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当て馬執事は悪役令息に忠愛を捧ぐ

ateuma shitsuji ha akuyaku reisoku ni chuuai wo sasagu

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表題作当て馬執事は悪役令息に忠愛を捧ぐ

ユエン・ボールドウィン、孤児、14歳→23歳
フィン・チェリーゲイト、チェリーゲイト子爵の一人息子、9歳→18歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

7歳になる直前、この世界が前世で読んだBL小説の世界だと思い出したフィン。しかも自分は主人公リルをいじめて最後は破滅してしまう悪役令息だった。前世の記憶を総動員して真面目に生きることにしたフィンは避暑に訪れた村で当て馬キャラ・ユエンと偶然出会う。自分の恋情を脇に置いて主人公カップルを結び付けるユエンを前世のフィンは応援するほど好きだった。彼を側に置いて9年、寡黙でどこか陰のある美丈夫に成長したユエンはフィンにとってなくてはならない存在だったが、どうせユエンはリルに恋をして自分の元を去っていくのだからと切なく思うフィンはーー⁉

作品情報

作品名
当て馬執事は悪役令息に忠愛を捧ぐ
著者
小中大豆 
イラスト
カワイチハル 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784344853522

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24

4.3

(88)

(43)

萌々

(31)

(13)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
20
得点
379
評価数
88
平均
4.3 / 5
神率
48.9%

レビュー投稿数20

小中先生に全幅の信頼を寄せて…

異世界転生ものや悪役令息にはさして興味がなく普段は手に取らないのですが、小中先生ならばきっと楽しく読めるはず!と読んでみることにしました。

大正解!
やっぱり安心安定の小中先生。
転生ものに不慣れな私もスムーズに入り込める分かりやすさ。
そして、キュン!

未来を変えたいと頑張るフィンも、元々一途な当て馬設定ユエンも、それぞれがキャラクターが良く楽しく進められました。
ユエンはチートすぎるけどww小説の未来とは愛を捧げる対象が変わっただけでイケメンチートスパダリ激重攻め様の本領発揮(特に終盤、積年の想いを告白してから)大変よかったです。

エイデンが現れてからは俺様攻めって端から見るとこんな感じなんだってちょっと新しい視点も面白かったww
途中エイデンに振り回されるシーンやジャガイモの話がちょっと長いように感じましたが、スッキリ楽しい読後感でした!
読んで良かった!

1

可愛さ楽しさスリルそしてときめきが詰まった作品

まずフィンが可愛い。フィンは自分の未来を知り、父も巻き込んで未来を変えようとするのが健気。前世の記憶があるからオジサン感はあるけど、純粋だし良い子だし守りたくなる気持ちが解る。ユエンはスパダリなんだけど、本性が見えてからのギャップにきゅんときた。周りも一部を除き憎めないキャラで良かった。

未来を考えると悲壮になりそうだけど、フィンが前向きでどんどん行動していくのが壮快。ピンチにも臨機応変に対処していくのが興味深い。ピンチをチャンスに変える、そんな前向きさがユエンを変えたのかも。

リルとエイデンに振り回されたけど、あれがあったからユエンとこうなれたんだと思う。
主従の時と恋人の時、ギャップがありすぎてこっちが照れてしまった。共にどんどんパワーアップできるであろう2人に拍手。

テンポが良くて楽しくて大満足な1冊でした。

1

タイトルからして

お腹いっぱいで、ありきたりなやつでしょ!って、高を括っていたら、とんでもない。先生にしてヤラレタ…
いつラブがはじまるの?っていうくらい、焦らしじらされ苦行。苦行なんだけど、お話が面白いからぐいぐい引き込まれてしまった。
前世の記憶の感情と今世の気持ちがすれ違って、切なさ2倍なんだけど、すごく私好み。恋には悲観してても、明るい未来に向かって懸命に頑張るフィンを応援したくなる。
あと、作中出てくるじゃがいも。さぞかし美味しいんだろうなって、是非食べたい!!
そうは言っても、虎視眈々とフィンを狙っている大本命ユエンが大変ツボでした。
この萌えを多くの同士と共有したい!!

3

執事最高!

