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表題作Qの婚姻

ガラテア
勇者
魔王

その他の収録作品

  • 勇者の愛用品
  • あとがき
  • picture gallery

あらすじ

森の奥深く、奇妙な庭のある家に住んでいる「Q」。 ある日、Qのもとに花束と宝物(レアアイテム)を携えて訪れ、求婚する男がいた。 Qはその男を冷たくあしらい、別の宝物を持ってきたら考えてやらなくもないと告げるが――。 魔王と勇者の、切ないラブストーリー。

作品情報

作品名
Qの婚姻
著者
小石川あお 
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス エストロコレクション
発売日
電子発売日
ISBN
9784344855946

ちるちる評価ランキング

2

4.8

(72)

(66)

萌々

(4)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
13
得点
349
評価数
72
平均
4.8 / 5
神率
91.7%

レビュー投稿数13

No Title

小石川先生の作品が密やかな感じで好きなのですが、こちらの作品も早く読みたくて、書店で見かけて購入しました。
美しいー!心の中ビューティフルーて呟きながら読んでます。
魔王が可愛くてすごくキュート!何気に勇者を迎える時におしゃれやもてなしを気にしていて、そんなやりとりもすごくほっこりしてしまいます
でもね、人間と魔物の命の長さは違うわけで、ずっと気になって読んでいたけれど、まさかあのゾンビのところで実はもう中年、壮年期で。
その前あたりから、滂沱の涙です。
とにかく美しく元々は精霊だった魔王とQちゃんが愛しくて。勇者も賢くてかわいい。
悲恋で終わるのかと思ったら、二人が微笑ましい生活を送っているところで終わり。
とても良い物語でした。

2

号泣せずにはいられない

小石川先生の作品は毎度号泣させられてしまうのだけれど、
今作も例に漏れずエンディングではボロ泣きでした。

本作は魔王と勇者の愛の物語。

魔王・Qに求婚するために彼の望むレアアイテムを集めては
せっせと通い詰める勇者・ガラテア。

それは試練を課してその愛の重みを確かめる、さながらかぐや姫の如く。
いや、敵対する二人の恋なのでロミジュリか?

それでもQに求められれば嬉しそうに旅へ出てボロボロになりながら
帰ってくるガラテアの健気さに胸がぎゅうううっと締め付けられます。

けれど、どんなに強くとも彼は人間。
そして、対するQは魔王。

二人の生きる時間はあまりにも違いすぎました。

本当は彼のことを想いながらも素直になれないQ。

次こそは次こそはと想いを告げるのを先延ばしにしていたら、
気が付いたときにはかつて精悍な青年だったガラテアは
老いてしまっていました。

ようやく自分の過ちに気付いたQでしたが、時すでに遅し。

ある日、弱い魔物を庇ったガラテアは凶刃の元に倒れてしまいます。
昔の彼ならば颯爽と撃退してのけただろうけれど、
彼はあまりにも年を重ねてしまっていました。

血を流すガラテアの元に駆けつけるQ。
やっと自分も彼のことが好きだと伝えられるのに、
けれど、老いてしまったガラテアはもはや目を開けることはありませんでした。

なんという悲恋…。
今回はあまり悲しくないお話なのかな?なんて思って油断していたら、
まんまと号泣させられちゃいました。

けれど、物語は単なる悲恋で終えることなく、その後の展開に救われます。
幸せそうな笑顔に包まれた二人に、さらに感動の涙が…。
たくさん回り道をしたけれど、全てはこの結末のためだったのだな、と
涙と鼻水に塗れながらそっと読み終えました。

二人の恋を見守る魔物たちもユニークで愛嬌があって可愛らしかったです♪

1

泣いた。「女っぽい受けはちょっと…」という方にこそ読んでほしい。

「Life 線上の僕ら」と同じ本棚に収納しました。

評価ランキング6位だな~…高評価レビューが続いてるな~…と思ったものの、表紙で受けが女の子っぽいと感じたので あ~これは読まないな、と思ってたんです。
でも最新レビューで「展開がすごい」旨が書かれていたため、気になってポチリ(意思よわッw
(レビュワーさんに感謝!)
厳密に言うと、こちらの前にまずは著作で一番人気の「食べないの? おおかみさん。」を神作認定してきました。
ちなみに 私が利用する電書サイトでは「食べないの?~」→「獣王陛下と砂かぶりの花嫁」→「殿とつばめ 七十二候拾遺譚」→「Qの婚姻」の順番で「お伽噺BL」っていうシリーズ表記になってました。

