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いいの? 俺、先生と帰っていいの……?
『楢崎先生とまんじ君』第2巻です。
「それなりに平穏な日々」と「春の乱入者」の2編を収録。1編目「それなりに平穏な日々」は前作同様、まんじが京橋に楢崎との過去のあれこれを語るという形式を取っています。過去の回想なので、二人がどんなに大喧嘩しても結局は元の鞘に戻ると読者は分かっているのですが、どうしてトラブルが起きたのか、そしてどうやって危機を乗り越えたのか気になってしまいページをめくる手が止まりませんでした。
まんじが楢崎の家に押しかけ強引に同居を始めてそろそろ八か月が経とうという秋のある日。まんじは楢崎の許可を得て、バイト仲間の結婚祝賀パーティ(実質的には居酒屋で飲み会)に参加します。誘われるまま大量に飲酒して、べろべろに酔っぱらったまんじ。楢崎に無断で外泊してしまいます。二日酔いで目覚めた朝、定食屋のアルバイトに遅れてしまうので、まんじは楢崎に連絡しないままバイト先の「まんぷく亭」に向かいました。
やっと一息つけたのは「まんぷく亭」の営業終了時刻である午後二時。休憩時間にまんじは楢崎にメールしようとしますが、バックの中に携帯電話がありませんでした。どうやら宴会中に携帯を落としてしまったようなのです。さらに「まんぷく亭」のマスターとおかみさんが倒れてしまうという不測の事態が発生し、楢崎に連絡する暇もない。結局、まんじが楢崎のマンションへ戻ったのはその日の午後十時でした。一日近く音信不通だったまんじに対して楢崎は怒っていて…。
回想が終わり、現代に時間が戻ると茨木×京橋のカップリングも登場。恋人の前だからかっこつけたい、自分の本当の姿を曝け出せないという悩みを持っていた二人。まんじがちょっこっとお悩み解決をお手伝いします。弱さを見せても人とのつながりは弱くならない。むしろお互いの「本当」が分かるから絆はより深くなる。そんなメーセッジが伝わりました。他人と同居するのって難しいですよね。
2編目「春の乱入者」は楢崎の妹・万理がやって来るお話。楢崎の家庭の事情が垣間見れます。トラウマとか深刻な問題ではなく、日常誰にでも起こりうる家族との軋轢です。まんじを媒介にすれば雪解けも早いかもしれませんね。
ずーーっと「まじんくん」だと思っていたのでこの攻めはいつ魔法使うんだろうと
思ってました(笑)
万次郎だから「まんじ」なんだね。
もう2巻なんだからいい加減気づけよだよね。1巻でジョン万次郎とかうんぬんでてたのにね。
(失読症か)
今回のお二人もまた回想のようにお話がスタートします。
転がり込んでからしばらくしたある時万次郎のタイミングの悪さで先生を怒らせちゃって
もう家に帰れないーーと泣くお話と、先生の妹さんがでてくるお話の二本立て。
なんとも受けがプライドが高いお人ですよ。でもまんじだけは特別なのね~。
まんじの泣き虫はうっとーしーけどそこが可愛いなーと思える家出話に妹さんがきて二人の関係が速攻バレてるお話は笑えました。
まだまだこの二人読みたい気もするけど続きはないのかな?