あらすじなどは他の姐さま方が書かれているので、感想を。
転生ものは得意ではないのですが、小中先生は、さすがでした。地に足がついているというか、変にふわふわしていないというか。
カワイチハル先生のイラストも素敵でした。大人になってからのフィンも良いですが、父さまに肩を抱かれ、ユエンと手を握るフィンのかわいいこと!黒髪で、ちょっとつり目なところがたまらない!表紙も、カラーイラストも眼福です。

転生ものだけれど、領地のためにがんばるフィンとユエンの姿はお仕事もののようで、リーマンもの好きのわたしの胸にすとん、と刺さりました。

幸せなお話と挿絵に満足しています。

3

想像以上に愛が重い!

小中先生の作品でファンタジーときたら読むしかない!
転生、悪役令息、当て馬、腹黒、貴族……自分の好きな設定やシチュエーションがたくさん詰まっていて、とても刺さりました!
小中先生のストーリー構成ってなんでこう惹きつけられるんでしょう。ラストがもちろんハピエンなのはわかっているのに、どうもハラハラドキドキしてしょうがない。2人は結ばれないんじゃないかと思ってしまい、もう一度タイトルをみて安心して……を繰り返しましたw
しかし、攻めの愛は私の想像を超えて重かったです。「忠愛」ですから、相当なものだとは予想していましたが、それを軽々と飛び越していくほどの重さでした。
攻めの激重な愛が好きな方はきっと刺さると思います。
できればこの物語の後の2人を見守っていたい。お部屋のベッドとか壁とかカーテンになりたいです。続編や番外編が追加で出たらいいなあ。

6

エイデン&リルのシーンで主人公と同じ反応になる

正直ラブ要素が少なくてもストーリーがここまでしっかりしていて面白いとかなり満足できます。
小中先生のファンタジーものはいくらでも読めますね。

今回評価は⭐︎4つ。
リルとエイデンの話は当然重要だと思いましたが、エイデンへの一種のザマァ展開はリルにそこまで思い入れがないこちらからするとスカッとするどころか鼻白む展開に感じました。まぁエイデンのキザでアホっぽい描写を見るに正しい感じ方だったのだろうとも思いましたが笑
主人公愛されだとよくある展開すぎたからこの流れにしたのかな?
それでもリルにエイデンが袖にされる描写より、フィンが言い寄ってくるエイデンを袖にしつつも絆されたりして、それにユエンが面白くないと感じる描写の方をエイデン登場時は期待してしまいましたので、肩透かし感もあり⭐︎4つとさせていただきました。

しかしそこ以外はページを捲る手が止まらないほどでした。
ユエンのチートっぷりたまりませんね。フィンもおじさんくさいけど、健気で素直で、そんなフィンにユエンが恋を自覚してから頭の中では何度も……っていうのは想像しただけでよだれがたれます。5個上かぁ……最高ですね。最後の想いが通じ合ってからすぐに……となる展開もどれだけユエンがフィンに対して想いを募らせていたかがよく表現されていたような気がして、にんまりしてしまう結末でした。

6

小中大豆先生ってやっぱりエンタメBL小説書くの上手すぎない?って思わずレビューしたくなる作品

異世界転生モノ、苦手で避けてたんです。
過去何回か痛い目に会っておりまして。
でも実力派の小中先生だし、執事モノ読みたいし、表紙イラスト可愛いし
と思って衝動買いした結果……めちゃめちゃ良かった!
えっ、異世界転生モノでこんなに読みやすく、面白くなるんだ!と感動するレベル。
ほんっと久々にレビューを書きたい衝動に襲われました。

正直メインストーリーは転生モノのワンパターン。
前世(現代人)の頃の自己紹介→転生世界の今後のストーリー説明→死亡フラグ回避に向けたアクションと、それによって捻じれていく運命……という既視感ありありのやつ(かつ、タイトルだけで結末わかっちゃうやつ)。
なので、あらすじだけで言うと他作品と横並びです。

なのに、読んでみると面白さが全然違う!
同じストーリーなのに、なんでこんなに引き込まれちゃうんだろう?!
しかも読んでいて全然疲れない!。
という、マジックにかけられたかのような衝撃。