「勇者x魔王」なので究極のロミジュリ。
レビュータイトル通りです。146ページ目の衝撃よ。
心してお読みください。私も脳裏をよぎりましたよ「これもしかしてバドエン?」と。
YesともNoとも即答できないけど、ご安心ください、ハピエンなんです。なんですけど…心してお読みください。

取ってこいと言った物はどれも竹取物語のオマージュ。帝ネタもw
「蓬莱の国」も出てきますし(着物!)、「ロミオとジュリエット」の名セリフも2回出てきます。
あとすごいなと思ったのが、勇者の髪の伸び具合で作中、どれだけ日数がたっているのかが一発で分かるとこ。
手の甲のスジまで描いてくださる作家さんはめちゃくちゃ貴重でもありますし、やはり神は細部に宿るのだなぁ(しみじみ

動物や魔物が可愛い。特にケルベロス!
指輪を探してくれた皆…愛がすごい。
作中全体を通して、いろんな者たちの、いろんな形での愛がすごい。

<注意点>
・人型の魔物を○すシーンあり
・ポップな感じで 写実的な目ん玉デロリシーンあり(しかも攻めの)
・受け攻めの○が描かれます
・受けの髪型がコロコロ変わるので、その都度男っぽく見えたりもします
(個人的にはストレートver.が一番男っぽくて好き)

2

ネタバレなしで是非。

うわわわ…余韻がすごい…。
最初の方は魔王に求婚する勇者のエピソードをほのぼのと読んでいたのに、まさかこんな展開になるなんて。
まんまと作者様に誘導されました。もう、愛しさと切なさと美しさと。

なんだかすごく清浄な作品でした。
ちるちるBL作品分類的には【夜明け】。結末含め、もう後半色々なところで胸がキュッとしてたまらなかったです。

求婚にレアアイテムを捧げるなど、かぐや姫になぞらえている設定も良かった。
CPに萌えとかどうではなく、一つのお話(漫画)としてすごく心に残る作品でした。

ふわふわファンタジーだけでは収まらぬ素晴らしい設定、素晴らしいストーリー展開!まだの方はぜひ…!

2

どんな言葉を尽くしても尽くしても…尽くし切れない…この感動を分かち合いたくなる名作、ココにあります‼

小石川先生、ファンタジーが積極的に読めるようになって来た辺りから気になっていた作家さまです
今回、くるくる角のキャラクターとすごい体格差に萌える表紙が気になって一層興味を持ちました٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

その後もどうしようかな~と思っていたらランキングも上昇して来て後押しをしてもらい読んでみる事に!!

まさか、、、
こんなにダバダバダ泣くとは全く思っていなくって、、、
今も鼻水がぐしゅぐしゅしながらレビュー書いている始末( ;∀;)

つらつらと文字数多めでレビューをしがちな私ですが、今作は多くを語るよりも読んで欲しい事、見て欲しい事、1人でも多くの方に知ってもらいそして触れて欲しい事をとにかくお伝えしたい想いが強まっているこの読後の気分のままできる限り凝縮して書きたいと思います٩(´ ˘ `*)

ファンタジーがそこまで得意じゃなくっても絵本の世界や昔話がお好きな方、優しいお話しに触れたい方ならば是非ともこの世界を知って欲しい…っ
とても…‼‼‼

読んでいる最中は清らかさと優しさが体の隅々に行き渡り、包まれて行くのを感じます
ページを進む毎に心が芯から温められ、その温かさが全身を巡り心の汗や老廃物がデトックスされ、気付けば涙として押し出されている事に気付きます
完全に箱ティッシュが相棒となる1冊に出会ってしまいました

物語として心が釘付けになり、コミックスとしての最大の効果を感じる作画で完璧なまでに打ちのめされ、そして虜にさせられます

勇者と魔王、、、異種間ならではのストーリー
この2人でなければ生まれない物語
余りにも楽しく美しい世界に我を忘れて読んでいた中、突如突き付けられる現実

夢見がちな都合の良いファンタジーではないからこその残酷さを作画で見せつけて来るあの1コマには…衝撃が強過ぎてまさに息をするのも忘れてしまう程でした
1ページを分割し魔王と勇者を上下に配してその表情だけで語らせた146ページ目
多分生涯忘れない1ページです
それ位胸に突き刺さる描写でした

