• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作恋愛小説家は恋が不得意

春名洸史郎,アパレル会社の営業,小説家(副業),27歳→28歳
屋敷夏生,春名と小説ユニットを組む小説家,27歳→28歳

その他の収録作品

  • 恋は恋愛小説家には不向き?(書き下ろし)
  • あとがき

あらすじ

夏生と洸史郎は小一から高三まで一緒の学校、大学こそ別だったものの上京時のマンションもなぜか一緒という間柄。しかも陽気で賑やかなグループに属していた洸史郎と根暗でぼっちの夏生は、特に親しかったわけでもない。なのに大学時代にひょんなことから恋愛小説家ユニットを組み、気づけば六年が経っていた。そんなビジネスパートナーである洸史郎への恋心を、高二の頃から自覚している夏生。実は洸史郎へのひそやかな妄想を綴ったものが小説の元ネタだった。そして今は特定の相手はいないらしい洸史郎に、この先大切な相手ができた時のことを考え始めた夏生だったが……? 幼馴染みで同い年の二人の、両片想いこじらせロマンス!!

作品情報

作品名
恋愛小説家は恋が不得意
著者
月村奎 
イラスト
木下けい子 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403525858
4.2

(76)

(34)

萌々

(29)

(10)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
19
得点
317
評価数
76
平均
4.2 / 5
神率
44.7%

レビュー投稿数19

両片想いのもどかしさ、攻めの執着・囲い込みが素晴らしい

【屋敷のことが好きなんだ。恋になるのが怖いくらい好きだ(洸史郎)】

エロス度★★★

洸史郎と夏生が紡ぐ恋物語・・・開幕♡

おやおや、タイプの違う幼馴染み同士の組み合わせがとても萌えまくりですね。
さらに、夏生視点から伝わる洸史郎にずっと片想いしてきた一途な心情がとても刺さります。

こんなに手を伸ばせ届く近さなのに想いは実らない遠さが切ないです。
カースト上位で人気者の洸史郎の背景にも影がある設定や聞いたら一瞬宇宙猫状態になる台詞もツボで、憧れと恋心を向けていた相手がまさか自分にも同じ気持ちを向けていたという流れ・・・大好き。

両片想いを拗らせた二重奏が素晴らしい心地良さ。

0

小説ユニット


愛情に飢えた陽キャな人気者×愛情過多な家族に囲まれた人見知り

夏生(受け)は幼馴染の洸史郎(攻め)とユニットを組んで恋愛小説家をやっています。
小1で出会った時から洸史郎のことが好きな夏生はビジネスパートナーとして洸史郎といられる毎日がとても幸せなのですが、最近この先洸史郎が人生のパートナーを見つけてくるのではないかと不安になる日々です。
そんなある時、洸史郎が都合が悪いため一人で取材に出かけたケーキ屋で、偶然オーナーが洸史郎と仲の良かった小学校の時のクラスメイト平口だとわかるのです。
その上、実は平口の初恋が夏生だと告白してきてびっくり‥


自分に自信がない夏生は誰とでも仲良くなれる洸史郎が眩しくて告白できず、せめてそばにいたいと思ってる。
親になりきれない男に依存する母親に育てられたせいで、変わらない愛が信じられない洸史郎は、1人でも毅然としている夏生が眩しくて、同じく告白できずそばにいることを選択してる。
どちらも涙ぐましい努力をしているのに相手の気持ちに気づくいていません。

2人揃っていまの状態に満足しながらも不安に思っていたところに一石を投じたのは取材対象のパティシエの平口。
平口が夏生が初恋で今からでもどうかと声をかけたからもう大変。
それでも、遠回りに遠回りを重ねて、平口のところで何度も揉めて(なんでいつもうちで揉めるのという平口の叫びが笑えます)大団円となります。

途中、2人が想いを通わせるようになってからはどっちの愛が重いか競争を始めたり、思ってることを言わないせいですれ違ったりとか、最後までバタバタしていましたが、まーるく治って良かったです。

