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表題作パブリックスクール-群れを出た小鳥-

エドワード・グラームズ 英国貴族、監督生
中原礼 日英混血、学生

あらすじ

ハーフタームの休暇中、無人の校内で昼夜を問わずエドに抱かれる礼。これは言い付けを破った罰だ──。わかっていても、エドを独占できる喜びと快楽に溺れる日々…。ところが、休暇が明けると、たおやかな美貌の編入生・ジョナスが復学!! エドの恋人らしいとの噂に、礼は不安と嫉妬に駆られ!?閉鎖された檻の中──一瞬の煌めきが彩る少年時代に、生涯ただひとつの恋に堕ちる、奇跡の純愛!!

作品情報

作品名
パブリックスクール-群れを出た小鳥-
著者
樋口美沙緒 
イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
パブリックスクール-檻の中の王-
発売日
ISBN
9784199008221
4.5

(575)

(455)

萌々

(62)

(22)

中立

(12)

趣味じゃない

(24)

レビュー数
50
得点
2601
評価数
575
平均
4.5 / 5
神率
79.1%

レビュー投稿数50

神でした!!
社会人になって再会するシーンにドキドキしました!

0

再読

定期的に読みたくなるシリーズ
何度読んでも最高でした…

レイは相変わらず自分に自信がなくて健気すぎるなぁ…
エドにはレイしかいないからもう少し自信持って…
って初見の時は思ってましたが、
当然なんですけどこれは物語だから二人にスポットライト当てて描かれてて読者はエドにはレイしかいないのわかるけど、
レイからしたらまさか誰にとっても王様であるエドが自分なんかを選んでくれるわけがないって思うの、めちゃくちゃ普通のことのような気がしました。
だからこそラストのエドからアプローチするシーンはご褒美に思えました。
この作品を読んでパブリックスクールとか、寮もの大好きになってしまったんですよね…
また樋口先生にはパブリックスクールの新作書いてほしいです。あの閉鎖的な空間で少年達が葛藤しつつ恋をするというのがたまりません。
  
また数年後にきっと読み返します。
BLが好きでいる限り何度も何度も繰り返し読みたくなる作品です。

0

すっっっごくよかった…!

『パブリックスクール-檻の中の王-』の続編です。

『パブリックスクール-檻の中の王-』ですごく気になるところで終わったのですが
今回こちらを読んで二人の気持ちが結ばれるのが
とても長い月日がかかっていてびっくりしました。

礼が悪い言い方をするとすごく鈍感で
きっと礼とエドを見守っていた周りの人間は
すごく歯がゆくてもどかしかっただろうな。
そんな時にナイスギルです。
彼のこと最初はすごく嫌いだったのですが
今回はほんとに良い働きをしてくれた…ありがとう…!!!!

そして、何といってもこちらでエドが
今まで抱えていた気持ちを礼に伝えるところで涙が止まりませんでした。
そんな風に礼のことを思って大切に守ってたんだなぁって。
礼を守る為にエドはエドなりに必死だったんだなぁって。
エドのとてつもない大きな愛に触れることが出来て良かったです。

読んだ後も余韻がすごくて、この作品を読んでよかったなぁと心から思いました。
生涯何回も読み返すだろうなと思うぐらい素晴らしい作品でした。

0

12年越しの両思い

礼が母親を亡くしイギリスに渡って出会い、恋に落ちたエドと両思いになるまで12年…長かった〜。

先が気になりすぎてどんどん読み進めた檻の中の王とこの群れを出た小鳥。でもしっかり浸らないともったいない気がして、続きを読む前に再読しました。

初めて読んだときには何となくしか読めなかったエドの気持ちも、再読ではあぁ、ここはこうするしかなかったんだな…と納得しながら読めたので結果、続きを読む前に再読できて良かったなと思いました。

オーランドがエドしか見えていない礼の世界をこじ開け、ジョナスが俯瞰して見ることを教え、ギルが当て馬になってくれて、やっと、やっとここまでこれたなぁとしみじみ。それにしてもオーランドもジョナスもホントに10代か?と思うくらい冷静にエドと礼を見ていて、的確にアドバイスできるのがホントにスゴいなと思いました。それだけ、3年生の時のエドとジョナスの事件が大きかったということなんだろうな…と心が痛くなりました。

そして、エド。貴族であることに嫌悪感を抱きながらもその責任の大きさに苦しみ、ジョナスと同じことを礼にするわけにはいかないとひたすら自分の気持ちを押し殺し続けてきたエド。ジョナスにはまだ守ってくれる家族がいたけど、礼には誰もいない。そのことを誰よりも理解していたエド。ホントにエドの愛の深さには頭が下がります。

樋口美沙緒先生の作品の中でも人気シリーズなのがうなずけます。ホントに1人1人のキャラクターの肉付けが素晴らしいです。

2

切ないからこそ、最高な作品

これにて、一旦パブリックスクール編終了です。

いやぁ、涙が止まらなかった。
途中、前作よりエドの心が透けて見えて、あの行動の意図や想いを想像するに至り、胸が痛い痛い…。
なるほど、これが切ないという気持ちかと、ティッシュがベチャベチャになりました。

レイの世界が広がっていく一冊であるのと同時に、この後の大人になった2人編、そして前巻のエドしかいないレイとの対比をうまくこの巻で分けてます。
例えるなら、分水嶺です、この巻は。

どんな物語も主人公の成長を見守るのが読者にとっての楽しみとなりますが、恋愛ものって恋愛模様に左右されて、2人がもだもだしながらも困難を乗り越えて付き合う。その過程で、成長していく主人公たちの心に人は感動すると思います。
このパブリックスクールでは、レイの心は最初からエドに傾きすぎていて、これ以上の成長はエドに求めるしかないところ、レイの「エドしかいない世界」が広がっていき人間性が整うという少年からの成長という点においても成長していて、そういうところが神なんですよ、もう。
そして、エドに背負わされた十字架。これがまたすごかったです。

このエドに背負わされた十字架は、次巻「八年後の王と小鳥」でしっかりと世界観広げてます。
2人は結ばれて、幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたしじゃなくて、あの時の心情やエドとしての苦しさが永遠に語られてました。
これだけで終わりにしたらもったいないですよ!さあ、次巻を書店のレジなり、電子のカートなりにぶっこむのです!

ここまで、世界観と感情と恋愛がうまく融合してる、何も足りないところがない描写力はほんと神だと思います。

2

エドの愛に泣かされる

ちょっと、たまにですが、レイの鈍感というか他人の機微に対する無神経さに「????」みたいなツッコミが入っちゃう作品ではあります。
でもそれがないと話進まないからね〜とちょっと流し気味でそこは読みました。
おおらかさ、穏やかさと無神経、鈍感さは違いますからね。

さて以下全体的な感想。

この作品を通してずっと愛ってなんだろう、って登場人物たちは悩んで考えて感じてそうやって生きてる気がするんですよね。

オーランドも、ジョナスも、ギルもレイもなんですけど、それぞれがそれぞれの人間性の中で形は違えど愛を持ってお互いに接してるのが、すごく伝わってきます。

そしてなんて言ったって、エドですよ!!!!!!
もうね、レイもほんとに愛情深い子なんだけど、エドなんですよ!!!
私の中ではエドの一人勝ちと言ってもいいくらいで、エドがエドでなければこんなにも心にはグッと来なかったと思います。
この作品はレイの愛情の深さ、粘り勝ち、に一見見えるけど、エドの愛の話でもあると思うんです。
エドの愛の形がほんとに痛々しくて切なくて悲しくて真っ直ぐで大きくて、言葉にできやしない!!!

一人の人間に見合わない孤独の大きさとか、重圧とか、色んなものを抱えてると思うんですけど、それを支えたのはやっぱりレイへの愛だった訳で……

だから不意に見せる感情の一端が、いちいち胸を抉ってくるんですよね。

作中で、「お前は、きっと俺以外を、愛せると知っていたから」って言うシーン、もう胸に刺さりすぎて苦しかったです。

最後はほんとにやっっっとお互い報われたんですけど、心の底からよかったねえと泣いちゃいました。

主人公が10代から20代へ成長する過程での考え方や感じ方の変化もすごく自然で、出来なかったことが出来るようになったり、けれど変わらずに心に孤独を抱えていたり…
ああ、10代のころ、こういうこと思ってたよな、とか、確かに大人になってこういう風に感じるようになったな、とかいちいち共感して切ないんです。

すんなり時の変化を感じられるのと同時に、それもまた胸を締め付けられる要因でもあり、お互いが欠けたままの年月が長い分、今後ほんとの意味で報われてほしいし愛を交わしあってほしいと願わずにはいられませんでした。

そして忘れてはいけないのがギルです。
「さよなら、レイ……十六の思い出」
その一言でもうずきゅーーーん!ですよ。
態度が変わった当初は、いやいや、あなたレイのこといじめてたやんって思ってたんですけど。
まんまとギルの成長に心を奪われました。
親やそれ付近が自分の全てだった10代前半から、ギルの世界も著しく急激に大きく広がったんでしょう。
良くも悪くも人は変化して成長していくんですよね。
ギルのスピンオフ…是非とも読みたい。

とにもかくにも、話は戻って、エドですが…
上巻のレビューでも書いた通り、これはエドの救済物語だったと思いますし、最後にはちゃんと救われました。

愛に泣かされるなんて、なんて素敵な経験なんでしょう。
ほんとに読んでよかったです。

あと最後に。
時折折り込まれる、エドの「くそったれ!」には笑うところじゃないんですけど、くすっとしました。
愛がダダ漏れなんだもの。

3

"飴と鞭"の飴展開でした。ジーザス、、

『檻の中の王』の続編、実質パブリックスクール2巻の『群れを出た小鳥』。今巻は前回、礼が苦しんでいた孤独や自身への嫌悪感、なんといってもエドが礼を閉じ込めていた檻からレイの意思でエドの束縛から抜け出し、羽ばたく巻になっていたなぁと思います。

濡れ場から始まるこの巻、、たまらん。。笑
檻の中の〜 のエドは礼に対して辛くあたってましたが、礼が自分から離れると宣言され動揺したり、甲斐甲斐しくなったり、王のような傲慢さから一転、恐怖に震える少年のようになっていて、グッと来た読者も多いだろうなと思いました。何はともあれ、礼が自分を出して友達ができたり交友関係に賑わいができて、なんだかんだエドもそれを肯定するようになって、良かったなぁと思います。ギルやジョナスと礼の絡みも良かったですね。ほのぼのしました(*´꒳`*)

この巻の途中ではパブリックスクールを卒業したエドや日本に帰国した礼のその後になっており、時間として8年の歳月がたってからに舞台は変わります。

8年ぶりにエドと再開した礼、ここの下りも大人になって変わったものもあれば、変わらないものもある。そんな2人の各々の心情が切なくて、でも甘くてニヤニヤ。

礼は更に慈悲深い、本当にマリア様のようだと思える美少年になっていて、成る程これはエドも心配だよなあと思ったり..