時に勇者の気持ちになり、時に魔王の気持ちになり
ずっと2人と共に過ごして読んでいけた240ページの世界
素晴らしかった
どんな言葉を尽くしてでも伝えたいけれど尽くし切れない程の名作です
本当に素晴らしい…!
1人でも多くの方とこの感動を分かち合いたくなる作品でした

2人以外にも多くのキャラが登場します
そのどのキャラ達も優しくコミカルで温かく、、、
創作者としての先生の技量の深さや知見の広さに感服しました

今回本作を購入した際に関連作がお買い得になっていたので一気にお迎えさせていただきました
遡り読書を目一杯楽しみたいと思います(ღ˘͈︶˘͈ღ)

この作品を読めて良かった…!
心からそう思える1冊です.。.:*✧

4

それは償いなのか、愛なのか、、、

事前に、SNSのレビューで泣けるBLと聞き及び、期待しかなかった作品。

読み始めると、どことなく誰もがよく知っているような、親しみやすい古典要素が含まれた、小石川先生ワールドといった印象でした。


十五にして勇者に選ばれ、魔王討伐をパーティーで目指した青年ガラテア。
そして、その敵対する存在、魔王のQ。

森の奥深くにある復活の庭のある場所へ住む魔王Qへ求婚し続ける勇者に、いつだって魔王討伐で犠牲になった魔物を復活させるために、無理難題の宝物を持ってくるようにとふっかけ、求婚を受けようとしないツンデレなQ。
(デレは、本人がいないところで表出中なのがめちゃカワイイ♡)

で、読み手であるまりあげはそこですっかり時間軸というものの概念を忘れていたのですが、

勇者と言えど、人間! なの! ですよ!!

つまりなにが言いたいかというと、人ならざる寿命を持つ魔王と人間の勇者が、いつまでも同じ時空を生きていられるわけがなかったのですよ。

だからこそ、途中でそこへ気付いた瞬間(遅い)、その先を読むのが一気に怖くなってしまい、Q以上に激しく動揺してしまいました。

結末は、というと、、、
もうじわりじわりと涙が溢れてくる展開でした。
この涙に含まれた感情は、切なさと、温かさと、無償の愛と、永遠の愛と。


勇者の愛が、尊かったのです。
そして、分かりずらいけれど、Qの魔物たちへの無償の愛、そして勇者への愛も大変愛おしかったのです。

とにかく2025年、どの作品がオススメですか??
って聞かれたら、
まりあげはは、間違いなくこの作品を一番に推すでしょう。


このラストは愛しかなかったのです。

最初から最後まで愛しかない、温かいお話でした。

好き…♡

1

とてもとても良かったです…きゅーちゃん……

読んだことないんかぁ〜いぃとツッコミを受けそうですが、初めましての作家様でした。
ネタバレ無しで読む事を強くオススメいたします。

今作を読後に作家様の既刊を全て購入して読みました。
なぜに今まで読んでいなかったのか……。 




まだまだ知らない素敵な作家様が沢山いるのだろうな。とりあえず、自分の寿命が尽きるまで一つでも多く読みたいなぁ…

と、寿命の事を考えてしまった今作品です。

読み始め、数話はなんだかコミカルで可愛らしい魔王や魔獣達。
このままコミカルにめでたしめでたしで終わるのかと思いきや…涙、涙のお話でした。
きゅーちゃんがあの時必死に勇者に渡したかった物、願い叶って良かったです。
1度目に読んだ時はハッピーエンドなのに哀しくて仕方ありませんでした。
2度目は多少落ち着いて読めました…。
読む回数が増える度に新たな気付きがありそうな…何度も読み返したくなる作品でした。

