ボタンを押すと即立ち読みできます!
1巻。
15巻ではなく「ALIVE」としての1巻ですが、内容は引き続き的な。
岩城はますますの美貌と大きな仕事に出演。
香藤にも。
でも香藤にはあの大地震のPTSDが残り、岩城には過労が忍び寄っている…
2人の愛は不変だけど、やっぱり年月が経っているのね。
後半は、あの持宗監督と香藤の真剣勝負!
監督の求めるレベルは高くて、その持宗の要求によって岩城が俳優として化けたことを知っている香藤や小野塚は食らいついていく。
そんな時岩城が倒れて…
そんな不安の只中でまた一つ開眼していく香藤の姿が凛々しい。
…とは読み返して冷静に思う事。
岩城が自分が死ぬ事の不安を語る時、「ALIVE」が、岩城と香藤が、どんな風に終わったのかを知っている今、これは壮大な伏線だったのかな…なんて感じます。
さらなるステージへ登った二人ですね。
岩城は社長と俳優の二足のわらじで、しかも大河ドラマの信長役!大好評で。
佐和さんと雪人の行き違いも切ないです。
雪人の想いが届かず佐和は荒れてしまい。
雪人は大人になったね!大人の男として佐和を支えたいんですね。一生。
今回も岩城のおかげで佐和が雪人の考えを知り誤解も解けて。
そして、岩城が意識不明で倒れて緊急入院と手術。
香藤を失うくらいなら自分が死んだほうがマシだと考えていた岩城でしたが、自分が死んだらもう香藤を想うことさえできない、本当のお終いだと気が付き…。
もうものすごい絆ですね。
ハワイ旅行の岩城の台詞にも頭が下がります。香藤が愛しければ愛しいほど、香藤を産んでくれた義母を大切にしたいと。
安定の二人ですね。
新シリーズになってもやはり波瀾万丈な2人。それでも根っこにある強く太い絆が常に感じられるからこそ、2人の間に何が起ころうが、ドキドキはしても1つの章が終わるまでにはきっと穏やかな日々に戻れるだろうという安心感があります。かつて2人に恋人になるきっかけを与え、優しく見守っていてくれた佐和が、雪人を大切にできていなかったり、香藤に当たったりしたのは残念でした。けれど、長く生きていればいるほど、相手への依存が強ければ強いほど、ふとしたことで不安になってしまうもの。再び岩城に諭されて、今度こそ大切にすべきものを見失わないように生きて欲しいですね。
過労で心臓に負荷がかかっていた岩城には本当にハラハラさせられましたが、無事に手術を終えてくれて一安心でした。好きな人に先立たれるより、自分が死んだ方がマシだという考えは誰もが持ちうるものですよね。エゴだと分かっていても、皆大切な人を失うことは怖い。最近まで2人もそういう考えを持っていたはずだけど、実際命の危険に曝された岩城は気付くんです。本当に怖いのはやはり自分の死なのだと。生きていれば、たとえ相手が死んでもその人を思い出すことができる。でも、自分が死ねば、自分はもう永遠に相手を思い出すことすらできない。相手に対してどんな気持ちも捧げることはできないし、相手が泣いていようが笑っていようがそれを見ることも感じることもできない。相手を想う自分という存在を失うのが、本当は一番辛いんじゃないか。これにははっとさせられました。相手のために、自分のために、自分の心身を守る。この巻で2人は身に沁みて、その大切さを噛み締めたんじゃないかと思います。
波乱はいつでも潜んでいるけれど、間に挟んであったハワイ旅行の話では、ちょっと強引な香藤とそれに抗えない岩城の濡れ場も見れて、エッチにももちろん大満足でした。気持ちの整理がつかなくて体を硬くしたままの岩城に、香藤がかけた言葉が少し乱暴だったけれど、いつも優しい分そのギャップに萌えてしまいますね。そしてやはり香藤の想像以上に、香藤を深く愛している岩城の告白に、香藤と共にやられました。
重厚な展開と心理描写のストーリーのなかにBLの萌えもある名作です。
1話目はサブCPのトラブルがメインのような展開でしたが、それもメインCPの心理的な進展に欠かせない展開でした。2話目の二人の喧嘩もきゅんきゅんしてしまいました。攻めだけじゃなくて受けも男っぽく怒ったりするのがいい作品だと思います。最初の頃とは状況や立場がどんどん変わってきていますが、その変わってきた状況での人物の悩みや成長が面白い作品です。