当て馬にされた平口とバイト君との仲がひじょーに気になります。きっとバイト君は夏樹がくるたびにソワソワしていたことでしょう。その辺りを想像してくふくふするのも楽しかったです。

2

ストーリーよりラブ要素に重点を置いてる作品

BL小説だからそれでいいじゃん?と言われればそうなのですが、とにかくこの作品は受け攻め二人の恋愛感情をひたすら描写している物語だと感じました。
なのでストーリー性はあまりなかったかな?と思います。それに重きを置いている方は物足りなく感じてしまうような。

やっぱり恋愛ものは片思いやすれ違ってるときが一番楽しいのでくっつくまでは楽しめました。
後半は両思いの二人のドタバタだったので若干斜め読みになってしまったかな。
ここ何作かは個人的にハマってないですが大好きな作家様には変わりないので次回作に期待します。

0

2人とも拗らせてんなぁ(^_^;)

月村奎先生の受け様だなぁ、なんて読んでいたら、あらあなたも大概だったのね、な2人のお話( ˊᵕˋ ;)

受け様は恋愛小説家の屋敷。
攻め様は、屋敷の小学生の時からの幼馴染で、会社員でありながら副業で屋敷とユニットを組んで恋愛小説家をしている春名。

ぼっち上等で子供時代を過ごしてきたコミュ障の屋敷にとって、いつでも人の中心にいた春名はイケメンでいいヤツで、きゅんきゅんな存在であり。
そんな春名への想いを妄想して、恋愛小説を書き綴ってきた。

自己評価が低く、面倒臭い受け様なのだけど、ハリセン100叩きの刑とか、時々ぶっ込まれるセルフツッコミのワードが面白すぎて、重くならない。
何度ふふっと苦笑したことか。
切なさと愉快さがいい塩梅。

屋敷視点なので、屋敷の拗らせ具合はよく分かってたんですけど、蓋を開けてみれば春名も大概拗らせてたヘタレだったのねぇ( ^_^ ;)
優しいキラキライケメンの仮面の下で、そんな腹黒な画策をしていてなんて。
でも、屋敷への想いを口にするのは、甘くて幸せそうで、私もにまにまと幸せな気持ちになました(*^^*)

小学校の時の同級生でパティシエの平口がいいヤツで、いい仕事してました。
パティシエとしても、平口の作る焼き菓子、食べてみたくなりましたよ。

1

幼なじみの両片思い

月村先生と木下先生という最強の組み合わせで買わずにはいられませんでした。



小学生の頃から両片思いでありながら両思いになるまでに
あまりにも長い月日がかかった2人ですが、付き合ってしまえば甘々で最高でした。
特に執着攻めの嫉妬が大好物なので、カッコよくて仕事も出来てモテそうな攻が
受にだけは嫉妬丸出しで可愛かったです。
攻の執着の仕方が凄くて、仕事の相棒になったり
同じマンションに住むところまで全て計画だったと思うとこれまた最高でした。

1

幼馴染同士の拗らせあい

小学校の頃から特に仲良しということもなかった2人。ちょっとした出来事での接点から意識していて、大人になって2人で小説家ユニットを組みながら、同じマンションに住んでいる。
受の夏生は、人見知りの専業小説家。
攻の洸史郎は、社交的で取材等を担当していて、小説とは別の正社員としても働いている兼業小説家。

距離の近い洸史郎にお世話され小説を一緒に執筆しながら、洸史郎に恋心を抱く夏生。それが後ろめたくて周りに仲良しですねーと言われるたびに否定する夏生。
もうこれだけでモダモダするんですが、今作は!攻の洸史郎もまぁまぁのベクトルで夏生にめんどくさい執着の仕方をしているというのが最大の萌えでした!
攻も受も2人とも拗らせているので、2人の同級生だった取材先のパティシエ水口が現れなければ一生恋は進まなかったのでは…と考えてしまいます笑

拗らせた幼馴染の恋が好きなひとや、隠れ執着攻めが好きな人にオススメです。

1

もう、キュンキュンだよ!!(昔の桃の天〇水のCMのヒューヒューだよ!風に)

20年来の同級生で、現在は小説家ユニットを組んでいるリーマンの攻めと専業作家の受けとのお話。
もう攻めが、これ以上なく拗らせ溺愛囲い攻めすぎて最高だったキュンが止まらない。
止まらなすぎて、全まりあげはが身悶えた!!

