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―――お前の一番大事なものは何だ?
三巻は受けの気持ちが攻めに傾いてるのが分かるシーンがたくさんありました。
というのも、今回は受けの周辺人物が初登場!
受けよりも更に扱いづらそうな面々が現れます。
なぜ詐欺師をしているのか、受けのバックについてるのは誰なのか。
それが段々と分かりかけてくる回でした。
危険な相手だと分かっても、何を犠牲にしても受けを探し出し連れ出す。
そんな攻めの、受けしか見てない感じが相変わらず良かったです。
そして、今までとはまったくタイプの違う攻めに絆されていく受け。
この先もきっと受けを手に入れるには様々な課題がある予感を残しながら次巻へ…。
槙尾がなかなか複雑な立場だったんですね。
槙尾はゲームや駆け引きばかりの世界で。
和智へ近づく詐欺師も野放しにして和智の反応をうかがったり。
まあなぜか絶妙なタイミングで駆けつけるのですが、なぜわかった?
和智は槙尾以外にはまるで冷血漢ですね。
人の感情がここまでわからないとは。
しかし槙尾だけが和智の誠実さを知っていて。
後半は槙尾が探すなと言って消えるのを和智が必死になって探す話で。
情報に踊らされたりお金がかかったり。
なんだか金持ちのゲームみたい。
槙尾は和智を恋人だと認めたら弱みを作っちゃうから二人を守るために認めないんでしょうか。
3巻でございます。
前半は和智と目に見えないカードを使って、ポーカーを楽しむ槙尾の回。
後半は槙尾、実家に帰らせていただきます、でした。
新キャラ続々登場です。
女詐欺師・姉崎、竜征会若頭の杜江、弁護士の白洲。
前半では姉崎が和智をカモろうとして返り討ちに遭いますが、槙尾以外の人間には感情で接することのない和智をカモれるのは槙尾くらいのもの。
その上、槙尾が自分の手持ちのカードだと思っていた和智の元カノも、ばっさり切り捨てる和智。強い。この冷徹さ、共感力の完全欠如が本来の和智なんですよね。
ただ槙尾も黙っては終わらせないわけで、元カノが和智に向けたナイフで負傷して、和智に罪悪感を抱かせることで勝利!
と、思いきや…。
冷酷人間・和智が槙尾にだけ見せる人間らしい感情にヤラレて勝負はドロー。
他人の感情に対しては、馬鹿正直な理性でしか返せない和智だからこそ、自分の感情を誤魔化すこともしない。駆け引きを楽しむ槙尾がゾクゾクするのは、そういう自分しか知らない和智を引き出しているつもりが、さらに予想の上をいくところまで和智が見せてくるからなんでしょうね。
後半は「実家に帰る」という書き置きを残して消えた槙尾に、慌てふためく和智。
ここでは和智が見ていられませんでした。
我を忘れて動揺しまくったり、清丸の張った罠に気付けなかったり、いいところなしですが、その分野生の勘で何とか切り抜けていました。
これ、和智は野生の勘と言っていますが、冷静な状況判断の賜物に見えました。あの状況で、白洲の睨みにビビりながらも観察して、誰がどういう立場かということを瞬時に見抜いているわけですもんね。
それにしても白洲が何を仕掛けてくるか怖いですね。
槙尾の過去の回想が少し出ていましたが、893より非情な白洲。大事なものを失った瞬間の絶望した顔が見たいという怖ろしい変態だけに、槙尾にとっての和智の価値を知ったからには、仕掛けてきますよね…。
というのはさておき。
3巻のハイライトは「槙尾、震える」ではないでしょうか。
古巣に戻って、世話になっている杜江を誘ったときの震えとフラッシュバック。
ここ、最高でしたね。
目的のためならからだを使うことに何の躊躇いもない槙尾が、震える…。
それほどまでに無意識下で大きな存在になっている和智とどうなっていくのか。
4巻に続く!!
1巻に1つ。事件をテーマに進んで行くのかと思ってたんですけど。
本作は2つ。これを事件のうちに入れて良いのか悩ましいところ。
人が関わること全てがまるで槙尾のゲーム。
和智さんの以前の女癖の悪さ、他人への興味の無さが招いた災い。
和智さんは今や小綺麗な女性では無く、槙尾だけに恋するただの男。
なんですがー、女性の色気でもって金を引き出す美人詐欺師・綾崎は、割とオーソドックスな手管で和智を堕とそうと近付く。
知っていて様子見な槙尾がしょーもないです。彼がしたかったのは、ただの惚気?
もちろん和智さんはお金の損もせず。過去の女性も精算出来て一石二鳥。
これで槙尾は丸裸の和智さんを独り占め出来るってなもんですが、
もうちょい詐欺師らしい頭脳戦が見たいところ。
後半は謎に包まれた槙尾の過去に触れるエピソード。どうやら彼が暴力団と関係を持っていたのは明らかで、槙尾はその頭脳で資金調達を手伝ってたみたい。若頭の杜江さんがカッコ良い。多分槙尾の過去の男の1人なんだろうけど。
心配した和智さんは単身乗り込んで槙尾を連れ戻そうとする。
和智さんを巻き込みたくない槙尾と槙尾の事を知りたい和智さん。
和智さんの会社の副社長で何かと和智さんを心配してくれる伊勢や、作者も気に入っているという清丸も参戦してちょっとした男前祭りですけども、槙尾の過去に何があったのかは次巻へ持ち越され。
描き下ろしにて。若頭・杜江のブレーンで悪徳弁護士の白洲の言うには『物でも人でも執着すれば必ず心に隙が出る。弱みになる。』と言っている。槙尾はもう和智さんが大事だから巻き込みたく無い。さぁ、どうする槙尾!
2巻までは恋人なのかセフレなのか危うい感じがありました。それが逆にスリリングでよいとも。
3巻は、槇尾の父代わりとも言うべき人物が初登場。それは裏家業の杜江で、まさにヤ○ザ。とはいっても槇尾のことは大事にしていて、放せば分かる人物。一方、その顧問弁護士、白州が実に侮れない人物で、人の情には一切動かされない。
この二人が槇尾を監禁気味にするが、和智が乗り込んできて、その本気に杜江は許す。
そして、やっぱり離れられないといちゃいちゃ甘い二人なのでした。