思うに、めちゃめちゃメリハリ上手なんですよ。
基本は、前世腐男子であるフィンの語りで進行するので、現代の私たち側の視点に寄り添うようなコミカルでポップな雰囲気。見た目は子ども、頭脳は大人~みたいなあの感じもまといつつ。
そこに小中先生らしい説得力あるバックボーンが良い塩梅で組み込まれています。
各人の生立ちから飢饉や穀物備蓄の話、違法歓楽地の話、領主と国都との関係性、成人パーティーの政治的な意味などなど。
このあたりの書き込みや説明って、緻密すぎても重くて疲れちゃうし、かといって雑にしすぎると作品自体ぺらっぺらになってつまんないし。
っていうところで丁度良く、本当にボーイズラブに焦点を当てるのに丁度良すぎるエンタメ温度感で書き込んでくれてるんですよ。いや、これが本当BL小説ファンとして嬉しくて嬉しくて。

説得力ある世界観の作品って一般文芸だと普通に出会えるんですけど、BL畑で特に新作となるとかなり希少で。このあたりめちゃめちゃ上手いBL作家さんたちって最近は一般文芸主軸になられていたりするから……で、その作家さんが書く一般文芸ってもちろん素晴らしいけど、結局テーマはBLじゃないんです。それが何か物足りなくて。

それが今作は、登場人物が取る行動の一つ一つに、「はあ、なるほど」と読者が納得して読み進められ、かつ疲れさせず、メインのラブに視点を集中させてくれる絶妙な文字運び。
ちょっと無理やりギャグやファンタジー、ご都合設定で流す感じもあるにはありますが、全体的なコミカルな雰囲気とちゃんとマッチしていて、決して浮いてはいません。

肝心のラブについても個人的にはかなり好み。
肉体よりも精神性の高いイチャつきぶりでした。
一見、ラブシーンは最後だけのように見えますが、読感としては全然違いましたね。
中盤、フィンとユエンが酒を酌み交わしたり、出自について真剣に話し合う姿がですね、心の距離感ゼロなんですよ。
「好きだ」とか「愛してる」という言葉こそ出てきませんが、腹を割り、心を裸にしないと決して生まれないであろう対話の数々にグッときました。
恋愛としての表現をしていないので、その時点ではブロマンス萌えなのかもしれませんが。
愛や独占欲を薄っぺらく吠えるより、ガツンと濃密で良いシーンです。

ユエンへの転生のネタばらしも最後の最後ではなく、中盤にしてしまいどうなることかと思ったら、さらにそこからもうひと展開。楽しませてもらいました。

先を予知できるチートが使えて、世界観も作りこまれていて、っていう意味だと、同じく小中先生の『気難しい王子に捧げる寓話』と若干被るんですけど(これもめちゃ面白くておすすめ)、あちらよりもコミカルでポップで、相手役の側近も素直な感じでしたね。ルチル×カワイチハル先生のイメージピッタリでした。

ただ、これだけ満足度高かっただけに、たったひとつだけ、気になったところが……。
転生世界のBL小説のタイトルが『地平線まで』。
最初から最後まで通して、この言葉に全然ピンと来ず。
うーん、これだけは「なるほど」ってならなかったかも~。

6

話運びが面白いです

転生その他、過去に発表された作品と似た題材でも、毎回味付けが異なる作品をコンスタントに執筆されているのが小中先生のすごいところ。
個人的に、小中先生のファンタジー作品は自分にざっくりと深く刺さるか、もしくはそうではなかったかがはっきりしているんですよね。
そして今作はというと…ヒットしました!
架空の世界・前世の記憶・過去に読んだBL小説の世界へ転生…と、もりもりっと設定が盛られているというのに、流れるような話運びが非常に面白かったです。ユーモアのある言い回しも楽しい。

達成すべき1番の目的が決まっているので、主人公であるフィンが前世の記憶を得て知った未来をどうにか回避しようと行動していくのを見守りつつ、小説に書かれていなかった細かな部分はどう転んでいくかが分からないワクワク感がありました。
このままだとバッドエンド確定状態のフィンがどう動き、何を知り、どんな未来を描いていくのか?この辺りが見どころかなと思います。
大ボリュームの1冊だというのにサクサクと読めるテンポの良さで読みやすく、キャラクター設定の良さと展開の面白さが絶妙にマッチしていてページをめくるのが楽しかったなあ。

