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それなりの年齢で、それなりの役職にも就いてる大人な二人が、付き合い始めの蜜月を迎えるってどんな感じになるんだろう、と思いながら読んだ。が、栄と設楽の関係性は独特すぎて、参考(?)にならなかった。唯一無二の雰囲気。
シリーズ一作目から登場していた設楽は、そういえば職場での顔しか見ていなかったんだな、と思い知った気がした。栄に見せるプライベートの顔は、ちゃんと年を取っており、くたびれ感があって、心に年輪が見えるような。酸いも甘いも噛み分けた経験値が見て取れる。
栄はちょこちょこ笑うシーンがあって、おや、と思った。そりゃあ丸くなったと言われる、という感じ。栄の心理描写は、悩んでるときでもウジウジもぐるぐるもなく、読みやすかった。常に論理的といえるかも。
ストーリーは特に後半が好き。ストの次は停波の危機なんて、どれだけ波乱万丈なテレビマン人生なのか。緊張感漂う空気の中で、二人が同じ方を向いて必死になってる仕事姿がたまらなく好き。そういうときこそはっきり見える信頼と絆が良い。
一段落ついた後のいちゃいちゃも良かったけど、一番気に入ったのはドライブシーンでのフレーズ。栄が設楽を“わざわざ熱海まで走らなきゃこの程度の本音も言えないって面倒な男”と評していて、最高に萌えた。面倒な栄に面倒な男呼ばわりされる設楽、こういうの大好き。
深や竜起や計といったおなじみの面々から、退場したと思っていた小太郎まで出てきて、地続きの世界なのだと実感できた。添い遂げるところまで見守らせて欲しいカップル。
この2人の阿吽の呼吸みたいな掛け合いが最高。すべて言葉にはしない大人の恋愛って感じだし好き。面白いものを作っちゃうんだろうなーという時の栄さんを見て嬉しそうにしてる設楽さんが好き若者が来て2人に影響されて…と思ったら一番弟子なっちゃんが登場してて笑ったほんと数作前から比べたらすごい変化。栄さんは好きとか言わなそう。それでいいのよね
前巻「ふさいで」で付き合うようになってからの今作。
表題は「つないで」ですが、中の構成は「ひらいて」からの「つないで」です。ふさいで→ひらいて→つないでの流れがとてもいいな、と思ったのが第一印象でしたが、中を読んでもそれは裏切られませんでした。
設楽さん40代、栄さん30代だし、キャラクター的にもイチャイチャ甘々な展開になりにくい2人ですが、仕事柄ライバルが現れたり事故に巻き込まれたりしながら2人が2人なりの絆をしっかりを結んでいく様子がとてもいいです。
あとがきに変えての「あずけて」にあるエピソードですが、寝る時に抱き合って寝たりしないんですよね、この2人。お互いに背中を預けあって背中を1ヶ所合わせて寝るんだそうです。まさに二人の関係性だな~と思いました。栄の才能に嫉妬を覚えながらも見守りたい設楽さん、設楽さんの言葉が道標(半分呪縛?)になってがむしゃらに働いた栄さん。お互いに依存せず、でも2人でいることが当たり前のような、この空気感は唯一無二だなと思っていて、そこがとても好きです。
一穂先生の筆の魔法の力で2時間素敵な時間を過ごさせて頂きました。
はぁーーー……本当に凄い。どんどんのめり込んだし、没頭したし、自分自身とiPhone端末(電子書籍です)のみが存在する世界でした。
設楽と相馬の関係がより一層密にアップデートされた番外編4だったと思います。設楽は相馬のことが好きで、相馬からは明確な言葉で設楽への気持ちを伝えてはいないんですが…
その答えは読めば十分に分かる!
