好きにならなきゃよかった

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表題作君の初恋が終わる

黒沢 湊,高校生→社会人(出版社勤務)
吉岡 崇,28→34歳,高校教師(既婚者)

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • カバー下漫画

あらすじ

学校行ったら ただの先生と生徒に戻っちゃうなんて やだな

学年が上がって新しいクラスになっても黒沢湊に
これといった変化は起らない、はずだった。
人気者だけど、湊が苦手な完璧タイプの新しい担任・吉岡の、
ある一面を知った日から、湊の毎日は彩りはじめる。
“先生”と“生徒”越えてはいけないライン。
湊は「先生」に特別な想いを募らせていくが、
吉岡の目に「生徒」の湊はどう映っているのか……?

──黒沢湊の初恋が、終わる。

作品情報

作品名
君の初恋が終わる
著者
幸田みう 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
発売日
ISBN
9784813033530
4.5

(152)

(100)

萌々

(37)

(13)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
22
得点
688
評価数
152
平均
4.5 / 5
神率
65.8%

レビュー投稿数22

初恋は終わったけれど

絵とタイトルに惹かれて読み始めて
先生の喫煙シーンの「だから秘密ね」で
落ちてしまいました。
湊の恋と同じくして私の恋も始まりました。
先生色々ずるくて、エロくて、可愛い。
湊は勿論圧倒的に無垢な可愛いさなんだけど
先生のは色々違う。
でも仕方ないよね。大人なんだもの。
そして、あの時あれ以上手は出せないよね。
きっと会いたいと思って行っただけの同窓会であんな事になっちゃって。

事後の「ありがとう」のチュ。
先生よかったね。

湊が夜の公園で着ている服が可愛い。
ボーダーから靴まで全身全部好き。
社会人になってからの私服も素敵。
オシャレです。

先生のおうちスエットは萌えました。

最後に
校舎いいですねー。

1

余白

重くしようと思えば重く見せられる要素を割と軽く流して話を進めて行っているところが好印象でした。離婚や親の不在や男同士、先生生徒といった要素を、劇的な雰囲気にはあえてしていないところ。人生って案外そんなもんかもしれない。
色々サラリと描いているところをいいと感じるものの、サラリとしすぎているゆえに2人の人間性がやや未消化。特に吉岡先生。あまりにも簡単に挿入できちゃったので、黒沢だけではなく先生も、会わない間に男の人となにやらあったのかなと思ったけど、多分そうじゃ無い…よね?そして吉岡先生のあの適度に緩い感じで何故離婚に至ったのだろう。結婚前にいい顔しすぎたのか?

1

まさかそんな展開とは想像だにしなかったよ、ねえ、そうでしょ?!

先生と生徒。

また1冊、とんでもない瑞々しい良作を読んでしまった(頭を抱えながら!)


なにがいいってさあ、こんな結末とは誰が予想した?!!!って話ですよ!!

ねえ? そう思うでしょ? このレビューを目にして下さった読了済のあなた様も!!(おい!)

未読の方はネタバレなくぜひ最後まで読んでほしいです(まりあげはとの約束、指切りげんまん)

いや、でももうみんなすでに読んでるよね…だって良作だもの…(有償特典の小冊子付き狙いで在庫確保から出遅れた民より)

0

さらっと読み終えてしまった

8月に刊行された、大好きな幸田みう先生の新刊。
繊細な作画、表紙の色使いにうっとり。

先生の作品は全作集めるほど大好きなのですが、、
こちらの作品は、特に”ぐっ”と心に響くポイントがなく(いや、いいストーリーではあるんです!)さらっと読み終えてしまいました。

生徒→先生への恋心は切ないし理解もできてうんうん、と思いながら読めたのですが、逆に先生の気持ちは再会したところで体を許すほどの情熱になり得るか?という部分がどうしても引っかかってしまい…

先生の心情の変化をもう少しじっくり読みたかったなあ、と。

あっ!
一つ、完全に予想外だったことが。
攻め受け、完全に逆だと思っていました。。びっくりして読みながら「えええ!」と声が出ましたね。
もしかしたらそれも、いまいちハマりきれなかった一因かもしれません。。