2

神です。泣きます。

先生の書くストーリは本当に美しい。ぜひともネタバレなしで、この作品に没頭してほしい。




勇者と魔王の求婚譚ってなんだろう?
って思ったけど、先生の書くストーリーだし絶対に買おうと思い、読み進めた。

はぁ、この旅嫌な予感するなぁ、
あれ、だいぶ髪伸びてるねぇ、
あれぇ、私の苦手な寿命の差が出てきちゃったよぅ。

あぁ、涙流してここでお話終わっちゃったらいやだよぅ。

じっくり絵や表情をかみしめながらページをめくっていく。

途中、この先を読まない方がいいかも、もしかしてバッドエンドかも、
どーしようここで、終わったらってハラハラしながら読んでいった。

結果、納得のいく結末に。

しかし、余韻がすごい。めったに味わうことのない、後味。

あぁ、素敵なお話だった。

4

優しい愛の物語

先生の描かれるファンタジー感溢れる優しいお話が大好きです。
今回は魔王討伐をした勇者と庭で魔王軍復活を目論む(表向き)魔王のお話です。
魔王軍復活の養分となるレアアイテムを貢物として勇者に要求する魔王……そして魔王Qに婚姻を申し込む勇者の構図。貢物は日本人なら馴染み深い『かぐや姫』に出てくる宝物です。
相反する関係なのにお互いを強く思う姿はさながらシェークスピアの『ロミオとジュリエット』のよう。
そんな東西の物語がごちゃ混ぜになったようなお話です。

とにかく魔王Qがウブで純粋で可愛い!勇者からの貢物も、表向きは魔王軍復活のためと言っていますが実際は勇者に逢いに来てもらうため。勇者からの手紙を心待ちにして今か今かとケーキを焼いておめかしして……とさながら恋する少女のような魔王に目が離せなくなります。

勇者もその類まれなる強靭な身体で、無理難題と思われるレアアイテムを手に入れていくのですが……。

二人にとって、大きな違いが突きつけられた瞬間がとても心にしんどくて、彼らがどうなってしまうのか…知りたいような、知りたくないような、前に進むのにかなり勇気が要りました。
涙無しでは読めない作品です。
最初から最後まで温かさが溢れていてとても素敵な作品でした!

エロは一切ありません!
だけど、それがとんでもなくいい!!

3

まさに『もどかしくて愛おしい勇者と魔王の求婚譚』 ファンタジーBLの傑作!!

先生の『食べないの? おおかみさん。』『獣王陛下と砂かぶりの花嫁』が好きな作品。こちら高評価に背中を押されて読んでみました。以下少々ネタバレあります。電子242ページ。

愛する魔王「Q」と結婚するために、勇者が様々な旅をして宝物(レアアイテム)をとってきて、魔王に捧げ求婚し続けるが…というお話。

出てくる宝物は各章のタイトルの通り、あの竹取物語に出てくる宝物とほぼ同じ名称です。宝物を捧げるという内容からも竹取物語から着想を得ているのかな。あと魔王と勇者、本来敵対する二人なので、ロミジュリ感もあります。

魔王と勇者の関係性は初めは明かされず、徐々に明らかになっていくのですが、勇者はとにかくずっと魔王を溺愛していて、結婚してもらうために危険な旅に何度も赴き宝物を調達し、魔王への求婚を繰り返します。

一方魔王は、初めは宝物を得るために勇者を利用する女王様受けかなと思っていたら、こちらもすぐに勇者大好きということが明らかに!勇者の前では意地を張っちゃう、ウブな意地っ張りツンデレ受けでした!勇者と指がくっついただけで、真っ赤になっちゃってカワユイ!ww
(魔王の縦ロールはお洒落して勇者に会うため、わざわざ巻いているのです!健気〜♡)

勇者が旅路で魔物達と戦う描写が多く、まさに勇者の冒険譚といった趣で、BLというよりファンタジー色が強いかなとも感じるんですが、魔王と勇者の関係もジレもだな両片想いで、進展は遅いながらもしっかり描かれていきます。

それから作画が素晴らしく美しいので、先生の作り上げたファンタジーの世界観に没入することができると感じました。

ストーリーは前半は明るい雰囲気ですが、後半になり二人の過去が徐々に明かされていくと、物語は段々と切ない展開に変化していきます。

終盤はかなり切ない胸の痛む展開となり、勇者と魔王が二人重なって倒れる場面では泣けてしまった…。
そしてそんなつらい展開を超えてのラストでも、またおおいに泣いてしまいました。ああ、よかった…。

まさしく『もどかしくて愛おしい勇者と魔王の求婚譚』というお話でした。
素晴らしいファンタジーBL作品と出会えて幸せな気持ちになりました。

ファンタジー作品を好まれる方にはぜひともおすすめしたい傑作と思います!先生の未読作も読んでみたいと思いました。

電子 修正なし(キスのみ)