小説通りになりそうでならないお話はすごく面白かったです。
手元に置いてみたら有能すぎる側使えと化した攻めと、未来を変えようと前向きで嫌味のない受けが繰り広げる日常生活は終始小気味が良いもの。
ただ、メインCPのBL的な部分はもうちょっと早めにほしかったかなあと思い、4寄りの3.5評価になりました。
フィンいわく「裏表ありすぎ」なユエンの裏の顔も、余裕がない姿もとっても良かったので、やはりこのページ数でちょっとだけなのが惜しい…エイデン周辺よりもこっちをもうちょっと長く読みたかったですね。

サブキャラクターではフィンの父が1番好みでした。
ぽやぽやとしているかわいらしい人で、彼が登場する度に癒されちゃいます。
それから芋。読めば読むほど芋が食べたくなる1冊でした。
明日はじゃがいも料理にしようかな。

3

破滅回避目指して٩(ˊᗜˋ*)و

悪役令息転生もの。
正直、転生ものはもういいかも…と思わないでもなかったのですが、小中先生にカワイチハル先生のイラストと知ったら、即予約しました(*^^*)

受け様は、前世を思い出し、悪役令息に転生したことを知ったフィン。
自分を将来破滅に追い込む当て馬のユエンと出会い、破滅回避の為、引き取ることに。
今ではなくてはならない立派な側近となったユエンが、今回の攻め様。

前世での記憶を頼りに、バットエンド回避に勤しむフィン。
時折出るツッコミに笑っちゃう。
脳内の独り言とかね。
ユエンのイケメンぶりを、眺めてるだけで視力が上がりそう、とか、ユエンが目の保養なのがダダ漏れで笑いがもれる。
ユエンに額と頬にキスされたその後に、警戒してささっと隠しちゃうなんて、可愛いじゃないの~(*´ω`*)
ユエン、きゅんきゅんだったじゃろヾ(¯∇ ̄๑)

いつの間にかスパダリ要素をバッチリ培っていたユエンも素敵。
側仕えなので秘めた恋だったのが、もう隠さなくてもいい、となった途端のがっつきぶりもよかった(≧▽≦)
”そのうち”の速さよ( *´艸`)
初夜で笑わせてくるってかなかなですよ。
幸せならよきです。

努力で未来を変えていったフィンの真面目さやガッツに拍手でした。
フィンに釣り合うよう、少しでも憂いをなくせるよう、水面下で必死なユエンもいい攻め様でした。

3

やっぱり間違いない!

もちろん作者買いです。大好きな小中大豆先生で異世界転生もの!しかもBL小説の世界にだなんて、小中大豆先生はどう料理するのだろうと楽しみにしていました。深夜から読み始めて途中で止められずに、また朝方まで読んでしまいました。身体に悪いのに…泣。でもそれだけ面白いんです!

まずフィンがユエンと出会ってからお互いに信頼を獲得するまで、そして子爵領を父親と一緒に改革して行く過程が凄〜く面白かったんです。

そして主人公が現れていつユエンが離れて行くかと恐れるフィンの気持ちが切なかった。
もちろんユエンの気持ちを読者は疑うことはないと思います。ただ、この主人公であるリルがフィンの予想外に早くユエンと出会っていて、ユエンに対する好意にハラハラドキドキさせていただきました。

とにかくユエンのスパダリ感が凄くてトキメキました。そしてこのユエンが全ての鍵になっててフィン親子の幸せに繋がっていて読後感の物凄く良い作品になっていました。
流行りの設定を上手く料理してあって、そして私の好みドンピシャなお話でした。

3

忠義心と愛の紙一重

母が亡くなったと同時に前世で読んだBL小説の世界を思い出したフィン。悪役令息に転生してしまった。バットエンドを回避するためにあれこれ考えるフィンがかっこよかった。そしてBL小説の当て馬になる少年のユエンと出会い、フィンに拾われ支えるようになった。フィンを守るためにユエンのスパダリ感のすごさが素晴しくて脱帽します。フィンと一生一緒にいると決めたユエンの執着愛が良かった。カワイチハルさんのイラストが可愛くて癒やされる。

3

バッドエンドを回避するために

今回は小説内の当て馬役と悪役令息役のお話です。

悪役令息に転生した受様が攻様の主人となり
死亡フラグを回避した未来を手に入れるまで。

受様は子爵家の1人息子ですが
母が亡くなった7才の時に自分の前世を思い出します。

今世は前世で愛読していたBL小説の世界で
主人公は没落した貴族子息の恋物語ですが
受様親子は主人公と相手役、主人公を慕う当て馬に
糾弾され、成敗されてしまう悪役令息でした。

