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最初はかわいいふたりだなぁ、両片想いなんだなぁなんてほのぼのしながら読んでました。自分の好きと礼央の好きは一緒かなって。ふたりでデートに行って、観覧車でチューしたりして。微笑ましいふたりににこにこしてたら同じ学校の女子に目撃されて陰口をたたかれたことからしーちゃんは急に怖気づいてしまう。そして礼央は傷ついてしまう。ふたりが一緒にいるだけでなぜそんなことを言われなければならないんだろう。しーちゃんも礼央も悩んで悩んで、どうか大切な相手が傷ついてほしくない。それだけなのになー。そうして悩んでる人がまだまだこの世界にはいっぱいいるよな…。先生のあとがきもちょっと泣いてしまった。すべてのひとが宝箱を捨てなくていい世界がきてほしいな。最後のふたりにホッとしながら読み終えました。
評価に迷う。この心への刺さり具合は神なんだけど、積極的に読み返したい気持ちにならないと言う面では神にしにくい。先生のところもキラキラハッピーとは言い難い状況であることは明らかだし。
少なくとも、ユカリの「被害者じゃなくて加害者」が大人(先生)に訂正されたのはよかった。読者には訂正されてるものの、獅子丸にはどうかは分からないけど。怖い話だ。ユカリよ貴方も誰かの基準の加害者になる可能性があるんだぞと。
わかった気になってる人は子供でも大人でも危ない。
好きなシーンはレオの小さい頃。フードがまず可愛い。そして「ライオンさん もうかえってもいいですよ」。急にお役御免になるライオンさん笑 獅子丸逃亡はどっか行かされたライオンの呪いかもしれない。 純粋な残酷さで可愛くて好き。布団のぬいぐるみはうさぎなのもまたツボ。レオは可愛いけど、ユカリちゃんとか高校の友達の意図しない残酷さは怖いよなぁ。クッキーを他人にあげちゃう獅子丸も意図しない残酷。
そう、楽しみどころがBL的な部分ではない時点でBL漫画何か読もうと言う時に読み返す選からは漏れがち。
三田先生のふんわり優しい絵柄が大好きで、単話でも追っていたこちらの作品。
でも毎回心が痛くなるくらい礼央と獅子丸のすれ違いがツラくて切なくて、購入してからだいぶ寝かせてしまっていました。
改めてまとまったのを通して読んでみても、やっぱりツラいし苦しいところもたくさん。
そして自分自身の中にある礼央への気持ちに序盤から悩み続けている獅子丸の葛藤には、ものすごく考えさせられるモノもありました。
ただ好きなだけなのに。ただ一緒に居たいだけなのに。
それが同性というだけで簡単には叶わない願いが悲しくて、自分の思うままに生きられずに苦しむ姿に心を揺さぶられて。
たしかに獅子丸は周りを気にしすぎていたところもあったし、周りが何と言おうと礼央と一緒に乗り越えてほしかったけれど。
あの場面で逃げ出してしまったのもきっと仕方がなくて、急にすべてが怖くなる彼の行動はとてもリアルだったな、と。
失ってから気付いても遅い、なんてよく言うけれど。失ってから大切だと気付いて、その後にどう動けるか?というのが大事なんだなとしみじみ思いました。
たくさん時間はかかったし、たくさん傷付いて苦しんだけれど。
それもふたりにとっては必要な時間と経験だったのでしょうね。
礼央を探しに行った先での出来事すべてが、それを物語っていて本当に感動でした。
心がかき乱されるところもありますが、最後にはものすごく優しい気持ちにさせてくれる素敵なお話でした。
表紙&裏表紙に惹かれました!
特に裏表紙の子供時代が可愛らしくって、一目惚れです。
買って大正解!
幼馴染同士の初恋と成長物語。
読後、色々考えてしまいました。
あたたかで優しい目線で読めますが、可愛いだけではなく、主人公たちの心や気持ちが傷ついてしまうシーンもあります。
そこをどう乗り越えていくのか、解決に向かうのか、ひとつひとつ考えながら読み進めました。
勿論フィクションですが、恋する思いに関する悩みって絶対あるよねと。
そして、世間の認識と違うからと傷ついたりしない世の中になればなとしみじみ感じました。
タイトルのライオンハーツと複数形になってる事が、読後改めて心に刺さりました。
世間や大人の言う事に左右されてしまうのは決して弱いからではないよと、声をかけてあげたくなりました。