3

キューちゃん可愛い

人外、獣人、大好マンです。キャラデザが最高すぎる!キューちゃん可愛い!カエルが大好きなので部下の魔族の中にカエルが居たのも嬉しかったです。

今作はコミカルなシーンも多くて、そこが凄く良かったー!とは言え小石川先生の作品なのでハラハラ、ドキドキ展開もしっかりありまして、とあるシーンからずっと泣きながらページめくってました。

小石川先生の作品は絶対しんどいけど絶対読んじゃう。中毒性がある。これだけしっかりとしたお話を一体どうやって生み出してるんでしょうね。頭の中どーなってんの!?凄すぎる!

言うまでもなく画力も素晴らしくて、表紙、裏表紙、目次のイラスト、各話の扉絵、話と話のあいだに登場するキャラクター達のイラスト、書き下ろしのあとのカラー絵4枚など等、しっかりと見ました。Qの姿は何パターンかあり、その発想もビジュアルも全てが芸術的で美しかったです。

好きなシーンめちゃくちゃありますが1話の最後のページがとても好きです。2人の関係性や世界観がこの1枚にギュギュっと詰まってるなぁと。

※シーモアで読みました
 修正が必要なシーンなし

1

神話でフェアリーテイルで昔話でゲームな世界

すごく不思議な読後感です。
まず絵がとても素敵で、黒の巻毛の魔王とイケメン勇者、2人の衣装、森や山の描写、お付きの魔物たちの造形などなど、全て精巧で細やかで丁寧な描き込み。
西欧神話的で中世ヨーロッパ的な空気感の中で魔王が勇者に告げる高すぎる要求は、正に我が国最古の物語である竹取物語からのプリンセスカグヤと同じ。
そして宝物/レアアイテムのお届けはゲームの方式をなぞっている。
本家では5人の貴公子が獲れない宝物。こちらでは勇者がひとりできちんとホンモノを魔王に献上するけれど、プリンセスQはツンデレさんなんです。だからQは勇者の求婚をはぐらかす。
読者として勇者カワイソーと思って読んでるんだけど、ハタと気付くんです。
勇者、歳取ってきてるじゃん…!
ここからはもう〜…切ない。
間に合って!間に合って!って思うんだけど、勇者は何かを助けるために時間も力も使ってしまう。だから…
現世的な時間軸では2人は結ばれない。
でもここは神話の世界であり、フェアリーテイルの世界であり、昔話の世界であり、ゲームの中の世界なのだから。
2人はキュプロークスの山脈の中で樹々となって眠り、永い永い年月を経て結局は若く美しい2人として目覚めて愛で結ばれ…
BLを読むというより、ゲームのようにステージをクリアしながら2人の愛と世界の平和を達成!ゲームクリア、そして美しいエンディングへ、という読後感。というか達成感。
単眼のQちゃん、とてもキュートでとても綺麗でした。

5

号泣必至……勇者×魔王、敵対関係にある二人の愛の行く末は

あああーーー本当に、本当に素晴らしかった…!
間違いなく、ここ最近自分が読んだ中でのベストオブベストでした...
「神」のその上の評価があるなら、星をいくらでも足したい。。

一度読み終えた後、1コマも見逃したくなくて、もう2周して細部まで
じっくり堪能しました。
紙特典も欲しい&紙で本に触れながら読み込みたくて、カートにイン。


何度読んでも、途中から泣けて泣けて...( ; ; )

どこかコミカルな前半とは裏腹に、中盤以降はどうしようもなく切なく、
胸が締め付けられました。

ネタバレレビューを書いていて恐縮ですが、
こちらネタバレなしで読んでいただいた方がより沁みると思います。
ぜひ、ネタバレなしで…!

