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囀る鳥は羽ばたかない 3

saezurutori wa habatakanai

鸣鸟不飞 3

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表題作囀る鳥は羽ばたかない 3

百目鬼 力
25歳,元警官で不能の部下
矢代
36歳,ドMで変態のヤクザ,真誠会若頭

同時収録作品囀る鳥は羽ばたかない 3

井波
組対五課の警察
矢代
36歳,真誠会若頭

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

真誠会若頭の矢代は、男なら誰でもいい淫乱と
噂される男だったが、部下には手を出さないと決めていた。
けれど、付き人兼用心棒の百目鬼だけは例外だった。
性的に不能で感情を見せない百目鬼の存在は、
何をしても性的対象として見られることのない安心できる存在のはずだった。
一方、何者かの銃弾に倒れた矢代を目にした百目鬼は、
自分の矢代への想いがなんであるのか、はっきりと理解した。
矢代のために変わることを決意した百目鬼と、そんな百目鬼に戸惑う矢代。
ふたりの関係が変わり始めた──!?


【特典】
中央書店コミコミスタジオ:B5イラストクリアファイル

とらのあな:5/30発売「ihr HertZ 7月号」との同時購入でイラストクリアファイル

作品情報

作品名
囀る鳥は羽ばたかない 3
著者
ヨネダコウ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
シリーズ
囀る鳥は羽ばたかない
発売日
電子発売日
ISBN
9784813030805
4.7

(994)

(849)

萌々

(73)

(33)

中立

(14)

趣味じゃない

(25)

レビュー数
89
得点
4650
評価数
994
平均
4.7 / 5
神率
85.4%

レビュー投稿数89

ジェットコースターのように加速する一巻

今巻が始まると、ストーリーはジェットコースターのように刺激的なスピードで展開していきます。この作品を読む前は、漫画が「極道の生死をかけた闘い」「同性間に芽生える抑えきれない愛情」、そして「自己認識に関する心理学のテーマ」をこれほど見事に融合させられるとは全く想像もしていませんでした。

嵐の前の不穏な空気が漂う中、百目鬼と矢代の関係も抗争の激化と共に変化を見せ始めます。この親密さの変化は身体的なものだけでなく、心の奥底に及ぶものです。口には出さずとも、二人ともこの上司と部下の関係を超越した変化に多少なりとも気づいています。そして、このような変化が極道の抗争劇の中に描かれても、決して違和感がないのです。

エッチなシーンは、単なる官能描写や目を引くためのものではありません。「愛」と「セックス」の考察がそこに溶け込んでおり、キャラクターの関係性の変化も段階を踏んで進んでいきます。

ヨネダ先生は、細やかで深い関係性の変化を描写するのが非常に得意な漫画家です。多くの内容は何度も読み返し、心を込めて噛みしめる必要があり、そのプロセスこそが先生の作品を読む大きな楽しみの一つです。漫画家としての表現を伸縮自在にコントロールし、読者に想像の余地を与えることで、読者と作品との間の感情的な結びつきを深めているのです。本当に素晴らしい!

0

矛盾した感情のマーブリング

確実になにかが動きはじめている3巻。
2巻では相関図がよく分からずやや混乱してしまうところもありましたが、3巻では組関係でのそれぞれの思惑も判明し…
BLとしてはもちろん、裏社会ものとしても楽しめました。おもしろかったです。

やはり3巻はなんといっても、百目鬼と矢代の関係性の変化が見どころでしょう。
なにがいいって、じわじわと気持ちが波立ち、彼らの中で何かが本当に少しずつ動き出しているのがわかるむず痒さにたまらなくそそられてしまうのです。
「人間は矛盾で出来ている」とは1巻で非常に印象的だった矢代から出た言葉ですが、百目鬼と矢代の関係性とすんなりと恋愛にシフトしてはくれない過去のトラウマと内面の複雑さが描かれるたびにこの言葉がすごく良く効いているなと思います。
矛盾した感情のマーブリングがなんとももどかしく、2人の行く末を早く追いたい気持ちでいっぱいです。

百目鬼の中で芽生えた、日に日に大きくなる矢代への想い。
そして、奔放に振る舞っていたはずの矢代が百目鬼の前でだけ見せる、無自覚なほんの少しの変化にも萌えの欠片をひしひしと感じます。
シリアスかつ骨太なトーンのお話の中で確実に育ち始めている、まだ名前がないなにかから目が離せません。
気が付いていない2人の気持ちを知るのは読者のみ…なんてところも非常に好みでした。

0

BLはちょっとわきに置いといて

BL的にはたぶんほんの少~し、それぞれ自覚の面で前に進んだ感じはあったけど、それはちょっと置いといて、ヤクザなお話が面白くなってきたなあっていう三巻でした。
気付くべき人がちゃんと事の真相に気付いていて、察するべき人がちゃんと察してる、上に立つべき人が立っているという組織の人員構成がとても良い。それだけで清々しい気分になってしまいます。矢代は最強の後ろ盾を持ってる美味しいポジションだったのか~。
エピソードは古風なヤクザやってんな…って印象です。三巻にきてもまだヤクザ世界で矢代に何をさせたいのか分からないような。大ゴマ使って「極道の自分を肯定してみせろ」とは言われてたけど、これは矢代の自己肯定の話になっていくの?
影山と久我は癒し枠に納まり、出てくると空気が和む感じでほっとしました。矢代も百目鬼も膿んだ傷をぶっ刺し続けているようで、見ていてずっと辛かったです。

0

イイよイイよー

や〜3巻も色々凄かったし、なんと言っても百目鬼の
「手伝います」×2
が最高でした!
凄く気の毒なんだけど、矢代の右手動かなくなって大正解などと思ってしまいました。
もう生活の全てにおいて百目鬼のお世話になってくれ〜。

きっと普通の恋愛や普通のHなどした事ないであろう矢代が、もし好きな相手と両思いになって抱き合う時が来たらどうなるんだろう…そんな場面を見たくてたまらなくなりました。
もう既に百目鬼の言動に戸惑っててめっちゃ可愛いですけど、もし溺愛されたらどうなるんでしょうね…???

百目鬼の、父親のように性欲に支配されたくない、自分はそんな人間じゃない、と思いつつも矢代に対する汚したい欲望への苦悩も良きでした。

ヤクザ社会の跡目争いも面白く、ハラハラでございます。まだまだ血が流れそうです。

1

読んでなかった…

1巻から読み返していて3巻からまだ読んで無い事に気が付きました。何てこったい。

ようやく矢代銃撃の黒幕が判明しました。平田がどうして矢代を憎んでいるのか、竜崎がどうして平田の口車に乗ったかも判明しました。

しかし、特筆すべきは百目鬼の矢代への想いでしょう。3巻では2人の関係にギュンと来ました。

事件の真相に三角が勘づいていても「アンタは何も知らない方がいい」って言う矢代に痺れました。三角がどう動いて行くのかとても楽しみです。

そして案外と鋭い久我とニブチン影山は良いカップルでした。

3巻から巻頭に人物紹介が入る様になりました。

1

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