今の父は小説悪役の気配はありませんが
前世の記憶と知識を活かして父を助けようとしますが、
いかんせん7才児では限界があり・・・

受様は父に前世の事を告白、
協力して破滅へと進むルート回避を目指すのです。

受様が9才の時、領地内の別邸に避暑に出ますが
村の村長の家で後に受様達を糾弾する主人公を慕う
当て馬役の少年に出会うことになるのです。
彼が今回の攻様です♪

攻様は村八分の老人に庇護されて育った為
老人の死後に引取った村長には
奴隷のごとくこき使われていたのです。

攻様の扱いの酷さに反感を覚えた子爵は
攻様を子爵家に譲り受け、受様の従僕とします。

果たしてこの出会いが未来にどんな影響をもたらすのか!?

悪役令息としてバッドエンド回避を目指す受様が
主人公の味方となるはずの攻様の未来も変えていく
異世界転生ファンタジーです♪

転生したバットエンド回避を頑張る悪役令息モノは
悪役令息の受様が頑張る様とともに相手役の変化も
楽しみどころです。

実は攻様は侯爵家の御落胤であり
本来は騎士に見出されて村を出て騎士に叙任され
侯爵家のお家騒動に関わっていくのが本来の未来です。

受様は父の更生と領地経営の改善に力を入れながら
攻様を引き取った事で変わった未来を修正しようとしますが
攻様は受様の傍にいる事を選び続けます。

物語では存在しない父の再婚相手の登場
攻様の心を奪う主人公との出会い
主人公の相手役となる公爵家の三男坊の来訪
賭博場を誘致しようとする領議会議員の狙い

受様達に訪れる未来は物語の未来とは少しづつ変形し
受様親子の破滅ルートは回避されているのかが
判り難くなっていき、ワクワクが止まらず
受様が攻様への特別な想いに気付く展開にドキドキ!!

物語の未来という想定設定に
今世のキャラの言動の中に張られた伏線が見事で
攻様が受様の隣に居場所を確保するまで
たいへん楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ

未来を変えたのは大切な人を守りたいという
受様の思いとそんな受様を支えたい攻様を想いですが
受視点で見える受様の頑張りよりも
最後に明かされた攻様の頑張りがとっても良かったです。

5

芋は強い

先生買いです。小中先生のコメディ!大好きです!
最近の先生作品は転生ものが多いですね。転生もの大好きなので発売日ゲットして拝読しました。電子版です。電子限定SS付き。ありがたすぎます。

小中先生節炸裂と言いますか、地の文にくすくすっと笑ってしまうところがたくさんありました。主人公がなかなか愉快な子なので、主人公のツッコミがいちいち面白くって和みます。
攻め様はスパダリですがただのスパダリではありません。ちゃんと小中先生のスパダリです。かわいい攻め様でしたw
そして作中、大活躍なのは芋!なんといっても芋です!!
主人公とヒーロー、サブキャラたちも頑張ってますが、芋…芋には勝てません。
読後、「芋すげえ」と思わずにはいられませんでした。芋、芋つよい。
芋が食べたくなったので、読み終えたその日の夕食は肉じゃがにしました。芋おいしいです芋。

8

未来を変える

先生買い。面白かったですし380P近くあるのに全然読み飽きないのはすごいなあと思います。ただいつまでも覚えているか?と言われると?なので萌にしました。本編380P弱+あとがき。小説世界への転生ものがお好きな方でしたら安心しておススメします。だって小中先生だから!

母親の葬儀の時に突如前世?の記憶が怒涛のように押し寄せてきたフィン。めっちゃ冷静に、思い出したあれこれを整理、書き留め、対策を考え出したのは、自分の役どころが前世愛読していた小説の悪役令息で、このままいけばロクな死に方をしないと分かっていたから。ある日、出かけた先で、物語の重要人物の一人であるユエンに出会い、なんとか自分の手元に引き取るよう交渉し・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
受け父親(ゆるっとほわっとしていて最高、イケメン)、エイデン、リル(物語のメインカプ)、ジョナサン(受け宅執事)、悪党少々。受け父が良いの~大好き。エイデンは時々ケツ(失礼)蹴りたくなる。