それにしても二人がこんな出会い方をしていたとは。
てっきり、まんじ君のお店に先生が通う内に仲良しになったのかなあなんて思ってたので、予想外なとこ来るなあと嬉しかったです。
でもって、なんというお預けくらった犬なんでしょうかまんじ君。
居候させてもらって5年、家事全般を任されて、たまに先生の気が向いたら同衾して、なのに心はもらえてないだなんて。可哀想過ぎる。
素直で純情で真っ直ぐで、天涯孤独なのに明るくて、興奮して嬉しくなると変な踊り踊っちゃったりする可愛い大型犬が、耳と尻尾を垂れてクゥ~ンとなってるかと思うと、先生がもっと優しくしてやって!と憎くなりました。
ところが、いつも偉そうにしている先生が、まんじの家事能力のことを茨木さんたちに自慢したり、何度も電話してくるだけで何かあったのかと心配したり、またそういう姿を図星されて焦る姿が、なんだか可愛いと思えるから不思議です。
日頃ツンケンして厳しい先生が、猫舌だとか、つま先立ちで覗きこむだとか、そういう隙が可愛いとまんじ君視線になって私も一緒にきゅんとなるわけです。
椹野さんのきめ細かい表現がお上手なのももちろんだけど、草間さんのイラストがまた華を添えてますね~。楢崎先生がまんじ君のことを「樺太犬」と喩えてるので、ちょっとイメージ違うかなとは思うけど、いやでもいい。このまんじ君は草間さんのお得意のワンコだもの。でっかくて嵩張ってて従順そうな可愛い顔で、これぞまんじ君だなと思えてしまう。
ただ、ひとつどうしても気になったのは、先生左利き設定なのに、なにか持ってるとき全部右手なの…表紙でも……。きっとお箸だけ左手なのかな。うん、そうだ。
代々医者の家系だろうと踏んでいた先生の意外な生い立ちもわかり、実家にまんじと一緒に帰る編も読ませてもらえるんだろうかと楽しみにしています。
現時点で一応(楢崎が認めてないだけで)できあがってるCPなので、前巻に引き続き、まんじ(攻)と楢崎(受)の過去を振り返る展開です。
今回は楢崎の『黒歴史』らしいですよ。うん、なるほど『黒歴史』だったね。
しかし、まんじと同居(楢崎的には意地でも『同棲』ではないんだろうな~)してからも、楢崎は遊んでたんですね(合コンキングだし?)。それはちょっと意外というか、ショックかも。
私、『ツンデレ』ってそれほど興味もないんですが、この楢崎の『ツンデレ』具合はなんとも好みだ!と思いました。デレの少ない(ない)『ツンツン受』はどうもダメなんですが、表に出る『デレ』は少なくても、楢崎はやっぱり『デレデレ』なんじゃないかと思ってしまうんですよ。
しかし、考えてみれば楢崎は『好みじゃない』どころか、実は私の『苦手』なタイプなんじゃないかと思うのに、なんで大丈夫なんだろう。
ひとつ確実に言えるのは『受』だからってことですね。これで楢崎が攻だったら、最初から読んでないでしょう。
それにしても、茨木×京橋CPは、『いばきょ―』でメインだった時よりも、こちらで脇に回ってる方がいいなあ、私は。
一目惚れの末、泣き落としで楢崎先生のマンションで暮らすことにあったまんじくん。
一緒に暮らして、家事労働にいそしむ毎日だけど今だ二人の関係は「恋人」ではない。
それでもなんとか楢崎先生に必要とされたくて奮闘するまんじくんだったが、ある日珍しく出席した飲み会で携帯電話を紛失してしまった。これじゃあ先生に連絡がとれない。焦るまんじくんにさらなる不幸が降りかかり……
亭主関白で時々自分勝手な楢崎先生はまんじくんにもう少し優しくしてあげてもいいんじゃないかなあと思わなくもないけれど、先生のそんな素直じゃないところが可愛いのもまた事実。
しかしメイン四人がそろうとイラストのメガネ率の高さがすごいです。
四人中三人がメガネ。75%メガネ!!わーい!!
草間さんのメガネキャラにトキメキはノンストップ。
腹黒メガネに天然メガネにツンデレメガネ。
なんてメガネスキーに優しい作品なんだ。
けなげさが先にたつまんじくんだけど、冷静に考えれば彼がやっていることも結構あれだ(ストーカー後押しかけ女房)と思わなくもない。
なんだかんだ二人はいいコンビですね。