恋愛面で大きな波が立つわけでなく、人生を歩む中で少しずつすり合せたり調整したりもたれかかったりして…パートナーとして在る2人を今回も楽しませてもらいました。

朔太郎はちょっと悩んでいるときも、嬉しいことがあったときも久慈の家に話に行きたくなって、久慈は朔太郎を玄関で待ち構えて、2人で一緒に分かち合う。素敵な関係になったもんだ。

個人的に前巻が盛り上がったためか、今回はちょっと淡々とした空気に落ち着いてしまったかな?

ただそんな安定した2人のさりげないキスや、日常から地続きのエッチが好きだったりします。色気もなくて、喋ったりして、でも相手に欲情している。その空気感。

また1巻から読み返して、2人の歩いてきた人生をしみじみ噛みしめたいなと思います。

0

No Title

7巻も良すぎました~~!!
スモブルを読んでいると変わらないものはひとつもなくて
自分も周りも少しずつ変化していくのだな・・と当たり前なことなんですが改めて思いました。
柿沼さんの登場、そして・・・色々と考えました。でもきっとまたいつか・・!
初見で久慈さんと雰囲気似てるな~と思ったんですが
こんな風に繋がってくるとは・・!

環くんへのカミングアウトも朔ちゃんらしくてすごく良かったし
久慈さんの涙にじんわりして(お洒落して文化祭来るところも好き)
環くんは飾らない言葉で伝えてくれて嬉しかったなあ
あの3人の空気感最高でした!

うぬぼれと反省の繰り返しっていい言葉だな~
何歳になっても悔しい気持ちをもつのって大事だ・・。
久慈さんから見ても朔ちゃんは熱い人間なのくすっとしました。

朔ちゃんの過去と今の頑張りとそれを抱きしめる久慈さん。
何巻でもこのふたりのお話しが読みたいよ。大人の夜桜デートも素敵でした~!!

5

今回もしみじみ良い

家族のことや仕事のこと自分の頑張りだけじゃ
どうしたってままならないことがある中で、全部を頑張りたくて焦って…
そんな時に弱音を吐けてじゃれ合えて、
行く先を照らしてくれる光で温かみを与えられる関係なのが本当〜〜〜に沁みる。
何かあった時にちょっとしたことだけど顔を見たくなるっていうのも良い!
淡々と日常的なふれあいからあっという間に色気を纏うのも良い!
からっとしてるのなんでこんなに甘いのか!

いろんなことがふとした時に繋がって、いつか何かで役に立つ時もあるし、
役に立たなくたっていいし、自分の言葉で進めば良いんだってとこ。
とても沁みて穏やかな気持ちになりました。

まるっとお互いをて尊重し合って無理しすぎない範囲で真摯に向き合ってるか。
お互いと周りと人生大事にしてるとことても好きです。

6

またひとつ、エモさを重ねたアラフォーの男たちのお話。

もう七巻です。
びっくりです。

そして、もっとびっくりなのが、読めば読むほどにエモが深まっていった今巻。

その今巻は、吾妻の甥っ子環に、久慈との関係をカミングアウトしたことがハイライトのひとつなのでしょうが、
個人的には、柿沼さんとのエピソードがエモく、また致すときの老いの変化を感じつつも、それもすべて愛おしく感じるエピソード、また吾妻の伯父のエピソードなどに、とても胸震えました。

毎回思うのですが、等身大の飾らない男たちの日々や心情をここまでリアルに描くかもめ先生って、いったいどんな方なのでしょうか。
スゴすぎる!!(前も言ってるかも)


柿沼さんとのエピソードは、本当にエモが過ぎて。。。

柿沼さんにとって今回の結末は挫折とは違いますが、愛する家族を選んで、結果的にまた夢から一時離脱するわけで。

けれど、かつて社会人を選択したときよりは前向きのような別れの選択に、
こうやって人はタヒに向かって(大袈裟な言い方だけど、四十過ぎたら人生折り返し地点と言いますし)日々優先順位を取捨選択し、後悔と悦びを重ねつつ、迷いながら未来を切り開いていくのだと。
読み手側の身に染み、またその渦中に巻き込まれているだろう世代の心には突き刺さりまくるリアルさよ、、、、、