さすが、ベテラン作家様!!好き!!
拗らせ胸きゅん最高すぎる!!(2度目は叫んでみる)


攻めの過激なビッグラブ発言は堪らないし、受けも受けで相当拗らせ、重すぎる攻めからの愛に(致し方ないけれど)気づかないのもまた良きだった。
とにかく①カワイイ、②拗らせ、③溺愛好きな方は読んでほしい…(拝みながら)

4

「恋になるのが怖いくらい好きだ」

やっぱり月村先生の書く両片想いは最高です。
特に親しかった訳でわないけれど小学校から高校まで同じ学校の幼なじみとひょんなことから恋愛小説家ユニットを組むことになりビジネスパートナーとしてやっていくことに。
でも接点はほぼなくてもお互いがお互いを意識していて特大の片想いを抱えて過ごしているという。
夏生は自身の心の機微を小説へ生かし、洸史郎はビジネスパートナーを理由に囲い込みをしていて取材で再開した元同級生の平口をきっかけに話が動き出してからがとっても面白かったです。
すれ違う理由もなかなかに洸史郎の激重愛からくる言動のせいで誤解を産んでるのも凄く好きでした。
これからも日常も恋も愛おしみながら過ごしていくふたりなんだろうなと思います。
月村先生の新刊本当に楽しみにしてて、雑誌で読んでたけど書き下ろしもとても良かったです。

5

友達以上になりたいけど踏み出せない辛さ

最近BL小説にのめり込むようになり、大大大好きな木下けい子先生がイラストを担当されていると知って、わくわく気分で購入しました。

……結果、最っ高に良かった。。!
(以下、ネタバレ含みます)


月村先生の描く、受けの夏生(かお)の切ない片想いの表現が秀逸で。
片想いの日々が、レモネードに例えられているのです。
文章を読みながら、「あああなんて素敵な表現…!!」と悶えました(心の中で)。

そして物語後半、洸史郎視点のエピソードがもう、両片想いだったんだね!!!
という感激・萌えの爆発でございました。

クラスの中では浮いた存在で、遠足の班分けであぶれてしまった夏生に声をかけ、自分の班に入れてくれた洸史郎。
夏生目線では「あぶれ者にも優しく手を差し伸べてくれるクラスの人気者だなあ」だったけれど、洸史郎は同じ班になれたことが嬉しくて嬉しくてたまらなかったんですね。「毎日顔が見られるのが楽しみだった」なんて好きな人に言われたらもう。。読みながら夏生の心臓と一緒に、私の心臓も跳ね上がっていました。
はあ‥大人の両片想い、たまらんです。

学生時代の片想いを久々に思い出し、甘酸っぱい気分に浸った読書時間でした。

★コミコミさんで購入
店舗共通書き下ろしペーパー&特典イラストカード(木下けい子先生のイラスト、見てるだけで心の幸福度がUPします☺︎)付きでした。

7

月村先生にしては珍しく…

攻の方も初恋をこじらせぐるぐるしていて、これが新鮮で楽しかった! これ、月村先生の作品としてはかなり珍しというか、初めてじゃないですか…?
「誰とでもできるセックスを受とはしたくない」みたいに言うの、すごく傲慢かつヘタレなようでいて、受への拗らせた執着心が伺えて大変ゾクゾクしました。
受の方もこれまでの月村先生の作品に登場するタイプとは少し違っていて、自分なんか…と卑下しつつも、(もしかして攻は自分のこと好きなのかも?)と前向きになる部分もあって、そうだよ〜!気付いてえらい!と拍手したい気持ちでした。
いつも優しい作風で安心感がありながら、時々こうして寄越される変化球にやられているファンです。