最後のエドと礼が紆余曲折の障害を越えて交わるシーンはとても感動的だったと思います。

おめでとう!!!

2

死ぬほどよかった

前作と続けて一気に読みました。学生時代は、中々礼の思っていることとエドの思っていることが伝わらず、歯痒く思う場面もありました。でも8年経って、ようやく2人が通じ合えたときは感動しました。個人的には、ギルとキス以上のことが何かしらあったらよかったです笑。(ギル結構好きなので笑)
これ以上の作品は無いと思います。挿絵も素晴らしいです。とても綺麗で、イメージしやすかったです。
続きの作品はエド視点で書かれているようで、気になるので買ってみようと思います。

2

( ゚Д゚)エエエ??!!

そういう内容だったの?、と吃驚。
高評価なので、シリーズ6冊セット買いして、1巻を読んで驚きました。
2巻目、ガンバッテ読んで‥ついに力が尽きました。もうダメ。
礼君のキャラ設定が哀しすぎる。

・・・( ;∀;) これは合わない、
1と2巻のテーマは、「愛さないことが 愛する事」
一貫して、礼君の思慮不足で騒動が発生、一見冷酷なエドやギルが後から対応して、礼君はそれにかなり後に気づく・・の繰り返し。
※スピンオフの方が、生きる力が強い主人公。(ガンバッテ読了)


1巻を読んでから、シリーズ買いしないといけませんね。
反省。

8

愛のカタチは人それぞれ

愛とは何か?ここを深く考えさせられました。
紆余曲折あり、別れを経て日本で結ばれた二人。
強く愛すればその愛は相手に届く事を証明してくれました。

でも、これってそういう話なんだっけ?
どんなに愛しても報われない愛もあるって話じゃなかったっけ?
もちろん、ハッピーエンドは嬉しいのですが、何故かモヤモヤする思いを抑えられません……

レイに何も言わずに心の中で思い続け、自分勝手な嫉妬で縛ってきたエドも、エドの気持ちを勝手に決めつけるレイも、正直あまり好きになれなかったです。

相手に、〝愛するから愛してほしい〟という見返りを求めるのは、本当の愛ですか?
二人の愛は純愛ではなく、執愛だったのかなと私は思います。

この二人がこれからどういう愛を紡いでいくのか、とても気になります。
好きじゃないのに気になるのは、やはり樋口先生の作品作りのうまさ故だと思います。
そして、この二人に対する期待でもあります。
執着だけじゃない、嫉妬で縛ったり怒ったりしない穏やかな愛をみてみたい……

3

コマドリちゃん群れを出る

◾︎エド(イギリス名家の息子)×礼(日英混血遺児)
檻の中の王の続刊です。
吹っ切れた礼、エドの卒業、帰国、そして……
礼の自己評価が異常に低くてもはや卑屈の粋なのは正直かなり苦手なのですが、運命的ラブロマンスにしっかり浸れます。

最後のお別れでパブリックスクールでのお話は終わりかと思いきやの兎狩りが好き!ここだけ妙にコメディで俗っぽいタッチで、疾走感のある文章も好みです。
兎狩りシーンでなぜか青姦がある気持ちでいました。文脈的にそこで致すのは無理なので、自分の願望により脳内で捏造されていたようです笑

ギル、好きですよね皆さん。もちろん私も大好きですギル。自分はヘテロと言い切るところ含めてものすごくカッコ良かったです。彼はエドほど背負うものが大きくないからこそ身軽でカッコ良く見えるってことも分かるのですが、それにしてもいい男よ。

2

愛について考える。

子供の頃、礼は母から「初めに愛すると決めるの。たとえ何も返ってこなくても」と、エドは祖父ファブリスから「本当に愛する者が出来たら、出来るだけ早く手放して、遠ざけるように」と言われる。
子供の頃、聞いた言葉は心に残りやすいし、二人も影響を受けていたのか、礼はエドを好きになり、エドは礼を遠ざけようとする。身分の差もあり仲はこじれにこじれた。
エドが礼に言った「お前だけが俺の弱さを愛してくれたな」は欠点も愛するということだと思うので、これが愛だよなあと思った。
リーストンに教師の影が全くなかったのが笑えた。
エドが貴族の青い血にこだわることがいまいち理解できなかったけど、とにかく自分は日本の一般市民の赤い血で良かった。
ギルバートは成長するにつれいい男になったけど、子供の頃(といっても中学生くらい)、礼に対し亡き母親を卑しめるようないじめをしたのが許せないので、もう数年失恋で泣いて欲しい。
二冊続けて一気読みした。
気難しくて嫉妬深いエドと、そんなやつをさっさと見切らない礼にイライラしたけど、夢中になって読んだ。
イラストも素敵だし120%満足。


3

エドの気高さ、礼の姫感、臨海突破

あらすじとかは他の方がお書きになってるので、純粋に自分の感想をしたためさせていただきます。

ため息しか出ません。
エドの気高さの証明。
もうその感覚、中世なのでは?
愛が深過ぎませんか?
生きてるの本当に現代ですか?
エドにとって礼は、前世でも前前世でも前前前世でも死に別れた姫なんですか?
ってツッコミが追いつかない。
エドがどれほど一途だったか。
その愛の深さと気高さの証明が始まります。

そうです、始まるんです!!
エドがどれ程気高いのかの証明!
なんとこの続編の 八年後の王と小鳥 編でも、証明が続くんです!!!
エドの気高さ、止まるところを知りません。
やっぱエド、中世からいらっしゃったのではないか?

素人なのに偉そうな話ですが、大体CEOとかを小説に出そうとすると、どこにでもフラッと現れたりするから「なんなん?暇なん?」となってしまう作品も多いと思うんです。
ファンタジーだからそんな偉そうなこと言わずにふつうに読むんですけど、樋口先生は違うんです。
これは本当に実力をお持ちなのだと思うんですが、「本当にエド忙しいんだろうなー」と、忙しいバックグラウンドを想像できるのがすごいです。
だから、礼を手に入れる為の努力が、いかに血反吐吐くほど、血の滲むほどのものだったかを想像してしまう。
泣ける。それほどまでに、ただただ礼の愛を一途に求めたんですか…

この作者様の「分かってるな」と思う部分は、思いが通じた後も、すぐには甘々の生活は始まらず、お互いにプライドをきちんと持ってるから仕事に打ち込む為にまた離れるんですよね…!
えー!!!もういいやん!結婚オメデトーでいいやん〜〜!!!
次の離れ方はまあ、心はようやく繋がって堅く結ばれた絆なので、物理的なだけでも、読者はいくらか胸が休まります。
でもー!!それでもー!!!
ずっと礼のことだけ考えて、誰にも弱音を吐かずに頑張ってたエドがー!!!可哀想ー!!!
もう無理だ!息が!もう体力が続かない!
エド幸せにしたってー!!
と私の中の関西人が叫びまくっていました。

でも面白いのが、学生時代と違い、礼は自分の世界を持ち、自分の軸を持つようになったので、エドに言われるだけで終わらず、言い返すようになったんですよね。
いいですね。
段々ケンカも微笑ましく見えてきてました。
やはり気高い王には、同じくらい気高い姫じゃないといけないわけですね…。

yoco様はエドの学生時代から、大人への書き分けがものすごくいいです。
美しいエロさ。眼福です。

4

エドは本当に素敵な王様だった

やっぱり礼がなぁ・・・なんだこの苦労してるのに優柔不断なフワフワ感?
何ていうか誰にでも親身になるのは優しいのとは違うと思うよ?
ちょっとね・・・度が過ぎてる。

ジョナスおせっかい過ぎだわ。恋人を作れとかよけいなお世話だわ。
好きでもないのに付き合う方がダメだよ。こんな助言しちゃいかん。
その点オーランドの距離感すごくステキ。こんな友人いいよね。
ギル・・・いい奴。本当グッジョブ。いい男です。

まぁ、何といってもこの巻でエドのものすごい覚悟と深い愛と執着を知る事になるんですけど。
本当エドの覚悟にはパーフェクトとしか言えません。

エドが望んでいるのだからまぁ良かったのね。

2

ここまで長かった長かった…

二人の関係がようやくラストで進展したわけですが…長いこと長いこと。
それでも良かったねと祝福したいとは思うのですが、そこそこの疲労も感じています(笑)

二人の出会いからここまでのうまくはいかなかった道筋を心痛めつつも楽しめれば万々歳でしたがどうにもこうにも焦れったくてしょうがない!!

2巻を読んでもやっぱり礼くんのことをそんなに好きにはなれませんでした…。
一途な健気は大好きなんですけども、行動派ではない彼の慎ましさや僕なんて…な思い違いがどうにもこうにもモヤモヤときてしまい応援はできなかった。
普段受けを好きになりがちなのでつらかったのですが、二人の行き着く先が見たい一心で読み進めました。
だから個人的にはスイスイ読める本ではなかった。

そして礼くんの愛され展開…彼の容姿や仕草に惹かれる気持ちは分かるのですが皆が皆優しく可愛がるようになったところは…どうにもこうにも。
あの閉鎖された空間でそれだけ魅力があったとしても人間皆それぞれ…皆が皆ちやほやするのには違和感ありまくりでした。
そして当の本人は毎回冗談だと身を小さくしてるくらいで…。
無自覚愛され好きじゃないときついかもです…。

エドに関しては嫉妬やら独占欲やら分かり易くてなかなかに可愛かったです。

2

前巻に引き続き良かった

ジョナスとエドの関係が不安だったんだけど心配いらないどころかすごく良い子でホッとした。礼とエドが二人っきりで学校で過ごすシーンは甘くてエロくて優美でこういう話がもっと読みたいなって思いました。
礼がコンドームなしで生でしたいなんていうと思わなかったのでびっくりするのと同時に素直になったなあってキュンキュンしました。
ギルの存在が大きかったなって思ったので同じシリーズのギルのメイン回を読むのが楽しみです。

1

ギルーーー!!そしてエドーーーー!!!