++攻め受けについて

受けは読んでいた小説の中に転生してしまった?し、自分悪党じゃん!と分かったので「やべ」とあれこれ頑張るしっかりもの(爺臭いと言われている)。飢饉に備えてジャガイモ作るようにしたり、小麦を備蓄するようにしたり、お父さんに打ち明け(ちゃんと信じる父エライ)対策講じる頑張り屋さん。そりゃま死にたくないしね。

攻めは幼い頃酷い目にあった苦労人。最初は受けも受け父のことも信用しきれずにいたけど、長く受けに仕えている間に忠義な方に変身した腹黒キラキラわんこ。表情出すもんじゃないと執事の方に教育されたもんですから、何考えてんだかさっぱり分からん状況です。有能なもんですからあれこれ手回しされて、受けさんたちの未来はばっちり!です。

受けさんがあれこれ頑張るお話部分が楽しかったのですが、攻め受けとも「嫌いではないけど、めっちゃ好きとまでは行かない」という一冊でした。キャラの中ではほんわか父さんが一番好き(笑)。

6

楽しい転生もの

小中先生なので作家買い。間違いなく楽しく読了できました!

7歳で母を亡くし嘆く父を前に、転生したという事実を認識したフィン。自身が小説の悪役令息であること、目の前で嘆く父が賭け事に溺れ失墜することを思い出し、回避する為に尽力する事に!そして後に主人公カップルの当て馬になる青年ユエンと出会い、未来を回避するためにも劣悪な環境から抜け出させるように雇い、2人は信頼関係を築きあげてきたが、ユエンは塩対応。後にユエンが恋する事になる主人公リルも現れて…という内容。

小中大豆先生ノリノリで書かれたんだろうなーと思えるほどテンポ良く楽しく読める悪役転生ものでした!悪役令息とは全く違う善良なフィンは幼少期に前世の記憶を思い出してちょっとじじ臭い(笑)と言われる賢い少年で、父も元々良い人で関係も良好でストレスフリー。当て馬役の予定だったユエンは、塩対応でも忠誠心は高い、綺麗な顔立ちの青年。良い感じに腹黒く賢くフィンへの想いにも萌えました!小中大豆先生のお話が好きな人、転生ものが好きな人はぜひ読んで欲しいです。

5

最っ高に面白い

いや〜〜〜本当に本当に最高に面白かった…!!文句なしの神評価です。

小中先生の新作は、転生悪役令息もの。

ボリュームたっぷり(380P弱あります)で、手に持った時正直「うっ」と思いましたが、心配無用!でした。

ちょこちょこ空き時間を使って、一日でガッと読み切っちゃいました、面白すぎて。

詳しいあらすじは他の方が書いてくださっているので、以下内容に少し触れつつ感想を。


===========
終盤、ユエンとフィンが初めて体を繋げるシーン、深夜に声をあげて笑っちゃいました。

だって本当に面白すぎる。
興奮しすぎてタガが外れ、機械仕掛けみたいなギシギシした動きでフィンのボタンを弾け飛ばすユエン。

「大きくない?」とフィンに言われ、「今のでちょっと出そうになりました(…ということをもう少し執事らしい丁寧な言葉で)」とバカ正直に申告。

かと思えば、朝まで何度も何度も求められ、ぐったりしているフィンの隣で這いつくばって額をシーツに擦り付け、土下座。

これが笑わずにいられようか…

いや、これだけ書くとユエンという人を完全に誤解させてしまうと思うのですが、この方本当に”できる攻め”様なんですよ。

頭の回転が速く冷静で主であるフィンに忠義を尽くし、とてもとても大切にしてて。

えっの時との格差よ…笑

初えっの時に最初は「フィン様」って言ってるのに、そのうち理性を飛ばして「フィン」呼びになってるのに、もう萌えまくり。

えっの時のユエンがツボすぎて、その話しかしてませんが。

お話の方も練りに練られていて、本当にページをめくる手が止まらないほど面白かった!