1

お互いを見る目線の表現が良いです

高校生の湊が先生の吉岡に恋する話。いつも一人で他人とあまり関わらない湊。イケメン紳士で完璧な大人として振る舞っている教師の吉岡を湊は信用できない人間と思っていました。が、吉岡が実は隠れて校内でタバコ吸っていたり、シャツもヨレヨレしていたりを見つけて、湊は自分だけが知る吉岡の姿を知り彼に惹かれていきます。
真っ直ぐに吉岡に近づいて行く湊の目が、初々しいのに、その真っ直ぐな真剣さで、危うい色っぽさがありました。そして、その真っ直ぐな湊からの接近を大人の余裕でかわしているつもりの吉岡が、だんだんと、自分の生活の余裕の無さから、湊の前では完璧主義から離れて、本音の顔が出てしまうようになって、、大人ってズルい!
タイトルどうり、一旦は湊の初恋は終わってしまいます。
しかし、5年後に二人は再会して。そこからの湊がもう、カッコいい!そして吉岡は、大人になった湊を前に、、。以前は仮面を被った吉岡がもう、大人になった湊を前にグズグズになっていくのが、可愛くなってしまいました。
大きな出来事はないのに、読み終わるとお互いを見ていた二人の目が頭から離れない。そんな印象的なお話でした。
幸田先生の絵のタッチが素敵で、こういう静かに心理描写するお話にとても合っていると思いました。
噛み締めて読みたくなる作品でした。

1

しんみりと良い…

昨今の漫画のデジタルな線や背景が結構苦手で、幸田さんの繊細な紙面を見ているだけでじんわり腑(?)が満たされます…
カッコ良い姿や仕草ではなく、ふとしただらしないところや抜けたところが気になって好きになるなんて、しかも授業が山月記で、最高の始まりでした!!!笑

気の迷いだと言われても激情で突っ走る生徒と困る先生の図は鉄板だけど、二人ともが家に誰もいない孤独を感じていて、度合いはあれどお互いを欲してる感じが自然で、読んでいて心地が良い。いちご牛乳とかのチョイスも良い。恋を自覚して下駄箱でうずくまるカラー絵が、美し過ぎる…涙

大人になってからの再会、かっこよく育った湊がすぐ抱くの早過ぎたけど歳下が突っ走るの好きなので良かったし、翌朝下履かずにずっと会話続けるのも自然で良かった(笑)
鉄板ではあるけど繊細で、終わった後沁み入るような作品でした。小説どんな内容だったのか知りたかったな。
あと後ろ姿撫で肩すぎない?

2

素敵!!!!!

読み終えた時の爽快感&余韻が凄かったです!
めちゃくちゃ素敵でした!
最後まで2人の様子が分かりやすく描かれていて邪魔者や無駄なエピソードがないので集中して読めました。なので黒沢が告白して流された時にはもうこっちまで悲しくて泣いてしまいました。
ストーリーの構成がいいし先生の絵がぴったりでこの世界に浸っていたい、そんな気持ちになりました。笑


いくら居心地が良く気も合い好意があっても先生と生徒なので、この関係の時に恋人になっていたらここまで盛り上がらなかったと思うんですけど、5年後の黒沢の外も中も成長した姿が凄かったです。
高校生の頃はかわいい系だったのに今は背が伸びて立ち振る舞いが大人になったし、何人かの男と交際経験もあり知らぬ間に経験豊富になっていてびっくりしました!!笑
それに比べて先生は6年前のままというかもう先生と生徒の関係じゃないからなのか黒沢と話し出したらどんどん可愛らしくなっちゃって期待してるのがわかって愛おしかったです笑
黒沢もちょいちょい昔の面影があってかわいいし、初めてえっちする時の先生のお尻に指当てた時のいろんな感情がぐるぐるしてそうで余裕ない表情がたまんなかったです!

2

湊くんのまっすぐな眼に射貫かれる

「でも僕は
こーゆー完璧そうな大人は
あまり
信用してない」

に思わず、分かる〜と唸ってしまいました。
高校時代は遥か昔ですが…湊くんからはこの年代の、まだ自分の育ってきた環境以外の世界を知らず狭く純粋で青い視点がまざまざと感じられました。

ただ、先生の
「このラインを超えたらいけない」
「俺は黒沢の純粋さが怖い」
も分かってしまいます。
どちらの視点も心情も丁寧に描かれており、とにかく作品全体に流れる清涼感のある空気感が素晴らしい。

先生と生徒のライン。
在学中に恋愛成就したり、ましてや学校で事に及ぶようなのはあまり現実味がないし好きじゃないので、きちんと線引きを守って(むしろ初恋に破れて)高校生活を終えたのは良かったと思います。