5

もうひと味ほしかった

すごく近いのだけれど遠いなんとももどかしい距離感。同じものを見ながら違う考え方をしてぐるぐるとまわっている2人が織りなす、最高にもどかしいティーンエイジャーのような恋物語…といった印象のお話でした。
切なさMAXの月村先生がお好きな方にはやや物足りないかもしれませんが、ほどほどに切なくてもどかしいお話が読みたい方はお求めのものが見られるかもしれません。

まず、小説家ユニットという設定が面白かったです。
経歴上は小学生時代からの幼馴染。まるで陰と陽のような真逆の性格を持つ同い年の男性2人が恋愛小説を書いている…と、掴みはすごく良かったのです。
読み始めてすぐに、これは長年の積もりに積もった想いにもだもだするやつだ〜!と非常にわくわくしました。
全編受けの夏生視点で語られる、仕事上のパートナーでもあり、片想いの相手でもある洸史郎への長くて淡く切ない想いがじわじわと作中に広がっていくんですよ。
萌えたか否かで言えば萌えた。けれど、ものすごく萌えたか?と思うと否でした。

なぜかというと、両片想い展開があまりにも読めてしまったからかなと。もちろん、この後のお約束の展開が分かりつつどっぷりと楽しめる作品もたくさんあると思うんです。
ですが、それはもっと合間合間に「ああ焦ってる焦ってる」「こんなの絶対好きでしょ!」「早く言いなよ!」みたいな、読みながら萌え転がってしまうような分かりやすいもだつきエピソードが入っていればこそなのかもしれません。
こちらの2人にもそういったエピソードはあるのですけれど、うーん…正直もうちょっと何かほしかったかなと思いました。全編受け視点なので尚更洸史郎の気持ちが分かりやすいと良かったのかも。
せめて後半部分では…と思いつつ、これまた予想通りになってしまってこちらの評価になりました。大人のもだもだがかわいらしくはあったのですが。
(前半で春名呼びのはずのところが洸史郎呼びになっていて、間違いかなと突然冷静になってしまった自分もいました)

そして、あれ?もしかして平口が主役のお話があるのかなと思ってしまうほど、2人の小学生時代の同級生でパティシエの平口のキャラクターが立っていて、彼なしではこの2人の恋は1歩も進まなかったのではないでしょうか。
当て馬的に登場するだけでは少々勿体無いキャラクターで、ちょっとこれはスピンオフが読みたいですよね。

2

実らぬ恋を小説に

今回はアパレルメーカー社員と小説家のお話です。

受様が仕事上のパートナーの攻様と恋人になるまでと
恋人になってからの続編後日談を収録。

受様は幼馴染である攻様とユニットを組んで
恋愛小説を書いている小説家です。

受様と攻様は小学校からの同級生ですが
受様は高校までほとんど親しく話をした事がありません。

というのも陽気で賑やかな攻様は
学生カーストの頂点にいて大勢の友人に囲まれ
受様は極度の人見知りで常に1人で
本を読んでいる様な子供だったからです。

両極端な2人ながら受様にとって
攻様との会話はひとつも忘れられないモノであり
受様は高校生の時に攻様への想いを
はっきり恋だと自覚します。

読書好きな受様は書くことも好きで
攻様へ片恋を物語にとして書き始め
高校卒業よる別れで泣き濡れた夜もありますが

なんと攻様は違う大学に進学したものの
受様と同じ賄付きマンションに入居していて
受様の恋愛妄想小説はさらに続くことになります。

そして大学2年のある晩、
攻様に受様の小説が読まれた事で
攻様の改稿を経てWEB小説サイトへの投稿され
受様は攻様とユニットの小説家としてデビューし
6年目を迎える事となります。

攻様はアパレルメーカーに就職しても
副業として改稿や取材、交渉など対外的な事を
積極的に請け負ってくれていますが

次回作のパティシエ取材日に有休がとり難いと言う
攻様に代わって受様が取材に行き

出迎えてくれたパティシエが
高校時代に攻様の級友だった事から
更に取材に力を入れるようになりますが
攻様はなぜか不機嫌になり!?