前世で読んでいたBL小説の世界に転生したため、未来が予測できるフィン。

前世で追い詰められるきっかけの一つになった飢饉を回避しようと育て始めたジャガイモ(だけじゃないけど)が、少しずつフィンの知っている未来を変え始めてー
(↑だいぶ雑にまとめてます)

いや皆さんおっしゃるように、読むとなんだか芋料理が食べたくなります笑
あと、アフタヌーンティもしたくなるかも。

笑いと萌えに満たされて、最高に幸せな気分で本を閉じました✨

9

小中先生の悪役令息もの

いや〜〜良かったです!
主人公サイドの人間がほとんどみんな賢くて、ストレスなく読めました。
何より主人公が前向きなのがいいですね。自分と父親の破滅を防ぐために7歳からあれこれ画策するという…
攻めのユエンが特に有能で、これは文句なしにかっこいいな、となりました笑

文体もコミカルで、ちょっとページ数は多いんですがあっさり読み終われました。
小説読むの苦手かもって人も読みやすいんじゃないでしょうか。

今作の功労者は何といってもジャガイモ笑
何度も文中で目にするのでジャガイモ食べたくなりました…笑

7

超人ユエンがすごすぎる!

長かった…。
今日は初出勤で帰ってから落ち着いて電子書籍で読み始めたのですが、読んでも読んでもまだまだ終わらない。
今読み終えたら410ページでした。疲れた…。

読んでるうちに、なんでまだ終わらないの?って気分にまでなってきちゃって。
今日読むべきではなかったかも。

前世のBL小説の悪役令息に転生しちゃった!なお話で、もうすごく盛り沢山なんですよ。

とにかくユエンが超人でチートですごかった!そりゃ優秀な当て馬キャラだったからな…じゃ済まないくらいすごかった!

小説の主人公や攻めキャラもなんだか人間味があって、フィンと一緒になってツッコミしまくりです。

当て馬ユエンがフィンの側仕えになって、段々表情が鉄仮面になっていくのと比例して、どこまで有能なの?そんなことしてる時間あった?ってくらい大活躍してます。

未来のために必死なフィン、そんなフィンを守るためにチートを発揮していくユエン。ユエンは当て馬キャラの通り主人公を愛するのか?フィンは?とハラハラドキドキです。

いつもなら絶対神評価つけてるだろうなと思うのですが、なんだかとにかく長い!が一番の感想でした。なんかすみません。
鉄仮面有能クール攻めからの甘えんぼう攻めですかね。

8

面白すぎて言葉になんない

小中先生の描く異世界転生作品、さいっこうーー…
めちゃくちゃ面白くて楽しいストーリーが素晴らしい!
最初から断言します。超おススメです(≧∀≦)


最近多く見かけるようになってきた異世界転生モノ。ゴリッゴリのファンタジーと非日常の世界観のBLがマッチングした設定が興味をそそりますよね。この作品もまさにそれで、異世界転生の魅力を最大限に生かした見どころ満載なストーリーです。


BL小説という異世界にトリップしたこと。
最悪な人生をやり直しちゃうよ。

この2つの側面からのアプローチが更に話を盛り立てます。
小説の中の世界に身を置いたものの、破滅ルートを与えられた悪役で…っていう最悪の結末が分かりきっていることから物語がスタート。つまり、始まりはゼロスタートではなくマイナススタートです。

このマイナス状況をゼロに、ひいてはプラスに持っていくことを画策し、あらゆる手を尽くして奮闘する主人公・フィンの立ち回りが読者のハートを鷲掴みにします。
小説の設定も結末も既に分かっているからこそのフットワークの軽さ。期待感を高めてるって感じでワクワクが止まりません。行動力、機転の効かせ方、ウィットに富んだ会話ややりとり、疾走感あるストーリー運びが軽やかで心地いいですね。
自身の死亡フラグをあの手この手を使って回避する"人生の仕切り直し"だけでなく、領地改革やヒール役の成敗劇など、あらゆる角度からのストーリーの攻め方がエグい(笑)個性的なキャラの捌き方にしてもまるで隙がなく、どのページの一言一句まるっと楽しむことが出来ました。


この作品のいいところは、悲壮感に浸らなくていいところかな。ネガティブな感情に襲われる暇がないとも言えますが、どの要素も前向きに問題に取り組むフィンとユエンの姿に元気とパワーをもらえます。
加えて、フィンの冷静かつ毒味のある脳内ツッコミは秀逸!思いっきり笑わせてもらいました。
こういう細かい部分の魅せ方もGOODです!


