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  • 右手にメス、左手に花束(3) 耳にメロディー、唇にキス

右手にメス、左手に花束(3) 耳にメロディー、唇にキス

mimi ni melody kuchibiru ni kiss

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表題作右手にメス、左手に花束(3) 耳にメロディー、唇にキス

江南耕介,消化器外科医
永福篤臣,法医学教室助手

その他の収録作品

  • 恋はすばやく 愛はあせらず

あらすじ

シアトルに移り住み、現地で結婚式を挙げた江南耕介と永福篤臣。穏やかな日々が続くかに見えたが、篤臣の父の突然の訃報が。急きょ実家に戻った篤臣に遅れて江南も帰国するが、永福家を訪れた江南はなんと篤臣の母に二人の関係をカミングアウト!結婚後の二人にとって最大の難関ともいえるこの告白、旦那の度量と妻の器量が試される?書き下ろしは篤臣のバースデイ小旅行ストーリー。ロマンチストの江南ならではの演出の数々に篤臣たじたじ。

作品情報

作品名
右手にメス、左手に花束(3) 耳にメロディー、唇にキス
著者
椹野道流 
イラスト
唯月一 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
シリーズ
右手にメス、左手に花束
発売日
ISBN
9784576031156
4

(13)

(7)

萌々

(1)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
52
評価数
13
平均
4 / 5
神率
53.8%

レビュー投稿数5

カミングアウト

この巻の肝はやっぱり親に対するカミングアウト。
お互いに気持ちは決まっていても、なかなか踏み出せないことなんだろうと思います。
が、篤臣の父親が急逝したことにより、帰国し話をするという方向に。

他の作品でもカミングアウトの題材は色々書かれてますが、良かったのは、どちらの両親も最終的に了解してないってところです。大団円にはなってない。
(篤臣母のおかげ?で大団円ぽく、はあるんですが)

最後まで納得して、ではなく子供も一人の人間として尊重はするけれども、心から祝うことはやっぱり出来ない、というのが本音だと思います。自分を責める親も多いと聞きますし。ただ「親の方が先に死ぬ」「幸せかどうか見届けられない」は名言だなと。性癖問題以外にも、親との関係に悩んでる子ども達が居たら言ってあげたい言葉。

また、今回は篤臣の男前なとこが見れて嬉しかった。基本的にメス花の篤臣は江南からは嫁扱いされているものの、守られるばかりじゃなく、自分のやるべきことをやる、って感じで。
江南父に殴られちゃうとことか。

新婚旅行では、看病してあげる篤臣が優しいな、ますます江南は惚れるんだろうなって。
これからの二人が楽しみです。

0

篤臣の父死去 一時帰国 結婚の報告

挿画担当が変わる。似ていて違う雰囲気。

篤臣の父が、職場の仮眠室で突然死。死因は脳出血。
葬儀が終わってから、母を訪ねる篤臣は、同性婚について母に切り出せない。

数日後、江南が訪問、
江南が篤臣の母に結婚の報告をすると、母は怒り、篤臣を平手打ち。
篤臣は知恵熱を出し、母は家を飛び出していく。

篤臣の母は、同性婚を受け入れようと努力しだす。
一方、江南は前日父親に結婚を報告して、勘当されていた。

親に同棲婚を報告・・親の反応がシリアス、描写が興味深かった。

0

まさかのカミングアウト

シアトルに移り住み、現地で結婚式まで済ませて幸せに暮らす江南と篤臣。
そんな二人の元に篤臣の父親の訃報が届いた。
急遽帰国することを決意する二人だったが、この日本行きには思わぬ波乱が待ち受けていた?!
篤臣の実家を訪れた江南が篤臣の母親にまさかのカミングアウト。
そこに江南の両親も乗り込んできて……果たして二人の運命は?

シリーズ三冊目はまさかのカミングアウト編。
とはいえ、二人のなれそめ(強姦云々)まで詳しく語る必要はなかったのではという気はしないでもない。
若干あっさりまとまりすぎな感じはあるけど、その分優しいお話になっている。
いいか。BLだもの。ファンタジーだもの。
この甘さと優しさが椹野さんらしさだなあと思う今日この頃。

後半は二人の新婚旅行話。
ロマンチストで若干気障な江南と現実主義で男らしいけど奥さんな篤臣と。
トラブルはいっぱいだけど、なんだかんだラブラブな二人なのでした。


1

『メス花』シリーズ3作目。

ようやく私の好きな傾向の椹野さんになって来たかな~?という感じですね。だからって『すごく好き』ってほどではないんですが、前の2巻が私はあんまりだったので、もうシリーズはここからでいいとさえ思っています。

イラストが変わって、最初は慣れなくて違和感を覚えて困りました。イメージとしては、こちらの唯月さんの方がいいんですが。でも、どちらのイラストも、外見が本文のキャラクターの描写と微妙にずれてる気がするんですけど・・・

内容としては、ざっくり言うと『それぞれの親へのカミングアウト』と『新婚旅行』です。それだけです。

『カミングアウト』は、すること自体は別に抵抗ないんですが、内容にちょっと引きました。
誠実なのと、なんでも(まさしくなんでも!)包み隠さずぶっちゃけるのとは違うんじゃないの!?ということです。心情についてはともかく、『強姦』のことまで親(他者)に話す必要があるとは思えませんでした。それを除けば綺麗にまとまっていていいんじゃないかな。

翻って『新婚旅行』は、ガラッとトーンを変えて、バカップルのあまあまらぶらぶでした。中身は結構悲惨というか、江南の災難なんですが、苦しんだ分以上に篤臣に尽くされて充分だろ!って感じでした。あ~、私まだ江南には蟠りあるんだなあ、と今書いてて気付きました。

この巻は『医者もの』からはずいぶん離れて来てますが、前の2巻よりはまだよかったです。このシリーズ、だんだんじわじわと入り込んで行けるような気がします。『ものすごく好き・面白い!』ではないんですけどね(少なくともまだ)。

いやもう、最初はどうしようかと思いましたから。

1

どこまでも等身大な二人が好き

アメリカで結婚式をあげた二人のカミングアウト編。

今回はメイン二人とその親御さんの計五人しか出ません。なのでメイン二人と篤臣の母親のセリフ量がすごいです。

関係だけじゃなくてレイプしたことまでカミングアウトするのはすごいなあと思いつつ、そこまで深刻になることなく解決?するのはやっぱりBLだなぁと思いました(笑)。

まあ深刻になりすぎてもバッドエンドしか道がないと思うので、これくらいがちょうどいいと思います。

個人的に、篤臣が江南の父親から江南を庇って殴られたシーンが好きです。男前な受け大好き。

0

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