雑誌掲載されたタイトル作に
後日談短編を書き下ろしての文庫化で
専業小説家の受様と副業として受様と
ユニットを組む攻様のラブコメディになります♪

日常の中でのちょっとした優しさや思いやりが
積み重なって育ったピュアな恋バナなのですが
攻様にとっても受様は眩しくてかっこいい人という想いが
この物語をコミカルに仕上げています。

好きだから相手の言動が気になって
好きだから自分の言動が相手に呆れられたり
嫌がられたりしないかと予防線を張ってしまい
嬉しくても何でもないように装ってしまう受様に
きゅんきゅんしてしまいました♡

読者は受様と一緒に攻様の言動にドキドキもしますが
そんな受様をみた攻様もドキドキするはず!!
そんな攻様が受様に落ちないハズがない!!

攻様の級友の登場によって
攻様の見えない部分が見えた事が良い転機になって
2人が初恋を実らせるまでとても楽しく読ませて頂きました♪

雑誌既読なので最後まで行けなかった2人が
身も心も結ばれる続編が読めたのも良かったです。

攻様の級友とバイト君の恋バナも読みたいです (^-^)/

5

設定に惹かれて

漫画家の2人組は実際の作家さまの中にも多く私もファンだったりするんですが、小説家のユニットは私の知ってる作家さまのなかにはいらっしゃらないので、どんな風に役割分担するのかと凄く興味が湧きました。

凄く萌える関係性でそんなにベタベタした関係でないものの、小学生からの幼馴染みとか自分に置き換えると絶対にあり得ないなと思いました。あり得ないと思いつつも月村奎先生の夏生(かお)が洸史郎との思い出を思い出す時の匂いとか空気感の描写が凄く良かったんです。

あらすじにもあるし何なら帯にもネタバレしてるので、この2人の両片思いの拗らせっぷりが好きな人はハマると思うのですが、どうしても先が読めてしまって今ひとつ盛り上がれませんでした。そして洸史郎が思いを隠すために取ってた行動にも引っかかってしまったんです。この行動にもちゃんと理由はあるんですけど、今ひとつ納得出来ませんでした。

雑誌掲載作の他に書き下ろしの『恋は恋愛小説家には不向き?』は打って変わって両思いになってからのすれ違いなんですが、こちらも何だか同じことを繰り返すCPだとは思ったものの萌はありませんでした。

今なら同じ両片思いの作品の「ツァイガルニクの恋の沼」を神評価にしたと思います。(直させて!)
そして神評価にした「ロマンス不全の僕たちは」を超える作品にはまだ出会えていません。

5

スピンオフ希望…

作家様買いです。
いつもの月村先生ですw木下先生のイラストが良すぎる安心安定の幼馴染み両片思いもの!
ほんわか、ほのぼの、ラブ&ピース。

というわけで、小説家のユニットっていう設定が面白いな~と思いながら、当て馬風味なパティシェ・平口が気になって気になって…メインCPにそんなに萌え萌えしなかったという…どーしても、どーしても平口メインのお話が読みたすぎるんですけど、どうしたらよいでしょうw

そんな平口の営む焼き菓子専門店の描写がそそるんですよね…、めっちゃ焼き菓子が食べたくなってしまいました。徒歩10分のシャ〇レー〇に駆け込みたくなる衝動を抑えながら読み耽りました。なんか、もう色気より食い気なのかもしれません、、私自身が!

とはいえBLです。どちらの愛が重いか合戦とか(明らかに攻めの愛は重すぎる気が!)、いつも攻めさんの予想の斜め上をいってしまう受さんの拗らせ思考とか、読みながら”ふふっ”(もしくは”クスっ”)となってしまうんですよね。ちょっとドタバタ感あるラブコメでした。

印象的だったのが、小説家である受けさんが、日常のことしか描けないんだよな~って創作に悩むところで、”手の届く範囲のことを掘り下げていく、その普遍性が魅力だからいいんじゃない!”と攻めさんに言われて、そっかそーだよねーと腹をくくる場面があって…なんだか月村先生ご自身の心境、意志表明のような印象を受けて感動しちゃいました。月村先生の普遍性が大好きです。

5

ユニット

先生買い。月村先生の安定、安心なお話でしたので萌にしました。雑誌掲載分140Pほど+その続き70Pほど+あとがき。月村先生の既刊お好きな方でしたら、ご安心ください。メインキャラもいいけど、サブキャラが気になるよ?既出だったっけか?