クールで寡黙な執事の献身、愛の深さに酔いしれた一冊でした。
自分を好きになるはずのない相手に恋をしてしまったフィンと、聡明で部下思いの優しい主人に恋をした執事のルート度外視ピュアな恋にキュンとくること間違いなしです。
特にユアンのデレはすんごいですよ〜
終盤にかけては特に!です。暴走ユエン…本当はこんな人間くさいキャラだったのね、って感じでした。
私は電子書籍購入でしたが、おまけSSもユエンのデレが飛び抜けてニヤニヤの嵐。萌えどころがいっぱいです♪


スッキリと爽快感のある読後の余韻が最高のストーリーでした。
内容もキャラも萌えどころがいっぱいで大満足。最初から最後まで楽しめた神作品です。

8

可愛いし、萌えるし、面白いし。

作家買い。
小中先生の新刊はファンタジーもの、って言っていいのかな。異世界転生、ではないし、生まれ変わりもの、でもないし。でもまあ何でもよし。めっちゃ面白かったー!

コミカルとほんのちょっぴりのシリアスさと、恋心と。いろんなものが上手にミックスされた神作品でした。ということでレビューを。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。




領主であり子爵でもあるチェリーゲイト子爵の一人息子・フィンが主人公。
彼は若干7歳の時に母をなくしてしまうが、その時に、自分はかつて日本という国に住むサラリーマンだったことを思い出す。

そして、「フィン・チェリーゲイト」は、自分が愛読していたBL小説に登場していた悪役令息だったことも。
「レイ」という名の薄幸少年(作品の主人公)を苛め抜き、挙句の果てに悪政を敷いた父とともに殺されてしまう、その、「フィン」だったことも。

その小説と同じように、父とともに殺められることがないよう、彼は父とともに善政を行い清廉な日々を過ごすことを決意するー。

というお話。

小説の中に入り込んでしまうというお話は珍しくはないものの、そこに小中先生らしいコミカルさと萌えがプラスされて、めちゃめちゃ面白いストーリーに仕上がっています。

かつて自分が愛読していた小説を思い出し、自分と父の死エンドを迎えないように奮闘するフィン。自分がかつて日本人のリーマンだったころの知識と小説の内容をもとに、若干7歳の少年が奮闘するシーンは笑えるやら可愛いやらでとにかく出だしから小説の世界観に引きずりこまれてしまいました。

とはいえ、今作品はBL作品。
ということで、フィンの恋のお相手となるのは、小説の中でフィンが苛め抜いた主人公・レイ、に一途に思いを寄せていた(そして当て馬でもある)ユエン。フィンはもともと小説を知っていて、先の話を知っているというチートさも相まって、孤児だったユエンを取り込むところから物語はスタートします。

小説の中のフィンは悪役ですが、今作品では主人公なのでもちろん可愛いし一生懸命で優しい青年です。「悪役令息にならないように」と心がけているフィンではあるのですが、根っこがとにかく優しいのでベースとしてはかなりホンワカ、ほのぼのムードでストーリーは展開していきます。

で、フィンのお相手のユエン。

カッコよ!

と思わず声が出てしまう、正統派の「攻めさん」であります。
見目麗しいビジュアルに加え、剣技も、頭脳も、他の追随を許さないというカッコ良き攻めさんであります。そんな彼がフィンに忠誠を誓い、溺愛するという。最高か。

読者にはユエンとフィンがお互い思いあっていることは駄々洩れで伝わってくるのですが、いかんせん、二人はお互いに気持ちを伝えることをあきらめている節がある。そして、その理由がきちんと見えているので、この二人のすれ違いっぷりにはやきもきしつつ応援したくなってしまうという腐女子の萌え心を把握している小中先生らしいストーリー展開に翻弄されっぱなしなのです。

ストーリーに無駄がなく、きちんとすべて繋がっているストーリー展開なので、読み進めていくうちに点が線になっていく。その手腕に脱帽です。作中「じゃがいも」というワードがこれでもかと出てくるので、ジャガイモを使った料理が食べたくなるという飯テロでもあります。

小中先生はドシリアスなものも書かれますが、今作品は可愛さとほっこりが詰まったほのぼの系。多くの方の萌えを掴みそうな、そんな1冊です。

めちゃめちゃ笑い、時にしんみりし、留まるところを知らない萌えに翻弄されまくりました。文句なしの神作品。寒い冬にぴったりの、心がじんわり温かくなる良作でした。

9

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