5年後の同窓会で再会するのだけど…
湊くんはすごく予想外の変化を遂げました(笑)
ちるちるインタビューによると、ファッション誌の編集さん。文芸部の経験から作家になったかと…(←安直。笑)

湊くんがずっと、先生には奥さんがいるって思ってたのは良かったな。先生の裏側って生徒は知らされないもんね。その距離感。

再会してからの展開が早いように感じたけど、、何度か読み返して気づきました。
先生は離婚もして独り、職場の関係も希薄だし素を見せれる相手がいない日々を送ってる。
馴染みすぎて自分ではもうどうしようもできないほどの上っ面の完璧を装う自分を、本当は壊されたかった。ずっと。
湊くんも大人になり、それでも当時と変わらないまっすぐさと熱を伝えてこられて…今度は応えられる。そして期待した。
そう考えるとノンケの先生のオールOKな態度も理解できました。

作品通して、湊くんのまっすぐさを表す眼がすごく良かった。

そして、、高校時代に先生のうなじを見ていた湊くん。先生の部屋で覆いかぶさってうなじにチュッてしてるところは成就して良かった(笑)

1

受け攻め合致

もう描き尽くされた設定とはわかっていても、
毎度惹かれてしまう教師と生徒の恋。

退屈で孤独な日々を過ごしていた高校生の黒沢湊。
完璧で人当たりもいい担任の吉岡は苦手なタイプでしたが、
ある日、彼の意外な一面を目撃してしまい…。

好奇心から、やがて恋へ。
冷めた見かけによらず、惚れこんだらまっしぐらな黒沢が
ちょっと意外でした。
どこまでもピュアで、若さゆえの痛々しさがあって…
ああ、高校生だなぁ、と。

だけど、吉岡はそんな黒沢を大人の余裕で以て見守るだけで、
最初は黒沢の一方通行だったのに、いつのまにかズブズブに
感情移入してしまっていて黒沢の卒業後も記憶から消すことが
できない吉岡がいつの間にか恋する乙女のようで、
年の割に意外と純粋で、なんだか可愛く見えてしまいました。


はじめにあらすじを読んだときにはそこまでの意外性もなく、
なんとなく展開も想像できてしまいました。

だからこそ、いざ読み始めてみると
想像外の展開におおっと前のめりになってしまいました。

だって、きっとこの作品を読んだほとんどの人が
教師×生徒だと思ったでしょ?
かくいう私もそう思ってましたもん。

なので、吉岡への恋心を実らせることなく黒沢が高校を卒業し、
一瞬で7年が過ぎたとき、ん?とびっくりしたはず。

在学中、どこからどう見ても受け臭プンプンだった黒沢が
7年の年月を経て立派な攻めに成長を遂げるなんて思いもしなかった!
個人的にはありがちな教師攻めよりも断然年下攻めを
所望していたのでこの展開に内心興奮が冷めやりませんでした。

体格差もですが、顔つきや態度もすっかりスマートな大人になっていて、
こんなビフォーアフター、先生じゃなくても惚れてしまう!

再会後の吉岡の傾き方が若干チョロかったような気もしますが、
それは昔から心惹かれていたから、ということで。
無自覚に惹かれていた相手が格好良くなっていて、
昔と変わらずに自分だけを想ってくれていたなんて、
そんなの絆されざるを得ませんよね♪

どんなに想っていても受け容れることはできない葛藤と、
想いが通じる歓びと、恋の切なさもいとおしさも詰め込まれた
1冊でした。

3

甘酸っぱくてリアル

黒沢くんが吉岡先生を好きになる過程がしっかりと描かれていて感情移入しながら読むことができました。
先生の以外とヌケているところに気づいたり、特別扱いされたんじゃないかと嬉しくなったり、一喜一憂するのが可愛かったです。
そんな可愛らしかった黒沢くんの垢抜け具合に驚きました。かっこよくなったな~!!

先生と生徒の関係じゃなくなったら吉岡先生が今まで言ってなかったことをサラっと伝えたりするのも良かったです。
あと既婚者設定だったので最初読めるか不安でしたが既に別居状態で奥さんの存在を本当に感じなかったのでそこは大丈夫でした!