人付き合いが苦手な夏生(かお)は、小学校時代からの知り合いである洸史郎と二人でユニット組んで恋愛小説を書いています。洸史郎は人当たりも良く幼い頃から人気者で、夏生の憧れで・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
平口(二人の小学校時代の同級生)、受け姉二人ぐらい。平口が気になるんですよう。スピンオフってあり得ないのかな?

++攻め受けについて

人付き合いが苦手なので、本を読んでいることにしてボッチだった受けと、みんなから愛されていることを実感していたくて人気者でいようとしていた攻め。物の見方は人それぞれ、一人で本読んでいられるなんてカッコいい・・・と攻めは思っていたというのが、「わあ・・・確かに」とすごく納得しました。

そんなところから始まった恋心、しれっと執着、囲い込みって感じにしていたのが攻め。そんなことは勿論露知らず、攻めへの恋心を小説に昇華させていたのが受け、というカップルでした。

攻め受けとも、めっちゃタイプという訳ではなく、月村先生の書かれる恋話は「うんうん」と思うものの、今回はめちゃくちゃ盛り上がるってところも無かったでした。

とても読みやすく、現代日本設定でシンクロしやすいわと思う方は多いんじゃないかと思うのですが、少し変わった設定あると萌えたりするタイプなので、いつもより萌が少なかった一冊でした。

3

月村先生らしい1冊。

作家買い。
木下さんと月村さんのコンビは個人的にゴールデンコンビだと思っていますが、木下さんの挿絵も相まって、非常に月村先生らしい1冊だったように思います。




小学1年生の時に出会い、そのまま腐れ縁で縁が切れなかった夏生と洸史郎の二人。
とあるきっかけから、二人は恋愛小説家ユニットをくみ、二人で小説を書きあげるコンビになるが、実は夏生はずっと洸史郎のことが好きでー。

というお話。

リア充で女の子にもモテて、人付き合いが上手な洸史郎。
方や夏生はというとコミュ障で人前で話すのが苦手で、自分に自信がなく自分の感情をあらわにするのが苦手な青年。

視点は夏生メインでストーリーは紡がれていきますが、夏生の洸史郎への淡く、でも彼の中にしっかりと根付いてしまった恋心がベースなので、月村先生らしい切なさとか葛藤が軸にある展開。

好きなんですよ。こういうお話。

幼馴染、両片想い、そしてグルグルとからまわる長い年月をかけて育ててきた恋心。それを木下さんの優しい絵柄で表現されているので、まさに王殿BL小説、といった感じ。萌え詰め込みました!みたいな?

が、うーん。

なんていうのかな、まあよくあるお話、というか既視感ありあり、というか…。
いやごめんなさい。月村作品をお好きな方には、こういう展開がお好きな方が多いのだろうと思います。切なくもあるけれど、いやな奴は出てこないし、読後は心がほっこり温かくなる感じでめっちゃ優しいお話ではあるのだけれど、個人的にはもう一声欲しい、という感じなのです。

作中、当て馬くんが一人登場しましてね。
おそらく彼メインのスピンオフが出るんじゃないかと思ってましてね。
いや、それはそれで非常に読みたいんですけれども。
この当て馬くんとくっつくとか、そういう意外性が欲しかったなあ…、という。

非常に月村先生らしい1冊と言えば1冊なんですが、こういうお話、どこかで読んだなあ…、という気がして仕方なかったんです。はい。

とはいえ、非常にほのぼのでハートフルな1冊なので、多くの腐姐さまの萌えを掴むこと間違いなし、の1冊ではあります。月村先生と言えばこうだよね!という感じ。木下さんの挿絵も可愛いし、萌えはきっちり詰まっています。評価で悩みましたが、ちょっぴりおまけして萌え×4で。