そんな番外編でした。
相馬は設楽を好きなのか?なんてのは問題じゃない。相馬にとって、仕事の上司としても同じテレビマンとしてもリスペクトに値するのが設楽。何というか……相馬自身が全部を預けても良いと思えるような存在だと思いました。おそらく、それには「好き」の感情も包括されているのかも知れないけど、簡単に分かる次元じゃないところで設楽を想っているように見えました。
言葉で「好き」や「愛している」を確認し合わなくても深く繋がる関係なんですね、きっと。
でも多分相馬は設楽に「好き」と言うことはないと思います。相馬は職人肌だし、口で言わなくても目で見て分かれよ、って態度だと思うから。
この作品自体が一本のドキュメンタリー番組のよう。BL展開が二の次になったとしても、私はそれを許容したいくらいの気持ちでこのシリーズ作品を読んでいます。それほどに緻密で詳細な情報量に圧倒されどっぷりハマる。だけど一穂先生は、BLのパートも疎かにしません。
ベッドシーンでは、見えない心の動きにも見せ場をたっぷり作り、物理的な行為のシーンに深みも幅も持たせていました。
軽快で読みやすい文章ではあるけど、文章に綴られていない部分のところまで情景が見えるのは、この作品のすごいところです。
今巻はテレビのやらせ演出問題、豪雨災害の現場に遭遇問題……これまたデリケートでスケールの大きい事件に焦点を当てていました。
毎度ながら、その現場に立ち合わせているかのような臨場感がすごく、その詳細な情報量は圧巻です。テレビマンたちの熱い仕事と思いから目が離せませんでした。
実際にテレビ業界で働く人たちがこんな風に汗だくで泥だらけでがむしゃらに働いているのか分からないけど、「イエスかノーか半分か」シリーズを読むようになって、実際のニュース番組に作品を投影して気持ちを移入することが増えました。
私が勝手に「ザ・ニュース」っぽいなと思っている報道番組があるのですが、プロデューサーの名前のエンドロールを見ては、設楽はあの位置か、相馬はあそこに名前が載るのかと勝手に妄想しています(笑)
「イエスがノーか半分」の世界、全編通して最高でした。何度も読み返していきたい素晴らしい作品に出会えたことが、私はとても嬉しいです。
イエスノーシリーズ7作目、設楽×栄カプとしては「ふさいで」に続く2作目です。
前半「ひらいて」
設楽がPを務める夜ニュースのCPとして報道に移った栄。初日、全体を見たいとフロアDをするもののいつもの独断専行が出てしまいスタッフ間に微妙な空気が生まれる。前までとは違う、ここは設楽の番組だと我を殺して無難な仕事をこなすが周りからは「相馬栄の仕事が見たい」とプレッシャーをかけられ、葛藤する。そんな時、思いも寄らぬ人物から声をかけられ…。
という感じで始まります。
無理をして身体を壊すのも見たくない、けど相馬栄としての仕事を熱望する周りの期待にどうすりゃいいんだと悩む栄さん。なにより、対等になりたいから、と自分の言動の責任を設楽さんに取らせたくない、「また新しく楽しいことを探そう」と言った設楽さんを失望させたくない。
前とは違って大切な存在が出来たからこその悩みが人間らしくて栄さんのいじらしさがたまりません。設楽さんも、「俺のことなんか、いくらでも踏みつけにしていいんだ」と栄さんへの愛情が溢れてます。
意外な人物からのタレコミによってやる気を見せた栄さんを見て「面白いことを見つけた時の、俺が最高に好きな栄の顔だ」って設楽さんが言うんですが、こういう公私で互いを認め合う関係性が、このカプの素晴らしいところだと思います。尊い。
後半「つないで」
講演会の依頼を受け、動画配信事業「GRAPE」からの出向・基と共に広島へ向かう栄と設楽。しかし災害級の雨に見舞われ講演会は中止、代わりに地方テレビ局のピンチヒッターを担うことになる。停電が起こり電波の送信が危うい状況が迫る中、テレビの威信をかけ、未曾有の大雨による放送断絶の危機を乗り越えられるか…?
という感じで始まります。
「ひらいて」で栄さんが作ったVに魅せられた青年・美作基くんという新たなキャラと共に奔走します。Vを見てから作った本人に会った基くん、明らかにがっかり&ドン引きしてるのが面白いです。最初は仲悪いですが徐々に打ち解けてきて新たな親分子分?師弟?のような関係を築いていくのが微笑ましいです。
「ひらいて」で絆を深めた設楽さん栄さんカップルの信頼関係にも滾ります。「俺には相馬栄がついてる」「俺には設楽宗介がついてる」…ここやばくないですか?基くんからの(栄さんに)腹立たないんですか?的な質問にも「言葉遣いや態度とは関係ない。そんなのは問題じゃない」と答える設楽さんもやばい。
そして今回、前回ほどシリアスは多くないので比較的ほのぼの?なんですが、やりとりが一々悶えます。煙草一本を交互に吸い合うとかハァ???萌え殺す気か!前回はちゃんとくっつくまでのお話だったので、こいつらくっついた途端にラブラブしやがって…と何故か恨めしくなりました(笑)
「身体で慰めてほしい」「身体で払ってやるから」この軽くてエロいアダルティなやりとりが好きでたまらないです。9歳も歳の差があるカプだってこと忘れそうなくらい対等ですよね…!
濡れ場は、今回も勿論濃厚いちゃいちゃしてます。さりげない事後のシーンももれなく興奮します。
あとオマケとしては、国江田さんが放送で見せたナイスアドリブに関して、栄さんが国江田さんに放ったとある一言が…!なかなか衝撃的でした。「ふさいで」「つないで」では国江田さんの本性が表れることってないんですが、知ってる身としてはニヤニヤが止まらないですね。
やっぱり最高なこのシリーズ。前作を読んだ方は絶対に今回ものめり込みますので是非!