教師と生徒の作品て綺麗に描かれすぎたりすることも多いですが、この作品はとてもリアルな感じがしました。

1

初恋の描き方がすごく素敵

水彩絵の具がじわりと滲むような淡い初恋の物語。
幸田先生のアナログっぽさのある線と絶妙にマッチした、派手ではないのだけれど雰囲気のある、静かで青みを感じる恋のお話です。
湊視点で始まる物語だというのに、「僕の」ではなく「君の初恋が終わる」というタイトルがまた良いんですよね。

まだ年若い高校生の学校生活といえば、鮮やかなブルーや水色だとか、レモン色だとか、爽やかな色合いの青春が似合いそうなものではないかなと思うのです。
けれど、湊の生活にはなにも変化がない。
家に帰っても、学校へ行っても、薄いグレーやセピア色がかかったようだった淡々とした単調すぎる毎日。
恋を知ってからというもの、そんな彼の色のない世界が淡く色が付いていく様がとっても素敵。

タイトルにあるように、初恋をテーマにした作品です。
人が恋に落ちた瞬間って普段あまり見られませんよね。
こちらの作品は、まさに恋に落ちた瞬間を切り取ったかのような素敵なワンシーンが描かれているんです。
あ、今恋に落ちたなとすぐにわかるのがすごい。
どこなのかはぜひ、あなたの目で。

好きな相手の無意識で何気ない、でもきっとみんなは知らないちょっとした一面が見られただけでうれしくなる。
道端で素朴な花を見つけたような小さな幸せが積み重なる毎日と、子供と大人だからこそのままならなさ、初恋の始まりと終わりが丁寧に描かれた良作でした。

もし入手が可能であれば、その後の2人が描かれているコミコミスタジオ有償特典小冊子付きがおすすめです。

3

良作

作家買い。
幸田先生のみずみずしい絵、光の描き方が、高校を舞台にしたお話にぴったりですね。

完璧に見える大人は信用しない、そんな人が見せる隙にうれしくなる…めっちゃわかります。
吉岡の愛想笑いもそう見えるように描かれているのがいい。嫌味じゃない程度に。

高校教師と生徒の恋は結ばれなくていいと思っているので、タイトル通りで安心しました。
ただ、その初恋の間に2人の心のうちにしっかり根付いていて。
それが卒業後再会して即くっつくものなんだなぁと。
それに大人になってからの黒沢がエロかった。
吉岡先生への積もりに積もった思いがあったんやね。
でも下品にならないところが幸田先生の好きなところです。

黒沢が文芸部で小説を書く時に、吉岡先生への気持ちを込めてそれが伝わる展開が見たいと思っていたので、きっちり回収されていてよかったです。

1

いきなりネタバレごめんなさい!

うわぁぁぁーーーーーー!!!!
そっちか!!!!!
やっぱりね!!!
やったぁぁぁ!!!!

人によっては「そっちが攻めか!」と地雷になる人もいるかもしれませんが!
わたしは気づいていましたよ!
67ページ。先生の項を見ている黒沢くんの視線で!
黒沢くんは先生を攻めたいんだと!!!


物語はかわいい男子高校生が淡い初恋を担任の先生に抱くところからはじまります。
黒沢くんが先生を想う時の表情がとてもかわいくて切なくて愛おしいです。
先生もかわいいなとは思っても、それは高校生ならではの一過性の大人への想いだと突き放します。それは先生としての大人の態度でありつつ、傷つきたくない・傷つけたくないという気持ちからだと感じました。
「先生」と「生徒」ふたりにとっての枷でした。

そして6年後。
同窓会で再会するふたり。幼くてかわいかった黒沢くんが社会人になってかっこよくなってます!!しかも先生に影響された結果選んだであろう編集者になっているのも萌えます。
大人になった黒沢くんの(いろんな)告白に対する先生の態度がまたかわいかったです。
ずっと変わらないふたりの気持ちがやっとリアルになります。

幸田みう先生は絵柄もほんわかしていて、年上の男性の緩やかな愛情と少年の純粋な恋愛を描くのがとても上手だと思います。この物語も先生と生徒ならではの恋が嫌らしくなく、時に甘く時に切なく描かれています。

個人的には先生の作品で一番、好きな作品になりました。

4

そっちかい!

先生・生徒ものは以前ほど手が伸びなくなったのですが(どうしても成人が未成年、まして教え子に手をだすのは年々地雷になりつつあるので)なんとなく素敵な雰囲気につられて購入。

結果から言って、卒業までは一切手を出しませんでした。ホッ。
それどころか、「気の迷い」と一蹴してて、あくまで先生と生徒という関係のみ。

完璧に見えた先生の人間味あふれる姿を知って、どんどん先生を好きになっていく湊。
「好き」という気持ちが、先生の迷惑になってしまう……という先生生徒ものならではのお約束キュンもしっかり描かれていました。

で、そこからが急展開すぎる……。

湊が卒業してから早5年らしい。
月日の経つのは早いとはいえ、数ページで6年後になってて、同窓会で再会するんだけど。

湊、かっこいいじゃん!!

ボクちゃんからすっかり男に仕上がってる。萌え。

で、先生がまさかの受け!

成長後の湊のビジュアルは攻めなので、先生受けでまぁ納得なんだけど、でも、先生ノンケですよね?
6年もの間、湊が先生を忘れることができなかったというのは充分に納得なのだけど、先生がノンケじゃなければなぁ……。

6年前の元生徒相手に、ノンケの壁を乗り越え、かつ自分が抱かれる側でも無問題という点が、いろいろ超越してるというか、先生すごいな……と。
せめて先生がバイとかならそこらへん目を瞑れるのですが、作中で奥さんに去られてしまった元既婚者としてあれこれ描かれてたんで、先生=ノンケの印象が強くてですね……。

途中までの繊細な感情が、「先生が受け」というインパクトで吹っ飛んでしまいました。

でも先生の受け姿は嫌いじゃないです、むしろ好き。

6

成人後の黒沢くんがイケてます

先生と生徒の恋、につい最近ハマっています。
この作品って雑誌連載中ちょろっとしか読んでなくて、コミックス購入する前にまとめて読んでとても良かったです。

在学中にいたしてしまう先生と生徒よりも卒業後になんとかなる方が個人的に好みです。
自分の中の倫理観?の問題なのでしょうか。
血がつながってなくても兄弟とか親子はいたしてほしくありません。
でもいわゆる不倫は気にならないというより好物ですね。
センセと生徒は血がつながっていない親子に近いです。
だからホイホイ告白したり気軽にえちしてほしくない。

とはいえこの作中の黒沢と吉岡センセは在学中は抱き合っただけ、それも性愛に結びつかないような抱擁のみ、出会ってえち迄なんと6年の年月が流れています。
さすがに私もじれったく感じる長さでした。
いたしてからは2人とも、もどかしかった年月を早急に埋めたくなったのか別人ぽくなっていました。
黒沢は
「好きで好きでたまらなかった先生がよがってるとかやばすぎて」なんて言いますから。
もう純粋ピュアな初恋物語がぶち壊されてしまってます。
が、この作品のタイトルは
「君の初恋が終わる」ですから2人のギャップ萌えがヤバ過ぎる!ということでクローズします。

追記 先生も黒沢も外見が好き。
幸田みう先生の他の作品も読むつもりです。

1

恋のはじまりの眩しさ

クラスの中で浮いているわけではないけれど、周りと積極的には関わろうとしていない黒沢。
諦めているような冷めているような…そんな眼差しの中に寂しさが浮かんで見えるのが印象的で、そんな彼が恋に落ちた瞬間のキラッとした場面がすごく好きでした。

完璧で隙がないと思っていた先生の自分だけが知っている素顔に胸が高鳴って、少しずつ近付く距離が嬉しくて。
でもどんなに近付いても越えられない壁があることを知っていく様子が切なくて、黒沢の涙に胸がギュッとしてしまったのでした。

卒業後の再会までふたりの時間はそれぞれに動いていたわけですが、久しぶりに顔を合わせたときに当時の想いを乗せた空気が彼らの間に流れていたのがすごく素敵だなと思いました。

完璧なようですぐホコロビが出る吉岡のちょっぴりダメなところがすごくツボで、黒沢のほうがきっとしっかりしていそうだなーとほっこり。
穏やかな雰囲気で進む優しいお話にすごく癒やされました。

0

淡くて切ない初恋の終わり

一人行動が好きで真っ直ぐな瞳を持つ元教え子と非の打ち所がない完璧な仮面を被る教師のお話。

今作も幸田みう先生らしい、優しくて心温まるような作品でした。
作品全体を”淡い黄色・アイボリー”といった色で表せるように感じます。

誰から見ても完璧で人気者の吉岡先生。黒沢はそんな先生の第一印象をそんなに良く捉えていなかったものの、こっそり喫煙している場面や少ししわくちゃなシャツを見たり等、自分しか知っていないだろい一面を知った優越感から徐々に恋心へと変わっていきます。

クールだけどその実、純粋でストレートな黒沢が、先生の方も気を張らなくていい落ち着く存在となっていました。

黒沢といたら完璧な自分じゃなくてもいいと思える一方で、”教師と生徒”という関係から一線は越えられない。
そんな寄せては引いてのようなやり取りが続きます。

黒沢はそんな先生の振る舞いに期待をしてしまうけど、同時に線引きされることにも気づいています。
寂しい、けど仕方ないか、そんな風に感じさせられる黒沢の表情がとても切ないんです( ; ; )

8割が高校時代の話なのですが、その初恋には甘さや苦さ全てが集約されていてもどかしい気持ちでいっぱいです。

最終的な2人の行く先は、なるべくしてなったという印象です。
歯痒い思いをたくさんしてきたであろうと思うのでこれからは幸せになってほしいものですね(*^_^*)

2

幸せな気持ちが続いて良かった

少し幼さが残る高校2年生。黒澤。
家族不在の毎日もきっと愛情深く育ったのかな(と信じたい)。
ひとりでいたい人。でも、学生中は「みんなでぇ」が基本だから、心地悪い(のだろう)。周りから浮いてるのかまではわからない。
新担任の吉岡先生は、完璧な隙のない大人に見えて、「好きじゃないかも」が、第一印象。
でも、そんなに生真面目じゃないんだ! と気づき気になる存在に。

吉岡先生は外面聖人(星人)で、毎日気を張っているのかも。それを見透かす、黒澤の真っ直ぐな瞳と言葉に、居心地の良さを感じている。

黒澤が自分に惹かれていることに気づいてはいるものの、、、

静かに物語が流れていく。
小さなアクシデント。
溢れる感情。

悲しいことが、起きなきゃ良いなと、祈りながら読んだ。
ハグが誰かに見られたりしない?
引き裂かれない?

結論。

そんなドラマティックなことはないけれど、高校教師と生徒は、その間に引かれた線を大きく超えはしない。
当たり前の当然のお話。

で、時は流れて5年後の再会。
一気過ぎる!

ここから大人のふたりの恋が始まる!
続き読みたい。
甘える吉岡先生たくさん見たいなぁ。

映画「CLOSE」では、主人公のバストアップが多くレオの視線が、言葉を超える力があったが、黒澤の瞳の力は、それを思わせた。
だから、心の何処かで映画「CLOSE」のような、暗転をイメージしちゃったのかも。
(余談ですが、この映画ホントにオススメです!)

幸田先生の作品だからね。そこは心配無用だったな。
それでも、公園からの帰路。保健室からの帰路。心震えました。

はやく、次の作品読みたいです!

2

悩み迷っていたのは何だったんだ

部屋はヤバいが本を読む気になかなかなれず それでいて物欲は増すばかり

病気なんだろうな もはや
いまだに読みたい方向迷子だし音痴だし


秘密の共有 大人と子ども
取り繕われた外面と空っぽな毎日
押しつけられない居場所 気になる人

はじめましての作家さまだったけど読みやすかったな

淡白すぎずくどすぎず 絵面や線の細やかさとお話がピッタリあってて ゆるりでもなくふわりでもなく 縮まる距離に少しのドキドキを持たせるのがすんごいお上手というか

空っぽだったところに注がれていくもの 曇っていた何かが色を帯び募っていくのを魅せるのが巧い ←偉そうでゴメン

大人と子どもそれ以上に 近い教師と生徒 この関係だから出せる独特な迷い 悩み

おぉぅッ そうくるんかいッ!
いや ゆっくりせつない初恋を読んでいたのに急にね


時の流れに変わらず残り燻り続けた想い
小さく刺さった忘れられない 淡くて青い初恋 の先が以外にも欲望にまみれてたのにビックリ仰天 ⓦ

いやぁすきかも なんだろ?
ずーーーっと気になってた作家さまではあったんだけど なんだよもっと早く読んどきゃよかった チッ

この一冊では収まりきらなかった叶わないものへの葛藤やすれ違い 胸の痛みに多少の物足りなさはあるけど 幼い好奇心だけの気になるが好きに変わるところは ほんと丁寧に描かれてたんだよな

だからなのかな? 描き下ろしのイチャつきに 迷ってた数年がほんと損した気になっちゃったのよね

2

初恋が終わったその先は…

学校という舞台、教師と生徒の関係、そして淡い初恋……これだけの要素を揃えて切なくなるなって方が無理。胸がキュウキュウ締め付けられるわ、涙が溢れてしまうわで心臓がずっと痛かったです。
この作品の空気感が、ストーリーと絵に抜群に合っていて非常に良かった。だからこそ深く感情移入できたと思います。

切ない展開は確かに出てきますが、そこに至るまでの黒沢の吉岡に対する初恋が、素直でピュアで一生懸命。28歳の既婚歴ありの吉岡にとって、高校2年生の黒沢の恋愛経験値など大人と子どもの差に等しいですが、自分の恋心に真っ直ぐに突き進む彼の姿はとても眩しく映りました。

反対に吉岡の方はと言うと、教師の立場があるし、黒沢に規制線を張るところは仕方ないけど、少しずるさを感じてしまいました。教師として大人の対応として適切なのは分かるけど…分かるんだけど…自分の本音の気持ちを曝け出していないところでフェアじゃないよなーなんて思ったり。

"生徒"としての拒絶と、"自分に想いを寄せる相手"としての拒絶は意味が違うと思うんです。前者だと、生徒の立場じゃなければ大丈夫だと解釈できますし、後者は立場がどうであろうとゴメンなさい…ってことなんで。
「迷惑じゃない」が全てを物語っているのに、立場の違いが恋の成就へと向かわないのが悲しくて切なくて、私も黒沢と共に涙を流してしまいました。


黒沢からの告白に対して、「見えてないものが多いからそう思うだけ」と吉岡は言ったけど、黒沢は吉岡の本質も見抜いていたし、疲れたときも察していたし、ドジな行動も含めていっぱいいっぱい見てましたよ。見えてないのは吉岡自身の方じゃないのかな。
厳密に言うと黒沢に向き合うことから避けていただけなのかも知れませんが、それだけ彼もまた黒沢に惹かれていたってことなんでしょうね。


初恋は初恋として終わってからの6年後の再会。ここですよ、ここからなんですよ!!……期待大の再・会・劇。
視点は吉岡に移り変わっているところが、吉岡の本音に触れると同時にこれから起こるだろう展開にドキドキ…

あの時とは違う立場で再会することになった2人は、ようやく同じ土俵上に立てたという意味で、ここからが本当のスタートです。
この失われた6年間は長い期間ではあったけど、意味のあるものだったことは間違いありません。


当時教師だった吉岡からの「見えてないものが多いからそう思うだけ」の言葉を受けて、黒沢が6年かけて出した答えも含め、2人の答え合わせの時間をじーーっくり堪能して下さい。

6年経っても同じ人をずっと想い続ける黒沢と吉岡の気持ちの重さに最大限の萌えと嬉しさを噛み締めながら、最高のエンディングを迎えられて幸せいっぱいです。

6

越えてはいけないラインとフィルター

『 「先生」と「生徒」 越えてはいけないライン』(帯より)

線引きで自覚しないよう目を背ける先生。
この恋は諦めなきゃいけないと悟る生徒。
タイトルや帯が示す通り、
ラインの手前で初恋が終わっていく物語でした。

視点が先生と生徒で交互に描かれながらジワジワ進み、
手が届きそうで届かないもどかしさがしっとり切ない。
先生と生徒のラインを越えない空気感がめっちゃ萌えました…!!!

ちなみに先生は既婚者ですが、
既に夫婦関係は破綻して別居中。離婚寸前。
奥さんの姿や存在はほぼほぼ出て来ません。
不倫うんぬんの話ではないので苦手な方はご安心を。


さてさて。

攻め:黒沢 (生徒)
人と馴れ合うのが苦手なのようで、
基本的にいつも一人で過ごして淡々としています。

受け:吉岡 (先生)
愛想が良くて気配りも出来てソツの無いタイプ。
既婚でも女子生徒や女性教諭から狙われまくり。
完璧に振る舞うことに少々疲れています。

黒沢は先生のような完璧な人は苦手だったんですね。
でも先生が時々気が抜ける隙に気付いてしまって…。

他の生徒は先生の完璧な部分しか見ていなくて、
気を抜いた隙を知っているのは自分だけという特別感。
黒沢がちょっぴり浮かれる姿がキュンときました。

一方の先生は、
愛想良く振る舞うことに時々疲れを感じていて、
どちらかというと1人でいるのが楽って感じかな…?