痛いお話は気分じゃないとか、ほっこり可愛いお話が読みたい、という気分の時にはぴったりな、そんな1冊でした。

7

良いお話なんだけど…

月村さんのお話に木下けい子さんのイラスト!しかもこのタイトルとあらすじ!楽しみにしてましたよ。

恋愛小説家ユニット。斬新ですね!
読んでてたまらない気持ちになったり、エエェェ!?となったり、またこれまでを振り返りぐぐっとたまらなくなったり。

ただの人見知りのぼっちだったのに…。
クラスの人気者かと思ってたのに…。

とっても良いお話でした。
20年の片想い。綴って綴って。
途中でひとひねりあるのも良いですね。

ただ…またしても自分の悪い癖なのか素直に萌えられないというか。
ひとひねりが私には冷めたというか。
ええ!?どゆこと?と。

お話もこんな上手いことある?というか。
最高の日をたたえる夏生のモノローグも、予想通りの洸史郎の反応もなんか冷めたのはなんでだろう。

なんか、なんか、言葉を尽くして表現されてるのに、すればするほど冷めていくんですよ…。ごめんなさいm(_ _)m

エピソードやモノローグが萌え上がろうとするところをギリギリでブレーキをかけられるような微妙なラインというか。

良いお話を素直に萌え上がれない自分が嫌だ。

スピンオフありそうですね!

7

恋に臆病な小説家たち

私の好きな現代もの!
しかも月村先生と木下先生のコラボときたら買うしかないよなっ。ってことで即買いしました^ ^


タイトルで予想できるかと思いますが、このストーリーは恋愛下手な恋愛小説家のお話です。小説家といっても2人。…そう、2人の主人公は恋愛小説家としてタッグを組んでいるっていう設定。
コミュ障気味の夏生とイケメンコミュニケーションモンスターの洸史郎の凸凹コンビが織りなす歯がゆくて焦ったい恋の物語です。


「恋愛小説家は恋が不得意」の表題に注目。
小説家が2人いるとなったら、じゃあどっちのことを言ってるの?って気になりますよね。
それはですね……2人ともなんです。
洸史郎と夏生ともに恋愛が下手っぴーで、それが拗れておかしな方向にGOです。

洸史郎は恋への向き合い方が下手。
夏生は臆病と諦めから恋に後ろ向き。

…とまあ不得意の種類が違う2人です。
会話が噛み合わないっていう表現がありますが、この2人は恋心が噛み合いません。
自分自身の恋にジタバタしてる2人が恋愛小説家の看板掲げてるんですから、ギャグかよ!?ってツッコミどころ入れたいところですが、拗らせエネルギーを作品に投入できているという意味では小説家としては成功という気もしなくもないかな(笑)

小学校からの幼馴染みで仕事のパートナーで、しかも自宅も同じマンション(階は違う)の2人は明らかに距離は近いけど、心の距離としては遠いようなそんなギャップがすごく切ない。
夏生視点がメインのストーリーなので、どうしても夏生寄りで話を追ってしまうのは仕方ないとして、完璧な幼馴染みを側で見ていることしかできないもどかしさ、自分に自信がもてない臆病心、同性という引け目……色んな思いに胸がキュッと締め付けられます。


行動を起こさずジッと耐える系かと思えば、勇気を出して洸史郎に自分への気持ちを聞くシーンもあり、ヘタレ一択じゃない夏生に好感度アップ。一方で、この夏生の気持ちにイミフな返答をする洸史郎にはモヤモヤ…。
この恋の成功の道は夏生の臆病の壁を乗り越えることにあると思っていたけど、最大の壁は洸史郎の恋への向き合い方だったようです。

ま、でもですね。ここで夏生の勇気の発言に、"YES"で簡単に答えていたらこの作品はそこで試合終了ってなわけでして、この先に続くすったもんだがあるからストーリーが面白く展開していくので必見です^ ^