1巻読み終わって、もう辛過ぎる……!早く甘いのください!となった私はいきなり3巻読んで二人の行く末を見届けた後にこの2巻を読んだという…。

思ったことをツラツラと……
・礼の鈍感力最強すぎる……
「俺の前で、他の男を、愛さないでくれ」と懇願したエドに超萌え転がった!!!
なのに礼ときたら、そんなエドを見ても「まだよく分からないけど、エドは僕に愛されたいとは思ってくれている」程度なので、エドに本気で同情。

・ようやく礼が学園生活を楽しめるようになった様子が好き。そしてクリスマスシーンがとてもいい。
この三人がいたから礼は成長できたし恋が成就したんだと思う。
狭い視野の礼を都度、広い世界へと導いてくれるかのようなオーランド、家族に近い存在となっているジョナス、そしてギル!!!
ギルにある意味持っていかれた。
絶対に絶対に勝てない相手がいるとわかっているけど、諦めきれず、茶化してほのめかすしかない恋心。ぎゃーーー萌えるーーーー!!
そして「さよならレイ。‥‥十六の思い出。」は涙しかない。
ギルがこんな萌えるキャラになるとはマッシュポテト野郎の頃には思いもつかなかった。
電子でキャラ文庫のアンソロジーで ギル視点の番外編SSが販売されているので、買う予定!

・兎のシーンのエドの涙に涙……。
この場に及んでも愛してるとはっきりと言えないエドの辛さたるや…
なのに、8年後の礼は「エドが僕を覚えているわけないか」とか「エドも僕のこと本当に少しは愛してくれてたのかも」には超絶ガクーッ。
鈍感さもそうだけど、自己卑下も過ぎると罪よね。

・兎のシーンの野獣化した卒業生達の群れもそうだったけど、礼が総受けか?!というほどモテてちょっかい出されまくりのお姫様感、さらに慈愛に満ちた聖母感までプラスされちゃってた8年後。
そしてBL受け様の常として自分の魅力を全くわかっていないので絶望的なまでに危機感がなく、エドの胃がいくつあっても足りないくらいハラハラさせ…やはりというかレイプ未遂…というところはある意味お約束の流れではありました。
無自覚魔性受けが完全開花しちゃってエド大変そう。

・強い男が見せる涙ってある意味、ご褒美。
再会後の「俺の弱さを愛してくれるのはお前だけだ」と言いながら、リーストン時代についての苦悩に満ちた告白、お前を愛して、苦しい…という魂から絞り出されたかのような告白に心震えました。
青い血に雁字搦めになっているエド。愛を伝えるのに8年の年月が必要だった……。
それなのに礼ときたら、どれだけのものをエドが抱えているのか、どれだけ苦しかったか、どれだけの覚悟の末の告白なのか、というところに思いを馳せるよりも、お馴染みの自分の愛が届くだの、届いていただの、僕の心が大きくなれそうだのあくまで自分のことに終始してばかりで何なのかしら、この子……。
そんなんだから、三巻で○○○○○となるんだよ!!!!と、先に三巻読んじゃった私は苦言を呈したい。

相変わらず礼にはなんだかなーと思うところがあるのだけど、ジョナスもいい!オーリーもいい!!そしてまさかのギルがいい!!!そしてエドの不憫っぷりときたら!!!
というわけで神です。

心の鍵をくださいをモチーフとしたお話が3巻の電子限定SSで読めますよ。

9

この傑作は良すぎる

I finished both this and パブリックスクール-檻の中の王- in record time because this series is that interesting. I understand some people may not like the setting of the story (the overly jealous, over protective, over the top ideky how the uke can tolerate him kind of seme and the weak uke who's clueless about everything in the world) but it's my guilty pleasure so let me live (':

I think that Rei is a little bit too clueless. It was a little unbelievable for him to not know Edward's feelings towards him for over a decade, and I didn't really like Ed's anger bolts. How he raped Rei was not right, even though Rei liked it. That part was a little uncomfortable for me to read but it's consensual (???) so I'll close one eye. But I have to say I really liked Rei's character development. I like how he was kind, but slowly moved away from being a pushover to someone whom people wanted to protect.

Now talking about the other characters. I LOVE JONAS AND I'M SO HAPPY THAT HE GOT MARRIED LIKE YES MY BOI YOU BE HAPPY WITH THE ONE YOU LOVE ORITE he's such a sweetheart and my favourite line of his was when he scolded Ed and was all like 「やめなさい、エド。お前はいつもそうなの。礼を放しなさい」 like I deadass laughed because Ed actually listened to him?? YOU GO MY LITTLE BEAUTIFUL ROSE I LOVE YOU.

I felt really bad for Gilbert though. He loved Rei, you could tell, but Rei's heart belonged to Ed from the very first time they met and he knew he stood no chance. I really really really hope there will be a spin-off of his story, I want to see my little buddy happy ):

All in all, a great read. It was interesting and kept me on my toes and I can't wait to read the final book (though I'm really sad cos that means my journey with this series is over ): )

3

エドの覚悟に神

1冊目で一線を越えた二人。どうなるかと思ってたら、ジョナス(エドの曰くありな美人さん)が出てきてびっくり、そしてエドの覚悟に驚嘆し、あふれる幸福感に何度読み直ししたことか という2冊目でした。本編350P弱+先生のあとがき。これは手放せない1冊になりそうです。

1冊目に出てきたオーランドにより、まだスクール内とはいえ、少しずつ世界が広がり始めた礼。ギル、ジョナスも加わって、1冊目とはうって変わって、とてもせつないながらも前進する期待感、喜びにあふれた感じのお話で大好きでした。
前半の皆で過ごしたクリスマスのエピソードは良かったなあ・・・・(このエピ、後続の別本で出てきます♡)卒業前の兎狩りのエピソードも素敵でした。うさ耳レイは残念ながらいませんがyoco先生が1枚、エドがレイに壁ドンならぬ木ドンしている図を書いてくださっていて、二人に降りかかる木漏れ日にうっとりです・・・ とうきうきしてたのに、え?卒業してサヨナラかい!

こんどこそどうなるんだ!と思ってたら、なんと後半は24歳の礼かつ日本編でした。ジョナスやギル、オーランドともまだ繋がっていて、特にジョナスが礼の側にいてくれてすごく嬉しかった。いい人だ、ジョナス。そしてギル。あわよくば礼をかっさらっていこうとしていたのかもしれないけど、エドがじれったいのが悪いんだし、援護射撃は必要だしね。ギルもいい人だー。
また、エドの忍耐、努力、覚悟に神でした。欲しいもの(レイ)があるから強いのか、エドワード・グラームズだから強いのか。エドを人間たらしめるレイと一緒にいるところのエドをもう少し読みたいです。

じれったい二人がやっとくっついて超幸せな気分で読み終えることができました。最後の指輪のエピと「母親のところへ連れていけ」は泣きます。レイ、クローバーかもしれないけど、指輪をお母さんにちゃんと見せてあげてね・・・。
さあ三冊目。うきうき極アマか?と期待してるんですけどw

4

心が締めつけられる

ずっと独りだった礼を必要とし求めてくれるそんな友達に出会い、エドばかりを愛し続けてきた礼が自分の足で立って世界を広げようと、エド以外の人も愛そうとがんばる礼が微笑ましく思え、その一方で愛することが出来ないエドの心の苦しさグラームズ家の貴族としてのしかかる重責を背負い礼を守れるだけの力を得るため愛を隠し苦心するのが心痛く、礼に対してのひどい態度は愛からなるものと分かり、はじめて、愛とは伝わるし受け取れる、そんな切なさと微笑ましさを含んだ素晴らしい作品でした

4

やっぱ 羞らいネ

礼くんの慎ましやかな性格に若干イラッとなりかけるけど、でもカワイイから許す。

続きものなので、当然 ①檻の中→ ②小鳥→ ③八年後 の順番で読まねばならぬ。

『品の良さ』と『恥じらう心』が大事だど。

電子で読んだのでイラストなし。しっぺこいた ( ̄∇ ̄)

4

2冊続けて読むべき。

1冊目の『パブリックスクール-檻の中の王-』より、この2冊目の方が断然面白かった。1冊目がイマイチだと思った人も、とりあえず2冊目まで読んでから判断して欲しいと思う。

キャラについて。
 礼の成長ぶりは好ましかった。オーランドに背中を押されて狭く薄暗い世界から自分の足で飛び出して、日本に帰国してからは自立して、可愛いコマドリちゃんもそれなりに逞しくはなっているけれど、やっぱり好みじゃなかった。『ツバメと殉教者』の桂人みたいに、もっと賢くて芯が強くて男前だけれど脆さのある健気受けの方が好きだ。
 エドについては本心が理解できてスッキリした。青い血が流れる貴族の血統、持てる者であるエドの苦悩。そして王であるがゆえの孤独。ノブレス・オブリージュ。うん、礼に対して取るべき言動は確かに難しかっただろうと思う。扶養される身であるゆえ、礼のことで全責任を負えないから遠ざけてきた。礼の傍で本心を隠したまま頑張ってきたエドも、礼と離れた後に青い血の差を埋めるべく努力してきたエドも、どちらのエドも凄くイイ男だ。
 それから、脇キャラのオーランド、ジョナス、ギルがそれぞれに魅力的だった。大輪の薔薇みたいなオーランドの視野の広さと自由な生き方が好き。つるバラみたいなジョナスのしなやかな強さが好き。ギルには参った。最初の頃は凄く嫌なヤツだったのに、いつの間にか気遣いのできるイイヤツになってるし。エドに遅れを取った報われない愛は、どこに行くのだろう。

内容について。
 愛には色んな形があり、自分の愛が届いていたかは問題ではなく相手からの愛を知っていたことの方が大事であって、言葉がもらえなくても相手からしてもらったことに愛が現れているかも知れない。

7

脇役が光る

パブリックスクールの2巻です。
前回、礼はわけがわからずエドに抱かれ、そのことに理由もつけてもらえず…というところで終了でした。
その直後からのスタートです。

前巻と同じく受けは日本人(といってもハーフ)で、エドの祖父の子供の礼。
攻めは生粋の貴族で、パブリックスクールのトップをひた走るエドです。

前半はエドがなぜ礼を愛したくとも愛せないか、そのエドの心情を礼が理解し離れる決意をするという切ない展開。
そして後半は、礼が日本へ戻されてから8年後です。
もともと礼が引き取られたのはエドの両親の思惑で、エドが大人しく学園生活を送るよう性処理の生贄とする為でしたから、エドがパブリックスクールを卒業したら用無しだったんですよね。
これについては思うところがないわけではありませんが、今のこの時代であっても貴族というものに価値があるイギリスを理解しようとしても無理だなと思った方が楽に読めます。

案外萌えたのは、エドの従兄弟のギルが礼へ迫っていく辺りでしたね。
エドは立場上あからさまに礼への愛をスクール時代囁くことはできない(もちろん読者には彼の想いは伝わってますが)ので、その代わりに読者への直接的な甘さ補充をギルが担ってくれてるというか。
まあ彼の言いっぷりはやはり根底に貴族の特権意識がありはしますが、それでも「おお!」とドキドキさせられました。
最初の頃はかなりムカつくギルでしたが、最後の最後にはキューピッドでしたね(苦笑

9

パブリックスクール2巻目です。

シリーズ2巻目です。1巻目で読みやめてしまわないで読み続けて欲しい!すっごくBL的な展開で攻めのエドワードがカッコいいです。本当に受けのレイのことを大事に想っているんだなぁということがよく分かって一安心しました。これからも貴族という家柄的に大変なことがたくさんあると思いますがこちらの作品を読んでいる限り二人の愛は永遠ですね!レイがもうちょっと大人になってくれればエドワードの気苦労も減ることでしょう 意外にモテるレイの守りの薄さが心配のエドワード様 お疲れ様です。

9

BL界のビルデュングスロマン的な

「パブリックスクール」第2作。

冒頭、1作から続く誰もいない学校内での連日の強姦から。
相変わらずエドの心がわからない礼と、言葉では何も言わないエド。
何も言わなければ何も通じないのに、何を言ってもそれでも通じない。
読者にはエドの本心はいつでも透けて見えているのに、礼のフィルターがかかると途端に解釈がずれていく。
怖いところは、礼の解釈もまた成り立つところ。
作者様が一つ一つのセリフにダブルミーニングを込める意図があったかどうかはわかりませんが、結果的に言葉の持つ二面性、可能性と限界というか、2人の通じない想いを描いて残酷。
ただ、オーランドや舞台を通じての新しい友人、現れたエドの過去の恋人ジョナスらとの交流を通じて、1作目の、孤独で虐められる不憫さはどんどん薄れて、心から笑えるようになる礼。
そして卒業生恒例の「兎狩り」。東の蕾が兎に!と皆が色めくが、エドが礼をさらって走る。
林の中でのエドの涙…この兎狩りの1シーンはBL屈指の切ない美しさを放っています。

…後半は場面は変わって8年後の日本となります。
エドが礼を迎えに来るのですが、またエドは何も言わないので礼には全く伝わってない。
その上今の礼は無自覚に人を惹きつける存在で、嫉妬でイラつくエドとやっぱり嫌われてるんだと思い込んでる礼の図。
最終盤、遂にエドは『愛してる』の言葉を礼に伝えます。
ここからは今までのすれ違いを補って余りある甘い時間…
エドのプロポーズ「Please give me the key for your heart…」、そして「クローバーでいいなら指輪を作って送ってやろう」 …
エドの血の重さの苦悩、礼の鈍感さ、リーストンでの冷たさ、別れた8年間、それら全てが必要な時間だった、という礼。弱さを愛せるのが礼の強さであり、愛してるが故に愛さないようにしようとするエドの救いになったのですね…
読み応え十分でした。

5

エド、頑張ったよね!

まずは、前作からの続きなので、未読の方は前作から順番に読むことをお勧めします。

前作から礼もエドも、色々な自分なりの理由から、自分の一番素直な気持ちを相手に伝えられずにもだもだしっぱなしで、礼くん、もういい加減エドの気持ちに気付いてやれよ!とおばちゃんは萌えきれずにいたのですが、クリスマスエピソードで少しいじいじを脱したのかと思えた礼くんの明るさと、卒業間際のエドの切なさが垣間見れて、ようやくBL的萌えにたどり着きました………長かった………で、エピローグ的に、一度離れた二人が、少し大人になって再会vvv ようやくめでたしメデタシ………なのかと思ったら、礼が相変わらずエドをわかってなくて、イラっ!
もうひと波乱ありました。

一番頑張ったのはエドだったよね!というところですが、彼もすぐにイラっとして癇癪起こすのはまだ、こどもだったよね。
でも、そんな素の自分をみせられるのが、礼くんだけだったんだよね。

結局、悲しい境遇で卑屈になり、自分の感情だけに手一杯だった礼と、家柄とジョナスを傷つけた罪悪感に縛られて、素直に礼くんに愛を伝えられなかったエドの、壮大な遠回りのお話でした。

最後まで読み終えて、ようやくBL的萌えにたどり着いた感じでした。
確かに、一波乱二波乱でお約束的にくっついてしまうお話ではなかったので、二人の未熟だった『男の子』の成長物語としては良かったと思います。
そういう意味で、このタイトルは成功。

……が、お約束大好きなBL好きには、ちょっと回りくどすぎかな。
もう1巻続きがあるので、さらなる二人の成長とBL的萌えを期待して、読んでみたいと思います。
……というか、ここから恋愛物語の始まり、だよね?

……あ、……ギルとジョナスは美味しいとこ持ってったのに、この巻に、オーランドの出番がなくて残念。








2

ギルの成長っぷりに惚れた


2巻から唐突に主人公総受け度と姫度が上がってびっくり。
ジョナスが登場したのもあってか同時にレイが自分を卑下するのが多くなった気がしたけど、
「ギルやオーランドがレイを構ってエドが怒って来る」ってのが出来上がってたからあまり感じなかったのかも。

ジョナスはいいやつだったしね!エドとジョナスは恋とか愛とか友情とかまだ自分の中で確立できてない時期に一緒にいたからこんなことになっちゃったのかな~、お家のこともあるしね…。エドとジョナスは本当の兄弟っぽいなと思った2人だった。
それにキチンと言葉で表してまでレイの心配をしてくれたり助言をくれたりするのもお兄さんって感じがあってここでやっと大人なキャラが出てきた感じがした。

学生時代は主要キャラが近くにいたからかもしれないけど、社会人になった今、レイの魔性度がわかってきた。レイは幼少期優しくされたいと思っていたから、その時の自分に似た人を見ると優しくして、相手からしたら聖母ように見えてしまうんだろうなっていうの、レイ○されそうになった相手ですら取引相手だしとか言って切り離せないのは、エドからしたらイライラするんだろうけど、その優しさと危うさがあるからこそエドはレイに愛してもらえたんじゃないのか?とも思った。
レイもレイだし、エドもエドで一癖も二癖もあるからどっちもどっちだなーって(笑)

それにしてもギルがめちゃめちゃいい男になってて惚れるしかないでしょこれは!
「さよなら、レイ。…十六の思い出」「…ちゃんと幸せになってくれよ」で胸打たれたよ…。
ギルのスピンオフが読みたいです…。

14

エドワードの苦労は続くよ

オーランドに誘われて、舞台美術を手伝うようになったレイ。
レイの世界が広がることで、エドワードとの関係も変化していくのですが…。


相変わらずエドワードが不憫です。
レイを真綿の檻に閉じこめて、隠すことばかり考えていた反動で、一度たがが外れると制御不能になってしまってます。
そして、どんなに身体を繋げても、決定的な言葉もキスも無いので、二人の気持ちはすれ違ったまま。
レイをこんな風に、頑ななほど卑屈にしてしまったのって、自業自得とはいえ、やっぱりエドワードもまだ子どもだったって事なのでしょう。
狂乱のハーフタイム休暇後、エドワードの執着の檻から解放されたレイは、ジョナスやオーランドや他の生徒とも交流するようになって、ようやく人間らしい成長を始めます。
但し、レイ自身は、自分が今まで何に閉じこめられていて、何から解放されたのかを全く気付いていないままです。

後半はレイがエドワードと別れて日本に帰ってから8年後、エドワードと再会するお話です。
イギリスで別れた時に、結局の所、レイはエドワードの気持ちを全くわかっていなかったために無駄にすれ違う二人。
やっぱり、思いは言葉にして口にしなければ伝わるはずがない。
お互いの、独りよがりで届かなかった愛と執着が「愛している」の言葉でやっと結び合わされて、これでようやく一安心。
なのかな。

6

お前だけが、俺の弱さを、愛してくれていた。

『檻の中の王』と共に1日1回は読まないと気が済まなくなってます。
読めば読むほど深みにはまる、どの場面も愛しくなるような作品です。

『檻の中の王』が礼の変化を描いているのに対し、
本書は礼とエドの変化、それに伴う二人の関係の発展を描いているように思えます。
序盤で投入された伏兵美男子・ジョナスがどのような役割を果たすのか見物でしたが、礼の立場に沿って接している姿を見ていると、たおやかで根がいい子なんだとしみじみ感じさせられました。
……中盤以降は「ジョ、ジョナスさん?」っていうほどある意味逞しくなりますけどね(笑)

礼が舞台美術の授業で世界を広げれば広げるほど、エドの精神バランスは段々と崩れていきます。
「リーストンの王様」が誰の目から見てもおかしいと分かるほど感情のコントロールが効かなくなる、
それほど礼は彼にとって特別な存在だったんだなと後々分かりました。
その想いが集約された一言が……

「俺の前で、他の男を、愛さないでくれ」

これはエドの切なる悲鳴だったんだと思うと、息苦しくなり、抱きしめたくなるほどの愛おしさが湧いてきます。

その他にも、クリスマスのシーンでエドとギルが礼の隣の席に座ろうと争ったり、雪合戦で気を引こうとしたりするのを見ると「可愛いなあ」と笑ってしまいました。
兎狩りの最中エドが礼に迫っているにも関わらず、礼は呑気に「コマドリの声だ」と言って嬉しそうに耳を傾けるのを見るとほのぼのし、直後にエドが礼にもたれて泣くのを見ると胸に熱いものが込み上げてきます。

そして、イギリスの街の美しさを語る文章。
その地で生きるティーン達の一瞬の輝きと切なさが凝縮されたようなモノローグで学生時代が終わりを告げます。
物語が大人編へ突入する前に余韻を残す形で終わるイメージが鮮烈に心に刻まれます。

8年後、大人になった礼は自社ビルでエドと再会し、真意が分からないまま逢瀬を重ねます。
尊大で気位の高い王様である部分は相変わらずでも、
一人では生きられないことを大人のエドも知り、礼との距離を縮めていく。
働きづくめの8年を費やし、若干26歳で世界的企業の次期社長のポストに就いたのは、この世でただ一人愛する人を守れる権力と財力を手に入れるため。
最後の迷いを振り切って、生涯添い遂げたい人が礼であるという想いを打ち明けます。
すれ違い、不安を抱え、戸惑いながら結ばれたシーンは感無量と言っても過言ではありません。

出会って12年、永遠の別れを決意して8年互いを想い続けてきた二人の少年の純愛の遍歴、ぜひとも読んでもらいたい1冊です。

22

別れと再会

パブリックスクール2巻目。

やっと距離が縮まってきたと思っていたのに、エドの元彼?!と噂されるジョナスが復学してきたとたんジョナスにべったりのエド。
エドはいったい何考えてるの~とモヤモヤ。
当然レイの心もモヤモヤで、自分はやっぱり愛されていないんだと落ち込みます。

そんなレイを支えてくれたのは、オーランドとジョナス、そしてギル。
ギルが徐々にいい人い変わってきて気になるキャラになってきました(笑)
レイがパブリックスクールでの生活を楽しめるようになったことが良かったな~と思います。

そしてエドとの誤解も解けたレイは、エドの卒業と同時に日本に帰ることを決意し、別れの時が来ます。
そして8年間二人は連絡を取ることなく別々の人生を歩みますが、8年目にエドがレイの前に現れます。
成長したレイに対し、子供のように嫉妬丸出しのエドが可愛い。恋に関しては立場逆転ですね(笑)

それにしても、またまた気になる展開になってきました。
このまま平穏無事な幸せが待っているとも思えないし・・・。どうなっていくんだろう。

18

純粋に、読み応えがありました!

人気作で、書店でも度々見かけたので気になって購入しました。
1冊目から3冊目まで読み、どの巻も印象的でしたが、私は2巻に1番ときめいたのでここにレビューさせて頂きます。

様々な意見があると思いますが、まず、文字だけで舞台を想像させるのがとても上手だと思いました。
私は旅行などしない家庭で育ち、海外なんてメディアで見るものという認識だったので、この本を手にした時『イギリス…?パブリック…?うまく入り込めるかな』と少々不安に思いましたが、全くの愚問でした。
文章中に天候や空気感、建物に関する描写がたくさん散りばめられていて、日常からかけ離れた設定の中でも入り込みやすかったです。まるで自分が主人公達と同じ場所に立ち、乾いたり湿ったりしている空気を肌に感じるような。薄暗く味のある世界感をたっぷりと味わうことが出来ます。

主人公と相手の関係性についてですが、とても焦れったい。主人公は鈍感で見ていてこそばゆいくらいですが、面白いです。
他の方のレビューをお見かけした際、関係性の焦れったさや主人公の鈍さにイライラする、というような内容で、私は『何をおっしゃるやら!小説だからこそ”焦れったさ”を存分に味わえるのに…!』と、笑
なので、じっくり進む恋愛は面倒で見てられない、サクサク甘いこと言って萌えさせて欲しい、というような方には向かない作品だと思います。

そして、私はエロティック要素の強いお話は大好きです。無理やりな感じでも好きです。
でも1冊目を読んだ時、この小説はエロ無しでもいいかな…と、『BL』ジャンルに置かれていることがもったいなく感じたことに、自分でも驚きました。ネタバレになりますが、最初の行為は強姦紛いのもので、割にショックを受けてしまったので…。
この作品は、世界観の確立がとても上手く、あまりに耽美です。
だからこそ感情に任せた行為は直視したくない、生々しい心身の描写に、エーーーッ(´Д` )、となったのだと笑
でもそれも最初だけ。当人達の心情を考えると切なくなりました。
2冊目からはそんな事もなくなり、純粋にドキドキしながら楽しませて頂きました!

2人の掛け合いに萌えつつ、自分の中の『愛』に対する概念に触れてみたり、人との接し方について、おおよそ日本では直面しないであろう身分差について、とても深く考えさせられました。
結論から言って、読んで後悔はしません。

今、購入を検討されている方はぜひゆったりと時間の取れる日に、じっくりじっくり読んで欲しいと思います。



20

礼の成長と愛の記録

上巻の、レイの孤独な子供時代が辛くて胸を痛めながら読みましたが、下巻では、勇気を出して外の世界に一歩踏み出したレイが段々頼もしく成長する姿に安堵。
良い友人に恵まれて本当に良かった。
当初はエドの心の内が読めず、レイを好きなのになんであんな暴言吐くんだろうとモヤモヤしましたが、8年後のエドのデレ具合にきゅん。
自己評価低い礼は気付いて無かったけどw

クライマックスは二人とも信じられないくらい甘々で、読んでるこっちも幸せな気持ちに。
学校卒業時の兎を追うイベントが色々美味しすぎてニヤニヤしちゃいましたw

18

是非、3巻目も購入したいと思っています

読了♪
面白かったです。
普段忙しくって、読書の時間をなかなか確保できない私ですが、もう続きが気になって気になって…。
続きが早く読みたいと思える本は、私にとっては面白本です。
以前購入した本で、なかなか読み進められない、読み続けることが困難な本に出合ったことがあり、結局読まずに積読になってる本がありますが、未だに読む気になれません。
読み進めるのが苦痛でしたので。
でも、いつかは読んでみようと思ってます。
大好きな京極夏彦先生の作品の中で、京極堂の名セリフ「だいたいこの世に面白くない本などはない」というのがあり、このことを信じたいなと思ってるからです。
それはさておき、パブリックスクール♪
良かったです。
私にとっては主人公が薄幸であり、健気であり、儚げって言うのは結構ツボなんです。
最初は不幸な主人公がだんだんと幸せになっていく過程を見るのがたまらなく好きです。
電子書籍になっている樋口美沙緒先生の本はこれを持って全て読了したことになりますが、薄幸な主人公が、最後にはとても幸せになっていくパターンが割と多く、私にはピッタリのツボ作品ばかりでした。
今後も樋口先生の作品は全て読み続けていきたいなと思っております。
素敵な作品を有難うございました。

20

頭が爆発した。ドッカンドッカン

イライラで。
上巻から引き続きイラっとさせてくれましたよ、この主人公は。
それだけなら萌か中立評価だったかもしれないけれど、話の展開も結末までとはいわなくてもある程度先読みできてしまうものだったし、エドが礼を好きなのがもろわかりだったから「結局結ばれるんでしょ」と冷めた目で読んでしまい、結ばれるまでの切ない過程を味わう作品なんだろうなと理解はできても無理でした。
だから趣味じゃない評価にしました。

以下、読んでいる最中にあった私の頭の小規模噴火としょーもない突っ込みです。
この作品を好きな方は不快に思われること間違いなしとだと思うので、お手数ですがスクロールしてとばしていただければ...

・「僕がいて、君は苦しかった...?愛されると、重たかった...?最初に訊けばよかった。そうすればリーストンに来ないですんだかも...。」←Oh,yeah!わかってんじゃん!
・(他の人を抱いたほうが、エドも楽しいよね)←ドッカ〜ン
・(エド、僕にキスしたの...?)どうして。←はいはい、したした。ドッカ〜ン
・そこには優しげな面立ちの青年が一人立っていて、←あー、ジョナスね。
・「前のオフィーリアより美人だったよ。〜」←ジョナスね。
・「レイ、紹介するね。こちらはボクの従兄弟で...リーストンの七年生だ。ずっと休学中だったけど、名前はジョナス。ジョナス・ハリントンだよ。」瞬間ーー礼は耳を疑った。←私は知ってた。
・(ギルが、僕に、口づけてる...?)←はいはい、つけてるつけてる。
・「エドのことなんて、好きにならなきゃよかったのにーー」←ドッカ〜ン
・「悲しいけど..ずっとエドを愛してきたけど、叶わないって理解してる。...エドには、僕の愛が届いていないことも」←まだ言ってらあ。ドッカ〜ン
・礼は戸惑った。なぜ二人が自分のことでいがみあっているのか分からず、困惑する。
←ドッカ〜ン
・礼が素直に感心し「教えてくださって、ありがとうございます」と頭を下げた日から、ライアンの態度は軟化した。←ライアン〜。チョロすぎるだろ〜
・「レイ、絶対に見に来いよ。まだセンチュリーをとってない。」←とるのね、はい。
・(すごいなあ、エドって。僕を抱えてもこんなに速く走れて)←自分で走れや。
・...そうしてもう二度と、一生、エドと会うことはないだろうーー。←ドッカ〜ン!あと100頁以上あるよ
・...生きていける。どこでも。一人でも。またきっと、愛する人を見つけられるから。←ここでendで良かったんでは。
・日本に帰国してから、礼は男女問わず、複数人から付き合ってほしいと告白を受けた。(どうして僕?)←ドッカ〜ンドッカ〜ン
・礼はくだらない妄想をしている自分がおかしかったが、嫌いではなかった。←私は好きではない...
・(エドが僕を、覚えてるわけないか...)←ドッカ〜ンドッカ〜ン
・(僕に会うため...なんて、そんなわけないか。)←ドッカ〜ンドッカ〜ン
・「〜、レイプなんて...人としてやってはいけないことです」←お、お前さん...それエドに向かっても言えるのかい。隣で聞いてたエドにはグサリだよ。
・エドに失望された。きっともう、二度と会えない。それだけだった。←〜fin〜めでたしめでたし。なんか二度と会えないって何頁か前でも読んだぞ〜ドッカ〜ン


なんか他にもたくさんあったけどキリがないのでこのくらいで。
というか伝わらない愛うんぬんの前に最後の方でエドが礼に打ち明けた本音をもっと早くに言ってればこんなに面倒くさくなかったんでないの。
だから最後も結ばれて良かったね、はいはい、とすんごく白けた気持ちで読んでしまいました。

そんなに嫌なら読まなきゃいいじゃんという話ですが、上下巻セットで買ってしまったし最後まで読めば少しはいい方向にいくかなという期待と、最後まで読まずに趣味じゃないって言い張るのはいかんと思い読みました。
ですがまあ「趣味じゃない」まま終わりました。

決してこの作品の作者さんをボロクソ言って貶めたいとかではないです。
上巻のあとがきで「好きなものを詰め込んだ〜」というようなことを書かれていたので、単に作者さんの好みと作風が私には合わなかっただけだと思いました。
おかげで自分の地雷を知ることができた気がします。
無自覚不憫受け?愛され体質な受け?(無自覚なのが重要)

たぶんもうこの本を開くことはないかなと思います...

37

心が痛くなる

檻の中の王の続きでエドと礼のすれ違う心と心を見ているととても胸が痛みこんなに感情移入する小説は初めてです!
いつまでもふたりがしあわせであってほしいと思いました。エッチなシーンが少ないのも私的とても読みやすくて良かったです。でも今繰り返して読むのは心が辛くなるので1ヶ月ぐらいあけてからもう1回読んでみようと思います。本当にこの本に会えて良かったです
この本はblとしてではなくてもうひとつの恋のかたちとしてblの苦手な人にも読んでいただきたいとおもいました。

18

パブリックスクールで日々を楽しむ礼と別れの辛さ

上巻は鬼畜なお仕置きで終わりましたが、今回はその4日後(お仕置き継続中)から始まります。

前半分がエドの卒業までの数か月の学園生活。
上巻とは違って陰鬱な物悲しいイメージではなく、舞台美術の授業に参加した礼が仲間と共に作り上げていく喜びや絵をかく楽しみの中で自信をつけていきます。隠されていた秀麗さや愛らしいしぐさに取り込まれていく学生たち、そんな様子にイライラするエド(そんな顔、俺以外に見せるな、俺以外に優しくするな、とか)。
エドが活躍するクリケットの応援や友人たちとの他愛ないおしゃべりなど当たり前にできたはずのことを初めて楽しむ礼の幸せそうな日常が描かれています。
けれどやっぱりエドの立場では二人を分かつ日が来るわけです。エドが卒業するまでの刹那的な幸せと知りながら別れの日をカウントダウンしているようで読んでいて悲しくなりました。
森の中での最後の抱擁の場面では、胸がいっぱいになりました。
コマドリの囀りが聞こえるだけの静寂の中で、これでもう2度と会えないのだという淋しさと『愛してる』ということばも言いたくても言えない悲しみがじんわりと伝わってきます。

後半はそれから8年後。
就職し自立した礼。何年たってもやっぱりエドLOVEでまるで映画スターの追っかけみたいにビジネスマンとして活躍するエドを遠くから見ている礼が愛おしいです。
淋しくてエドに会いに行きかけたり連絡しそうになりながらもこらえます。
パブリックスクール時代の友情が続いていたのがうれしかった。家族に恵まれず十代の初めまで友人もできず孤独だった礼がエドと別れて一人ぼっちではなかったのでほっとしました。

そして、酷いことを言って憎まれてもいい覚悟で礼を冷たく突き放し最期には手放すことが守ることだなんて大きく深い愛情だと思いました。

ギルの度の過ぎた好きな子虐め(後半やっと自覚したか―と言う感じ)。
礼を舞台美術に誘ったオーランドやエドと過去にワケアリだったジョナスも魅力的なキャラなのでスピンオフで彼らのその後(もちろん恋の話)を読みたいと思いました。

礼のお母さんの教えが身に沁みました。
『してもらったこと胸に抱く』
愛されたい、想いに気づいて欲しい、同じだけ返して欲しいという要求ではなく、わずかでも受け取ったいいことを覚えていることが大事なんですね。

卒業から8年の歳月がってようやく結ばれてハッピーな終わりを迎えました。主に礼の視点で語られましたが、その間エドはどうしていのだろうと思っていたら、番外編『8年目のクリスマス』(Chara vol.33)で語られていました。
入手は困難かもしれませんが、合わせ読むことをお勧めしたいです。
いつの日か番外編として発行されるといいですね。

20

ペディグリーって犬用缶詰じゃないん?

エドは「檻の中」のときから礼に異常なまでに執着し、行動を制限していましたが、今回は最初からぶっ飛んでますね。一度味わってしまったら、止めれなくなったんでしょうね。ハーフタームの間中、気絶するまでセックス三昧て…。
あんだけ執着してたのによくもまぁ、8年間放っておきましたね。礼に何人かの恋人がいた事から分かるように、礼の方はもう忘れるつもりでいたんですよね。成長した礼は男らしさや落ち着きも加わりさらに魅力が増しましたね。
エドに対する評価が、この作品の評価につながるかなぁ、と思うんですが…。私的にはエドって、嫉妬するわりに大事な話は後回しにしちゃっててちょっとズルいなぁ、と。
礼に惹かれていることや、ジョナスとのこと、離れても力をつけたら礼を迎えに行くこと…そういったことをもっと早くに伝えていたら、礼を不安がらせずに済んだのになぁ、とか考えちゃいます。愛さないことが愛と言うのなら、最後までそれを貫き通してたらハッピーエンドとは違うけど、最高の愛になった様な気がするのですが。
セックスに関しても、礼の意思はあまり慮ってない?
しかも、前巻では礼が好きなくせに色んな男とセックスしてたっぽいですし…。恐らく8年間の空白の間にも。
でも、まぁ二人が幸せならそれでいいか!

6

読み返しますよ!

電子書籍で購入・・・だが紙で買えばよかったかもと思い
再度、購入を検討中です

最初の作品を読み上げてのあのどうにもならない、2人の関係に涙して
どうして攻め様は受け様を、見守りながらも冷たくあしらうのか
受け様も、いい方には考えられずただただ愛する攻め様を思うばかりで
やきもきしていましたが・・・・
今回もやきもきから始まり号泣ものでした

このつらさから解放される(自分がw)ためにも今回の作品・・・
よかったです ( ノД`)シクシク…

後半からの攻め様のあの可愛さは何なんでしょうねw
それだけ社会的にも地位や力を手に入れたという事でしょう

これからの2人の幸せを余韻で楽しめる作品でした

19

この下巻の為に上巻があったのですねー(T_T)

これは!エドなの!?っていうぐらい『檻の中の王』より優しいエドが垣間見れます。
舞台美術に関わっていくうちに、少しずつ自分の足で歩くことを考えていきます。
大人になっていくレイ。友人と談笑するコマドリ。
それに嫉妬するエド。うん、たまらーーん笑笑
生まれながらの王だからこそ、レイにキツくあたってしまうんだよね。
でも、本当は誰よりもレイを愛したいと思っているエド。
共同風呂にもその愛ゆえに行かせないエド。
もぅ一度いいます。うん、たまらーーーーーん笑笑
そして、エドは大学へレイは日本へとそれぞれの道へと別れ歩みます。

そして、なんやかんやあってエドと会えるようになります。
が!!!それは、他の方のレビューにもありますし、是非読んでいただきたいので割愛して笑
私が一番心に残っているのはギルの
さよなら、レイ。、、、16の思い出
です。
ここ、何回読んでも涙がーーー(T_T)(T_T)
ギルはギルなりに真剣にレイのことを見つめて愛していたんだよね。
レイとエドには幸せになってほしいと思う反面、ボート事件といいこのセリフといいギルに肩入れしてしまう私です。

何回よんでも本当に素晴らしいお話です。
胸が締め付けられて苦しくなって、でも、愛することの素晴らしさ、尊さがつまっています。
なによりイラストも素晴らしい!!
美しいイラストにうっとり。この絵をみるだけで買う価値あります。
初めてよんだBLノベルがこんなに素晴らしい作品で、私は幸せ者です。
この私の胸の高鳴りが、この本を手に取った皆さんに届きますように。

21

樋口先生の愛のこもった作品、大好きです


上巻の方が好みでしたが、やはり神です
こちらで上下巻まとめてレビューしたいと思います。

上巻を読んでいた時、あまりにyoco先生のイラストが物語にぴったりで、ここまで世界観を緻密に作り上げる樋口先生の、ただならぬ愛と熱意を感じました。他の作品ももちろん愛情を込められていると思いますが、もしかしたら、この作品は今まで以上に先生が温め、ずっと大切に練ってきた作品なんじゃないかなと、ずっしりした厚みを感じながら勝手に思ったり。
あとがきにも、以前から構想だけはあったと仰ってたので、あながち間違いではないのかな、なんて!笑


さて実は私、樋口先生の「愛の巣へ落ちろ!」がドツボで、色々近い要素があったので即買いでした。
年上俺様攻め(絶対譲れないので、大好きな樋口先生の作品でも年下攻めは買ってないです…)、ぷるぷる震える可愛い健気受け(激萌え)、不憫でいじめられっ子な受け(受けがひどい目に遭うほど、幸せになった時萌えます)、全寮制男子校、英国、身分差、体格差(重要)

私の好きなもの全て入ってます。思えば虫シリーズもこんな感じのキャラ設定でスタートしてたので、樋口先生もこの設定大好きなのかなーって勝手ながら嬉しくなりました。


ちなみに!読み始めはいとう由貴先生の「たとえこの恋が罪であっても」の展開とすごく似てると思いました。批評してる訳でなく、この作品が好きな方には是非、と感じていただけですが(^-^)


脱線しましたが、感想に戻ります。
受けが不憫な程萌えると書きましたが、礼のそれは中々のもので、どうか幸せになってねと泣けてきました。特にエドに金目当てと勘違いされて、その誤解が解けた時の描写はとても好きでした。
しかし私は受けや攻めに忘れられない存在がいる展開が地雷で、亡くなったとかは更に地雷です。その恋人が生きてたら〜とか思っちゃったりして萎えます…泣
なのでまさかジョナスがエドの忘れられない恋人で、更に死んだりしてたら…と気が気でなかったのですが、エドの「俺の"友達"」という発言や、礼が好きだと告げたときに「お前まで俺を追い詰める〜」という発言から、上巻の時点であくまでエドにとってジョナスの存在は大切な友人、と解釈してました。
この時の私はジョナスが勝手にエドを好きになって、抱いてと迫ったものだと勘違いしてました…それでエドが家族以外にも、ジョナスからも追い詰められたものと…


しかし下巻では、ジョナスは結局エドとの事を軽く言ってましたが、確かに惹かれあったとあるしどうなんだろう、そりゃ痛みを分かり合える存在は人として魅力的ですが、やっぱり関係があったと聞いた時は、遊びじゃなく互いに認め合った上での行為だろうし、エドは最初友達とはいえジョナスの為に泣いてたし…うー残念、となりました。


結局エドの方は礼ぞっこんって感じが上巻の最初から伝わってきてたので、そこまで沈みませんでしたが。
礼の行動を制約したり、お風呂の時間を指定したり、これ絶対裸見せたくないからよね?と、私は上巻の時点で最早エドの愛を確信しました!(笑)

上巻の方が好きな理由は、こんなエドの言うことを健気に聞き、ぷるぷる怯えながらも一所懸命好かれようとする礼がほんっっとうに可愛かったからです!下巻では、礼が強くなりすぎちゃったと少し寂しかったです。
Hシーンも、礼が痛がったから手を解いて膝を立たせたり、泣いたら慰めたりと、萌えっぱなしでした。
やはりHシーンは最初のシーンが1番好きです。

また、個人的にギルがとても好きでした。
礼をずっと見てきた1人として、礼を理解し、背中を押し、礼を愛し、時に礼を変える一言を与えてくれる存在で、当て馬っぽかったですが、エドとジョナスのボート事件では、ギルもっとやったれ!と思っちゃいました…

いじめっ子×いじめられっ子設定も好きなので、是非樋口先生にこんな設定で書いて欲しいなーなんて呑気なことを思ってました。


下巻の後半は、まさかの「パブリックスクール」外のお話で、切なさが抜けませんでした。ここはもう少し若く、大学生とかでも良かったなぁ。あまりに時が経ちすぎていて、切り替えが難しかった…再開したエドがあまりに礼に執着するので、初期の傲慢俺様な面影がそれ程感じられず、ちょっとここでも切なかったです…更に礼もエドを引っ叩くまでに強くなられて…oh

あの時の若く、青春を謳歌していたあの子たちはもういないんだと思うと、「パブリックスクール」の中で終わっても良かったのでは?と思いました。舞台が日本ということもあり、一気に礼やエドが一般人になっちゃった、みたいな意味不明な虚しさがこみ上げてきました。私もイギリスだからこその世界観を楽しんでいたんですね。
しかし成長したエドは一層かっこよくなってましたね。もちろんギルも。ギルのバーでの礼との会話が、凄く好きです。
結局私は樋口先生が書くならちゃっかり萌えてしまうんですね…なんと現金な輩。


また終始一貫して愛について語られていましたが、ここまで深く愛を語れるのは、やはり樋口先生が沢山の愛を知ってる、広い心を持った方だからなんだろうなと思います。作家さんのほとんどは、あとがきで読者と編集者、イラスト担当者に感謝を述べている方が多いと思いますが、樋口先生は必ず、ご友人やご家族など周囲の支えてくれているあらゆる方にも必ず感謝の気持ちを述べられていて、愛に溢れた方なのでしょう。だからこそ、この作品のセリフ一つひとつが優しく、美しいものなのだと感じました。

30

心の鍵をください。

前編は電子書籍で買ったのですが、とても素敵な作品でこれは私の宝本になる‼︎と思ったので、紙書籍も買いました(*^^*)♪
前編の最後は「あぁ…良いところで終わった…続き…」と続きが気になり仕方がありませんでした。
後編ものめり込み、一気読みしてしまいました。

後編は主に礼が日本に帰ってから8年後、社会人になってからの話です。礼とエドは離れてから一度も連絡を取っておらず、でも礼はずっとエドを忘れられずにいます。
そしてある時、エドが突然礼の前に現れるのです!

とにかく後編もエドの礼への嫉妬、独占欲は凄いものでした笑。しかし、パブリックスクールの時よりもエドは大人になり、少し優しくなったように感じました。
パブリックスクールではまり見られなかったエドの弱ってる姿が今作では多く見られ、礼だけでなく私の心臓も鷲掴みされ…あんなに傲慢でトップに君臨する者の弱い一面を見て落ちない人はいないと思います。

エドの「お前は誰の弱さでも愛せるだろうが、俺の弱さを愛してくれるのはお前だけ」という台詞に確かにエド周りにはエドの傲慢で完璧である所に惹かれ、寄ってくる人ばかりだったのだなぁと思わさせました。エドのような"持っている"人間の弱さを愛してくれる人は案外少ないのかもしれないですね…。
あとがきに、樋口先生も書いていらっしゃったのですが、
礼の話というよりはこの作品はエドの話なんですね。一人ぼっちだったエドが天涯孤独の礼を支えているようで実は支えられている。
"please give me the kye for your heart..."
エドとギルがイギリスで幸せに暮らしているのを願っています。

そしてギルバートにも幸せになって欲しい…

20

パブリックスクールの魔力

この小説の作者さんはイギリスの文化に造詣が深いのだろうか。
パブリックスクールがいかに特別な場所か、卒業後の二人の魅力的な姿を通してうまく描かれていて、そこに深い萌えが湧き上がってきた。
礼の裁断にこだわってオーダーしたスーツ、きちんとした質の良いものを少なく持って大切にすること。大人になったエドの佇まい、二人のパブリックスクール仕込みの滑らかなクイーンズイングリッシュ。
気高く孤独なエドの心を礼は愛し、孤立し周囲の人間から排斥されていながらも他者を愛そうとする礼の心をエドもまた愛している。

ため息が出るような美しい二人の恋路のあちこちに、パブリックスクールで培われた心の基盤が見え隠れする。
前巻から続いて描かれた重苦しい伝統と栄光のパブリックスクールでの日々が、ページをめくるごとに鮮やかにかけがえのない日々として響いてくるのだ。
自分まで薄暗いイギリスの曇り空の下にいたような、そんな気分にさえなってくる。雲を割いて差し込む一瞬の光を受けてきらめくエドの金髪を実際に見たような、甘い気持ちの読後感。
でも本から顔を上げ現実の部屋を見渡すと、やはりパブリックスクールの美しい日々ははるか遠く、切ないのである。

礼の思う愛とエドが理想とする愛は少し違っていて、それが二人を遠ざける。
そんな二人を取り巻く友人たちが、人を愛することの難しさを支えてくれる。前巻での孤独な日々からの展開に胸が熱くなり、恋愛以外の愛もとても大切に描かれているのがこの作品をさらに良いものにしていると思う。

いまこの時代にこんな小説が出てきたことが本当にすごいと思う。
書いてくれた樋口先生にお礼を言いたい。


↓ここからしょうもない個人的な感想

前巻から嫉妬に狂ったエドがおいしくて仕方ない!
特に終盤ギルとやり合う場面ではギルがあまりにいい男になっていて、降参してブラックカードを押し付けて貸しとするエドが最高すぎた。
礼は鈍感すぎだろ! しっかりしろ!
いや、やっぱりしっかりしなくていい。
いつまでもエドに嫉妬させ、たまにお仕置きされてればいいよ。
そんなどうしようもない二人の続編が読みたいよ。。。

24

愛すること。愛されること。

読んですぐに、「これは、神評価だ!」と思いました。
それだけ心動かされました。
しかし、何度も読んでいるうちにだんだんと謎が出てきました。

とにかく続きが気になって仕方がなかった第1巻だったので、
第2巻には飛びつきました。

いつまでも健気に一途にエドを愛し続けるレイと、
何があっても、愛を告げないエド。
レイの広い心はどこまで愛を貫き通せるのか。
愛すること、愛されること、どちらも苦しいことであり、
優しいことであり、嬉しいことであることを
この1冊は教えてくれた気がします。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

《CP》
貴族の長男・エド × 愛を知る少年・レイ

第1巻の終盤では、レイを構内で犯しまくり、
「こいつゲス野郎だな」と思ったエドですが、
第2巻では、序盤からエドの優しさが胸に染みてきます。
レイが体調を壊すと、丁寧に看病するエド。
ツンがかなり入っている気がしますが、それでも優しいです。

心に残ったのは、レイがイギリスから日本に発つ最後の日、
エドが涙するところです。
エドの弱い部分。完全無欠の王ではなかったエド。
エドの弱い心。
それを愛したのがレイだけだった……。
エドの涙がレイの肩に落ちて…。
胸が熱くなり、苦しさでいっぱいになりました。
エドは強い部分もあり、虚勢を張っている部分もあり、
それを他人には見せてはいけない立場だった。
でも、レイだけには……最後にレイだけには見せた…。
切なくて苦しい、エドの涙だと思いました。

このシーンは感動なのですが、謎が……。
レイはこの涙を見て、何と思ったのだろう。
完全無欠の王が、自分だけに見せてくれた涙。
日本に発つと決めていたレイ。
心動かなかったのだろうか。
「エドは、今一番自分を愛している」と思わなかったのだろうか。
エドの愛はレイに届いていると、レイも気づいていたじゃないか。
こんな状態のエドを残して、日本に行ってしまうの?
私だったら、迷うと思います。
「愛してくれてありがとう」と
レイも言っているのに、何故エドを残して日本へ帰ってしまったのか。
日本へ発つことが、エドより大事なことだったのか。



それから8年……。
えっ!? 8年!?
嘘っっ!! レイが24歳!?
えーーーーーーーーっ!?
ちょ、間が開き過ぎじゃない???
2人共、イギリスに行けば……日本に行けば……
会えることが解ってるのに?
連絡手段なんて、いくらでもあるのに?
2人とも二度と会うつもりがなかったなんて……
(レイだけ、そう思い込んでいたわけだが。)

そして、8年ぶりに再会するレイとエド。
レイにとっては、二度と会うことはないと思っていた人との邂逅。
しかし、エドにとってレイとの再会は必然。
なぜなら、もうエドがレイに手を伸ばしてもいい時期まで
やっとたどり着いたからでした。

エドは何故、「レイは今も自分を愛している」と思ったのだろう?
ジョナスを通して、レイが何回か恋人を作ったことを知っているのに?
レイがその人のことを、ずっと愛したかもしれないのに?
ジョナスから、たまたま長らく恋人がいないことを聞いたから?


でもなんだかんだと言いながら、私もエドとレイが
再会したことは嬉しかったです。
残りページを気にしながら(笑)、エドとレイが今度こそ
幸せな結末を迎えることを祈りました。

でもエドは8年年間、ただただレイを守るための力を手に入れるため、
頑張っていたんだね。
レイに必死で頑張っていることも告げず、
ただただ愛しい人のことを考えて…。
レイは「ただ一言『愛している。待っていてくれ』」と
言ってくれさえしたら、8年間恋人も作らず待っていただろうと思います。
哀しいすれ違い。
血の重み。

でも、血の重みなんてイギリスでしか通じないことを
エドは世界に出て知ったのではないでしょうか。
貴族であることがイギリスでしか重んじられないことに。


ラストには、両想いとなったレイとエドのセックスシーン。
エドが言ったように、最後の2人のセックスは8年分。
離れていた8年分。
濃いセックスシーンだったけど、エドがとても優しくて、
レイに愛を感じた場面でした。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

健気で一途で真っ直ぐで、誰にでも愛を捧ぐレイ。
相手の弱さもひっくるめて、人を愛することのできるレイ。
本当に魅力を感じる人物でした。

でもそれでいて、卑屈で控えめで愛されることにいつまでも不慣れで
好みがドンピシャでした。

レイとエド。
ただ、離れていた8年間が無駄に思えて仕方ありませんでした。
勿体なさすぎです。こんなに長いすれ違いなんて、悲しすぎます。

神作品だと思いましたが、
空白の時間があまりにも惜しかったので「萌×2」でお願いします。
限りなく神寄りです。

6

神以上の評価が欲しいくらい

パブリックスクール完結巻。
前巻はどうにも受の性格が好きになれず、攻が気の毒に思えて仕方がなかったのですが、ここにきて一気に盛り上がりを見せてきました。
正直、檻の中編では冗長に感じていまいち乗り切れなかった部分も多かったのですが、今回はもう序盤からフルスロットル。

