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第1巻から、矛盾という言葉がとても印象的に残っています。
矢代と百目鬼。
彼らの関係性は簡単には進展しないと思っていましたが、これほどまでにもどかしくせつないのか…と胸がいっぱいに。
百目鬼が矢代を想えば想うほど、矢代が百目鬼に新たな感情を覚えれば覚えるほどに、彼らがこれまで生きてきた中でついてしまった深い傷あとがフラッシュバックして邪魔をする。
10以上も年下の百目鬼にここまで一途に想われ、自身を構築するひとつひとつの部位をやさしく丁寧に確かめるように全身で愛され、己の感情に戸惑うばかりの矢代。
この気持ちを受け入れたいけれど、もし受け入れてしまったらいったい自分は。
矛盾した気持ちと激しい葛藤が渦巻く、痛みを感じる心理描写が本当に素晴らしかったです。
矢代という1人の男の深みから抜け出せそうにありません。
何気なく側に置いていたはずの男が、いつのまにかどうしようもなく心を乱されてしまう存在になってしまっていた。
骨太な裏社会関係はもちろん、巻数が増す毎にBL面もじわじわと変化を魅せてくれる、非常に読み応えのある作品だなと思います。
BL的には大事な巻になるかもだけど、それより印象に残ったのはヤクザものの魅力についてでした。
あちこちで男惚れが発生してて、血生臭いのに熱くキラキラしてて、なるほど!っていう。読み手でハマればその沼は深そうだとか、作り手は描き応えがありそうだとか。どこまでも濃くできそうな世界ですごいなあと。
肝心の矢代と百目鬼の関係は、やっとここから第一歩、しかしここから長そうだ…という感じでした。矢代は殻を壊されて、即、より一層分厚いシェルターを築いてしまったみたいな。
それでもまだ影山は特別だったんだ…てとこが切ないです。正直、私は矢代を幸せにするのは影山であって欲しかった。本気で傷めつけて欲しいときに抱きしめてくる相手なんて、一緒にいるのは苦しすぎる。勝負じゃないけど、分が悪いと思っちゃう。それなら影山のように、何もせずそばにいてくれるだけの相手の方が楽。
久我に言われなければ気付きもしなかったことを矢代に突きつける影山のセリフは、何かしらの感情が乗ってたのかな。矢代にだけ一方的に致命傷を与えていたなら、それもまた切ない話だと思いました。
はぁ〜
一気読みしてため息ですわ。
萌え、感動、切なさやるせなさ、痛み、感嘆、色々な意味でのため息です。
ヤったら組みを追い出されるって分かってたから、絶対ヤらないだろうと思ってたんですよ。
なのに、なのに…ヤっちゃったよぉ。
や、最高だったよ?
百目鬼の全身の愛撫からの挿入ね。矢代が戸惑いを隠せないのが良かった!
欲しいと言ってください、っていう焦らしも良かった!
本当は痛いのが好きなんじゃなくて、痛いのが好きじゃないといけない環境だったって自覚してしまったんでしょうか、矢代は。
これからの矢代が心配だなぁ。だから百目鬼に側にいて守って欲しいけど、それを許さない状況に歯噛みしました。
それとこの巻では、ヤクザ同士の濃い関係も描かれていて萌えさせていただきました。
義理とか盃とかで縛られたヤクザ社会の男同士の関係ってモラルは別として、萌えるなぁ。
男の嫉妬もまた良し。
こんな展開今まで聞いたことがない!!
BL好きの予想をはるかに超える圧巻のベットシーン。
ベットシーンだけで48ページ以上。
ほぼノーカットと思えるほどの長さ。
行為の過程が丹念に描かれているので、2人の絡み合い、影響しあう心情が、繊細に丁寧に切なく浮かび上がってきます。
何度も読み返して2人の心情を深く読み味わうのも良し、一読でショックに打ちのめされて先を急ぐのも良し!!
抗争の中で明らかにされる脇役の過去も驚きでした!
矢代と百目鬼が初めてセックスしたというのに、喜べない辛さ…。
5巻は読み終わった後に言葉が出ませんでした。
強いて言うならこの手で平田を殺りたいです。
そして竜崎の純情に、彼には是非助かって欲しいと思いました。
最後まで平田の胸糞悪さに腹が立ちました。何あれ、もしかしてずっと前から三角を裏切ってたの?それでのし上がってたんなら救いようが無いと思いました。竜崎に刺されて死んでしまえは良かったのに。
そして百目鬼を置いて来た矢代…影山は本当にニブチンだ。
あと最新刊の7巻まで2冊になりました。
怒涛の展開に血圧が上がりそうです。www