恋が不得意なのはどっちもどっち。
コミュ障の夏生にも、リア充の洸史郎にも言えることだったんだと分かると、この恋の成就はまさにミラクル。積年の恋心はどちらも一途で盤石なのに、それゆえ視野が狭くなっていたのは勿体ない…。
でも小1からの初恋を大事に育てることができたのは、長い"親友"の期間があったからからだと思うし、周り道はしたかも知れないけど、無駄な期間じゃなかったと思います(*´︶`*)


2人の小説家たちの不器用な恋に何度もやきもきさせられましたが、それもこの作品の味わいですね。むしろ「あー。なんでうまくいかないの!?」っていう焦ったさがあるから、結末への期待値が高まるとも言えるでしょう。

初恋歴20年の時間に支えられた気持ちの重さを随所に感じる、ロマンティックでドラマチックな恋の結末を楽しんで下さい♪

10

20年間の両片想い、甘酸っぱさが満点

洸史郎×夏生


月村奎先生と木下けい子先生の組み合わせがやっぱり素晴らしい!
月村奎先生が描いたリアルな感情が心をくすぐり、
木下けい子先生の繊細でスウィートな絵が魅力的で、
20年ものこじらせた両片想いの甘酸っぱいストーリーにぴったり。

本文の1ページ目から、
夏生の健気でドジっ子っぷりの片想いに感情移入!
その胸がドキドキ感と甘酸っぱさ加減が最高!

洸史郎が放つ言葉が痛くて痛い・・・

20年間もの長い間、両片想いがズルズルと続いているのは、
2人の純粋さと不器用さから生み出しているのだろうね。

当て馬の間で挟まれて、
後半からはもう両想いになって、
カップルとしての甘甘展開がどんどん進んでいく。

正直、夏生の片想いがもう少し続いてもいいと思う。
片想いしかないことからくる不安感や甘切さをじっくりと味わってみたかったな。


27歳の小説家、夏生と
同級生の社会員、洸史郎。
夏生が人見知りだしコミュ障ちょっと控えめな感じ。
洸史郎が洸史郎は活発で人気者。
まったく正反対のタイプな2人が、
小学1年生から大学まで一緒だったのに、
大学時代まではあまり親しい間柄ではなかった。
でも、あるきっかけから大学時代から恋愛小説ユニットを組んでいる。

夏生が、
洸史郎への叶わない恋が小説に発散して、
小説の元ネタが彼の自分の経験と気持ちを綴っている。
そして、洸史郎が特定の相手がいない今も、
夏生の恋する乙女心がキュートすぎて、100点以上。

そんな夏生が洸史郎と高校までの会話回数とその内容が、
本当の恋愛小説の中から抜け出したみたいで胸キュン満載で微笑む!

洸史郎、
モテモテイケメンで、
紳士的な態度が夏生の想いを加速させて、
モテ男の行動も見せるのも、夏生の心を痛める。
勝手に怒ったり、実は嫉妬心と独占欲が深い。

家庭はいいけど陰気の夏生。
家庭の悪環境で陽気のふりをしている洸史郎。
お互いに自分のない部分を憧れて、
鈍感な2人が、なんと20年も気づかないで過ごしてきた。
その間、
夏生は勇気も自信もなく、一度も自分の気持ちを告げたことはないだけでなく、
洸史郎も恋に臆病でいた。

夏生の洸史郎への恋心の盲目さや、
洸史郎が夏生の側にいるだけでいいという気持ち、
2人の恋に対する葛藤も見どころ。

両思いになって、すぐにイチャイチャがスタート。
初心者の夏生がやっと好きな人とできる溶けそうな心、本当にドキッとする!
もちろん、ラストの甘エッチも萌えキュン間違いなし!
これ、2人の小説のシーンの参考になること間違いないよね。

片想いと両片思いの描写が絶妙で、
2人の繊細な心の動きや、
相手に隠れて胸騒ぎする様子に共感しつつ、
当て馬の効果が2人への刺激を引き締め、
一気に新しい一歩に進む瞬間が安心感に包まれる、
まさに完璧な「恋愛小説」でした。

13

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP