45歳、遅咲きの恋にときめく

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  • ミドルエイジはやさしく愛したい
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10

ミドルエイジはやさしく愛したい

midle age ha yasashiku aishitai

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作ミドルエイジはやさしく愛したい

井田賢治、45歳、元ツアーコンダクター、倉庫作業員、
阿南駈、45歳、元飲食業、スーパーの鮮魚担当者

その他の収録作品

  • 描き下ろし:ミドルエイジは原野をかけたい(6P)
  • あとがき

あらすじ

今度こそもしかしたら
俺は自分を嫌いにならずに
この人を愛せるかもしれない──

職を失い傷心中の45歳・阿南駈は、
心赴くままに訪れた旅先で、
元添乗員の井田賢治と出会った。
第一印象は、気取っていない顔して自然と
優しい言葉を口にできる、モテそうなイケオジ。
そんな井田は自分と同い年で、同じくゲイだった。
やさしく触れ合う夜を過ごして、
連絡先を交換して、デートを重ねて──
相手を知れば知るほど愛おしさが募るばかり。
けれど、より深い関係を育むことは怖くもあって……
もどかしくてあまい、ミドルエイジの恋♡

作品情報

作品名
ミドルエイジはやさしく愛したい
著者
町屋はとこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
発売日
電子発売日
ISBN
9784813033820

マンスリーレビューランキング

10

4.8

(90)

(75)

萌々

(13)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
23
得点
433
評価数
90
平均
4.8 / 5
神率
83.3%

レビュー投稿数23

とにかく良質な大人BL。ぜひ。

はとこ先生の絵柄がミドルエイジに激ハマり!
オジBLだけどかっこよくて可愛くて、大人の余裕とヘタレさと…。
とても丁寧で良質な物語でした。両視点で二人の心情が分かるのも良かった!

二人とも恋愛はもう諦めていた45歳という設定がリアルで、色々と積み重ねてきた若くない強くない今だからこそピッタリ寄り添える関係に。
その二人のやりとりや関係の築き方がリアルで、大人ならではの恋愛がとても素敵でした。

エロシーンも色気があって、挿入や激しいsexだけがエロじゃない。
お互いの素肌を感じ合ったり、ゆっくりまどろむ中で触り合ったり、時には獣のように激しいsexもしたり…ガツガツするエロだけじゃないのが良い。
とにかく色気が漂っていて、はとこ先生は本当に絵も表現もお上手ですよね。

先生のX(Twitter)でスペース配信を聴いたのですが、先生の作品はかなり取材をされてから描かれているとのこと。
だからいつも設定もキャラクターもリアルなんだなぁと納得でした。

今回の二人も本当にいそう。だからこそパンデミックで失業しパートナーもおらず一人で生きていたゲイの二人が、出会って関係を築いて幸せになって、誰かの人生をのぞき見させてもらったような温かくて幸せな読後感でした。

はとこ先生の作品をもっと読みたい。次回作も楽しみにしています!

0

性別も年齢も立場も違うけどどこかリアルで身につまされた

以前、数作品購入したことがあり好きな作風だったのと、レビュー評価点数が高かったので購入。
繰り返し読んで愛でたいとても綺麗で素敵な作品です。

偶然の出会い、それから少しの時間のやりとり、これでお別れになるかと思えば、さらに偶然が続き、2人のやりとりが積み重なっていきます。
こんな偶然があるのか、となったときに「ふっきって仲良くなりましょう」という台詞がおもしろく印象的でした。
お互いに興味をひかれ良いと思ったからのつきあい(友達としての)が始まり、楽しく過ごしていきます。
楽しい友達付き合いをしつつ、相手との距離を測る1人とあまり距離を気にしていないもう1人。
恋心を自認していく時期にずれがあるのもとても素敵でした。
誘っちゃおうかな
誘いに乗ってみようか
というやりとりがとても素敵で萌えました。

恋愛感情を認識してからもすぐに性行為に及ばないでゆっくりゆっくり関係が進んでいくのにも、年齢と風貌もあいまってとても素敵でした。
人肌が気持ちいい、と抱き合い、慈しみあい、触り合う愛情の交換の仕方がとてもきれいでした。

お互いを想いあうがゆえに、考えすぎて、すれ違いが始まりますが、そのすれ違い具合も大げさでなく、ささやかすぎず絶妙な加減がリアルで、実際にそのような体験をしたことがあるわけではないのに、とても心に響き、切なくてたまらない気持ちになりました。

2人の交わす台詞がひとつひとつとても凝っていて美しくおもしろいのもこの作品の素敵なところです。


0

素敵な物語をありがとうございます!