握手して別れるあのシーンは、本当になんとも言い難い感情が沸き起こりましたし、
また再会できそうな余韻を含みつつも、あれが今生の別れのようにも思えたし、、、


また、お話全部を通してすべての表現がすべてどこかに繋がっているような心情描写なのもジワります。

とくにラストの桜の花びら~のモノローグは、次巻もしくはその先のどこかにつながる描写になるのではとか、はたまたここだけの感情描写なのかとか、アレコレ勘ぐって読んでしまいました。

ただ七巻を読了後、言えることは、
あれもこれもと欲張っていたギラギラした若い頃と比べ、
歳を重ねると大切なものがひとつあれば、それが自らを支える光となるんだなあと。

常に岐路に立たされているふたり。

次巻の展開もとても楽しみです。

あと追伸、、
気のせいでなければ、僅かにふたりの目の下のシワが深くなってきているようなあ??!

6

No Title

2人と世代が近いから作品内で起こるすべての事柄にグッときちゃって新刊が出て読むたびに好きが更新される
家族に対して思うこと、2人の関係、仕事への向き合い方。いくつになってもチャレンジできるんだよねと励まされる物語でもあります☺️

7

一寸先は久慈

スマートホンがある毎日って、一昔前に比べて情報量が格段に多い。歩きながら(いけません)、料理を作りながら、人を待ちながら情報がどんどん入ってくるし、仕事/私事問わずタスクも入ってくる。でもボタンを押すだけで久慈に繋がってるという利点もあるわけで。椅子にも座りにきてもらえるし、話を聞いてということもできる。この作品の情報量もみちみちなので、もうとっくに10巻超えてるかと思いきやまだ7巻でした。大コマの多用もないから、ほんと密度が濃い。大好きな作品である。

前巻は久慈巻、今度は朔巻。前巻の久慈の失敗に対しての発言を、彼もやっちまったと思ってるのがなかなか良かった。でもそういうもたれかかりあいが良い。この作品に綺麗なところばかり見せてくることは求めていないし。彼らだけではなくて、他の皆さんの弱い部分も描きながら、それでも創作物らしく揃って前向きなところが好きだ。皆んな色んなことに折り合いをつけて生きてるのよね。

シーモア限定特典 本棚前談義

9

たまきい〜!

 このシリーズ、巻を重ねる度に二人の人生がどんどん立体的に、深く描かれていって、ほんとに大好きです。
 7巻は、吾妻が久慈にハマっている自分をよりはっきり自覚していき、翻訳を仕事として続けていくことができるのか、やりたい気持ちと焦りや不安を抱えつつ、次のステージへっていうところでしょうか。
 シリアスなんだけど、吾妻の踵がガサガサだったり、40過ぎには堪える夜桜だったり、すっごくいい、笑っちゃいます。
 1番染みたのは、環の「そうだといいなぁって思ってたし」。朔ちゃんが飾らない率直な言葉で伝えた事に、環も思っていた事を素直に発した場面。久慈さんが涙ぐむ前に、私もじんわり。環は、朔ちゃんが久慈さんと恋人同士である事も自然と受け止め、それも含めて朔ちゃんが大好きなんだなあって。本当にすてき、幸せな気持ちを分けてもらってにやにや、泣けました。
 そして、頑張って頑張って走り続けたて辞めてしまったMR時代の経験が、今やりたい事に繋がっていくという展開!辛かったことも次へと活かされていく、報われていくんだね、本当によかった、よかった。
 また何度も読み返して続きを楽しみに待ちます!波真田先生、ありがとうございます。

9

関わる他人さまの人生をもう少し考えられる人間になれた時また読み返してみようとおもいます

「読解力のない方ですね」とコメントいただくくらい 何が言いたいのかさっぱりわからないまま読んでます
脱落も視野にいれてはいますが 雰囲気BLで終わらせていいのか迷っている所存です


仕事や夢に真っ直ぐですよ とか 家で繋がる関係とか 家族とか
自分の人生に関わるすべてお見せしますみたいだな とか
人ひとりずついろんな人生ありますよ みたいに広がってんな とか

なんかほんとごめんなさい

彼らの年齢に抱えるいろんなものがあるのはわかるんだけど 見せたいところがわからないんですよ
タバコふかしちゃセックスして 酒のんじゃセックスして 仕事しちゃセックスして なんかごとあればセックスしてんのはすんごいわかるんだけど


とりあえず今回も 中で生きる人の人生やら 夢にかける情熱やらは読めたし
支える人がいる幸せ 語らう相手がいる楽しさを読ませたいならそこは読めたのであれなんだけど 結局周りの話が入りすぎて彼らの関係は相変わらずなのね と

最早BLと言うより40代男性の第2の人生に付帯する出会いと別れ そこに添えられる生活を豊かにする助言を読むものなのね と
ライフを読んるのにラブをメインにみようとするから何が言いたいのかわからないになってるのにやっと気づいた巻だったな
って事で お話まだまだ続くようですが 人生巻き返しのチャンスと傍にいる幸福 をみれたこの巻であたしはお暇させていただきます
なんか 読みたい方向はわからなくても恋情におきる苦悩や葛藤がみたいあたしではこのまま読んでいても沁みるなにかが探せるわけでもなさそうだし 何が言いたいのかやっぱりわからん で終わってしまいそうなので

彼らの行き着く先は気になりますが これにて ごちそうさまでした

6

No Title

7巻!7巻ですよ!!

思えば遠くに来たもんだという感じですが、刊行ペースがわりと速めなのでサクサク買ってここまで来ました。無料連載も追っていますが、単行本でまとめて読むのもまたいいですね。

今回は環へのカミングアウト、なんとなく気になる存在柿沼さん、翻訳コンテストで良い線行った吾妻、夜桜お花見etc...が収録されています。
(と、書いておくと後で再読したい話が何巻にあるか分かると今更気付いたりなど)

ストーリーが進む事に着々と仲睦まじさレベルがアップしていく久慈と吾妻。そして最初期のツンツンぶりからは想像もつかない久慈の内面だったりデレだったりが意外性抜群で良いのです。

おまけの黄色いおパンツは本当にこれまでの積み重ねによる滋味が最高でした。

それにしても7巻かぁ。いつもの私だったら買うのを躊躇する巻数なのですが、偶々2巻が出るか出ないかくらいの頃に本作品を知ったので、買い続けてこれました。

もしも本作品を7巻の刊行で始めて知った世界線の私がいるとしたら、その私には7巻から買うのは我慢してまずは1巻から買おうか! と説得したいです。黄色いおパンツ回の久慈の可愛さを堪能するには1巻から地道に読むのがおすすめです。

3

永遠に続いて欲しい愛おしい時間

スモブルを読むと人生って色々あるけどいいな⋯ってしみじみ思う。家族の事、仕事の事、愛する人の事。様々な出来事は全て未来へ繋がっていて、無駄な事なんて一つも無いのだと。
少しずつ時を重ねて一緒に歳を取っていくのが、すごくリアルで愛おしい。

環は本当に名前の通りの良い子だし、久慈さんの涙と後から泣けてきちゃう朔ちゃんの涙もたまらない。読んでるこっちも一緒に泣いちゃう(涙)。
そして久慈さんはロン毛の方が私も好きだ!切らないでね〜。黒髪ロン毛攻めは正義!!

2人の日常の何気ない会話もベッドでの熱い抱擁も、全てに胸がキュッとなる。この時間が永遠に続いて欲しい。描き下ろしの黄色いおパンツも最高でした!

7

日常はもしかして一人ひとり違って個性的なものなのかもしれない

…と思い始めた大好きすぎる日常BLシリーズ。もはや評価がデフォルトです。
アラフォーのゲイカップルの生活、仕事、時々イチャコラ…今回もニヤけながら読んでしまいました。お互いが大好きすぎる!っていうのを自制して仲良しっていう大人の恋愛の落ち着き(本当はぜんぜん落ち着かないのに)をみせるところがよいのです!

というわけで、環くんへのカミングアウトにドキっとしちゃいました。久慈の涙腺に中年を感じw吾妻の「恋人同士なんだよ」って、どこかぎこちなさを孕んでるけど、なんだかスッキリした言葉だよなと思いました。こういうときのリアクションって本当に正解がないけれど、とても印象的で素敵な場面だと思いました。

そしてシリーズ名物の周辺キャラ、今回もいいキャラ出ましたね、柿沼さん!そして柿沼さんを通して描かれる、誰にでも起こりうる人生の局面にちょっとピリっとしたりして。大事なものを守るために大事なものを手離すっていう選択をする、大人としての責任を全うしようとする彼が、またいつかプランAを選ぶことができるようになったらいいなって思わずにはいられませんでした。独りが気楽なんだよ~といいながらもそこに漂う不安や寂しさ(吾妻の伯父さんのエピとかがそこに入るのがなんとも…)、まさに一寸先は闇なんだけど、ふたりなら光を見つけられるっていう表現は久慈と吾妻の関係性をよく表してるなと思ってしまいました。

といわけで、黄色いおパンツがカラーで読めなかったのはちょっと残念ですw

5

染みるのよ

待ちに待った7巻です。
はぁ……良かった。

親や親戚の衰え。
好きな仕事。
将来の自分。
家族へのカミングアウト。

大人なBLですよね。
2人はアラフォーだけども、それより上の人たちにグサグサ刺さるのでは……
ちょっと苦しめな現実に直面すると、
こちらも少し緊張するけど、甘々なエチでいっそう癒されます。
鞭と飴状態か???
ご褒美が嬉しすぎます。
これが気持ちがいいです。

70とかになっても2人にはイチャイチャしてて欲しい。最高でした。

8

プランBもいい

早いものでもう7巻。
2人の人生をそばで見させて頂いているような心地いいシリーズ。
関係性が安定して言葉少なくともわかり合えるようになってきた久慈と吾妻。
7巻では、環に2人のことを話す、吾妻の伯父、吾妻の仕事仲間について、などが主なお話でした。
環がそんなにソワソワする?て感じでしたが、環のことを気遣い吾妻の方から言い出してあげるやさしさ。
このシリーズは2人の間柄だけでなく、家族や仕事仲間との関り、脇キャラの人生をも垣間見せながらのストーリーがいつもステキです。
波乱や当て馬などなくてもこんなにいいお話を読ませて頂けるのだなと毎作うれしくなります。
どんな人にも人生があることをさらっとストーリーに絡ませて描かれるのが改めてすごいなと。
特に、年配の人の描き方がリアリティや哀愁がありながら愛着溢れるもので。
メイン2人が年配の人への敬意や配慮と思いやりを持って接するさまに心があたたまります。

仕事面でも、吾妻はああ見えてがんばり屋だし、いっぱいいっぱいになることがある。
仕事仲間も大変なことがありつつ、それぞれベストを尽くす姿に感銘を受けます。
吾妻は心が折れそうな時は久慈に会って元気をもらい。
努力し続けてきたらチャンスはやってくる。と勇気をもらえる終盤でした。

人生を描く=時の経過なわけで、季節のうつろい、気持ちや関係性の変化など、他愛ない日常をこんなに魅力的に描かれる作品はやっぱりいいですね。
いろんなタイプの人が登場するのにごちゃごちゃせず、流れるように、しかもハートフルなストーリーが毎巻すばらしいです。
なんだか7巻だけでなくシリーズ全体の感想になってしまいすみません。

何巻か前からこんな絵でしたっけ…と感じているのですが、巻を追うごとに絵が変化するのは自然なことですかね。

5

人生の「プランB」。カバー折り返しの先生の言葉が沁みる

久慈視点の6巻に萌え転がったのも記憶に新しい、
大好きなシリーズ、なんと7巻です。

新刊のこちら、6巻の萌えとはまた一味違い、
しみじみと人生を考える”味のある”最高の一冊でした。

何がいいってまず、カバー折り返し部分の
先生の言葉が沁みて沁みて。。

必要ですよね、人生の「プランB」。
やりたいことだけを、純粋に追いかけていけるー
そんなふうに順調にはいかないのが、
人生というもの。

今回新たに登場した翻訳学校仲間・柿沼さん(男性)の物語、
彼の選択に、個人的に強く胸を打たれました。

彼が選んだ「プランB」。
それは思い描いた理想とは大きく異なり、
夢を手放さなければいけないことになるとしても...

去ってゆくことを吾妻に話す柿沼さんの表情がまた、とても良くて。
失意や悲壮感に溢れたものではなく、
”覚悟を決めた人の顔”だったことが印象的でした。

子煩悩で家族を大事にしているところ、
そしてその”キャラの濃さ”(←吾妻の言葉を借りました( ̄▽ ̄))が
魅力的な新キャラだったなあ...

そして、今作序盤の一つの山場が、
吾妻の甥っ子・環くんへのカミングアウト。

もーーー..ここも、たまらなくグッとくるシーンでした。

サラッと話す吾妻にももちろん
葛藤や怖さ、怯えがあっただろうことが伺えるし、
受け止める環の緊張感も、痛いほど伝わってきます。

”こういう時 なんて言えばいいんだっけ”
と内心焦り、事前に調べておいたネット情報を必死に頭の中で
検索する環。

けれど、出てきた言葉はシンプルで、
二人への思いがぎゅーーーっと凝縮されたもので。。

”知らない誰かが決めた、用意された言葉じゃなくて
目の前にいる二人の言葉を受け止めればいい”

そんな環の独白にじーん...とし、
しばらくページに見入ってしまいました。

カミングアウト前、久慈が吾妻に話す
学生時代のカミングアウトの思い出もまた、グッとくる。

久慈×吾妻、二人の関係性もまた
穏やかで甘やかで、心地よかったー...

お仕事面でメンタル不安定になりかけた吾妻を
それとなく支え、笑わせ前を向かせてくれる久慈。
そんな久慈にとってもまた、吾妻の存在はなくてはならないものに
なっているんですよね。

終盤季節が変わり、桜咲く中での二人のキスが
映画のワンシーンのようでした

二人の顔も…40歳を超え、その年齢らしい経験やら何やらを
刻んだ顔として描かれているのも、すごくすごくいいなあ...

全ての経験が生かされるー
その言葉通り、前職のMRとしての経験があるからこそ
共訳が決まった、吾妻の新しいお仕事。

仲間との切ない別れも経て、桜咲く春に
暖かい希望の光が見えるラスト、圧倒的な読み応えの7巻でした。

あ...
どうしてもこの巻は柿沼さんのイメージが強かったのですが、
”生き方”という点で今回、柿沼さんと共に考えさせられたのが、
吾妻の叔父のシーンです。

久慈×吾妻、翻訳学校の仲間達、主役二人それぞれの家族…

出てくるキャラクターそれぞれの生き方について
思いを馳せ、考えずにはいられない。
苦味も渋みも、甘さも温かさもある。それが”人生”というものー
そんなことを深く感じる一冊でした。

合間に挟まれる”翻訳小言”も、個人的なお気に入りパートです。
新訳の必要性、”いま”を表現することの難しさ。
言葉を扱う仕事の奥深さをしみじみ感じる内容でした。

巻末には吾妻の訳した絵本、クレアの物語(英語版)が
掲載されています。
もう一度じっくり読み返しながら
日本語訳に挑戦してみたいな、と思います(*´˘`*)


★修正:なし(局部の露出なし)電子シーモア

8

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