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右手にメス、左手に花束(7) 僕に雨傘、君に長靴

boku ni amagasa kimi n nagagutsu

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表題作右手にメス、左手に花束(7) 僕に雨傘、君に長靴

江南耕介,消化器外科医
永福篤臣,法医学教室助手

その他の収録作品

  • (表題作なし)
  • 旅に出よう
  • 愛と嫉妬と鯵フライ
  • あとがき
  • 巻末キャラクター座談会

あらすじ

法医学教室助手の篤臣と消化器外科医の江南。恋人同士のいつもの夕食で、珍しくかしこまった江南がきり出したのは、二人にとって因縁の温泉旅行の提案だった。強姦まがいに犯され、篤臣にとってトラウマとなった場所。そして、江南にとっても消えぬ罪を思い起こさせる場所。
あんときのこと、もっぺん仕切り直させてくれへんか?
──江南の真摯な言葉に、篤臣は過去と向き合うため、その誘いを受け入れるのだが…。
篤臣&江南の温泉旅行編「旅に出よう」ほか、楢崎と江南の合コン編「愛と嫉妬と鯵フライ」の二本立て!
おまけの巻末キャラクター座談会つき。

作品情報

作品名
右手にメス、左手に花束(7) 僕に雨傘、君に長靴
著者
椹野道流 
イラスト
鳴海ゆき 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
シリーズ
右手にメス、左手に花束
発売日
ISBN
9784576091389
4.2

(8)

(4)

萌々

(2)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
34
評価数
8
平均
4.2 / 5
神率
50%

レビュー投稿数2

『メス花』シリーズ7作目。

1編目は、江南(攻)と篤臣(受)にとっては因縁の温泉旅行の仕切り直し・・・このストーリー自体は結構よかったです。ただ、私はどうしてもこの2人の始まり(温泉・露天風呂での強姦)が許容不能なので、このネタは非常に微妙な気分になります。

いえ逆に、この最初の事件があっさり2人の中でなかったことにされていたら、そのほうが納得行かないんですが、だからって蒸し返されても(私個人的に)困るんだけど、というのが正直なところです。

2編目は、江南と楢崎の合コン編。メインの2人は相変わらずラブラブで、まあ安心して見ていられるんですが、ここでの見ものはやっぱり楢崎ですね。
数年後の彼(『いばきょー』『まんちー』)を知ってるからこそ、カッコつけてる姿に笑いが堪えきれません。そうか、クールビューティ『だった』んだね・・・と(ぷぷぷ)。

今回、いちばん印象に残ったのは、江南の『篤臣と暮らして「言わなくてもわかっているだろう」とか「この程度のことは許してくれるだろう」という驕りは捨てなければ、ということを知った」という独白です。『それまで知らんかったんか!』というのは、とりあえず横に置いといて。

これ私がBL読んでて非常に気になる部分なんです。ホントに多いんですよね、言葉が足りないダメ男攻。『言わなくて伝わるわけねぇだろ!』としょっちゅう突っ込みたくなります。その点だけは、江南もマシになったんだな~と。

う~ん、今回きわめて個人的に(1編目が)、ちょっと評価に悩みました。

2

因縁の箱根

彼らが二人でいることを選んだ、そのきっかけの場所へ。

篤臣にしたら、本当にトラウマな場所じゃ無いかと思うわけです。そりゃ、本当の強姦よりは、その後のことを考えたらマシなんかもしれないけれど。江南にしても、やらかしてしまった、という罪の意識は常にあるわけで。

でも、もう生涯の伴侶としてお互いが信頼関係を築き上げる過程で、やはりちゃんと折り合いをつけるべきタイミングだったんでしょうね。江南の温泉に誘った気持ちは未来のために必要だと思ったんですよね、きっと。
江南が緊急のオペで、篤臣が一人が先に旅館にチェックインし、露天に入って過去を思い出して怖くなったってのは、印象に残るシーンでした。でもその後に江南と入った時に怖さと幸せな気持ちと半分だったっていうのに涙しました。
あぁ、篤臣も少しは乗り越えられたのかなと。

BL的ハッピーエンドだからこそ、安心して読めるんですが、やっぱりそこそこ彼らの物語を読んでると、オカンの気持ちで見てしまうんですよね。
今回の旅行で少しでも彼らの罪の意識が薄くなっていると良いな。
そして楢崎君が出てきたのが嬉しい。

1

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