他人と深く関わること、自分と向き合うこと、それによって恋愛に臆病になってしまった二人の男性の物語。

シリアスな部分もほんのりありつつ、二人の可愛い会話や、きゅんきゅんな言動……心がドキドキと優しさで満たされます。

歳を重ねたからこそ見えてくるもの、見るのが怖いと感じてしまう己の本質……

重なる部分と異なる部分を持ち合わせた二人が、これから先の人生を穏やかに幸せに過ごせることを祈っています。

0

ミドルエイジはやさしく愛したい

とても良かった
ナイスミドルでした
タイトルもとても素敵
やさしく愛したいんですよね
愛されたいじゃなくて愛したい

二人のそれぞれを思う気持ちがとても丁寧に繊細に描かれていて何度もキュンとしました

はとこ先生の美しい画がこの物語にとても合っていて素敵でした
美しいミドルエイジ、眼福でした
それぞれがイケメン、イケオジと称して同い年なくだりが好きです

どちらのキャラも魅力的でとても良かった
元彼もすごく良い感じで、だからこその胸騒ぎもあって好きです

1

ナイスミドル~~~

中年だからこその積み重ねてきたもの
どんどん好きになってくトキメキ
相手のことを思いやっての苦しみ
丁寧に時に大胆に踏み込む、変わろうとするとこ
向き合ってこなかった井田さん、向き合いすぎた駆だからこその愛と優しさ!!
じんわりじっくり沁みわたる、とてもとても素敵なお話でした!!

イケオジたらしスマートな井田さんが、
駆のことを好きにあってくほどに自身を振り返ってもだもだ、
自分と向き合わざるを得ないのグッときます。
これも愛があるから!!!

ちゃんと向き合って、がむしゃになれたの良かった~
名シーンすぎます!!!

書下ろしもこれからの2人の未来をほっこり感じられてしみじみ良い。

そして、ちゃんとえっちなシーンはえっち!!!
大事に大事に思い合ってるのが伝わる。
じっくり高め合って慈しみあってるの最高です!!!
はとこ先生の体躯はしっかりがっちりした色気があるのが好き!

1

また素敵なオジたちに出会ってしまった

人と人との出会いにタイミングってとても大事な要素だと常日頃から思っていますが、まさにそれを描いた作品だと思います。

重いと疎まれて恋愛がうまくできなくなってしまったカケルと性欲を満たすためだけの軽い楽な付き合いを好んでいた井田さん。
彼らがもっと若い頃に出会っていたら間違いなく付き合うに至らず、また付き合っても長続きしないだろう2人が、色々経験してきた今だからこそ相手の温かさに気づき、必要だと感じ、なりふり構わず追いかけられるんだろうなぁと。
それでも井田さんが自身の甘えを許さずカケルの方を向いていない時には、辛そうなカケルに心臓がぐーっとなりました。
いいも悪いも相手に委ねられる温かい関係、とても素敵でした。

2

45歳、男2人。奇跡の出会いと最高の恋。

なんという等身大の大人のBL。
尊きメンズラブの世界がそこにありました。

ともに45歳の2人。酸いも甘いも経験し尽くした大人の色香が漂う彼らの恋は、ミドルエイジであってもとても純粋で清らかでした。
この出会いは偶然か奇跡か……
出会ったときから惹かれ合う井田と駈の想いは、吸い寄せられるがごとく合わさり合い、それはまるで所在なさげなパズルのピースがピタッとハマる瞬間のよう。彼らがこの年齢まで互いに独り身で、恋人もいなかったことは、この出会いのときのためのものだったんじゃないかと思うくらいでした。


ミドルエイジだからこそ気づくことができた愛。求めることができた愛。そんな物語にただただ胸が熱くなりました。
年齢を重ねても恋愛に不慣れで不器用な大人の男たち。45歳で恋をして、愛を知り、恋愛を始めた井田と駈の姿を見ると、遅すぎた青春を迎えているみたいで微笑ましかったです。

世話を焼かれることの嬉しさ、恋人に恋をする照れ臭さといった、若いときは真剣に恋愛をしてこなかった井田が遅い春を迎えている様子がとても可愛くてですね、可愛いなんて似合わない年齢なはずなのにすごく可愛いんです(笑)
そして。恋愛に臆病で、自分らしく誰かを愛することが出来なかった駈も、素の自分のまま偽りなく井田を愛したいと勇気を出して恋愛に向き合う姿は生き生きとしていて眩しかった。

この2人を見てると、中年だということを忘れるくらい純粋かつ真剣に恋愛に向き合っていて、心の声に表れる恋人への好きの想いが溢れきってるのが何ともいえません。
井田と駈はそれぞれ違う意味での恋愛下手なんですが、それがこの作品の中で良いスパイスになっています。良い方にも悪い方にも作用してしまうけど、それもまた見どころ。すれ違ったとしてもそれを軌道修正できるだけの想いの強さが彼らにはあって、感情がぐちゃぐちゃに入り乱れても恋人を求めるがむしゃらな恋愛模様に大・興・奮。
挽回劇があまりにもかっこ悪いんですが、でもそのかっこ悪さが最高に最高に素敵で。涙が出るくらい笑ったし感動しきりでした。


かっこ悪いところを好きな人に見せたくないって思う気持ちも分かるけど、そのかっこ悪いところを含めて好きになりたいんですよね。
弱さを見せるのも、弱さを受け止めたいのも愛情表現の1つ。井田と駈の手探りな恋愛は、自然体で飾らず爽やかでした。

最後の最後まで心地よく堪能できて満足満足^ ^
大人の恋に触れたいときにおすすめの作品です。

3

中年男にして、ど純愛

おじさんたちの純愛に心から癒されてしまった…。
こんなに優しい気持ちにしてくれてありがとうございます、と
心から申し上げたい。

職を失って傷心中の旅行先で偶然出会った阿南と井田。
成り行きで行動を共にするうちにゲイ同士で自然と心惹かれあい、
恋人同士になった二人。

互いが愛おしすぎるあまりに不安になったり臆病になってしまう
その恋模様は45歳というにはあまりにもピュア…!
メールのやりとりに悶え合い、デートで手を繋ぐだけで照れ合い、
次の逢瀬が待ち遠しくて頭の中がお互いのことでいっぱいになってしまう
おじさんたちが甘酸っぱすぎて胸がぎゅんぎゅんしてしまうんです///

過去の恋人たちに重すぎるとフラれてきただけあって、
恋をすると健気が過ぎてしまい幾度となく自戒する阿南でしたが、
井田からすればそんな一面も「かわいい」の一言に尽きるらしく
内心で阿南への溺愛を爆発させるおじさんが微笑ましすぎました♡

初登場時こそスマートでちょっぴりキザなイケおじな井田でしたが、
本気で恋に落ちたのは阿南が初めてゆえに胸中では阿南への爆愛と
ヘタレ心の間で揺らめき、阿南の元カレにも嫉妬もしてしまいますが、
そんな弱点や格好悪さが見えてくる程に外面と中身の不器用さの
ギャップにむしろ魅力が増してゆきました。

個人的に一番好きなのが別れ話を匂わせ、
去り行く阿南を井田が椅子を使って追いかけ爆走してくるシーン。
本来なら臆病な井田がプライドも何もかもかなぐり捨てて
阿南を追いかけてくる感動的なシーンでもあるのですが、
絵面のシュールさに思わず噴き出してしまいました。
「※良い子はマネしないでね」の表記が脳裏に浮かんだのは私だけではないはず。

そんなコミカルな仲直りを経て、ラストでは二人で北海道へ移住します。
それぞれの特技を生かしながら民宿経営を始めた井田と阿南。
二人並んでお洗濯ものを干すその様はもはや夫夫のようで、
幸せしかありませんでした。。。

終始ピュアかわな二人でしたが、いい大人なのでアダルトもあります。
挿入ありな作品が圧倒的に多い中、今作ではあえてペッティングや
フェラのみのバニラセックスなども描かれ、中年男性ならではの
ねっとり濃厚なセックスに浸れてしまいます。
(最終話と描き下ろしで挿入ありセもあり)

2

寝る前に何度も読み返したくなる とてもやさしいお話

旅先で偶然出会った45歳のカケルくんと井田さん。
2人の雰囲気はこのステキな表紙の通りなのですが

なんといってもイケメン カケルくんがね、
素直で健気で可愛いいんです!

そして、イケオジ井田さん。
最初なんとなく訳ありなような雰囲気なので、
実は御曹司とか、スパダリ設定ありかなと思いきや、

赤面したりと表情が変わっていくうちに、
あ、この人はほんとに実直に生きている人なのではと
印象がどんどん変わっていきます。

現実世界とリンクするようなパンデミックで仕事を失い、
打ちのめされながらも生活のために日々働いて、
誰にも迷惑をかけないよう生きている
とてもとても大人な2人。

迷惑をかけずに毎日働いて生活するのって
「普通」と言う言葉で括られることも多いですし、当たり前として誰からも褒められることはないですけど、
こうやって働いて生活を継続していくのって
大変ですごい事だと思うんです。

そんな2人だから、読み手も2人の恋を応援したくてしょうがなくなっちゃうんでしょうね。

過去のトラウマから遠慮がち我慢しがちのカケルくんですが、
優しくて世話焼き綺麗好き料理上手なんて
日々疲れているミドルエイジにとっては
最高のパートナーじゃないですかー。
(年代が同じなので井田さんが羨ましくてしょうがないです笑)

ちょっと重めなところから入ってしまいましたが

作品全体を通して
(こんなキレイな45歳CPは現実ではきっとなかなかお目にかかれないと思いますが笑)
優しく甘酸っぱいやりとりをする
イケオジとイケメンのCPはみてるだけで眼福です!

それと、カケルくんの元カレ篠崎さん。
登場からずっとよい人なんです。
彼にも幸せが訪れますように。


45歳でいろんな経験を重ねたからこその葛藤や諦めなどほろ苦いシーンもありますが、
それを乗り越えての幸せな結末はぜひいろんな年代の方に読んでほしいです。

何度も読み返していますが、
寝る前に読むと疲れていてもとっても幸せな気持ちで眠れます笑。

そして余談ですが、本編後のお話し。
井田さんの惚気というか、うちのカケルくん(うちのってw)自慢と幸せオーラが止まらない。
こんなゲストハウスがあったら絶対長期滞在します!

これからも色んな事はあるかもですが、
きっと2人だったら乗り越えていけるんでしょうね。

キレイに完結はしていますが
2人の穏やかな日常をもっと読みたいなと思います。

町屋先生、素敵な作品ありがとうございました!

3

大切だからこそ、

渋いイケオジ井田さんと爽やか可愛い駈。
45歳のふたりの恋、ものすごく良かった…!

枯れているわけでも諦めているわけでもないけれど、踏み込むことは簡単ではなくなっていくし
踏み込まれることにも勇気がいる。
そんな大人の恋が描かれたお話でした。
ふたりの葛藤を痛いくらい感じながら大切に想い合うあたたかさがめちゃくちゃ沁みました。

井田さんと駈の出会いはものすごく運命的だったし相性もすごく良いのが伝わってきたので、すぐにでもラブラブな関係になりそうだなと思いましたが。
衝動に身を任せるようなことをしないので、スローペースな彼らのことをゆっくりと見守ることができました。

ふたりとも動き出す前にまず先に頭で考えてしまうことが多いけれど、それもまた彼らの良いところだったように思います。
相手とも自分とも向き合うことができるかどうか?という部分は恋愛するうえですごく重要だと思うので、ぐるぐるすることも相手を想っている証のように感じました。

年齢を重ねるなかで色々な経験をしてきたからこそ、大人の恋は面倒くさくなってしまうのも仕方のないと思うのです。
そこを理解しているふたりがそれでも大切にしたい相手と出会えて本当に良かった。
やさしい愛をたっぷり感じられる、すごく素敵なお話でした。

3

隠したい自分を見せること

町屋先生のイケおじとイケメン。いい。
カケルが45歳には見えないけど、かっこよくてかわいいこういう人いますもんね。
魔性天然イケオジきたわね〜とニマニマしているとあっという間にくっついて。
甘く誠実な感じで。
ほんとに?裏はないの?井田は怪しくないの?とひねくれた読者なのでストレートに進んでいくお話に変に警戒しましたがそれはなく。
ふわふわこそばゆい感じでどこかちくばくさがあり(ストーリーと私が)
どうなるの〜と思ったら、井田が肉体労働のバイトで古い木造アパート暮らしというギャップを見せ始め。
足を骨折したことにより、弱い自分をカケルに見られたくない、でも会いたい…カケルに世話をしてもらう自分を受け入れることに葛藤する。それまで誰とも深く付き合うことのない人だったから。
カケルは井田のそんな部分も見せてほしい、世話をしたい、でも嫌がることはしたくない。
と、ここでバッチリ噛み合いました。ストーリーと私が。
かっこよくこそばゆいだけの恋愛ではない。
ましてや遊びでもない。
この年齢で真剣に付き合うとはどういうことか。
自分に向き合い弱さを見せ支え合う…それが自然にできてくる。
一緒に生きていく。
自然な流れがすばらしかったです。

「ミドルエイジはやさしく愛したい」
「愛されたい」ではなく「愛したい」なのが2人を表しているようでいいですね。

1巻完結は出会ってくっつくまでのお話が多いですが、早めにくっついて、どうお付き合いしていくかの話が好きなのでそこもよかったです。

元カレも邪魔する役でないのがいい。
こういう当て馬なら大歓迎だなと思いました。

おじBL増えてきましたかね。
高めの年齢層の読者も結構いますもんね(私もその1人)
BLの歴史も長くなってきましたし、広まっているし、ミドルエイジが楽しめるこういう作品が増えるのうれしいです。

2

心が掴まれた

40代だからこその年齢だから器用にできていたことが出来なくなり、以前な自分との違いに自分で戸惑ったり、落ち込んだら、いずれ誰しもが経験する感情の中に2人の気持ちがちゃんと重なっていくのが、読んでいて引き込まれて、1ページずつちゃんとめくりながらじっくり堪能しました✨
とても素敵な作品でした✨

6

このミドルエイジたちが尊い

読後、とても温かい気持ちになりました。
この2人がお互いに出会えて本当に良かったと思うし、彼らの恋愛をもっともっと見ていたい!
町屋先生の久々の単行本、とっても素敵でした。
何度でも読み返したいです。

6

どこかほろ苦い

ミドルエイジ…中年同士の愛の物語、と知ってどうしても読みたかった。
読んでみると、思ったよりも暗い出だし。
コロナで失業か…そうだよね。そうだったよね。

主人公は、飲食業だったけど店が無くなった阿南。
さまよい先の海で出会った好みのイケオジ・井田さんの方も旅行業が仕事ゼロになった境遇で。
…と言った具合で、絵柄が素晴らしいので絵面的には素敵カップルなんだけどその実態は悲哀が漂う。
その晩に結ばれるシーンはすごく良かったと思う。
はじめおずおずと。次第に熱を帯びて…
そうして付き合うようになってお互い好きが高まっているのに、どうしてもうまく噛み合わない。
特に井田の方。阿南の事を深く考えて幸せにしたいって思ってるのに。
若い恋人たちとはまた違った臆病風に吹かれる。
失うものなんてない。だけど自分を変える/変わる恐怖心。
結果カッコ悪くずっこけるしかないのかな。
ただね…絵がきれいすぎてどうやっても井田さんイケオジなのね。
恋も得て、新しい仕事と新天地。
イコールこれまでの仕事や基盤や自分そのものと別れるという事。
恋愛としてはハッピーだけど、どこかほろ苦さも感じさせる。
2人が2人の根を張って成功できますように…

1

笑った 泣いた 

あー良かった!
タイトルも町屋先生ご自身も言っておられますが、とても良いです。
もう二人が出会う旅先のエピソードも好き。
全く知り合いじゃなくても妙に気が合う人に逢うこと有りますよね。
あー別れがたいなぁと思うけど、大概はそれっきり。
でも駈と井田さんは違っていて。
付き合い始めてからの二人の、嬉しくて浮かれちゃうところや、幸せだ~好き~!って気持ちが溢れている場面は、読んでいても幸せになります。
もちろん、お互いに抱えたバックグラウンドによって臆病になるのもわかる。
わかるよ!
だけど、ほんとに好きだからこそ45歳の二人は後悔したくないんです。
町屋先生、キャラデザインがシリアスタッチだから騙される(良い意味で!)けどコミカルなところ楽しいです。
私は井田さんが、コロコロ椅子(見ればわかるやつ)で駈を追いかけるところ、声だして笑ってしまいました。良い場面の前のコミカルさでふっと、力抜けるけど、その後を読んで泣く。

ミドルエイジの二人が幸せになるのは、良いよ。大変良い。
駈の元カレも良いひとだったな~!
優しく慈しむ大人のセックスも堪能出来る。
どうしても紙で読みたくて、仕事終わりに閉店ギリギリで買いました。
読んで良かったです。ほんと。

12

喉仏で感じる大人の男味にうっとり(〃ω〃) 等身大の葛藤と逡巡にじんわり(*˘︶˘*)

ここ最近、ちょっと落ち着いた年齢の上等な大人なBLに巡り合えているので今作も期待値高めでお迎えさせてもらいました

だって町屋先生が描く久々の商業!
しかも…!大人なBLですよ?
見たいじゃないですか…♡
イイ男でイイ大人のイイ場面…|₋ॢω⁼̴̶̤́ )ㄘラリン✧ ⁺✧♪

勿論前提として、大人とかの年齢とか以前に恋そのものにきゅ~んと、じ~んと出来るお話しがやっぱり大好き!というのもこの作品を読みたかった理由で、読んでみて良かった…!って思える所です♪

今回は割とBL界ではレア度ある方でしょうか?「大人同士」!
年の差、格差無しの45歳で同い年
私的に自分の環境にも近いから、大人同士の恋愛ってそれだけで妙に艶っぽさや生々しさが感じられるんですよね
なので薄っすら遠い目で眩しく見るDK BLや絶対ナイ!からこそ心を別次元に移して没入感を得るバースやファンタジーとは違って、今作は心の目も全開で温度感を感じながら読んでしまいました(〃∇〃)
語られる言葉、思考が刺さる刺さる…痛い位に分かる事が多々ありました

読ませる引力を感じる、ちょっとしたコマや描写で魅せる表情や仕草、セリフがどれも落ち着き過ぎず、でもはしゃぎ過ぎず、な地に足付いた感じがとにかく読み易いのです
45歳だけどこのご時世(パンデミック後という設定が非常にリアル!)の煽りを受けた2人
だからこそすごくリアル

このイケオジキャラの攻めなら絶対にスパダリ!な所も木造アパート住まいだったりする生活感
そして、45歳だからこそお互い過去がある
すごく葛藤や巡る想いが現実的
似ている所も真逆な所も、それなりに年を重ねて来たら色んな顔を持つものです
側面や断片的な事で臆病になったり判断せず冷静になれる所、隠せてしまう所
そんな所も良くも悪くも大人だからうまくやり過ごせてしまう

でも、45歳だって先のことは分からない
分からないなら始めたらいい
だって「今の自分が明日からの自分の中で1番若い」のだから…!!
好きな自分になれる、なりたい、一緒にいるからそう想えた
そんなエールを感じられる2人のお話し

そして何とも美しい「画」!
神は細部に宿る、とでも言いましょうか?
ちょっとした描写に心が囚われます
夕日が沈みそうな海辺の背景で1日の「終わり」と、共に過ごした時間の「終わり」への焦燥を感じたり、膝小僧や喉仏を描く事でしっかりした大人の男の体のパーツが醸す色気を魅せる…!
王道の腹筋や背筋だけじゃない、人体の本来持つセックスアピールがダイレクトに来ます…!
それらを感じさせてくれる濡れ場も実にうっとりとドキドキ描写でした
バニラから進めていく感じもとても好感
お互いがちゃんと大事にしてる感じや、まだ踏み込み切れない大人のブレーキも効いています
すごく堅実だし現実味あります

やさしさが時に残酷になってしまう事もありました
でも、そこにはずっと確実に相手と自分への優しさもありました
そこに気付けて良かった

2人が落ちたのは沼でも海でもなくて「恋」に落ちたのね♡
ずっとずっとお幸せに~(ღ˘͈︶˘͈ღ)


修正|なんて言うのでしょうか…?修正ももはや芸術 背景トーンや角度などで同化させたりカタチ薄っすら分かっても卑猥じゃない感じになってたり、、、と一言では書けない、、、上手い描写と修正です 分かり易くても白細棒線って感じでした(Renta!)

10

オジカプの複雑で味わい深い萌え❤︎

町屋先生の作品は、旅先の出会いが印象的❤︎
ほんとロマンチックなんですよね〜
それを照れもなく素で似合ってしまうのは、
酸いも甘いも知る、オジしかいない❤︎
オジカプ大好きです!

リリースの日から、Xでは感想ポストで
賑わっていて、TLに流れてくるそれを私も
度々目にしていたんですけど、
岩本薫先生を始め、作家さんからのポストが
印象的で、人物を丁寧に描かれる作風と先生の人柄がリンクされてるようなコメントに思わず熱くなってしまいました。
何冊も読んだことのある作家さんだし、
今回の新刊も気にはなっていたんですが、
シリアスなものを期待する内容だけあって、
そういった諸々のことが背中を押して
購入するに至ったということも
少しあるかもしれません。

実際、期待以上で
真っ直ぐに等身大のオジカプ2人の葛藤、不安、虚勢を張ったり、弱気になったりが情けなく、また好ましくもあり、魅力的で、コミカルだったり派手さはないですけど、とても良かったです。
若い子が読んだら、どうゆう感想なんだろうなぁ、
それぐらい赤裸々で。
45歳独身男の部屋の散らかりようは、寂しすぎるくらいだし
一通り経験してきたからこその、その穏やかさにもまた、一抹の寂しさが滲むような。
イケオジなので最終的に問題ないんですけど。

痛みを色々知ったから、ちょっと臆病になる。
でもきっと、前より人に優しく触れることができるんですよね。オジは、繊細だけど円やかで味わい深い生き物なのです❤︎

精悍さが益々冴え渡る、素敵な絵にもうっとりしました〜
あっと!エロは、ごっつい甘エロです!!
もう迫力が…!2人とも鍛えてる設定というのもありますが、肉感の素晴らしい、おセのなんたるかを熟知した大人らしいえちでした❤︎
正直、もっと見たい笑笑

これからも、オジカプが増えてくれるのを
心から願うばかりです。


7

愛したい、だけじゃなく 愛し合いたい

45歳同士の、大人の恋。
じんわり沁みて、とても良かった…

まず絵柄が本当に美しい!イケオジというより、イケメン二人がそこにいた。。

そして作中に出てくる駈の手料理が美味しそうで!!
桜エビのミルクスープ、小松菜のきのこ和えにぶり大根と厚揚げの煮物…深夜に読んじゃダメなやつです。

かいがいしく世話をしてしまう自分が重くないか気にする駈と、事故で骨折したせいで駈に甘えすぎている自分を恥ずかしく感じる賢治、二人のすれ違いが切なくも、甘いラストにきゅん。。

印象的だったのは、あ、賢治がキャスター付き丸椅子で追いかけてくるシーン。
シリアスなシーンなんですけどどうしてもその絵面がおかしくて笑っちゃった…のですが。

昔だったら「また連絡する」でそのまま切れていただろう関係を、今度は必死に追いかける。

過去の自分だったらきっと動かないような状況でも、経験を積んだ今だからこそ踏み出して動けたりする。
過去の成功はもちろん、うまくいかなかったことも決して点じゃなく、線で今と繋がってるんだなあと考えさせられるシーンだったなあ。

先生の5年ぶりの紙の本、堪能させていただきました✨

5

恋愛下手選手権

気のせいですかね? 毎月1日に気になるお話や続編が出すぎな気がしてます
昨日もふた開けてみれば5冊買ってたっていう

もぉ 読める気がしないよ Orz ←出だし数行で「気」の字何回使った?


今月1・2を争う勢いで楽しみにしてたんです 町屋さん
独特な絵面にシックなお話 なのにどっか滑稽で【俺の室が…】のパジャマひきちぎっての『よろしく』『おねがいします』に何度吹かされているか

真面目なんだかふざけてんだか 変にクセになるんですよね なんなんだろ


繰り返す毎日に上書きされて忘れちゃったもの 出会いと別れもまた然り
そんな中で出会ってしまった諦めたくない人

理想と現実に挟まって諦めてきた色恋 この魅せかたのせつないこと
それをさ 若くないふたりの恋のはじまりに絡めて見せるもんだからどう立ち回ればいいのやら
モジモジする中年ふたりに尻の辺りがムズムズするし なんならふたりが心通わせていく大事な部分ですらこっちがこっ恥ずかしくて指の隙間からチラチラと見ないといけないような ←ガン見してましたけど?


パンデミックで出来た他人との距離とはちがう 互いの中にある他人との関わり方 
この違いでどこまで自分をさらけ出せるかへの戸惑いとか だから計れなくなってる距離の取り方 詰め方
いやいやいやいや 間違いなく近くにいて相手を想ってるはずなのに 意識すればしただけ不甲斐ない自分を見せたくなくて 下手な虚勢で相手を傷つけてるのにも気づかない

もおおおおおお 井田がへたれすぎてょおおおおおおおッッ((怒)) 

すみません 久々に荒ぶりました 
変に大人だからしちゃうすれ違いが これでもかッ ってくらい後から後から 次から次へと ほんとに  もぉほんとバカッ
※ じれったすぎて語彙なくすやつです

簡単なんですよ どのすれ違いもこのすれ違いも 思ったままをぶつければいいだけなんだから
なんだけどね 45歳 年々重くなる思考に身体 若気の至りで飛び出せた自分じゃないこと認識しちゃうと 簡単にはできない難しさがね

難儀やな

不格好で無様な告白にウルっときたあたしは そうよ そうなのよ
おっさんの おっさんによる おっさんの為の 大人なじゃれあい が大好物なのよッッッ

嬉しい楽しい大好きより ちょっと苦しいもん抱えながらわかりあって寄り添っていく
くすっ笑えて ほろっと泣ける 薄曇りから夜を渡って曇天経由快晴行き
激しいものなんかなんもいらない 交互に丁寧に想いを重ねるお話が読みたいなってなったら絶対引っ張り出してきちゃう んで2日くらいリピート読みする 

それをしたくなる 優しいだけじゃない弱くて強くてお話だったな

3

ありのままの貴方が好き

町屋はとこ先生の新刊!
とても楽しみにお待ちしておりました。

今回は45歳同士のおじさんBL。
町屋はとこ先生作品のギャグと切なさのバランスがとても好きだなと思っていたのですが、今作は切ない成分が多めでした。
でも、すごく、すごく良かったです。
寧ろいちばん好きかもしれません。

主人公のふたりはお互いにとても臆病で、読んでいるこちらもその危ういバランスをドキドキしながら見守るような感じでした。
だから最後の多幸感がものすごく沁みて...