電子で240Pちょっと、ボリュームのある一冊ですが、
そのボリューム分の切なさとカタルシス、救いが詰まってます。
(以下、ラストに関わるネタバレありのレビューとなります。
未読の方、ご注意ください)



小石川あお先生の、一途な勇者×ツンデレ魔王による
敵対関係ファンタジー。

勇者ガラテア(攻)(を含むパーティー)との戦いの末、
犠牲になった罪なき魔物たち。
彼らを復活させるため、庭に魔力を注ぎ続ける片目の魔王・Q(キュー、受)。

その右目は昔、弱っていた幼い魔物に差し出したため
単眼となっていた。

そして戦いを終え英雄となり、魔王の住む一帯地域の領主となったガラテアは、
今日も魔王のもとへ貴重な”宝物(アイテム)”を持ってきては結婚を申し込む。

連れない態度をとり、一つ宝物を受け取れば
また次の宝物を取ってこい、と命令するQ。

敵対関係にあるはずの二人の、そんなやりとりが
これからもずっと続いてゆくと思われた矢先ー

と続く、ロミジュリ的ラブストーリーです。


前半はツンデレ魔王と一途勇者とのやりとり、そして
魔王の周りを固める”魔王軍”の面々の可愛らしさに
ひたすらほっこり、にっこにこしながら楽しく拝読。

お話とお話の間に”魔王軍”のキャラたちの説明が入っているのですが、
このイラストと”一言説明”も可愛すぎて
ひたすら萌えながら読みました。

魔王の庭から復活した魔物たちは、みんな体のどこかに
”花”の特徴を持っています。
下半身に花をつけている”カエルのまもの”が分かりやすくて可愛いです(*´˘`*)
(でも、一番のお気に入りはいつも「魔王さま私の骨知りませんか?」って
言って探してる【ガイコツのまもの】です☺︎)


かぐや姫のごとく、次々にガラテアに”宝”を要求し
憎まれ口を叩きながらも、嬉しさと好意が隠しきれていない魔王・Q。

一方の勇者ガラテアの方も、決して何か魔王に取り入ろう、
つけ込もうとしているのではなく、
Qのことを心から慕っていることが分かり、”両片思い”状態なのですが...

中盤以降は、ただひたすらに息を呑む、怒涛の展開。
(自分の語彙力不足がもどかしい…!!!!)

ガラテアの言う”償い”の意味、
彼が今もなお罪の意識に苦しむ、ある出来事ー
(それがあの1ページ目の【片眼の薔薇】に繋がっていたんですね...!)

魔王Qが魔王に”なってしまった”経緯と理由とはー

そういった謎が一つひとつ紐解かれ明らかになるにつれ、
切なくて苦しくてたまらなくなります。
ガラテアの、後悔してもしきれない思いが胸に押し寄せてきて...

そしてさらに二人の間に立ちはだかる、【時間】の壁。

何百年もの時を生きるQにとって、
勇者が旅した30年は”瞬く間”ですが、
人間であるガラテアにとっては当然、一瞬の時ではなく、
確実に近づいてくる”別れ”の予感に胸締め付けられます。

そんな二人の...最期も...
泣けて泣けてしかたなくて( ; ; )

10年以上の歳月をかけて旅をし、やっとのことでガラテアが手に入れた、
最後の宝物。
寿命を一千年延ばし、浄化する作用を持つ秘薬を
ガラテアは何のために手に入れ、どう使ったのか。

こんなにも深い深い一途な愛と、贖罪ってあるの??と、
読んでいる時にも泣いてしまったのですが、
今このレビューを書きながらまたうるうるしてきてしまいました。。

でも!


単眼の巨人と共に涙したその先に、光が…!!!
幸せそうに一緒に暮らし、「あーーん」と食べさせあいっこする姿に
別の意味で号泣。

心揺さぶられ、愛しくてたまらない
勇者と魔王の求婚譚。
本当に本当に、素晴らしい読書時間でした...・:*+.

電子の特典は、おまけ漫画5P。(5ページも!!ありがたいです..)
勇者から魔王への”手紙”についてのお話で、萌えに萌えました。

あ。最後に、特に萌えたお気に入りのシーンと、
胸抉られたシーンのことを。
どちらも、コウモリQちゃんとガラテアとのエピソードです。

萌えたのは、ガラテアとQちゃんが交流を深め、
二人であやとりをして過ごしている一コマ。(一緒にあやとり、可愛すぎんか)

反対にとてもとても悲しかったのは、
そのQちゃんを(Qちゃんとは知らずに)ガラテアが…というシーンです。
後ろから懸命にガラテアを追っていたQちゃんが、
何をしたかったのか。

そして、数百年後にそのQちゃんの願いが叶うラストシーンに
涙しました(何回泣いてるのか、、)( ; ; )

夜明けのファンタジー、ぜひ多くの方に読んでいただきたいな...と
心から思える一冊でした。

★修正:なし(描写なし)

7

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