ついに身体の関係を持ってしまったふたりの爛れるような、夢のような時間が終わりを告げ、新たな風が吹き込みます。
ジョナスの登場により、受と攻の関係は急激に変化し、絡まりすぎて解くこともできなかった糸が、ゆっくりと解かれていくような展開には思わずため息が零れました。
受の世界は開けてゆき、本来の朗らかな性格を周囲が気づき始めると同時に、攻は焦りによって取り乱すようになっていきます。
不器用で、優しくて、本当は情深い攻に涙しました。
受が鈍感すぎるんですが、「僕かよわいの……」からの見事な脱皮により、その魅力は開花。
前巻の受に対するイライラは何だったのか、と思うほどページを捲る毎にどんどんと受のことが大好きになっていきます。
あっという間に過ぎていったパブリックスクールの生活も終わりを告げ、ふたりの別れのシーンではもう号泣。
こんなに美しいキスシーンは、そうそう見られないというくらい、ドラマチックで切なかった。

日本とイギリスに離ればなれになってから八年。
社会人になった受は新たな人生を踏み出していましたが、未だに攻との思い出が胸に燻っていた時に、再会を果たします。
そこからの展開はもうジェットコースターのようで、好き好きアタックをしていた前巻の空振りが嘘のように、攻は受に執着してきます。
彼の焦りとは裏腹に鈍感すぎる受にやっぱりイライラしっぱなしだったんですが、ジョナスやギルなどの魅力的な脇役の活躍もあり、ようやく二人が結ばれた時は、もうなんだか感無量。
ふたりの12年を一緒になって見守ってきたような気分で、心から良かったねとほっと一息つきました。

愛を押しつけるしか出来なかった受と、受け取りたいのに押し返さなければなからなかった攻。
攻の不器用で大きすぎる愛情に、もう歓喜の涙がだらだらです。
受視点ですが、私は最初から攻の方に感情移入しすぎて、かなりの攻贔屓で作品を読んでました。
受以上に愛に飢えてた攻が、もう何の不安もなくウザいくらいの受の愛を受け取れるかと思うと、嬉しくてなりません。

そして挿絵が神です。
一枚一枚が芸術的で、パブリックスクール編の挿絵はもうどれもこれもうっとり。
BL小説の挿絵は、文章を邪魔するものがままありますが、この作品は邪魔するどころか作品を更に引き立てるような仕上がり。
光と影のコントラストが非常に美しく、この閉鎖的な世界観を見事に表現されていて脱帽です。

あとはスピンオフでジョナスの話希望。

21

切なさMAXの大作です

読み応えたっぷりの大作です。
久しぶりにBL作品で泣きました。
悲恋にはならないでと願いながらもパブリックスクール時代の別れは本当に切なくて胸がギュッと締め付けられました。
パブリックスクールの階層社会での身分差恋ってなんでこんなに禁欲的で惹かれてしまうのでしょうか。。
攻めには受けを受け入れたくてもそうできない葛藤があって、それでも受けはひたすら一途に攻めを思い続けて。。壮大なすれ違い物でもありました。
にしても攻めは分かりづらすぎて、受けを傷つけないためにもうちょっと方法はなかったのかなーとも思ってしまいますが、王様なので配慮が足りないのは仕方なしでしょうか。
再会編はパブリックスクール時代の禁欲的な雰囲気はなくなって、トーンの違いを感じましたが、2人が幸せならそれで良いです。。
主役の2人を悪態つきながらも温かく見守っている友人達も素敵です。

4

小公女BL版

ああ、前巻あっての二巻目ですが、こちらは本当によかった。
礼とエドがパブリックスクールを出るまでと、その後離れたままの二人が描かれていました。
ジョナスの登場で色々難しい事になりそうと思いきや、ジョナスがとてもいい子で!
礼とオーリーとジョナスが仲良くしてるシーンは本当に穏やかで和みました。
ギルもすっかり丸くなって、あの昔の礼をいじめていた頃とは雲泥の差です。でも、血統やらそういうものに拘る教育を受けていたら仕方ないかもですね。実際住む世界が違う訳ですし。だからって庶民を蔑んでいいものではないですが。
舞台の成功、友達だけのクリスマスパーティー、卒業式、学生時代が輝いて見えるのは期限付きだからでしょうか。

その後、卒業して日本に帰った礼とその8年後に会いに行くエド。
ここらの温度差がたまらないですね。
礼はずっとエドが好きだけれど、エドが礼を想う気持ちの方が何倍も強かったようです。
大人になってもう自分の力で何でも出来るようになってから迎えに来るのも、何ともいじらしいです。

作者さんもあとがきに小公女の話題を出されていましたが、この小説が正に小公女BL版という感じでした。
礼がオーリーと出会うまでは虐めや差別で重苦しいですが、寒い冬の後には暖かい春が来るというとても読後感の良いお話で、パブリックスクール好きには是非読んでいただきたいなあ。

24

成長の後編

出会って始まった前編。
受け様も、攻め様も、自分ではどうすることも出来ない境遇の中。
小さな世界の中でじっと我慢していて。
最後にエドのタガが外れたところで終わってました。

そして後編。
エドも、礼も、ギルも。
それぞれが成長して変わっていく様子が描かれていて。
青くさくて、キラキラしてて、やっぱりちょっと切なくて。
まさしく青春でキュンキュンしました。
そして、つかの間のキラキラの後にやってくる卒業。

エドが!切なくて。
礼は幼くて無垢な気持ちでエドを慕ってるけど、エドは本当に全身全霊で礼のことを愛してると思いました。
それに比べると、礼はイイコなんだけどぽやっとしてて。もっとエドに答えてあげて欲しい〜!っていう個人的な気持ちで神評価でなく萌2になりました。
Hシーンは回数増えたけど、内容は前作のが濃厚だったような。

5

エドが読めば読むほどスルメのように味深いです!!

恋は盲目といいますか、礼には前巻からエドという人間に盲目的な部分がありました。
前巻の後半から主人公の純粋ゆえに卑怯とも思えてしまう鈍感さには触れていましたが、
主人公の育った環境を考えると自分なんて何もせずに
愛され慕われるはずがないという前提で生きてしまうのは仕方ないのかも。
礼はきっと、自分を愛してくれたのは母親だけとすら思っていそうです。しかしその母親を失っています。

そんな礼の性質を分かっていても、礼と同じような愛を返す事も出来ずにまた礼に親しくする者に譲る事もできない嫉妬深いエドが、私は個人的にとても好きです。

礼は愛さないと生きていけないのに対して、血に縛られたエドは愛してしまったらお互い生きていけないと思ってそうでそこがとても切ないです…。

上巻では健気にエドを愛して、盲目的にエドのいうことに従う礼の心理描写を読んでいると胸が締め付けられました。
しかし逆に下巻ではエドに感情移入してしうという始末でした。
エドの厚く積み上げていった壁を取り除いた本心を語る部分は言葉選びもとても良く切羽詰った感情が伝わり感無量でした!

20

愛を感じる1冊。

受けの礼は攻めのエドが大好きだけど、エドにはその愛が伝わらない……。いや、そんなことなかったですね。

上巻の時もエドの執着っぷりはすごかったけど、愛を素直に伝えられない、貴族って大変だなー。身分差……萌える!!っていう1冊です。

三角関係かっ!!と思っていたりもしたんですがそんなことは無かったですね。

純真で疑うことの知らない礼。
そんな礼をほおっておけないけど思いを伝えることのできない立場のエド。

そして、その友人たち。この友人たちがほんとにいい子たちで!!

とっても心が温まる1冊です。

24

エドの愛の深さに 鼻血がでそう。

上巻を読み終えた段階では、エドも礼に執着はあるんだろうけども
思いの大きさでは エド → → ← ← ← ← 礼 くらいかと思ってたんです。
しかし!しかしですね!
じつは エド → → → → → ← 礼 なのではないかと。
下巻を読んで思ったわけです。あくまで私の感想です。

予告で下巻にジョナス現る!とあったので、発売されるまで
悶々としましたが、三角関係ってことにはならず(礼は勘違いしてたけど)
ジョナスもいい子で礼の味方でいてくれて一安心でした。

エドの卒業と共にイギリスを離れ、大学も卒業し
大人になった礼は、エドを愛し続けてはいるんですが
エドと今後どうこうなるってことは考えておらず連絡もとりません。
バリバリ仕事をして、ジョナスやギルたちと交流を続けながらも
仕事相手の芸術家などと新たな人間関係を築き、なかなか充実した
毎日を前向きに生きています。(男女に関係なくモテている!ひゅぅ!)

しかしエド!エドはね!
礼を日本に帰したことをすぐ後悔しちゃって!
礼がそばにいないとダメ!って。
礼を自分のそばに置いても誰にも文句を言わせない力を早くつけるために
一生懸命頑張って、大学も飛び級で卒業し、仕事でもどんどん業績を上げて。
父親のせいで経営が悪化している本社の社長になってくれと懇願された時に
「礼を伴侶にしていいなら、社長になってあげてもいいよ?」と。
もうね、全て礼のために生きてたわけです。

パブリックスクール時代は、一度くらい礼に愛の言葉を返してあげてよ!
と思ってたんですが、むしろ あの頃にエドが礼の思いに応えていたら
礼は エドの両親に、グラームズ社に、世間に、潰されボロボロにされ
エドと引き離されていたことでしょう。
そうならないようにエドは礼を守るために自分から引き離し
並々ならぬ努力でもって礼を日本に迎えに行く準備をしていたわけです。

そう思うと、エドの礼への愛は予想以上にとても大きく深いもので
反対に礼のエドへの愛は独りよがりの自己満足のように思えて
その愛を受け入れたくてもそうできなかったエドが可哀想に思えました。

なにはともあれ最終的にはハッピーエンドで大満足です。
下巻ではエドが礼に対して甘々で、特に大人になって日本で再開してからは
あれ?あのエドワード・グラームズさんですよね?と問いたくなるくらい
礼にたいしてさらに優しくなっています。

番外編が掲載されている小説Chara vol.33も読みましたが
そっちもかなりエドがデレデレでした。
久しぶりに礼と過ごせるクリスマスが楽しみすぎて
秘書にも突っ込まれるくらい浮かれてて…。

そのうちエドは礼に尻に敷かれる気がします。

50

この作品が収納されている本棚

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