でも黒沢だけは一緒にいても面倒じゃなくむしろ楽。
少しずつ何かが芽生えそうな予感がして自覚から目を背けてーーー。


表紙や試し読みの印象だと先生攻めに見えたけど、
情報登録を見たら あれ??先生受け??え???
生徒が可愛い感じだから余計に先入観で混乱しちゃう。

でも読んで納得。これは先生受けだわ。
先生を攻めにしたら多分一生始まらない気がするw

手を伸ばしかけてもすぐ引っ込めちゃうし、
期待はさせてもラインを越える勇気はない。
良く言えば臆病。悪く言えばズルイ人なんですよね。

でもそれこそが本来の性分というか。

完璧を武装しているのが外面的な先生なんですが、
黒沢の前では完璧でいられないからズルさが出る。
本来の性分を見せられるほど甘えてるんですよ…!!!

だからなんかこう…、
「クッッソヘタレめ!( ꐦ◜ω◝ )」とモヤモヤしつつ、
「黒沢だからこうなるのか…」と絆される矛盾が戦う。

なんか生きづらそうだなーって感じもするので、
黒沢と出会えて良かったね~!って思いました。
(多分先生の方が黒沢じゃないとダメそう…)

黒沢の初恋は想いをぶつけて終わったけれど、
そんな初恋を経て子どもから大人への変化が良きです。

大人になったからこそズルい先生への対処が出来てね。
先生が手を伸ばしかけて引っ込めても、
その手をガッと掴んで引き寄せる力が持てたというか。

また初恋は「先生」のフィルター越しで見てたけど、
大人になったあとの再会では生身を感じるようになって。

先生は越えないラインを引いてたけど、
黒沢は黒沢で「先生」「生徒」のフィルター越しにいた。
そんな気付きの描写も良かったです…!(;///;)

4

先生と生徒の関係が進化する一途な恋

黒沢×吉岡


幸田みう先生の高校生が本当に素晴らしい。
今回は先生と生徒の禁断の関係から、
新たなステージに進む2人の姿に心が揺さぶられるのです。


主人公の高校生の黒沢が初恋を経験し、
一途な想いを抱いている。

相手は彼の担任の先生、吉岡。

吉岡は、
既婚者で完璧すぎる大人の男。
落ち着いた雰囲気が、
逆にの黒沢の熱い想いを引き立てている。

黒沢が吉岡への特別な感情を抱くようになる過程、
その感情が恋愛だと自覚した瞬間、
心は一体どう動いているのか。
きっと、彼の心の中は大混乱で、
戸惑いが次から次へと湧き上がってきたのでしょう。
高校生の等身大の純粋な感情がズキズキと届けてくる。

一方、
吉岡の冷静な表情の裏には、
実は何かを思っているのだろう。
黒沢の気持ちに気づいて、
何かを感じ始めているかもしれない。

でも、
2人が一緒に過ごす時間が特別なんだけど、
やっぱり先生と生徒っていう立場には変わりない。
黒沢の想いが吉岡先にに素直に伝わっても、
吉岡は黒沢をただの生徒としか見てない。
黒沢の恋が一方通行という現実・・・
この恋、成就なんて期待できない・・・
う~ん、切なさがぐっと胸に迫る。

何もなかったかのように、
黒沢は卒業して、
2人は会わなくなる。

後半に入ると5年後のエピソードで、
吉岡の心が明らかになるの。
彼が黒沢に愛情を抱いていることで、
2人の感情がさらに胸を打つものになる。

エッチは、
2人の間に生まれた大人のエロさと、
黒沢の焦る感情が交差していている
最高の演出で
2人の愛の深さがハートにグッとくるのだ!

先生と生徒の距離感により、
渦巻く心の動きが切なすぎ・・・
黒沢の一途っぷりが、
本当に尊いで、
そんな黒沢の恋心、吉岡も無視できない。
5年の時間が経っても、
色あせないお互いへの想いが、
愛おしいとしか言いようがない!
先生と生徒の関係ではなくなって、
大人の恋に変化していく2人に
感動と胸キュンが大渋滞でした!

2

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