はとこ先生は(めちゃめちゃ良い意味で)作風の軸がブレないのが個人的にとても嬉しいです。
作風が変わってしまう作家様が結構多くいらっしゃるので...

これからも全力で応援させていただきます!

3

45歳だからこその、、、

味わい深さみたいなものがあると思うんですよ。

それまでの生き方を猛省したり、
そのせいで自分はこういう人間だから、また同じ過ちを犯してしまうんじゃないかとか、
下手に歳を重ねてきたせいで妙に変なところでプライドが高くなって、本音とは裏腹に意地をはっちゃったりとか、、、


今回のお話は冒頭こそ、ドラマティックな出逢いでしたが、その後の恋する過程はなんとも不器用で、けれどあがいてもがいて。
恋に仕事に。
心に過去のアレコレを抱えた45歳同士が、先行き不安定な今を、必死になりながら一生モノの恋を手に入れた、最終的には心温まるグッときたお話でした。

そしておじさまBLって比較的、世間でおじさまと呼ばれる世代よりも若い年齢のおじさまが描かれておりますが、45歳という「ちゃんとおじさま世代」設定に妙な高揚感を覚えたのはまりあげはだけでしょうか。


また、町屋先生の描く苦悩するおじさまたちが本当に美しくて。
ぜひお表紙だけでも眺めていただきたい。

いや、このGWにナイスミドルの愛の交流に疲れた心を癒されてほしいです。
個人的には、そんな稀有な1冊でした。

2

とてもいい 沁みる

これこそ本当の中年BLだなって感じでした、じんわりしました。等身大の中年が描かれていて沁みました。本当に良作だと思う。井田さんの気持ちも駈の気持ちもどっちも分かる。どこかにいそうな人生の中間地点を過ぎようとしている少し人生がうまく行ってないけどちゃんと生きている二人の等身大の交流。恋。ああ、素敵。もっともっとこういうテンションの中年向きのBL作品が読みたい。読んでて疲れなくてはあ〜ってなりました。濡場もとっても素敵で、キラキラしてて、ぬめっとしてて、綺麗だけどエッチで、中年って感じがしてとてもよかったです。笑いもあり、哀愁もあり、中年の気の張りや、それが貼りきれない弱さ、葛藤もあり大満足。今の二人だからこそ出会えて恋に落ちたんだなって納得感がありました。素敵。

6

繊細な45歳の恋模様

井田×駈


繊細な中年の大人の恋模様。
コロナの影響で仕事を失い、
心に重い荷を背負いながら、
恋に重い態度を取っていた駈と、
恋に軽率に振る舞っていた井田。
ゲイの2人が、45歳という年齢で、
恋愛を巡って失望から渇望への眩しさに心を奪われた。

物語にふさわしい海辺や公園などの景色も素晴らしい。


恋を諦念した駈が、傷心旅行の先で、
落ち着いた大人の男(イケオジ)井田と夢のように出会う。
2人が一瞬お互いに惹かれ合って、
肌や心を通わせるという始まり。

駈、
親の不和で、今までの恋で、幻滅した愛情への憧れが
井田との出会いによって再燃し、
井田を抱きしめらがら「もうこんなことあきらめたんだけどな・・・」というセリフ、
その人肌に恋するほど壊れやすく不安定な感情に感情移入する。

井田、
駈に出会った瞬間、
心の底から真剣に向き合える相手として求めていたことが,
読み進むうちに明らかになって、
不安な人生における確信の持てる恋心の強度も注目。

のんびりデート、お互いの家でまったり過ごす時間。
少しずつ恋を溶かし込んでいく2人の空間に心地よさが広がる。
お互いへの気遣いが交錯し、不器用なすれ違いでも愛おしい。

駈が昔の友人(恋人)との再会が、
20年ぶりという大人の時間軸感が漂いてくる。

エロシーンが多くないけど
艶やかな男の筋肉美に見とれてしまう!

45歳という人生の折り返し点に立つ恋模様が、
青春のものとは違って、
自然体でお互いを受け入れる2人の
重層的な感情が交じり合って、
弱々しく心が揺れ動きながらも、
次第に一貫して安定した愛おしさへと進化していく
成熟な恋に向かう姿に感動して心臓が高鳴ります。

3

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